校長室から発信
学びの集大成!修学旅行
3年生は2日(土)~4(月)まで奈良・京都方面への修学旅行に行ってきました。この3日間(特に最初の2日間)、生徒たちは事前に学習して自らが追求してきた課題を検証する本物の「学びの修学旅行」をしっかりと実践しました。そして、私はこの修学旅行で「学びが人の意識や行動を変える」ということを実感しました。
初日、早朝5時11分の始発電車で布佐駅を出発し、東京駅に向かいました。車中、一般のお客さんに自然に席を譲る生徒たちの姿が見られるなど、素晴らしいスタートを切りました。7時20分の新幹線で一路京都駅に、ここからさっそく検証テーマごとのグループ別行動へとうつります。昨年と違うのは、全生徒が学習のテーマを「日本のまほろば」である大和地方、すなわち飛鳥・斑鳩を始めとした古代史の中心から平城京が置かれた奈良市内に絞ったこと。これが生徒を歴史のロマンへと駆り立て個々の学習を深める大きな要因となったのではないかと思います。そして、それぞれの検証場所で大変にわかりやすく、生徒が学習してきたことを上手に引き出しながら様々なことを教えてくれたボランティアガイドのみなさんや各寺院の関係者のみなさん、何十回と奈良を訪れている私自身も、思わずその話に惹きこまれていました。生徒たちの学びが大きく膨らんだのは、まさにこの方たちの支援があったからに他なりません。1日目の学習を終え、橿原市にあるホテルに戻ってきた生徒たちは「すごく楽しかった」「いい1日だった」と、こちらから聞こうとする前に笑顔で報告をしてくれました。そして、我孫子にいたら電車では東京に行くことさえ迷いそうな子ども達が、遠く離れた方向さえわからない初めての地で、時間通りに、怪我やトラブル等もなく自分たちの力で行動できたこと、自分たちが真剣に学んだことを一生懸命に確かめようとする気持ちが、こんなところにも波及したのだと思います。
2日目も前日とは異なるメンバーで、探究の旅に出かけて行った生徒たちでしたが、さらに充実した面持ちで奈良にあるホテルに時間通りに笑顔で帰ってきました。夜の報告会や職員の反省会では、生徒からも先生方からもたくさんのうれしい報告を聞くことができました。この2日間を終え、生徒たちにとって本当の楽しさとは何か、修学旅行の意義とは何かを彼らの取り組みや活動の様子から改めて教えられたような気がしています。
ここまでは素晴らしい生徒の様子ばかりを書きましたが、実は1日目の夜、学習報告会でせっかくの素晴らしい仲間の発表を聴く姿勢が×で学び合う姿勢に欠けていたり、細かい部分ではあるもののルール違反が見られたりと反省すべきことがいくつかあったのも事実です。そして、それがかえってリーダーたちの「何としてもこの修学旅行を成功させたい」という熱い思いへと転化し、その思いがすべての生徒たちに伝わり、翌日の行動改善、修学旅行の成功へとつながりました。
そして最終日、学年全体で京都・平等院と東山周辺を訪れての行動です。あっという間の短い時間でしたが、お土産に、写真撮影にと、最初の2日間とは違った思い出に残る半日を過ごせたようです。清水寺で全体が集合し、学年みんなで撮った写真は一生の記念品になるのではないでしょうか。
古の都に思いを馳せた3日間、生徒たちは大いに学び、大いに楽しみ、満足感と達成感を胸に、確実に成長した姿で帰ってきました。帰りのバスの中でも「もう終わってしまうのか…」「帰りたくない…」という声も聞こえてきました。これから3年生の生徒たちは、この感動的な成功体験を自信として今後の日常生活に、すべてにおいて「中学校生活最後」となる各行事に、そして個々の進路実現に向けて大きく羽ばたき飛躍するという確信をもてた修学旅行であったことを最後に報告させていただきます。
は、後日「生徒の活動」のページに掲載しますので、そ
ちらもご覧ください。