校長室

2013年6月の記事一覧

”節目”を考える進路保護者会


  絵文字:晴れ  15歳の生き方を振り返る(進路選択)
                                    校長 杉橋 朋子

  体育館前に咲く紫陽花が一段と鮮やかに見える。湿度が高くうっとうしい梅雨空だった
 が、実におおくの保護者の皆さんが集まった。それだけ、保護者の皆さんの関心の高さがうかがえる。いつも、この第1回の進路保護者会では、私にはどうしても伝えたいことがある。毎年、1月末に公立の”志願理由書”がとりまとまって私のところへ報告がくる。一人ずつ読みながら、中学校3か年の教育内容を振り返る機会としている。さらに、12月から2月にかけて、個別に”校長面接”を実施し、生徒の思考力や判断力・表現力などの「学力と「社会性」の一端が見える。その内容や書き方、所作から感じることが多くあり、そのことの一つを、保護者会の際に伝えたいと思っていたのである。
  あの「志願理由書」には、3年間の生徒の思考力・判断力・学習意欲などが凝縮されてい
 る。「高校の志望動機」一つを尋ねても、かえってくる回答は様々だ。それでよいと思って
いる。 自分の学習や体験活動に裏打ちされた”自分だけの答え”がかえってくる場合では、語彙も多く、場に応じた回答がある。さらなる質問にも、ひるむことなく答える。最終的には、「人の役に立つ」という発想も見える。人との豊かなコミュニケーション力があるということだ。
  この力は、点数で出る力とは少し違う。いわゆるPISA型といわれる学力だ。学校での
 勉強は、その深くて広い”人間力”をあげるためだ。よく考え、自分なりの判断を自分でできる。結果も自分で引き受ける。そんな力だ。
 そのような力を評価するのは、社会の人や高校の校長先生であって、自分ではないということも重要だ。目線は常に「社会から」「自分」を見ることである。15才は、そんなことも十分できるような年齢となっている。この機会に、自分を客観視し、足りないものは何かと考えて、この先の数か月を送っていけるとよう、学習指導に当たりたいと思っている。
 学習で「自立、自律」を教えていかねば。 そんなことを考えながら、帰り際、多くのお母さんと窓越しに話ができたことがうれしかった。明後日から試験。生徒には、自分の責任において、しっかりとした学習にいそしんでもらいたい。

体育祭から得る充実感

  絵文字:スポーツ  地域の皆さんと保護者と卒業生と生徒と教師
                                     校長  杉橋 朋子
  修学旅行や林間学校に引き続き、陸上競技大会、体育祭と終えることができた。やや忙
 しい感もあったが、生徒の育ちが目に見えるような一か月だった。学級集団を形作ることに
 先駆けて、学年や学校といった大きな集団を形成することとなり、新しいタイプの集団の形
 成となった。大きな集団の形成は、生徒に全体を見通す広い発想を生む。これが実に
 いい。
   体育祭週間とはいえ、正味4日間。教師も生徒も情熱を傾け、ひたむきに作り上げた。
 そこへ、自治会の皆さん、布佐地区の民生委員さん、市教委、教育長、教育委員、布佐
 中の卒業生、保護者などが準備、撤収など団結して進めてくれた。
  体育科の緻密な計画に支えられ、競技の相手を大切にするようにルールを守る教えを
 施し、総力を挙げて取り組んだ。今までたくさんの体育祭を実施してきたが、正直な感想と
 して、平成25年度の体育祭は、私自身にとっても、言葉にならない感動を覚えたので
 ある。今、振り返ると、それは、まさしく「絆」によって支えられたものであったからだろうと
 思う。述べ80人以上が来賓としてお越しになり、卒業生、保護者も懸命に支えてくれて
 いる。私の心の中が次第に温かくなったのを感じている。感謝。感謝。