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【久喜市立郷土資料館】連携展示「明治天皇と久喜」

今回から、宮内庁との共催展「明治天皇と春日部」の連携展示の紹介。初回は久喜市立郷土資料館です。 #かすかべプラスワン

「春日部の話じゃないじゃないか!」とお叱りを受けそうですが、春日部市内の歴史を切り取っても理解は深まりません。視野を広くもって春日部の歴史も考える必要があります。歴史は地域をつなぐ。そんな思いから、連携展示「埼玉県東部と近代の皇室」は企画されました。

さて、久喜市立郷土資料館は、旧鷲宮町の郷土資料館で、鷲宮神社のそばに立地します。常設展示では旧石器時代から、近現代までの久喜市の歴史が紹介されます。とりわけ、鷲宮神社が県内でも屈指の古社であり、文化財の宝庫でもあることから、鎌倉時代以降の鷲宮神社をめぐる展示、国指定重要無形民俗文化財「鷲宮催馬楽神楽」の展示が特徴的です。

写真:建物の外観

連携展示「明治天皇と久喜」では、明治天皇の巡幸を中心にした展示です。久喜市内には、春日部と同様に明治9年・14年に栗橋で明治天皇が御小休になり、9年には利根川で鯉漁をご覧になっています。また、明治29年には、埼玉県での近衛師団の演習をご覧になるため、鷲宮神社に立ち寄られ、御休憩となっています。展示では、宮内庁宮内公文書館のパネルのほか、久喜市立郷土資料館で収蔵する資料を展示しています。また、明治天皇ゆかりの人物として、久喜の偉人本田静六の事績も紹介されています。本田静六は「公園の父」とも称される久喜出身の林学者で、明治神宮の造営にも携わったそうです。

写真:展示のポスター

明治天皇の巡幸のみならず、本田静六にまで広げて展示されており、久喜市の歴史の特徴が出ています。春日部会場では展示していない資料も多く並んでいますので、ぜひご覧ください。

また、近隣には鷲宮神社をはじめ、明治天皇の聖跡の地に石碑が遺されています。あわせてお楽しみください。

 ◆久喜市立郷土資料館「明治天皇と久喜」

  会期:7月20日(水)~9月4日(日)

  開館時間:10時~18時

  休館日:月曜日、7月29日、8月12日、8月26日

  住所:久喜市鷲宮5-33-1

  電話:0480-57-1200

  https://www.city.kuki.lg.jp/miryoku/rekishi_bunkazai/kyodoshiryokan/