ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

体験講座しめ縄づくりを開催しました

「よいお年を!」という挨拶が飛び交う季節になりましたね。
先週に引き続き、平成29年12月16日(土)、郷土資料館体験講座「しめ縄を作って新年を迎えよう」を開催しました。
はじめに、半紙をつかって紙垂(しで)をつくった後、稲わらから縄をつくる縄ない。実は、この作業が今日一番の難しいところ。しかし、大人も子どもも、参加された皆さん、縄がなえました。
写真:縄ない
お子さんの縄ないをお母さんがパチリ。「はじめての縄ない」記念になりますよね。

そして最後に稲束を三つ編みにする「ごぼうじめ」(しめ縄)をつくりました。写真:しめなわづくり
ご家族や隣の方と皆さん、力を合わせて、立派なしめ縄をつくっていただけたようです。
写真:しめ縄をもって記念撮影
参加者からは、「よい年が迎えられそう」「すべて手作りで感激しました」と感想をいただきました。
郷土資料館主催の年内行事も今日で最後。よいお年を。
・・・でもブログは更新しますよ。

豊春駅前で市内の古写真展

昨日、豊春駅に併置している東武ストア豊春店さんにうかがいました。
東武ストア豊春店さんで、開店30周年を記念として「いにしへ写真館」という催しものを開催しています。
写真:いにしへ写真館のチラシ
この「写真展」には、郷土資料館で所蔵する市内の古写真を展示していただいています。
写真:古写真の展示
古写真を展示するだけでなく、「30年後の東武ストア」として宮川小学校の児童の皆さんが予想して描いた未来の「東武ストア」も展示されていました。
写真:宮川小学校の皆さんの描いた絵
夕食前でお忙しい時間帯でしたが、この催しものを企画された店長さんにお話をうかがったところ、お客様の反響がよく、大変好評とのことでした。
この「いにしへ写真館」は年内いっぱいは開催するそうです。
東武ストア豊春店さんは、豊春駅構内改札口を出てすぐです。
お近くの方はお立ち寄りいただければと思います。

収蔵資料の紹介更新しました

郷土資料館の収蔵資料の紹介ページを更新しました。
今回は追加したのは、
北条氏政の感状三峰神社の眷属箱西金野井回漕店の板木、の3点です。

北条氏政の感状は、春日部市の指定有形文化財の中世文書です。
わかっている限りでは、市内に現在ある中世文書としては唯一のものです。
昨年度、市内個人の方から郷土資料館にご寄贈いただきました。

三峰神社の眷属箱は、以前このブログでも少し紹介したものです。
三木一彦先生の講演会をうけて、いろいろわかったことを解説に書き加えさせていただきました。

西金野井回漕店の板木は、出前講座の準備で、当館で所蔵している資料群を見直していたときに発見した、収蔵庫の掘り出し物です。
西金野井は江戸川の河岸場としてにぎわいましたが、残念ながら史資料があまり残っておらず、詳しいことがよくわかっておりません。
この板木は回漕業の一端を伝えるものとして貴重な資料です。

詳しい解説は各ページをご覧ください。

郷土資料館体験講座「しめ縄を作って新年を迎えよう」を開催しました

平成29年12月10日(日)、郷土資料館体験講座「しめ縄を作って新年を迎えよう」が開催されました。
    最初に、半紙を使い紙垂を作成した後、しめ縄本体の作成をしました。2人が両端を持ち、ねじって作成したしめ縄は、新年を迎えるのにふさわしい立派な物が完成しました。
    参加者からは、「手作りのしめ縄は、感激です」「難しかったけど楽しかった」と感想をいただきました。2回目のしめ縄作りは、12月16日(土)に行います(事前申込必)。
講座の様子
全体

武里小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成29年12月6日(水)午後に武里小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
児童たちは、カタカナで書かれた小学校の教科書を見て、ひらがなで書かれた今の教科書との違いを発見したり、少し前まで実際に使われていた冷蔵庫や洗濯機など身近な道具を見て、昔との生活の違いに驚いていました。
見学の様子
見学の様子

ちょうど武里小学校が見学している時に、ご年配の方が郷土資料館に来館してくださり、児童たちと一緒に展示を見学して、楽しそうにお話しをされていました。


郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

庄和図書館で作家三上於菟吉展開催中

 庄和図書館のふれあいギャラリーにて、郷土資料館の出張展示を行っております。
 夏季展示「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展のダイジェスト版です。

展示風景(1)

 展示では、三上於菟吉と夫人長谷川時雨の写真や、於菟吉の代表的な著作など69点を紹介しております。写真は今回初めて紹介させていただくものもあります。また、著作は、一部お手に取ってご覧いただけるものもございます。

展示風景(2)

 小さなスペースではありますが、大正から昭和前期にかけて文壇で活躍した、郷土ゆかりのベストセラー作家である三上於菟吉について、ぜひご観覧ください。
 
 
 会期は12月25日(月)までとなっております。文学ファンの方は、お見逃しなく。

歴史文化講演会「三峰信仰と関東平野」

本日、三木一彦先生をお招きして、歴史文化講演会を開催しました。
講演のテーマは「三峰信仰と関東平野」です。
講演では、江戸時代に流行した代参講の三峰講の実相、三峰山の眷属数(配札数)の歴史的な変遷、関東地方や埼玉県東部における三峰信仰の分布などを示され、江戸時代には、関東地方のみならず、埼玉東部、そして春日部の人々も、火防や盗難除けなど現世利益の神様として広く信仰していたことを、わかりやすくお話しいただきました。
写真:講演される三木先生
当館所蔵の江戸時代の三峰山のお札や、お札を入れる木箱について、受講者の皆さんに示しながら、お話しいただきました。資料館の所蔵資料について、より深く理解することができました。
写真:お札を紹介する三木先生
個人的にも、お札を入れる木箱が「眷属箱」と呼ばれていたこと、ご著書『三峰信仰の展開と地域的基盤』を拝読させていただき、初めて知りました。

ちなみに、講演にも登場した、元治元年(1864)三峰山の表参道の丁目石を寄進した粕壁宿の国田屋七右衛門は、三枚橋に所在した旅籠屋です。三枚橋というのは、今の市民文化会館あたりになります。今回のお話が、意外に身近なところにリンクしていているんですね。

受講された皆さまからも、とてもわかりやすかったとのご感想を多くいただき、大変有意義な講演会となりました。

中学生社会体験事業3日目

本日は社会体験事業の最終日でした。
一日かけて、体験講座「しめ縄づくり」の準備をしてもらいました。
社会体験事業では、準備だけでなく、実際に「しめ縄」を作るまで体験してもらいました。
まずは、稲わらをわらすぐり。
わら細工に不要な葉やわらくずを取り除いていきます。
世間話をしながらの作業で、今時の中学生の流行りがわかって楽しかったです。
もちろん、手は動かしながら。皆さん、真剣に取り組んでいました。
写真:わらすぐり

午前中に松戸市から団体見学がみえたので、昨日と同様に古写真やパネルを説明してもらいました。
写真:団体見学の説明をする中学生
午後は、いよいよ「しめ縄」づくりです。
わら打ちをして、わらを柔らかくしてから、まずは縄ないの練習。
それから、しめ縄を編み込んでいきます。半紙でつくった「紙垂」(しで)をつけて完成。そのあと、輪飾りもつくりました。
写真:しめ縄づくり
みなさんの作った「しめ縄」は大変出来栄えがよかったので、市のHPの体験講座しめ縄づくりのページの写真に使わせていただく予定です。最後は並べて写真にとってもらいました(展示業務の体験ということで)。
写真:中学生の作ったしめ縄と輪飾り
あわただしい3日間、いろいろなことを体験して、大変だったかもしれませんが、最後に楽しかったとの感想を話してくれました。
少しでも、春日部の歴史や文化に少しでも興味をもってもらえたのならば、喜ばしい限りです。3日間、お疲れさまでした。

中学生社会体験事業2日目

昨日に引き続き、中学生社会体験事業です。

本日は、団体見学のお客様向けの展示解説の補助をしてもらいました。
日光道中粕壁宿の解説の補助資料として、それぞれが粕壁の町の古写真を説明しました。
お客様が帰られた後、「本番は緊張した」と感想をもらしていましたが、
みなさんしっかりと自分の役割を果たしていました。お客様も大変満足されようです。
写真:古写真を説明する中学生
本日のメインは、市内の旧家からいただいた資料の整理です。
古書のほこりをはらって、1つ1つ封筒に収めます。
そののち、資料を解読しながら、資料調書をとってもらいました。
当時の人たちが、版木で出版された本を読んでいたことや、筆で本を書き写していたことに大変驚いていました。「伊蘇保物語」(イソップ物語)や葛飾北斎の画集「北斎漫画」なども取り扱い、古い本からも親しみを感じ取ってくれたようです。
写真:資料整理をする中学生
最後に、
粕壁の町の商家の双六(すごろく)について、調査してもらいました。
この双六は昭和初期に印刷されたもので、商店の広告がマスに見立てられています。
中学生のみなさんには、双六の商店がどの位置にあったのか、様々な文献資料を比較しながら、現在の地図上に落とし込んでもらいました。
なくなってしまった商店も多く、探すのに苦労していましたが、「ウォーリーをさがせ」ならぬ、春日部の「商店をさがせ」のようで、楽しみながら作業をしてくれました。
みなさんの調査の成果は、ゆくゆくは展示に反映する予定です。
写真:資料調査をする中学生
今日は盛りだくさんでした。明日の最終日は、しめ縄づくりの準備・練習です。

庄和高齢者憩いの家の歴史講座に出張しました

平成29年11月14日(火)、高齢者支援課の主催で庄和高齢者憩いの家で歴史講座を行いました。
演題は「庄和高齢者憩いの家周辺の歴史」で、同施設の南側には西金野井の香取神社が所在しますので、香取神社と西金野井の歴史についてお話ししました。庄和高齢者憩いの家が完成した昭和49年(1973)ころの話、江戸川が開削される前は西金野井と東金野井(現野田市)が一体だったこと、西金野井は河岸場のある集落として大変栄えていたこと、などなど。

講演の途中、地元のご高齢の方より、昔は船が通っていたことや、古くからの屋敷があったことなどをご教示いただきました。本当は講座の話をやめて、お話をじっくり伺いたかったのですが、時間がなく残念でした。
地元のみなさんのお話を伺える意味でも、出前講座は大変貴重な機会です。
ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。

写真:庄和憩いの家での講座風景