ほごログ
イチゴの出荷『新編図録春日部の歴史』からのご紹介31
12月も終わりが近づき、イチゴがおいしい季節になりました。
今回ご紹介する写真は、昭和48年ごろの庄和農業協同組合でのイチゴの出荷作業の様子です。
昭和30年ごろから、米の生産調整や農業経営の転換が呼びかけられたことにより、米以外の作物を生産する農家の方が増えました。市内では、フリージアの花やトマト、ナス、キュウリ、モモなどが作られました。
イチゴの栽培は、最初は水田の裏作として露地栽培で始まり、トンネル状のビニールをかけての栽培から、ビニールハウスでの栽培に変化しました。作られたイチゴは、春日部市内や東京、横浜の市場に出荷されました。イチゴ狩りができる観光農園が始まったのは平成に入ってからです。
市内で昭和40~50年ごろ生産されたイチゴの品種は、写真の出荷箱に表示されているように「埼玉ダナー」です。「イチゴといえば埼玉ダナー」というほど、全国的に知名度が高い品種でした。現在流通している品種と比べると酸味が強く、牛乳と砂糖をかけてつぶして食べたことをご記憶の方も多いかと思います。現在は「女峰」や「とちおとめ」の品種が主に作られています。
今回ご紹介した写真のように、昭和時代の写真でも、市内の当時の様子を記録したものとして非常に貴重な資料になる場合があります。大掃除でアルバムなどを処分をする際は、文化財保護課、郷土資料館にご提供いただければ幸いです。
「イチゴの出荷」『新編 図録 春日部の歴史』260ページ
今回ご紹介する写真は、昭和48年ごろの庄和農業協同組合でのイチゴの出荷作業の様子です。
昭和30年ごろから、米の生産調整や農業経営の転換が呼びかけられたことにより、米以外の作物を生産する農家の方が増えました。市内では、フリージアの花やトマト、ナス、キュウリ、モモなどが作られました。
イチゴの栽培は、最初は水田の裏作として露地栽培で始まり、トンネル状のビニールをかけての栽培から、ビニールハウスでの栽培に変化しました。作られたイチゴは、春日部市内や東京、横浜の市場に出荷されました。イチゴ狩りができる観光農園が始まったのは平成に入ってからです。
市内で昭和40~50年ごろ生産されたイチゴの品種は、写真の出荷箱に表示されているように「埼玉ダナー」です。「イチゴといえば埼玉ダナー」というほど、全国的に知名度が高い品種でした。現在流通している品種と比べると酸味が強く、牛乳と砂糖をかけてつぶして食べたことをご記憶の方も多いかと思います。現在は「女峰」や「とちおとめ」の品種が主に作られています。
今回ご紹介した写真のように、昭和時代の写真でも、市内の当時の様子を記録したものとして非常に貴重な資料になる場合があります。大掃除でアルバムなどを処分をする際は、文化財保護課、郷土資料館にご提供いただければ幸いです。
「イチゴの出荷」『新編 図録 春日部の歴史』260ページ
体験講座しめ縄づくりを開催しました
「よいお年を!」という挨拶が飛び交う季節になりましたね。
先週に引き続き、平成29年12月16日(土)、郷土資料館体験講座「しめ縄を作って新年を迎えよう」を開催しました。
はじめに、半紙をつかって紙垂(しで)をつくった後、稲わらから縄をつくる縄ない。実は、この作業が今日一番の難しいところ。しかし、大人も子どもも、参加された皆さん、縄がなえました。
お子さんの縄ないをお母さんがパチリ。「はじめての縄ない」記念になりますよね。
そして最後に稲束を三つ編みにする「ごぼうじめ」(しめ縄)をつくりました。
ご家族や隣の方と皆さん、力を合わせて、立派なしめ縄をつくっていただけたようです。
参加者からは、「よい年が迎えられそう」「すべて手作りで感激しました」と感想をいただきました。
郷土資料館主催の年内行事も今日で最後。よいお年を。
・・・でもブログは更新しますよ。
先週に引き続き、平成29年12月16日(土)、郷土資料館体験講座「しめ縄を作って新年を迎えよう」を開催しました。
はじめに、半紙をつかって紙垂(しで)をつくった後、稲わらから縄をつくる縄ない。実は、この作業が今日一番の難しいところ。しかし、大人も子どもも、参加された皆さん、縄がなえました。
お子さんの縄ないをお母さんがパチリ。「はじめての縄ない」記念になりますよね。
そして最後に稲束を三つ編みにする「ごぼうじめ」(しめ縄)をつくりました。
ご家族や隣の方と皆さん、力を合わせて、立派なしめ縄をつくっていただけたようです。
参加者からは、「よい年が迎えられそう」「すべて手作りで感激しました」と感想をいただきました。
郷土資料館主催の年内行事も今日で最後。よいお年を。
・・・でもブログは更新しますよ。
豊春駅前で市内の古写真展
昨日、豊春駅に併置している東武ストア豊春店さんにうかがいました。
東武ストア豊春店さんで、開店30周年を記念として「いにしへ写真館」という催しものを開催しています。
この「写真展」には、郷土資料館で所蔵する市内の古写真を展示していただいています。
古写真を展示するだけでなく、「30年後の東武ストア」として宮川小学校の児童の皆さんが予想して描いた未来の「東武ストア」も展示されていました。
夕食前でお忙しい時間帯でしたが、この催しものを企画された店長さんにお話をうかがったところ、お客様の反響がよく、大変好評とのことでした。
この「いにしへ写真館」は年内いっぱいは開催するそうです。
東武ストア豊春店さんは、豊春駅構内改札口を出てすぐです。
お近くの方はお立ち寄りいただければと思います。
東武ストア豊春店さんで、開店30周年を記念として「いにしへ写真館」という催しものを開催しています。
この「写真展」には、郷土資料館で所蔵する市内の古写真を展示していただいています。
古写真を展示するだけでなく、「30年後の東武ストア」として宮川小学校の児童の皆さんが予想して描いた未来の「東武ストア」も展示されていました。
夕食前でお忙しい時間帯でしたが、この催しものを企画された店長さんにお話をうかがったところ、お客様の反響がよく、大変好評とのことでした。
この「いにしへ写真館」は年内いっぱいは開催するそうです。
東武ストア豊春店さんは、豊春駅構内改札口を出てすぐです。
お近くの方はお立ち寄りいただければと思います。
細石器『新編図録春日部の歴史』からのご紹介30
細石器(さいせっき、細石刃(さいせきじん))は、今から約1万5千年前、日本列島の旧石器時代最終末期に使われた石器です。日本だけではなく世界各地で発見されており、英語では、microlith(マイクロリス)と呼ばれています。
細石刃は長さが1~1.5㎝と、大変小型で厚さも2㎜程度で、あたかもカミソリの刃のような石器です。春日部市内では、米島地内の「米島貝塚」や西金野井地内の「風早遺跡」で発掘されています。この他、細石刃核(さいせきじんかく)と呼ばれる、細石器を作り出す素材の石器も見つかっており、細石刃核に残る溝状の跡から、連続して剥ぎ取りながら細石器が作られた技術がわかります。
細石器は、動物の骨や木などに複数埋め込まれ、全体として大きな刃を作って、槍の先やナイフとして用いられたと考えられています。海外の遺跡では、木製や骨角製の柄についたままの細石器が発見されています。また、刃の欠損した細石器のみを取り換えながら使われていたと考えられ、石器の作り方に技術の大きな進歩がうかがえます。これらの一部は郷土資料館の常設展示で公開しています。
「旧石器人の道具」『新編 図録 春日部の歴史』8ページ
1は米島貝塚、2~5は風早遺跡出土。1、2が細石刃核、3~5が細石器。
細石刃は長さが1~1.5㎝と、大変小型で厚さも2㎜程度で、あたかもカミソリの刃のような石器です。春日部市内では、米島地内の「米島貝塚」や西金野井地内の「風早遺跡」で発掘されています。この他、細石刃核(さいせきじんかく)と呼ばれる、細石器を作り出す素材の石器も見つかっており、細石刃核に残る溝状の跡から、連続して剥ぎ取りながら細石器が作られた技術がわかります。
細石器は、動物の骨や木などに複数埋め込まれ、全体として大きな刃を作って、槍の先やナイフとして用いられたと考えられています。海外の遺跡では、木製や骨角製の柄についたままの細石器が発見されています。また、刃の欠損した細石器のみを取り換えながら使われていたと考えられ、石器の作り方に技術の大きな進歩がうかがえます。これらの一部は郷土資料館の常設展示で公開しています。
「旧石器人の道具」『新編 図録 春日部の歴史』8ページ
1は米島貝塚、2~5は風早遺跡出土。1、2が細石刃核、3~5が細石器。
収蔵資料の紹介更新しました
郷土資料館の収蔵資料の紹介ページを更新しました。
今回は追加したのは、北条氏政の感状、三峰神社の眷属箱、西金野井回漕店の板木、の3点です。
北条氏政の感状は、春日部市の指定有形文化財の中世文書です。
わかっている限りでは、市内に現在ある中世文書としては唯一のものです。
昨年度、市内個人の方から郷土資料館にご寄贈いただきました。
三峰神社の眷属箱は、以前このブログでも少し紹介したものです。
三木一彦先生の講演会をうけて、いろいろわかったことを解説に書き加えさせていただきました。
西金野井回漕店の板木は、出前講座の準備で、当館で所蔵している資料群を見直していたときに発見した、収蔵庫の掘り出し物です。
西金野井は江戸川の河岸場としてにぎわいましたが、残念ながら史資料があまり残っておらず、詳しいことがよくわかっておりません。
この板木は回漕業の一端を伝えるものとして貴重な資料です。
詳しい解説は各ページをご覧ください。
今回は追加したのは、北条氏政の感状、三峰神社の眷属箱、西金野井回漕店の板木、の3点です。
北条氏政の感状は、春日部市の指定有形文化財の中世文書です。
わかっている限りでは、市内に現在ある中世文書としては唯一のものです。
昨年度、市内個人の方から郷土資料館にご寄贈いただきました。
三峰神社の眷属箱は、以前このブログでも少し紹介したものです。
三木一彦先生の講演会をうけて、いろいろわかったことを解説に書き加えさせていただきました。
西金野井回漕店の板木は、出前講座の準備で、当館で所蔵している資料群を見直していたときに発見した、収蔵庫の掘り出し物です。
西金野井は江戸川の河岸場としてにぎわいましたが、残念ながら史資料があまり残っておらず、詳しいことがよくわかっておりません。
この板木は回漕業の一端を伝えるものとして貴重な資料です。
詳しい解説は各ページをご覧ください。