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校長ブログNo124 「立秋」景色は黄金色へ

早いもので、8月に入り1週間が過ぎました。今日、8月7日は二十四節気「立秋」です。暦の上では「秋」。ですが…「この猛暑ではまだまだ秋なんて気分じゃない」とみんなの声が聞こえてきそうです。でもこちらはどうでしょう。七十二候 「大雨時行(たいうときどきおこなう)」(8月2日~6日)7月下旬から夕方天気が急変し、激しい雷雨と共に夕立が降る(最近ではゲリラ雷雨ともいいます)ことが多くなりました。

▼8月6日 昼撮影

▼8月7日 夕方撮影

本ブログでたびたび取り上げる「七十二候」は6世紀末ごろ(歴史上の人物でいえば、聖徳太子(厩戸皇子うまやどのおうじ)が活躍した時代です。)仏教とともに中国から日本に伝わり、その後、長い歴史の中で私たちの生活になじむように変わってきましたが、人々の生活経験に基づいた知恵はピッタリで驚かされます。この記事を書き始めた先週末の予報では、この先、少しお湿りもあるようでしたが、最新の天気予報では、ガンガンに晴れてギラギラ太陽が照りつけ、ゲリラ雷雨の恐れありといった不安定な日が続くようです。(恐ろしや~)今年は梅雨入りも例年と比べ遅く、梅雨明け以降猛暑日続き、雨も降らない、台風も来ない千葉ですが、豪雨により甚大な被害を受けたことを考えると、これ以上災害が起きないことを願うばかりです。

そして次の七十二候は「涼風至(すずかぜいたる)」(8月7日~8月11日)です。猛暑の続くある朝、ふと涼しさを感じたときが、秋の訪れです。今朝は、昨日と違い、雲まみれの朝となりました。ごみ捨てに外に出たら...あっ!風も涼しい。

今月に入り、日に日に田んぼの景色が黄金色に色づいてきました。先週の休日、近所の田んぼでは、例年より早く稲刈りが行われていました。刈り取った残りの草はさらにロール状にして(「稲発酵粗飼料」または「稲ホールクロップサイレージ」と呼ばれ,簡単にすると「稲WCS」~WCS=Whole Crop Silage)」と呼ぶそうです。)近くの牧場へ。ここでもSDGs。稲刈りとともに「稲WCS」がゴロゴロ増えています。全然雨が降らないので、実が固くならないか心配ですが、今年も豊作が期待できそうです。セミの合唱をBGMに、里山風景の残る道を歩き始めたとき、最初はヘビに出くわしたりオニヤンマが正面からアタックしてきたりと驚かされましたが、途中からは、トンボが私の歩くペースに合わせて行ったり来たり、水路では鯉が、そして大空にはトンビが悠々と飛び交っていました。田園風景と総武本線の組み合わせは何とも似合います。電車に乗っている人はどこへ出かけたのでしょう。どこへ出かけるのでしょう。稲刈りが始まった田んぼの中をビュービューと快走していきました。

 

校長ブログNo123 私たちの研修③ 「没頭!!」フラワーアレンジメント

前回のモラールアップ研修の第2弾として、校内で行われた研修です。今日はなんと、「フラワーアレンジメント」にチャレンジ!!第1弾は「熱~い 筋トレ!」と「動」の時間でしたが、第2弾は「没頭!!」というキーワードが職員から出ました。「静」の時間になったのです。美しい写真と共にご覧ください。

一昨年、昨年に引き続き、学区の「伊藤園芸」様にご指導をお願いしました。家庭教育学級等のクリスマスリースづくりでも大好評の実習です。講師の先生の見本を見せていただきました。プレゼントでいただいたらとてもうれしいですよね。花は言葉をしゃべりませんが、わたしたちの心にきちんと訴えてくれる。私たちは花と向き合いどのようなフラワーアレンジメントを作っていくのでしょう。写真でご覧ください。

▼講師の見本(写真左上)を参考につくっていきます。

 配られた材料を箱に収まるように調整しながら各自アレンジしていきます。

開始後、10分もたたないうちにソワソワしてきて、このまま続けられるだろうかと一瞬感じたのですが、頭で配置を考えながら次の材料の長さをハサミで切って調整しているうちにそんな気持ちは瞬く間に消え、気づいたときには周りの教師がいることも忘れ、黙々とアレンジメントを進めていました。やがてのめりこみ没頭。アドレナリンがかなり出ていたと思います。あっという間の1時間30分でした。

▼ 完成した本校職員のアレンジメント

同じ材料が配られたのに、作る人によってアレンジメントが異なり面白いですねぇ。講師の先生はほめ上手で、みなさんの作品売れますよ!!とうれしいお言葉を頂戴いたしました!!職員玄関には講師の先生のフラワーアレンジメントを飾らせていただきました。お忙しい中、暑い午後にご指導いただきました「伊藤園芸 様」たいへんありがとうございました。

校長ブログNo122-3 広島原爆の日と平和への誓い

校長ブログNo122-2でも掲載したように、79年前の1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分、広島に原子爆弾が投下されました。原子爆弾(原爆)は1945年8月6日に広島に、9日に長崎に投下され、年末までに広島でおよそ14万人、長崎でおよそ7万人が亡くなりました。戦争が終わってからも、放射線によって多くの人々が苦しめられました。厚生労働省調べによると、全国で今なお約10万人の方々が被爆の苦しみを受け、被爆者の平均年齢は85歳となっています。

広島では、被爆50周年(平成7年)の平和記念式典における広島市長の平和宣言に続いて、初めてこども代表が「平和への誓い」を述べました。これは、「こども平和のつどい」で世界のこどもたちが話し合った結果を平和への決意として述べたもので、翌年以降もこの成果を引き継ぐ「こどもピースサミット」を開催し、「平和への誓い」を発信しています。

3日後は長崎原爆の日、そして8月15日は終戦の日と戦争と平和について改めて心に思う日です。ここに、今年の「平和への誓い」を全文掲載します。

 

「平和への誓い」

目を閉じて想像してください。

緑豊かで美しいまち。人でにぎわう商店街。まちにあふれるたくさんの笑顔。

79年前の広島には、今と変わらない色鮮やかな日常がありました。 

昭和20年(1945年)8月6日 午前8時15分。

「ドーン!」という鼓膜が破れるほどの大きな音。

立ち昇る黒味がかった朱色の雲。

人も草木も焼かれ、助けを求める声と絶望の涙で、まちは埋め尽くされました。

ある被爆者は言います。あの時の広島は「地獄」だったと。

原子爆弾は、色鮮やかな日常を奪い、広島を灰色の世界へと変えてしまったのです。 

被爆者である私の曾祖母は、当時の様子を語ろうとはしませんでした。

言葉にすることさえつらく悲しい記憶は、79年経った今でも多くの被爆者を苦しめ続けています。 

今もなお、世界では戦争が続いています。

79年前と同じように、生きたくても生きることができなかった人たち、

明日を共に過ごすはずだった人を失った人たちが、この世界のどこかにいるのです。

本当にこのままでよいのでしょうか。 

願うだけでは、平和はおとずれません。

色鮮やかな日常を守り、平和をつくっていくのは私たちです。

一人一人が相手の話をよく聞くこと。

「違い」を「良さ」と捉え、自分の考えを見直すこと。

仲間と協力し、一つのことを成し遂げること。

私たちにもできる平和への一歩です。

さあ、ヒロシマを共に学び、感じましょう。

平和記念資料館を見学し、被爆者の言葉に触れてください。

そして、家族や友達と平和の尊さや命の重みについて語り合いましょう。

世界を変える平和への一歩を今、踏み出します。


令和6年(2024年)8月6日 こども代表 小学校6年児童2名による「平和への誓い」

 

校長ブログNo122‐2 私たちの研修② 全体研修の内容から

 

前編(No122-1)に続き、この夏、教職員全体で受けた研修と内容について主なものをお伝えします。

1 教職員の不祥事根絶研修

報道で見受けられる教職員の不祥事を、絶対に私たちは起こしてはならない。自分の学校から絶対に出さない。という強い気持ちをもち、ふだんは学校独自の計画に基づき「不祥事根絶研修」を行っています。今回、特に問題となっている「飲酒運転」と「わいせつセクハラ」について町内全校合同研修を受けました。

飲酒運転の根絶

そもそも、酒気帯び運転や飲酒運転は法で禁止されています。(過去ブログでも掲載した)2021年(令和3年)6月28日の八街市における「飲酒運転による児童の交通死傷事故」を契機に、「千葉県飲酒運転の根絶を実現するための条例」についての理解や、この条例に基づき今年度からスタートした「千葉県飲酒雨天根絶計画」については校内で管理職が中心となり教職員への研修の実施をするとともに、関連動画の視聴やチェックシートの記入、レポートの提出等を行い、より強い自覚をもつにいたりました。まずは私たち教職員が率先して「飲酒運転は絶対しない、させない、許さない」という強い意志をもつととともに、信頼ある教職員でありたいと思います。

わいせつセクハラ

令和4年に「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」が施行されました。教職員等による児童生徒性暴力等は、「魂の殺人」ともいわれ、児童生徒の権利を著しく侵害し、児童生徒に対し生涯にわたって回復し難い心理的外傷その他の心身に対する重大な影響を与えるものです。学校にかかわるすべての人たちが、笑顔で日々の生活を送ることができるように、わいせつな行為の根絶への決意が必要です。

2 教育講演会

歌手の木山裕策(きやま ゆうさく)さんの講演を聞きました。講演のタイトルは『今あらためて見直す家族の絆・感謝の想い』です。甲状腺がんの手術を行た際、医師から「手術後に声が出なくなる危険があること」を告げられ、長年の夢だった歌手への挑戦を決意。日本テレビ系オーディション番組『歌スタ!!』に出演し、一度は不合格になったものの、「子供たちに最後まであきらめない姿を見せたい」と再挑戦し、2006年家族をテーマとした『home』でメジャーデビューした方です。講演の中では4人のお子さんを育てながら仕事との両立、家族への感謝の気持ちを綴った曲をリリースし、現在は歌手活動と講演活動を中心とした様子についてお話をうかがいました。わたしたちも教育現場では児童生徒や保護者、地域の方と人とのつながりを大切にするとともに、教師も1人の人間として家族との絆を大切にしながら日々仕事をしています。最後には木山さんの魅力的な歌をたくさん聴かせていただきました。一時は命に関わる大病を患い、乗り越え、「あきらめない」という強い意志を持ち続けた木山さん。木山さんでしか分からない「つらさ」があり、その「つらさ」をご家族をはじめ、いろいろな人の支えと、ご本人の懸命な努力により乗り越えれらたのだと思います。だからこそ木山さんにしか表現できない、あたたかくて心に響く歌であるとともに、元気が出てくる歌ばかりでした。会場の拍手が鳴りやまなかったです。人とのつながりの他、ウェルビーイングの観点から私たちの仕事を見直し充実させていく大切さについても改めて感じました。

3 原爆の日に...終戦記念日を前に...改めて平和について考える

今日、6日(火)で学校における前半の勤務が終了となり、18日(日)までは空直期間となります。(詳細は「夏休みのしおり」を参照)8月15日は「終戦記念日」です。先日(ブログNo120(8月5日号))お伝えしたように、お盆期間中は特集として、シリーズ「白浜小学校はあのとき」と題して「創立100年誌」に掲載されている戦争当時の児童や教員の手記を掲載します。今年もテレビや新聞等のマスメディアでは「戦争と平和」についての特集番組をいくつか放送予定です。また、NHKでは以下のような小学生から大人まで知識や理解を深めることのできるアーカイブがあります。ぜひ、ご覧になり考える機会もよいと思います。

【参考】

NHK アニメで知る戦争(NHKアーカイブス)

https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=C0060931

NHKforSchool 「戦争について考えてみよう」(2020年制作)

https://www.nhk.or.jp/school/sensou/

書籍の紹介 国語科の教科書(光村図書)に出てくる平和教材

小学校3年生『ちいちゃんのかげおくり』

https://m.media-amazon.com/images/I/514E7NDKV4L._SY342_.jpg

小学校4年生『一つの花』

https://m.media-amazon.com/images/I/710ho9uvbfL._SY466_.jpg 

小学校5年生教科書に出てくる『たずねびと』は、この『かげふみ』に収録されています。

https://m.media-amazon.com/images/I/71BRVIdlyQL._SY466_.jpg 

小学校6年生 付録『平和のとりでを築く』は書籍はありませんが、検索で音読用の動画がヒット(教科書の文章も掲載されています。)します。

 

校長ブログNo122‐1 私たちの研修② 「研修」ってなあに?

「先生たちの研修(けんしゅう)ってなあに?どんなことをするの?」と思われる方も多いでしょう。これまでのブログでも夏休み中の研修について取り上げましたが、今日は、おおざっぱですが、少し具体的に説明したいと思います。長くなるので、2回に分けてお伝えします。テーマの特性上、内容が固くなりますのでお時間があるときにお読みください。少しでも伝われば幸いです。

夏季休業中の私たち教職員の研修は、学校を離れた場所で、町内の教職員が合同で研修をしたり、山武地区や千葉県など広域の教職員が同じ場所に集まって合同で研修をしています。また、まとまった時間を利用して校内施設の点検や備品の整理整頓と点検の他、2学期の校外学習の実地調査や行事の企画などを立てています。

ところで、仕事に携わっているひとであれば「研修」という言葉はなじみのある言葉だと思います。少し、硬い内容から始まりますが、私たち教育公務員は次のように法律で定められています。

鉛筆教育基本法鉛筆

【第九条】法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職務の遂行に努めなければならない。

この文中に登場する「研究」と「修養(しゅうよう)」の言葉を合わせて「研修」と呼んでいます。「修養(しゅうよう)」という言葉は聞き慣れない言葉ですよね。

【研究(けんきゅう)】物事を深く考えたり、詳しく調べたりして、真理、理論、事実などを明らかにすること。研鑽(けんさん)。(日本国語大辞典)

【修養(しゅうよう)】学問をおさめ、徳性をやしない、より高い人格形成に努めること。精神を練磨し、品性をやしない、人格を高めること。(日本国語大辞典)

▼映画やドラマにもなった『二十四の瞳』(壷井栄・作)の銅像をモチーフに描いてみました。教師である私が、これまで何度も読み返した本の1つです。

子供たちに「確かな学力」「豊かな人間性」「健康・体力」の調和のとれた「生きる力」を育成するためには、質の高い学校教育の実現が求められます。教職員自らが使命感や責任感をもつとともに、学習指導・生徒指導等に関する実践的指導力、学校運営に参画する力が必要となります。千葉県教育委員会では、養成・採用・研修を通して、求める教員等の姿を「信頼される質の高い教員」としています。

では、具体的にはどのような研修があるのでしょうか。例えば児童生徒が学習する教科や領域の指導法研修、技能教科の実技研修の他、学力向上のための方策やGIGAスクール構想においてICT機器の有効活用を図る理論研修や実技研修などをはじめ、教職員の服務や身分に関する研修(不祥事根絶研修、ミドルリーダー研修、管理職研修など)、児童生徒や保護者との教育相談研修、カウンセリング研修、社会的な要請を受け、学校現場が担う教育(人権、薬物乱用防止等)の他に、教養を深め視野を広げる教育講演会や公開講座などの受講があり、参加対面式、オンラインによるミーティングなど形態はさまざまです。先ほどの育成指標に基づき各自課題をもってキャリアに応じた研修を受けています。各自受講した研修の内容を整理し、レポートを書き提出することもあります。8月の下旬には各自が受けた研修を教職員間で伝達・共有する時間を設定しています。

(続きは 次のブログNo122-2へ)