校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「通知表」
二学期制の野田市の学校では、今日前期終業式が行われます。本校も終業式を行い、その後は各学級担任より「前期通知表」が手渡されます。読んでくださっている皆さんの世代はわかりませんが、私が教師に成り立ての頃(昭和の終わり)に比べると、通知表も随分変化しています。昔は一枚一枚手書きだったため絶対に失敗できません。鉛筆で下書きし、それを先輩の先生に点検して頂いたうえで慣れない「万年筆」で記入していました。当時は「学習所見」「行動所見」「総合所見」があり、その生徒のことを思いながら、知恵を絞り何度も何度も書き直し文章で記載していました。若い教員にとって一つの試練とでも言えるほど大変でした。文章が下手な私などは仕上げるまで数日泊まり込みなんてこともありました。通知表の中身は、今も昔もほぼ共通で学習の記録「観点別の評価ABC」「5.4.3.2.1の評定」、そして責任感など該当の欄に〇印を記入する「行動の記録」、学級内での係や委員会活動、部活動など「特別活動の記録」などです。平成に入り徐々に所見も「総合所見」に一本化され、そのうちPCの普及により簡単に訂正ができるようになりました。現在では前期の通知表の総合所見も省略し、教育相談(三者面談)で学校での様子を口頭で伝えるという学校が増えています。本校も同様に前期の所見を省略し、かわりに教育相談を予定しています。後期の通知表には1年間の総合所見を記載しご家庭へ通知しています。
昔も今も子ども達にとってハラハラドキドキの通知表、終業式であることには変わりありません。通知表を開くと「数字(評定)」に目が行きがちですが、全体を見てお子さんの良いところをほめてあげてほしいものです。
校長室のひとりごと「生徒目線を忘れずに」
稀代の発明家「トーマス・エジソン」の言葉に「私は失敗したことはない。ただ、うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ」という有名な言葉があります。これは「人生にとって無駄なことなど一つもない」「どんな経験も活かすも殺すも自分次第」という意味でよく取り上げられます。一方で効率化を重要視する現代では「世の中の90%は無駄なことばかり」という人も少なくありません。
昨日は体育祭でした。コロナ禍を境に全国的に運動会や体育祭を縮小する傾向にあります。体育祭自体が「無駄」だとまでは判断しなくても、実際に種目を減らしたり短縮や省略、簡略化している学校も少なくありません。理由には「教員の負担軽減」「競争することに異論を唱える風潮」「教育的効果への疑問視」など大人側の言い分、判断がほとんどです。本校では、昨日の体育祭も開会式から閉会式までコロナ前と同様にフルサイズで実施しました。今年も3年生を中心に総合優勝、応援賞を目指して声を枯らしながら組織的に練習、応援をしてきました。そんな応援でさえ「時間の無駄」「なんの役に立つのか」と、体育祭の花形「選抜リレー」も「一部の生徒だけが」「選ばれない子の気持ちを考えると」と廃止している学校もあります。いつしか大人たちが昔を忘れ「無駄」と判断されているのでしょう。私はこれまでの生徒達の様子、変容ぶりを見る限り、開会式から閉会式まで、全ての種目が、時間が決して「無駄」ではないと考えています。実際に昨日一日生徒の様子をご覧いただけた方ならご理解いただけるでしょう。
明日、前期の終業式を迎えますが後期も大人目線ではなく「生徒目線」で学校運営していこうと思います。(長くてすみません)
校長室のひとりごと「体育祭」
いよいよ令和7年度「体育祭」の当日を迎えました。昨年に引き続き9月の猛暑(残暑)を避けてこの時期の実施です。なんとか猛暑は大丈夫そうですが台風が心配です。今日一日、せめて体育祭が終わるまで台風にはちょっとだけ待ってほしいものです。
今年の体育祭のスローガンは「Soul together ~燃やせライバル心~」です。これまで約一週間の体育祭練習期間では、どの色も3年生を中心に「総合優勝」「応援賞」を目指して、互いに負けまいと競うことで高め合い、切磋琢磨する姿が見られました。正にスローガンの通りです。そして当日の今日は、学級や学年、各色としてだけではなく、一人一人が一生懸命に競技・演技し、それを精一杯に応援する、讃える、そんな生徒たちの姿をたくさん見ることができる、そんな「体育祭」になることを願っています。今日は素晴らしい体育祭になるでしょう。
天気も大丈夫そうですね・・・
校長室のひとりごと「異例の早期流行の兆し」
今年は何から何まで異例づくしで、全国的にインフルエンザの流行が昨年より約1ヶ月早く、過去2番目に早い「流行入り」だそうです。インフルエンザと言えば気温が低く空気が乾燥する11月12月に流行するのですが、今年は千葉県はもちろん既に26の都道府県でインフルエンザによる学級閉鎖が、19の都道府県で学年閉鎖の措置が執られているそうです。今年のインフルエンザが例年より早く流行し始めた原因はいくつか考えられていますが、医師によると主な原因は2つ、一つ目は9月に入っても猛暑続きで、冷房をガンガン効かせていたため換気が十分でなく室内が乾燥しウイルスにとって快適な環境が続いたこと、二つ目は「大阪・関西万博」や「世界陸上」など世界的なイベントの開催により、今が流行期の南半球の国を含めた海外からの訪日客が増えたり、国内でも県をまたぐ移動が多かったことなどがあげられます。またインフルエンザだけではなく、新型コロナ感染症もジワジワと増えているそうです。流行が早まったからといって流行の収束が早まるわけではない、とその医師は話しています。今こそコロナ禍を思い出し一人一人が、また社会全体として手洗い、うがい、換気を励行する必要があると実感しています。
明日は「体育祭」です。台風22号の動きが心配ですが、なんとか天候が崩れないことを祈っています。
校長室のひとりごと「月」
「月」。昔から我々人類にとって切っても切れない関係の地球に一番近い天体、それが「月」。夜空を見上げれば当たり前のように地表をほんのりと照らしてくれる存在で、昔から詩や歌の題材に使われるなど人の心に影響を与えています。1969年アポロ11号の人類初の月面着陸の瞬間は世界中の人々がテレビの前で固唾を飲んで見守っていました。当時、私も幼いながらも月面着陸、アームストロング船長の月面を飛び跳ねるように歩く映像に釘付けになっていたものです。
月の引力により潮の満ち引きが起きるなど、物理的にも地球とは密接な関係で、もし月が存在していなかったら、地球も我々人類もどうなっていたか想像できません。
さて、今日は「中秋の名月」です。旧暦の8月15日が秋の真ん中「中秋」でしたが、旧暦を元にしているため現在では毎年日付は異なります。「中秋の名月」には月見団子を備え、お月見という習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。いつまでも残暑が残っているとは言え、朝晩は秋を感じるこの頃。今日は天気が心配ですが雲が邪魔をしなければ、夜空を見上げて「名月」を見ながら物思いに耽るのも良いのではないでしょうか。
※今日は体育祭の予行です。なんとか天気は大丈夫そうで何よりです。
校長室のひとりごと「ポチる」
先日、6年度実施の「国語世論調査」の結果を文化庁が発表しました。調査は1995年から毎年実施されており、対象は全国の16歳以上の男女です。調査は多岐にわたっていますが、本来の言葉の意味と違った意味で使われている言葉についてメディアでも紹介されていました。
『にやける』は本来の「なよなよしている」ではなく「薄笑いを浮かべている」と本来とは違った意味で使っていると回答した割合は81.9%。また『役不足』は本来の「力量に対して役目が軽すぎる」ではなく、逆の「役目が重すぎる」と回答したのは全体の約半数48.9%だったそうです。
調査では他にも「新しい表現」について尋ねており、次の各表現を使うと回答した割合は「エモい(17.8%)」「ポチる(32.0%)」「映える(50.4%)」だったそうです。これらの表現以外にも「さくっと」「まったり」「もふもふ」などについても調査対象の半数以上が「使っても別に気にならない」と回答したそうです。この調査を実施した文化庁国語課担当者は、語感からくる言葉のイメージやニュアンスを持てる表現なら相手に伝わりやすく広まりやすいと分析し、またSNSの普及が文字や語句、言葉の使い方に影響していると調査対象の9割近くを占めていたとも話しています。
改めて「言葉」を正しく、そして本来持つ意味についても正しく理解したいと感じました。
校長室のひとりごと「体育祭で期待すること」
10月8日(水)に体育祭が行われます。「えっ、平日に?」と思われる方も多いと思います。以前は市内の中学校は揃って9月第2土曜日に行っていましたが、近年のこの残暑、というより猛暑のため9月下旬、10月上旬にずらして学校ごとに体育祭を行っています。しかし、9月下旬、10月の土曜日には各運動部の新人戦が行われており、体育祭に参加できない生徒が出ないようにと、平日の開催がスタンダードになってきています。
体育祭まで約一週間、昨日から体育祭の練習が始まりました。今年は3年生は3学級、1.2年生は2学級のため、1.2年生をそれぞれ3色に色分けして、例年通り3色対抗での体育祭です。初日から各色応援団を中心に一つ一つの行動に気合いが入っています。
昨日、体育祭練習のはじまりにあたって体育主任より全校生徒に話をしました。「体育祭の意義は二つあると思っている。一つは『一人ではできないことを仲間と協力して成し遂げる経験ができること』。二つ目は『本気になれる経験ができること』・・・」というような話です。私も同じように思っています。どちらもこれからの人生にとって大切な経験であり、何より中学生の今しかできない貴重な経験です。仲間と本気になって何かを成し遂げようとする、それこそ中学校の体育祭を実施する意義だと思っています。
毎年、大いに盛り上がる川間中学校の体育祭、今年の体育祭で生徒達が見せてくれる姿を想像すると今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「折り返し地点に」
例年より少し遅れて彼岸花が街に彩りを添える季節になってきました。雨のスタートとなりましたが今日から10月、作物だけの話ではなく「実りの秋」の到来です。4月にスタートした令和7年度も後半(後期)を迎えようとしています。創立79年目にして最少人数の224名でスタートした今年度、その前半(前期)を振り返ってみると、様々なことがありました。1年生の校外学習や3年生の修学旅行では、少ないことを逆手にとりフットワーク良く生徒達も満足できた校外学習となりました。また2年生の職場体験学習でも自己の将来を見つめる一つのきっかけとして貴重な体験ができたようです。少ない人数ながらよく頑張ったと言えば部活動です。他校と合同チームを組むなど、大規模校の人数の多さには苦戦しましたが、どの部も大会やコンクールで中学生らしく清々しい姿を見せてくれました。そして先日の文化祭「共栄祭」では少ない人数だからこその東部中学校との合同開催が実現でき、東部中、川間中の両校にとってとても意味ある文化祭でした。
12歳から15歳の中学生にとっての半年という期間は成長著しく一人一人の生徒を見ても学級や学年など集団としてもひとまわりもふたまわりも、この半年で成長した姿が見られます。何をするにも適した気候「秋」、前半(前期)の様々な体験・経験を土台として、一人一人の生徒にとって充実した後半(後期)「実りの秋」になってほしいと願っています。
校長室のひとりごと「生徒会役員改選」
今日は生徒会役員改選に伴う「立候補者立ち会い演説会」「投票」が行われます。野田市は二学期制、これまで学校を引っ張ってきた3年生に代わり、この生徒会役員の改選を機に後期からは1.2年生が中心となり学校を引っ張ってゆくことになります。
そう言えば、5月の生徒総会の中で生徒達に話したことを思い出しました。それは「日本は民主主義社会であり、様々な会があり、会の会長や役員を会員による選挙で選んだり、承認を得たりして選出します」という話です。またこうも話しました。「民主主義社会で大切なのは、自分の考えや意見を持つこと、つまり当事者意識を持つことだということを忘れないでほしい」という話です。
今日の立ち会い演説会ではこの生徒総会での話に触れながら,自分の考えを持ち勇気を出して立候補し、その考えを全校生徒に演説という形で表現した姿は素晴らしく民主主義にとって大切な行動だということ、そして会員である全校生徒によるこの後の投票では、立候補者の演説の内容と自分の考えを照らし合わせた上で、民主主義で最も大切なこと当事者意識を持って投票してほしいと話そうと思います。
共に栄えていく川間中学校の次の一歩を踏み出すのにふさわしいリーダーを選出してほしいものです。
校長室のひとりごと「本校生徒にとって」
先週金曜日に東部中との合同文化祭「共栄祭」が野田ガスホールで行われました。両校の保護者はもちろん、回覧板等でお知らせしたこともありたくさんの地域や一般の皆さんに参観していただきました。皆さんには特に合唱コンクールが印象的だったようで、帰りがけに「一生懸命な中学生の姿に感動しました」「中学生の頃が懐かしく中学生に戻りたいわ」「こんな立派なホールで2校合同なんて良い経験で羨ましい」「あんな一生懸命になれるのは先生たちのおかげですね」「先生方はご苦労されたんでしょうね」などの声をかけてくださいました。私自身、結果発表であれほどに一喜一憂する姿を見て、改めて生徒たちにとって大切な行事だったと感じました。学校に戻り先生方に「教員の業務改善、行事の精選が進む中、合同開催ということで、先生方にはご苦労をおかけしました。ありがとうございました。ところで大変な一日でしたが本校生徒たちにとって文化祭は必要だと思いますか?合唱コンクールは意味があると思いますか?合同開催の理由が分かりましたか?」と話しました。私の問いかけに対して先生方は終始うなずいていました。
共に栄えようという「共栄祭」、本校にとって確かな手応えを感じた文化祭になりました。「生徒たちにとって」という観点を忘れずに教育に取り組んでいきます。