ブログ

校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「SNS動画」

 最近、外国人観光客によるSNS動画が話題になっています。例えば、元体操選手の女性が神社の鳥居に飛びつき懸垂運動をしたり、参道に続く階段で倒立しながら階段を降りる様子がSNSにアップされているものです。また、ダンサー集団と思われる男性が乗客がたくさん乗っている電車内や交差点内などで、ブレイクダンスする動画などです。報道で知ったことなので、その意図など詳細はわかりませんが、少なくともその動画に写っている他の観光客や乗客は、迷惑そうに「ドン引き」の様子です。動画を観た外国人観光客は一同に「その国の文化を尊重すべき、失礼だ!」とインタビューに答えていました。

 確かに陽気で「ノリ」の良い国や地域なら「イエ〜い」など称賛されるかもしれませんが、日本のモラルや常識では考えられないことですよね。学校でも「公共の場では他の人の迷惑にならないように!」などと当たり前に指導します。ご家庭でも同様のはずです。改めて、その土地土地の風習、慣習、文化を尊重しなくてはいけないと考えさせられました。

 ところでニュースで見たこの映像には、映像を撮っている本人達以外の一般人がスマホで撮影する姿も映っていました。想像でしかありませんが、そんな一般人が撮影した動画をSNSでアップしたり、興味本位で見たりすれば視聴数も増え「よし、次は…」とさらにエスカレートしたり「じゃあ僕も私も…」となってしまことが心配でなりません。

 日本には日本の良さがたくさんあり、それが認められているからこそ多くの外国人が訪れるのでしょう。

校長室のひとりごと「小中学校音楽会」

 今日、明日の二日間「野田市小中学校音楽会」が野田ガスホール(旧文化会館)で行われます。この音楽会は、野田市の小学校20校、中学校11校による日頃の音楽的活動の発表の場です。吹奏楽の演奏であったり、合唱であったり、和太鼓演奏や、ボディパーカッションなど、その学校で日常的に取り組んでいる音楽活動を発表します。二日間に分けて開催されるため、すべての学校の発表を互いに鑑賞することはできませんが、それでも両日とも中学生は小学生の元気いっぱいな発表を、また小学生は中学生の迫力ある演奏や合唱などの発表を見ることで、何かを発見したり意欲を湧き立てられたりするものです。

 本校は、3年生全員での合唱を明日23日の1番最初に発表します。曲目は「足跡」、「Cantare〜歌よ大地に響け〜」の2曲です。過日行なわれた文化祭でご覧になった方はわかると思いますが、本校3年生の合唱は、私が言うのもなんですが本当に鳥肌もので素晴らしいです。私も今から楽しみでなりません。

残念ながら、チケットは前売りですので、当日ご覧になれませんが、同じく3年生の合唱を11月9日の「川間地区ふれあいの広場(川間地区社会福祉協議会主催)」でも発表します。こちらは本校体育館を会場に無料でどなたにも参観いただけますのでどうぞお越しください。

校長室のひとりごと「ヘルメット着用率」

 日ごろ皆さんは自転車を利用しますか?
 全国の警察が7月に都道府県ごとに自転車乗車中のヘルメット着用について調査しました。調査は都道府県ごとに駅周辺や商業施設、時間帯は午前7:30から8:30と午後3:00から4:00、通学通勤や買い物での自転車利用に焦点を絞った調査です。
 自転車乗車中の死亡事故の9割がヘルメットを着用していなかったことから、昨年ヘルメット着用が努力義務化されました。昨年の調査では、ヘルメット着用率の全国平均は13.5%に留まっていましたが、今回7月の着用率調査の全国平均は17.0%と微増ですが少しずつ着用が広まっているという結果でした。
 都道府県別で見ると、愛媛県が昨年度に引き続き69.3%で堂々の1位、2位は大分県、3位群馬県、以下長野県、山口県、鳥取県と続きます。ちなみに立地的に坂道が多く自転車の利用者が少ないといわれている長崎県の着用率は12.0%で、なんと千葉県は6.5%で47都道府県中の46位という結果です。調査対象人数の差や個人差などがあるためこの結果を一概に「千葉はダメだ」とはいえませんが、この結果をしっかりと受け止め、仮に千葉が1位だったとしても、自分や家族、大切な人がヘルメットを着用せずに事故に遭遇してしまうなんてことがないよう「ヘルメット着用の輪」を広げていきたいものです。

校長室のひとりごと「未来を見据えて」

 先週、盛岡に行ってきました。全日本中学校長会研究協議会に参加したためです。千葉県からは53名の参加でしたが、南は沖縄、北は北海道まで約2000人の中学校の校長が集まり、今日的な教育課題について様々な協議を行いました。

 記念講演では国立天文台水沢VLBI観測所の「本間希樹 所長(東大大学院助教授)」による「黄金の國いわて発 銀河系経由 ブラックホールへの旅」。本間所長は、人類が100年かけて少しずつ解明してきたブラックホールの存在を決定づける偉業、ジグソーパズルの最後のピースを見つけた世界的プロジェクトの一員です。その最後のピースとは、ブラックホールの画像です。つまり撮影に成功した天文学者です。ブラックホールとは、重力が強すぎて光でさえもその重力に吸い込まれてしまう天体だそうで、天文学に疎い私のような校長でもわかるように話してくださいました。講演の最後に本間所長は「中学生の理科ばなれが心配でならない。これからの時代は新しく何かを作り出していく時代で数学や理科がその基本。校長先生方には何とか中学生の理科離れを食い止めてほしい」と胸に突き刺さる一言をいただき、続けて「学生はすぐにこれが何の役に立つのかと言ってきますが、そんな時には二人の科学者の話をしてあげてください」と話されました。その二人の科学者の一人目は電気電力について数々の発明をした「ジェームズ ワット」です。彼はこの発明が何の役に立つのかと問われ「今はまだ何の役にも立たない」と言い切ったそうです。二人目は電磁誘導の発明者「マイケル ファラデー」です。彼もこの発明が何の役に立つのかという問いに対し、「赤ちゃんは何の役に立つのか考えて生まれてくるわけではない」と言い切ったそうです。言わずと知れた二人の発明が、現代社会においてなくてはならない発明だったと誰も疑いはしないでしょう。

この二人のように疑問に思うことを利害関係など一切関係なく、とことん突き進めたからこその偉業だったのでしょう。

校長室のひとりごと「あす東葛駅伝スタート」

 明日10月19日、第76回東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)が行われます。この地域にお住まいでない方もいると思いますので、東葛駅伝について簡単に説明します。

 今年で76回目を迎える歴史と伝統ある中学校の駅伝大会で、東葛地域、つまり野田市、流山市、柏市、松戸市、我孫子市、鎌ヶ谷市にある中学校が出場します。今大会からは流通経済大学柏高校附属中学校も含め75校が9:30一斉に松戸市民劇場前をスタートし、野田市の清水公園(野田市総合公園陸上競技場)までの34kmを10区間でタスキをつなぎます。大学の駅伝大会ではお馴染みですが、中学校の駅伝大会で一般道路を規制し白バイが選手を先導する、ましてや70校を超えるチームが一斉に走る大会は全国でも珍しく、歴史と伝統だけではなく、その大会規模でも全国屈指と言えます。第一回大会は終戦間もない昭和23年、優勝校は野田市立福田中学校でした。コロナで実施できない年もありましたが、道路事情、交通事情が変化した今もなお続いています。この歴史ある大会ですから、これを読んでくださっている皆さんの中にも中学時代に出場したり、また親子3代で出場したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 これだけの全国屈指の歴史と伝統の大会、過去には、この東葛駅伝を走った選手が、後に箱根駅伝やオリンピックに出場した日本を代表するような長距離ランナーもいます。

もちろん川間中に頑張ってほしいことには変わりありませんが、来る日も来る日も長い距離を走り、晴れて学校の代表としてタスキをつなぐ中学生みんなを応援したいと思います。

当日、運河駅前から流山街道を北上し清水公園を目指します。沿道の多くの観客と一緒に応援しに行ってみてはどうでしょうか。

 

校長室のひとりごと「スーパームーン」

 昨日から岩手県の盛岡に来ています。全国中学校長会の研究大会に参加するためです。まだ暑さが残る野田に比べると、やはり秋が進んでいるなと感じます。盛岡は快晴、野田はいかがでしょうか。というのも今晩は2024年で地球に一番近い位置での満月「スーパームーン」なのです。地球の周りを公転する月の軌道は楕円なので月と地球との距離は一定ではありません。加えて地球や太陽の重力の影響も受けるようで刻々と距離は変化しているようです。今日は午前9時51分ごろ地球に月が最接近し、午後8時26分頃に満月になるそうです。その距離は35万7400km、「近い」のか、やっぱり「遠い」のか微妙な感じです。今年2月の満月に比べると今日のスーパームーンの地球から見える面積は14%増と言われており、明らかに大きく見えるそうで楽しみですが天気が心配ですね。

 ところで、毎月の満月ごとに呼び名があることをご存知でしょうか。1月「ウルフムーン」2月「スノームーン」3月「ワームムーン」4月「ピンクムーン」5月「フラワームーン」6月「ストロベリームーン」7月「バックムーン」8月「スタージョンムーン」9月「ハーベストムーン」そして10月「ハンターズムーン」11月「ビーバームーン」12月「コールドムーン」。これらの呼び名の起源はネイティブアメリカン達が、その季節に合わせ名付けたのが始まりと言われています。

今日の「ハンターズムーン」は、冬に備え狩猟本番の時期だという意味だそうです。

 

校長室のひとりごと「世界手洗いの日」

 一日ずれてしまいましたが、昨日10月15日は「世界手洗いの日」でした。

 全世界で5歳の誕生日を迎えられずに命を落としてしまう子ども達は、毎年520万人と言われています。そしてそのほとんどは予防可能な病気が原因だそうです。我々生活に当たり前にある水やトイレ、食料ですが、そんな当たり前の生活が地域によっては当たり前ではなく、それらが不足し不衛生な環境や生活習慣を強いられた結果、下痢や肺炎にかかり命を落とす子ども達は、毎年150万人以上と言われています。

 もし、石鹸を使って正しく手を洗うことができれば、多くの幼い命を救うことが可能で、学校にも行けない子ども達も大幅に減らすことができるそうです。自分のからだを自分で守る最も基本的で簡単でシンプルな方法が「石鹸を使った手洗い」です。そこで正しい手洗いを広めるため国際衛生年の2008年、ユニセフをはじめ各関連団体がパートナーシップ協定を締結し、10月15日を「世界手洗いの日」に定め、石鹸を使った正しい手洗いを広めるきっかけとしているそうです。

 コロナ禍では、老いも若きも子ども達も、石鹸で手を洗う習慣がありましたが、最近は時間と共に減ってきたように感じます。

 秋特有の空気が乾燥し感染症の心配な季節になってきました。コロナの予防のためだけではなく、自分の健康を自分で守る最もシンプルで有効な方法、石鹸で手を洗う指導の必要性を改めて感じています。

校長室のひとりごと「3年生から2年生へ」

 3学期制のように長期の休み明けの切り替えではないこともあり、始業式は行わず通常の授業で後期がスタートします。この前期・後期の切り替えで、生徒会組織をはじめ学年や学級など様々な組織も新たなメンバーに入れ替わります。
 先週、生徒会役員選挙が行われました。部活動では、一足先に3年生中心のチームから1.2年生中心の新チームで活動が始まっていますが、今日から生徒会活動の中心も3年生から2年生へと、バトンを受け渡したところです。
 一般的に生徒会の役員は特別な存在で、どこかしら他人事のように捉えてしまう生徒も少なくありません。これは生徒会の役員だけではなく、生徒会そのものも主体的に自分事と捉え活動している生徒は、残念ながらごく一部のように感じています。全校生徒一人一人が生徒会組織の構成員だと自覚してほしいところなのですが現実にはなかなか…
 先週、生徒会役員選挙を受け、生徒会は自分たちで動かす組織、自治組織であることを自覚してほしくて全校生徒に次のような話をしましました。
「今、まさにアメリカ大統領選挙の選挙活動が行われています。そのアメリカの第35代大統領だったケネディ氏の大統領就任演説での有名なフレーズを紹介します。『国家が君たちに何をしてくれるのかを問うのではなく、君たちが国家のために何ができるかを問いてほしい』というフレーズです。このフレーズの『国家』を『生徒会』『学校』に置き換えて考え、一人一人が生徒会活動に臨んでほしい」という話です。
 私は校長という立場で、常に教職員組織の活性化を目指し、効果的な具体策を模索しています。「更により良い学校へ…」と上を向くのであれば、教職員組織だけではなく生徒会組織の活性化が必要です。組織の活性化に向けて後期も奮闘してまいります。

校長室のひとりごと「前期終業式」

 2学期制の市内小中学校は、今日「前期終業式」を迎えます。遠い昔の自分のことを振り返ってみると、体育館での終業式を終えて教室に戻ると、担任の先生から一人ひとり「よく頑張ったね!」などと声を掛けられながら通知表が手渡されます。「どうか体育だけは5でありますように…」なんて通知表の中身にドキドキしていたことを思い出します。今生徒たちは当時の私と同じで、ソワソワ落ち着かないのだと思います。終業式という節目なだけに生徒たちには、学校生活はもちろん、4月からの生活全般を振り返ってほしいと思います。例えば「睡眠時間」「朝食の有無」「スマホの使い方」「動画の視聴時間」「休日の過ごし方」「自転車の乗り方」… もし課題があれば早速改善してほしいものです。

 さて、今日の終業式のなかでも生徒たちに話そうと思っていますが、校長として学校全体の前期を振り返ってみると、まずは「順調」な前期だったと感じています。走り幅跳びを例にすれば、4月から夏休みまで、助走を開始し十分にスピードに乗ることができました。そして9月から今日まで、川創祭(文化祭)や体育祭で力強く踏み切ることができた前期でした。そして後期は、この力強い踏切を生かし、どこまで距離を延ばすことができるか、そして3月の学年末の着地する地点はどこになるのか、今から楽しみでなりません。来週から始まる後期の学校生活に期待したいと思います。

※保護者の皆さん、成績だけにとらわれず、前期の良いところ、前期に頑張ったことを褒めてあげましょう。

校長室のひとりごと「体育」と「スポーツ」

 10月14日は「スポーツの日」。この「スポーツの日」2019年までは「体育の日」と呼んでいました。2000年にハッピーマンデー法が制定されたことで、現在の10月の第2月曜日が「体育の日」となり毎年三連休になりましたがハッピーマンデー法の施行以前は、今日10月10日が「体育の日」でした。こちらの方が馴染み深いかもしれませんね。なぜ10月10日が「体育の日」だったかというと、1964年の東京五輪の開会式の日を記念してのことです。この10月10日、気象統計的に晴れの特異日だったためと言われています。余談ですが、1964年以前、10月の第一土曜日「スポーツの日」があったそうです。

 今、佐賀県で開催されているのは「国民スポーツ大会」です。昨年までの「国民体育大会(国体)」が、今年の第78回大会から「国民スポーツ大会(国スポ)」と変更されました。

「体育の日がスポーツの日」に、「国体が国スポ」へと変更されたことは、個人的に大歓迎です。むしろもっと早く変更すべきだとも感じています。と言うのも「体育」とは教育用語で様々なスポーツを利用した「心身の健全な発育発達」が目的です。ですから「体育」と「スポーツ」を曖昧に横並びかのように使ってきたことが間違いだったのだと思います。体育からスポーツへと名称変更したのは「体を鍛えよう」から「スポーツを楽しもう」、そして純粋にスポーツとして各競技を競い合おうという「スポーツの日」「国民スポーツ大会」本来の目的に合った名称になったというわけです。

 日本スポーツ界は長年、この曖昧な横並びの考えから、部活動など学校体育を基礎に位置付けられていたこともあり世界の強豪国に遅れをとっていました。しかし近年、体育とスポーツを区別したことで、専門的に競技力向上を目的としたジュニアスポーツの隆盛が、強豪国と肩を並べるようになったのでしょう。