ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

夏休み体験講座の事前準備

本日も夏休み体験講座のわらじ作りに向けて、実際に実習生がわらじ制作を試みました。
写真:制作風景
前日に藁すぐりを終えた稲わらは「わら打ち」と呼ばれる作業を行います。砧とよばれる道具を使ってまんべんなく稲わらの芯を潰し、縄を適度な柔らかさに仕上げる作業です。その作業を終えると、わら縄作りに入ります。手のひらを擦り合わせるようにし、稲わらからわら縄にします。最初は思うように縄にできませんでしたが、次第に慣れてくるとみるみる内にわらが縄へと変貌していきました。
写真:わら縄づくり
わら縄作りが終わるといよいよ、わらじ作りに入ります。わら縄を足の指にかけ、わらを先端部(つまさき)から編み始めます。慣れない作業に皆試行錯誤しながらわらを編んでいきます。指導して頂きながらわらを編んでいくと、個性溢れるわらじたちが出来上がりました。不格好ながらも世界で一つだけのわらじを制作することができ、思い出に残るわらじとなりました。自分たちで制作したわらじを実際に履いてみたり、眺めてみたり、各々興味津々になっていました。
写真:完成したわらじ
昔から伝えられてきたわらじ作りは、とてもよい経験になり、明日の本番に向けて子供たちに楽しく教えられるよう頑張りたいと思います。
ありがとうございました。
(平成30年度博物館実習生)

博物館実習3日目

本日はまず、わらじ作りの体験に向けての準備の一環として、藁(わら)すぐりを行ないました。
藁すぐりをすることで、わらじ作りに適切な藁を集めることができます。
この藁は地元の農家さんに頂いたもので、小学生が千歯こきで稲の実の部分(籾)をとる体験の時に使用したものを再利用しています。
私たちで藁の束を約15束作りました。これは明後日のわらじ作り体験にも使われます。
写真:わらすぐりをしている風景

午後は、先日調査した稲荷社から収集した資料の整理と、調査カードに資料の大きさや年代などの調査した項目を記入しました。
写真:調査カードをつくっている風景
ここで、資料の梱包の仕方や資料の扱い方など、初歩的なことも皆で再確認をしました。
調査カードに書くときに、資料の名前などがすぐにわからなかったり、書いてある文字が読めなかったりなど、大変なこともありましたが、協力して記入を終わらせることができました。また、資料のスケッチも一人ひとりで作風が違い、見比べてみるのも面白かったです。
初めて知ったものの名前や資料の知識などは、忘れずに次に活かせるようにしていきたいです。
資料を調査するにつれて、地元の人々に愛されていた神社であることを実感できました。また、藁すぐりは初めての体験だったのでとてもいい経験になりました。
わらじ作りも頑張りたいと思います。
ありがとうございました。
(平成30年度博物館実習生)

展示の準備、佳境です。

8月4日(土)から開催される「ここまで分かった!神明貝塚と縄文人のくらし」展の展示設営が大詰めを迎えています。

今日は、展示の見どころでもある、平成28年度に発掘された3体の縄文人の頭蓋骨(ずがいこつ)を陳列しました。

写真:人骨を陳列する学芸員
見つめあっているのではありません。微妙なバランスで組み合わせ(嚙合わせ)るので、展示担当の学芸員は苦戦していました。

展示初日まであと3日です。お楽しみに。

館外見学実習

本日は館外見学実習を行いました。午前中には久喜市立郷土資料館を見学し、昼食後に久喜市立郷土資料館から数百メートルに位置している鷲宮神社、その後、宮代町郷土資料館を見学し、最後に神明貝塚を見学しました。

久喜市立郷土資料館は図書館との複合館として運営されており、近くの鷲宮神社を意識した展示があり久喜市内の歴史がわかりやすく解説されていました。要所ごとに映像解説が設置されていたり、子どもたち用のワークシートが置いてあるなど、見学に来た子どもたち向けに工夫された展示がなされていると感じました。
写真:久喜市立郷土博物館館内見学の様子


宮代町郷土資料館は単独館として運営されており、宮代町の歴史を通史的に解説、展示されていました。敷地内には郷土資料館のほかに移築された旧加藤家、旧斎藤家などの古民家が併設されており郷土の歴史を体感できる館という印象を受けました。子どもたちに向けた体験教室も開かれているようで地域のコミュニティの中心になっていると感じました。
写真:宮代町郷土資料館館内見学の様子
お忙しい中解説してくださった久喜市、宮代町の学芸員の皆様、本日はありがとうございました。本日、学んだこと、感じたことを館務実習で活かしていきたいと思います。
(平成30年度博物館実習生)

市内のある稲荷社の調査

本日は市内の、ある稲荷社の調査をしました。

この稲荷社は、今まで町内会が管理していましたが、

町内会の解散に伴い解体することとなり、調査することになりました。

私たちが行ったことは、主に調査カードに、

神社にある石鳥居や社殿、立札などの年代や製作者を記入し、

その上でスケッチし、測定しました。

旧町内会の方からもお話を聞き、帰座祭について教えていただきました。

写真:調査風景

また、石鳥居は明神鳥居型で、立札には「神霊誌」として、

子供の夜泣封や、家内安全、商売繁盛などご利益ある神社でありました。

石神には笠間稲荷大明神、弁財天、井戸水神と書かれていました。

地域で祀られた稲荷社は、町の人々に密着した神社であることがわかりました。

写真:資料整理

郷土資料館に戻ってからは、お預かりした資料を整理しました。

暑い中の調査でありましたが、とても身になる時間でした。

ありがとうございました。

博物館実習が始まりました

博物館実習がいよいよスタート。
今年度の博物館実習生は6名です。
初日の平成30年7月26日(木)は、埼玉りそな銀行春日部支店において、りそなキッズマネーアカデミーの補助をしてもらいました。これは春日部市と埼玉りそな銀行との連携事業でもあります。
写真:りそなキッズアカデミーの風景

今回、郷土資料館で担当した時限では、「むかしの粕壁はどんなまちだった?」をテーマに、昭和初期の粕壁町商売繁栄双六をつかって、春日部の歴史や身近にある老舗の商家などについて、子どもたちに学んでもらいました。

実習生は、会場の設営(資料の展示)や子どもたちが行う作業を実際に体験してもらって、講座の進行や指導の方法など、事前に話し合ってもらいました。

写真:会場の設営
写真:双六あそびを実際に体験
本番は、思いのほか、大盛り上がり。参加した子どもたち、実習生ともども、郷土春日部の歴史を身近に感じてもらえたようです。

博物館実習は、31日から本格的にスタート。実習生の皆さんが、「ほごログ」上で実習をレポートしてくれることになっています。こうご期待。

手作り季節展示を展示してます

白い雲! 青い空!!
楽しい夏休みがやってきました♪
夏休みをテーマとした手作り季節展示を展示中です。
暑い夏を、よく冷えた郷土資料館で涼みませんか?

季節展示

なお、郷土資料館は、7月・8月の毎週月曜と、祝日の8月11日(土)が休館となりますので、
ご注意ください。




 

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成30年7月1日(日)、郷土資料館展示室で 「体験ワークショップ ぶんぶん駒を作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぶんぶん駒」を作りました。
自分で選んだ色鉛筆で台紙に色を塗り、ハサミ・のりを使って一生懸命作り、最後は出来上がった駒で”ぶーん・ぶーん”と音を鳴らしながら遊んでいました。

ワークショップ風景

ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です♪

ワークショップ風景

 次回ワークショップは、平成30年8月18日(土)に「からくり屏風」を作ります。ご参加をお待ちしています

虫眼鏡 春日部農産物直売所「はくれん」の伝統の七夕飾りづくり

春日部農産物直売所「はくれん」では、7月1日(日)イベント「はくれん夏祭り」を開催し、このイベントの準備として、会員の方々によるマコモ馬づくりの実演がありましたので、農業振興課と郷土資料館で取材しました。
マコモ馬は、古くから市域の農家で作られてきた、七夕飾りの一種です。
水辺に生えるマコモ(真菰)を刈ってきて、1週間ほど干してから製作します。
写真:まこも
一束のマコモを折り曲げたり、組み合い合わせたりしながら、雄・雌の2頭馬をつくります。雄・雌は、鬣(たてがみ)のつくりが異なります(下の写真は雄)。
写真:造作のようす
はじめに、頭と前足になる部分をつくり、頭に鬣(たてがみ)となるマコモを巻き付け、次に胴体と尾をつくります。胴体から後ろ足になるマコモを出して、最後に「ケショウ」(不要な部分をはさみで整えます)。昔は子どもが作るものだったそうです。
製作をはじめること、40分~50分で完成しました。
2頭の馬を、棒の上に向かい合わせにしてまたがせ、マコモでなった縄で雄・雌を結び付け、飾りつけも完成。
写真:マコモと笹
同じく七夕飾りの笹竹の横に飾られました(ガラス窓の前に飾られています)。
昔の農家では、マコモ馬の前に「シマダイ」と呼ばれるお供え物を置く台を置き、そのうえに小麦饅頭やスイカをお供えしたそうです。
ちょうど「はくれん」で小麦饅頭が販売されていました。
写真:小麦饅頭
皆さんとても手際よくマコモ馬を作られていて、あっという間の50分でした。個人的にはマコモ馬を間近にみたこともなく、マコモ馬づくりをみせていただいたのも初めてのことで、大変貴重なの経験となりました。また、市域の農家の昔の生活や民俗信仰など、さまざまな貴重なお話しもうかがえましたので、郷土資料館で記録させていただき、今後の活動に活用させていただきたいと思います。
実演していただいた皆様、どうもありがとうございました。

7月1日(日)9時30分~14時、「はくれん夏祭り」では、今回作ったマコモ馬もご覧いただけますし、おまけに市内の農産物が10%OFFだそうです。
皆さんも、伝統の七夕飾りをご覧いただき、新鮮な農産物もご賞味いただければと思います。

写真展「昭和の春日部」が開催されています

平成30年7月10日(火)まで、教育センター1階学習情報サロンにおいて、ギャラリー写真展「昭和の春日部」が開催されています。
この写真展は、
生涯学習市民塾「豊かなシニアを過ごすために」の回想法入門講座の併設展示として開催されるもので、郷土資料館でも、回想法のボランティアとしてご協力いただいているふれあい幸齢倶楽部が主催されるものです。
写真:写真展のようす
写真展には、郷土資料館所蔵の市内の古写真が展示されていますので、郷土資料館にお立ち寄りの際にはあわせてご覧いただければとおもいます。また、写真展にお立ち寄りの際は郷土資料館もあわせてご覧ください。
郷土資料館では、古写真のパネルや画像を貸し出していますので、ご興味のある方は気軽にご相談ください。