2025年10月の記事一覧
校長室のひとりごと「熊」
連日、報道されている「熊」関連のニュース、全国的に熊の目撃情報、農作物被害、人的被害が報じられています。今年の熊による人的被害はここ数年間で異例の増加ペースだそうです。専門家は、東北や北海道で記録的な少雪もあり熊の冬眠が例年より早く明けたこと、ブナの大凶作など猛暑による深刻な餌不足などが影響していると話しています。また、秋めいたとはいえ、例年より冬眠に入るのが遅く12月末まで注意が必要だとも話しています。
先日、文部科学省は異例とも言える熊対応策を全国の学校に(教育委員会経由)通知すると報じられました。全国各地で熊の目撃情報が相次ぎ、その近隣では「休校」や保護者の車での送迎で登下校する学校も出ています。特に北海道や東北地方などでは市街地でも目撃情報があり、通常の生活ができない状況を思えば納得できる対応かもしれません。この通知は環境省の熊出没時のマニュアルを参考に「学校のゴミ集積場所は施錠する」「登下校中など熊の足跡を見つけたらすぐにその場を離れる」等が示される予定だそうです。そんな中、昨日は小学校や高校に熊が出没した映像が報じられました。幸い子ども達に被害はなかったものの心配はつきません。
「熊なし県」の千葉県に暮らしていることもあり、どこか他人事のように捉えてしまっていましたが、近県でも目撃情報があることからも、この文部科学省の通知文に沿って生徒達に注意喚起していこうと思います。考えが甘いかもしれませんが、なんとか人間と熊と上手に共生できないものでしょうか。
校長室のひとりごと「マジックアワー」
特に「写真」に凝っていると言うわけではありませんが、夏の「モクモク」とした積乱雲、秋なら高く線状の雲冬であれば澄み切ってキラキラ光る空など季節の特徴が現れているような空を撮影しています。最近は日の出、日の入り前後の空を撮影しています。
「マジックアワー」という言葉をご存じでしょうか。日本語では「薄明」ですが、一般的に「マジックアワー」という言葉が使わます。このマジックアワーとは、日の出前と日の入り後のわずかな時間で、条件が整えば見ることができる朝焼けや夕焼け、オレンジ色をはじめカラフルな「魔法のような色をした空」を見ることができる、そんな時間をマジックアワーと呼んでいます。色々な色が混じった太陽の光が、大気中の小さな粒子とぶつかることで空は色々な色に見え、ちなみに青い光は空気中で拡散しやすいため昼間の空は青く、空気中の粒子が水蒸気など大きくどの色の光りも同じように混ざると「空は白く」つまり雲は白く見えます。そして朝や夕方の太陽は低い位置にあると青い光は途中で散乱しきってしまい、赤やオレンジ、黄色の光が目立ち夕焼けや朝焼けになるのだそうです。
そして、オレンジ色だけではなく、青や紫、ピンクや赤などが混じり絶妙なグラデーションの「美しい空は」は日の出前と日の入り後の各10数分間(水平線に対し太陽が0°~6°)だけ見えるという、まさに魔法のような時間帯「マジックアワー」、皆さんも注目してみてはどうでしょう。
校長室のひとりごと「ビースト」
米国トランプ大統領が6年ぶりに来日しました。大統領専用機「エアフォースワン」で羽田空港に到着し、都内の米軍施設に向かうため大統領専用ヘリ「マリーンワン」に乗り換え、そこから大統領専用車で皇居に入り天皇陛下と面会されたと報道されていました。もともと車好きの私が注目したのは「ビースト」と呼ばれる大統領専用車です。移動中のテロから大統領を守るため特別な装備が施されていることは知っていましたが、都内を走るビーストの窓から手を振る大統領の映像を見て一層興味が湧き詳しく調べてみました。まず、車全体が厚さ5cm を超える軍レベルの装甲板で覆われ、ロケット弾が着弾したり近くで爆発が起こっても壊れないそうです。ドアに至っては厚さ20cm、窓は12cmの防弾ガラスという徹底ぶりです。タイヤは銃弾を受けパンクしても走行可能、車内は完全密閉されており化学兵器攻撃にも耐えられ、車内には暗視カメラ、酸素ボンベ、輸血用の血液製剤も装備されているそうで、正に「走る要塞」です。ちなみに普通の自家用車が車重1〜2トンなのに対して「ビースト」は車重約9トン、燃費は2.8km/lだそうです。
また万全を期すために「エアフォースワン」「マリーンワン」「ビースト」は各2機、2台で移動し、どちらに大統領が乗っているのかわからないように移動するそうです。そのため通常は窓をスモークにしているのですが、昨日の移動ではビーストの後部座席で手を振る大統領の姿が見られたなど、安全な日本だからこその一幕だと感じました。
校長室のひとりごと「読書の日」
昨今、若者の読書離れが気になります。これには学校としても少々責任を感じているところです。数年前まで多くの小中学校では「読書の時間(朝読書)」をカリキュラムに取り入れていました。これをお読みの皆さんには「朝自習」の時間に読書を取り入れていた、と言えばイメージが掴めるでしょうか。毎日10分~15分でも読書に触れる時間があり、それが読書の習慣に繋がっていたことは否めません。しかし、コロナ禍頃からでしょうか、教員の時間外勤務時間の削減の動きと相まって、特に中学校では一日のカリキュラムを見直す動きが出てきました。勤務時間内に部活動の時間を確保するためです。本校も例外ではありません。そこで「朝読書」の時間をなくし、登校後、朝の諸連絡を済ませ1時間目の授業開始としています。中学校の場合は年間1015時間、週29時間、1単位時間は50分の授業を削るわけにはいきませんから、ある意味苦渋の決断と言えます。では中学生に読書は必要ないのかと言えばそうではありません。ゲームやSNS、動画など眼から入る情報ばかりの世の中だからこそ、読書により「文字」や「文章」から想像を巡らせる、読み取る力は子ども達に培ってほしい能力の一つだと考えています。
10月27日、今日は「読書の日」です。そして11月9日までが「読書週間」でもあります。秋の夜長、子ども達に読書を勧めるのはもちろんですが、私も文字や文章の世界に浸ろうと思います。
校長室のひとりごと「君ノ高校」
君津市にある「君ノ高校」という学校をご存じでしょうか。「君ノ高校」とは2020年に廃校となった緑豊かな君津市立亀山中学校の施設を活用して2023年11月に民間会社が開校(?)した外国人向けの体験施設です。この施設でのアクティビティは、日本の学校の伝統的習慣を取り入れ、まずは学ランとセーラー服を選んで着替え、午前中は授業体験。体育の授業では運動会さながらの「玉入れ」「パン食い競争」などを行い、筆を手に書道の授業などを行います。お昼は給食体験、割烹着を着て給食当番を体験したり、放課後には、ホウキとちりとりで掃除を体験します。最後には卒業式を行い「卒業証書」を受け取るという、日本の学校を疑似体験できる施設です。SNSなどの口コミで広がり、これまでに多くの外国人が参加しているそうです。
成田空港でポスターを見て「君ノ高校」で実際に体験した外国人の方は「給食の揚げパンが気に入った。日本への理解が深まった」「アニメで見ていた日本の学校風景とまた違って面白かった」などと語っています。
人口減少による少子化・過疎化など地域によって抱える問題も様々ですが、この「君ノ高校」の取り組みの原点は「地域の活性化」だそうです。これからも多くの外国人が体験することで、日本の伝統文化を正しく知ってもらうことで日本人も外国人も共に理解し合えると良いですね。
校長室のひとりごと「全ては関係している」
先日この場で、英国政府による干ばつ対策の一つとして「干ばつ対策のためPCの古いデータを削除して」というメッセージを国民に送ったという、一見関係のない両者が、実は深く関わっていることがあるという話をしました。文章を書きながら「こんなことわざがあったな」と気になっていましたが思い出せませんでした。しかし遂に思い出しました。「風が吹けば桶屋が儲かる」です。もうご存じかと思いますが簡単に紹介を・・・
・強い風が吹くと土埃が舞い上がる。
・舞い上がった土埃で眼を病み失明する人が増える。
・失明した人は三味線弾きになり三味線の需要が増える。
・三味線には猫の皮が使われるため猫が減る。
・猫が減ればネズミが増える。
・増えたネズミが家中の桶をかじって使えなくする。
・結果として桶の需要が増え桶屋が儲かる。
江戸の街で生まれたこのことわざは、直接の因果関係がないように思えても間接的に連鎖し影響するという意味で使われています。また、ことわざではありませんが、似たような意味を持つ「バタフライ効果」という言葉があります。ご興味がある方は調べてみてください。
校長室のひとりごと「だからどうした・・・」
日頃は興味なくても、不思議といざ報道されると、なぜか見入ってしまうことってありませんか。先日そんな報道に見入ってしまい、すぐに詳細を知りたくてタブレットで検索してしまったことがあります。「都道府県魅力度ランキング」なるものです。この「都道府県ランキング」といっても「移住したい都道府県ランキング」「人が優しい都道府県ランキング」など様々ですが、今回は「地域ブランド調査」に基づいた「魅力度」のランキングです。「だからどうした」という気持ちもありますが、すぐに調べたのがやはり千葉県のランキング、18位でした。千葉県は昨年の15位から3つ順位を落としてしまい、なぜか「いや~落ちちゃったか・・・」などと悔しい気持ちになりました。やはり「だからどうした」って話ですが。栄えある第1位は北海道、調査を開始した2009年から17年連続の1位だそうです。確かに広大な大地の北海道は暑い夏でも爽やかなイメージがあり、冬なら寒くても雪まつりやラーメンを食べに行きたいなんて考えてしまいます。ちなみに第2位はこれも17年連続で京都府、3位は沖縄県と観光地が上位を占めています。また昨年度最下位47位だった佐賀県は45位、46位は昨年45位の茨城県、そして47位は昨年46位だった埼玉県という結果でした。実際お隣の埼玉県や茨城県に観光地がなく魅力がないかというと決してそんなことはありません。なぜかこうした「都道府県ランキング」、各県の自慢などのTVのトーク番組では、つい我が故郷千葉県に注目してしまうものです。
*温かくしてお出かけ、お過ごしください・・・
校長室のひとりごと「2つの天体ショー」
冬に向かい大気が乾燥し夜空の星の輝きが一段ときれいに見える季節になってきました。今日21日「オリオン座流星群」が活動のピークを迎えます。オリオン座という明るい星座からの放射で、空の高い位置からの流星群なので、条件が合えば肉眼で十分に見ることができそうです。街の明かりが少なくなる深夜から明け方にかけて1時間に10個程度の出現が見込まれているそうです。
もう一つ、今日は一生に一度の天体ショーのチャンスでもあります。今年1月、米国アリゾナ州レモン山天文台で発見された「レモン彗星」が地球に最接近するのが今日21日の日本ではPM10:00頃です。「レモン彗星」は「ハレー彗星(76年周期)」などと同様に長周期彗星で、諸説ありますがNASAによると次に地球に接近するのは1150年後、西暦3175年と予想されています。一生に一度のレモン彗星の観測のチャンスともなれば気になりますよね。晴れていれば東京近郊はPM6:30頃、西北西の高さ15度程度に望遠鏡や双眼鏡でも(肉眼では微妙)見ることができるそうです。そもそも彗星とは、主に氷や固体の微粒子でできており、太陽の周りを楕円の軌道で周回し、太陽に接近すると、氷が溶けたりガスや塵が放出され、ホウキのように尾を引いたように見えるのだそうです。
う~ん、今日の天気は曇り(11月上旬まではチャンスあり)
次回1150年後の3175年に期待しましょうか・・・
校長室のひとりごと「データセンターと節水」
今日は一段と秋の深まりを感じますが、今年の夏は本当に暑く、山沿いではゲリラ豪雨はあったものの、ここ野田市では、いわゆる「夕立」もほとんどありませんでした。日本と同じように今年の夏は世界中至る所で記録的な暑さに見舞われ、小雨と猛暑で各地で山火事も発生してしまいました。英国では連日の猛暑と小雨による干ばつが深刻だったそうで政府は国民に対して節水を呼びかけました。その節水に関する具体的な項目の中に「干ばつのためPCの古いメールや画像をできるだけ削除するように」という内容の項目があり話題になりました。「干ばつとPC」何の関係があるのでしょう。どう考えてもPCと節水に接点は見いだせず、遂にはネットで関連の記事を検索し読み進めてみました。すると、もともとこの要請を政府にお願いした出どころはPCのデータセンターだそうです。PCのデータセンターでは常に水で機器を冷やしており、一人一人のユーザーが不要な古いデータへアクセスするたびにデータセンターの負担が増え、機器を冷却するための水の使用量が増えてしまう。そこでPCデータセンターの要請で、政府が国民に対して異例(?)の節水要請をしたということです。世の中には、一見関係のなさそうなことでも、結果として大きく関係していることがあるものだと考えさせられました。
確か、こんな状態を表すことわざがあったような・・・
校長室のひとりごと「第77回東葛飾地方中学校駅伝競走大会」
明日10月18日、第77回東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)が行われます。この地域でない方もいると思いますので、東葛駅伝について簡単に説明します。
今年で77回目を迎える歴史と伝統ある中学校の駅伝大会で、東葛地域、つまり野田市、流山市、柏市、松戸市、我孫子市、鎌ヶ谷市にある74の中学校が出場します。一斉に松戸市民劇場前を9:00にスタートし、野田市の清水公園(野田市総合公園陸上競技場)までの31.9kmを10区間でタスキをつなぎゴールを目指します。大学の駅伝大会ではお馴染みですが、中学校の駅伝大会で一般道路を規制し白バイが選手を先導する、ましてや70校を超えるチームが一斉に走る大会は全国でも珍しく、歴史と伝統だけではなく、その大会規模でも全国屈指です。第一回大会は終戦間もない昭和23年、創立間もない川間中を含む12校が出場し野田市立福田中学校が初代優勝校となりました。コロナで実施できない年もありましたが、道路事情、交通事情が変化した今もなお続いています。歴史ある大会ですから、皆さんの中にも中学時代に出場したり、また親子3代で出場したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。過去には、中学生時代に東葛駅伝を走った選手が、後に箱根駅伝やオリンピックに出場した日本を代表するような長距離ランナーもいます。どの学校の選手達も皆来る日も来る日も長い距離を走り、晴れて学校の代表としてタスキをつなぎます。川間中はもちろんですが、全ての学校の中学生を応援したいと思います。
校長室のひとりごと「3年生から受験生へ」
今日は3年生の保護者(生徒同席)を対象とした「第2回進路保護者会」が行われます。6月に第1回目の進路保護者会(生徒も同席)を行いましたが、そのときの内容は「進路開拓に向けて」「受験校の選び方」「夏休みの過ごし方」など受験生としての「心構え」が中心でした。生徒達は7月の「三者面談」を経て、各高校の「学校説明会」に参加し、自分の肌で各高校を知り、受験校を選び始めています。そして、決まりつつある受験校について「進路希望調査」を行い、間もなく始まる「三者面談」で最終的な受験校を絞っていくわけです。話を戻しますが、今回の進路保護者会では、具体的な進路関係の今後の予定や進路事務の進め方などについて教員と保護者、生徒達本人が共有し、自分が選んだ受験校に照らし合わせながら各自のスケジュール感を掴むことが主な目的です。
高校受験は毎年同じ高校でも少しずつ変化しています。かつては「紙」が主流だった出願も「インターネット出願」に代わるなど今年も様々な変化があるようです。各高校8月、9月に正式な受験日程、募集人員、受験制度など募集要項を発表しました。夏休み返上で受験勉強に励んできた受験生3年生にとって、またその家族にとっても、この第2回進路保護者会を境に「受験モード」に切り替わる、そんなきっかけになるのが「第2回進路保護者会」というわけです。
校長室のひとりごと「野田から世界へ!」
「ジョージア」という国をご存じでしょうか。日本では余り馴染みがないかもしれませんが「旧グルジア」と言えば少しはピンとくる方もいるかもしれません。この3連休中、野田市国際交流協会主催の野田市制施行75周年記念事業「講演会」に行ってきました。「野田から世界へ!ジョージア大使が語る国際交流」という演題で、ジョージアの大使「ティムラズ・レジャバ閣下」による講演です。レジャバ閣下は、幼少期から日本との関わりがあり、早稲田大学を卒業され「キッコーマン株式会社」に入社され、その後ジョージア外務省に入省され、2021年には特命全権大使に任命され現在に至っています。現在はSNSで積極的に情報発信するなど日本とジョージアの架け橋となり活躍されています。このような立派な方がなぜ野田で講演かというと、そうです、閣下にとって第二の故郷、それが野田だったからです。講演は、流暢な日本語で時折ユーモアを交えながらわかりやすく、ジョージアの歴史や文化、日本との関わりをお話しいただきました。招待された市内の中学生も終始目を輝かせながら話を聴き、講演後多くの質問を投げかけていました。
現在、ロシアによるウクライナ侵攻が続いていますが、同様に2008年ロシアとグルジアの間で紛争が勃発した暗い歴史もあり、ロシア語読みのグルジアから2015年に英語読みのジョージアに改名されました。そんなジョージアは約8000年もの歴史を持つワイン発祥の地で、訪問者を各家庭が作るワインと家庭料理、伝統の歌でもてなす文化が今も残っているそうです。コーカサス山脈と黒海に接する豊かな自然など、機会があれば一度訪れてみたいと思わされた講演会でした。
校長室のひとりごと「一つの区切り新たなスタート」
約半年間の開催だった「大阪・関西万博」も昨日閉幕しました。また、イスラエルとハマスの戦闘も停戦合意に基づき人質を解放する映像が報じられるなど、何か世の中の一つの区切りを迎えたように感じます。
学校はといえば今日から「令和7年度後期」がはじまりました。「実りの秋」「充実の秋」、生徒達には後期も様々な経験を通して「実りある」「充実した」学校生活を送ってほしいものです。1年間を「走り幅跳び」に例える(体育科教師なので)なら、4月に助走を始め、各学年共に徐々にスピードを上げ、9月には「共栄祭」「体育祭」など力強く大きく高く踏み切ることができました。この高さや力強さ、勢いをそのままに、まずは距離を伸ばすために空中での姿勢を整えなくてはなりません。気張り過ぎたり、脱力し過ぎたりと、どちらにしても空中で失速してしまいます。そして着地です。砂場に尻餅をつかないよう大きく手を上から後ろに振り、先を見据え上体を前傾します。着地の目標地点、3年生は「卒業式」、1.2年生は「修了式」が着地点の目標です。
WHOによると人間が活動するのに適している気温(室温)は18~22℃、湿度55%~65%だと示されています。まさにこれからの季節です。運動にしても勉強にしても読書にしても何にしても本気を出すのに丁度良い「実りの秋」「充実の秋」の到来です。皆さんは「何の秋」を目指しますか?
校長室のひとりごと「通知表」
二学期制の野田市の学校では、今日前期終業式が行われます。本校も終業式を行い、その後は各学級担任より「前期通知表」が手渡されます。読んでくださっている皆さんの世代はわかりませんが、私が教師に成り立ての頃(昭和の終わり)に比べると、通知表も随分変化しています。昔は一枚一枚手書きだったため絶対に失敗できません。鉛筆で下書きし、それを先輩の先生に点検して頂いたうえで慣れない「万年筆」で記入していました。当時は「学習所見」「行動所見」「総合所見」があり、その生徒のことを思いながら、知恵を絞り何度も何度も書き直し文章で記載していました。若い教員にとって一つの試練とでも言えるほど大変でした。文章が下手な私などは仕上げるまで数日泊まり込みなんてこともありました。通知表の中身は、今も昔もほぼ共通で学習の記録「観点別の評価ABC」「5.4.3.2.1の評定」、そして責任感など該当の欄に〇印を記入する「行動の記録」、学級内での係や委員会活動、部活動など「特別活動の記録」などです。平成に入り徐々に所見も「総合所見」に一本化され、そのうちPCの普及により簡単に訂正ができるようになりました。現在では前期の通知表の総合所見も省略し、教育相談(三者面談)で学校での様子を口頭で伝えるという学校が増えています。本校も同様に前期の所見を省略し、かわりに教育相談を予定しています。後期の通知表には1年間の総合所見を記載しご家庭へ通知しています。
昔も今も子ども達にとってハラハラドキドキの通知表、終業式であることには変わりありません。通知表を開くと「数字(評定)」に目が行きがちですが、全体を見てお子さんの良いところをほめてあげてほしいものです。
校長室のひとりごと「生徒目線を忘れずに」
稀代の発明家「トーマス・エジソン」の言葉に「私は失敗したことはない。ただ、うまくいかない方法を一万通り見つけただけだ」という有名な言葉があります。これは「人生にとって無駄なことなど一つもない」「どんな経験も活かすも殺すも自分次第」という意味でよく取り上げられます。一方で効率化を重要視する現代では「世の中の90%は無駄なことばかり」という人も少なくありません。
昨日は体育祭でした。コロナ禍を境に全国的に運動会や体育祭を縮小する傾向にあります。体育祭自体が「無駄」だとまでは判断しなくても、実際に種目を減らしたり短縮や省略、簡略化している学校も少なくありません。理由には「教員の負担軽減」「競争することに異論を唱える風潮」「教育的効果への疑問視」など大人側の言い分、判断がほとんどです。本校では、昨日の体育祭も開会式から閉会式までコロナ前と同様にフルサイズで実施しました。今年も3年生を中心に総合優勝、応援賞を目指して声を枯らしながら組織的に練習、応援をしてきました。そんな応援でさえ「時間の無駄」「なんの役に立つのか」と、体育祭の花形「選抜リレー」も「一部の生徒だけが」「選ばれない子の気持ちを考えると」と廃止している学校もあります。いつしか大人たちが昔を忘れ「無駄」と判断されているのでしょう。私はこれまでの生徒達の様子、変容ぶりを見る限り、開会式から閉会式まで、全ての種目が、時間が決して「無駄」ではないと考えています。実際に昨日一日生徒の様子をご覧いただけた方ならご理解いただけるでしょう。
明日、前期の終業式を迎えますが後期も大人目線ではなく「生徒目線」で学校運営していこうと思います。(長くてすみません)
校長室のひとりごと「体育祭」
いよいよ令和7年度「体育祭」の当日を迎えました。昨年に引き続き9月の猛暑(残暑)を避けてこの時期の実施です。なんとか猛暑は大丈夫そうですが台風が心配です。今日一日、せめて体育祭が終わるまで台風にはちょっとだけ待ってほしいものです。
今年の体育祭のスローガンは「Soul together ~燃やせライバル心~」です。これまで約一週間の体育祭練習期間では、どの色も3年生を中心に「総合優勝」「応援賞」を目指して、互いに負けまいと競うことで高め合い、切磋琢磨する姿が見られました。正にスローガンの通りです。そして当日の今日は、学級や学年、各色としてだけではなく、一人一人が一生懸命に競技・演技し、それを精一杯に応援する、讃える、そんな生徒たちの姿をたくさん見ることができる、そんな「体育祭」になることを願っています。今日は素晴らしい体育祭になるでしょう。
天気も大丈夫そうですね・・・
校長室のひとりごと「異例の早期流行の兆し」
今年は何から何まで異例づくしで、全国的にインフルエンザの流行が昨年より約1ヶ月早く、過去2番目に早い「流行入り」だそうです。インフルエンザと言えば気温が低く空気が乾燥する11月12月に流行するのですが、今年は千葉県はもちろん既に26の都道府県でインフルエンザによる学級閉鎖が、19の都道府県で学年閉鎖の措置が執られているそうです。今年のインフルエンザが例年より早く流行し始めた原因はいくつか考えられていますが、医師によると主な原因は2つ、一つ目は9月に入っても猛暑続きで、冷房をガンガン効かせていたため換気が十分でなく室内が乾燥しウイルスにとって快適な環境が続いたこと、二つ目は「大阪・関西万博」や「世界陸上」など世界的なイベントの開催により、今が流行期の南半球の国を含めた海外からの訪日客が増えたり、国内でも県をまたぐ移動が多かったことなどがあげられます。またインフルエンザだけではなく、新型コロナ感染症もジワジワと増えているそうです。流行が早まったからといって流行の収束が早まるわけではない、とその医師は話しています。今こそコロナ禍を思い出し一人一人が、また社会全体として手洗い、うがい、換気を励行する必要があると実感しています。
明日は「体育祭」です。台風22号の動きが心配ですが、なんとか天候が崩れないことを祈っています。
校長室のひとりごと「月」
「月」。昔から我々人類にとって切っても切れない関係の地球に一番近い天体、それが「月」。夜空を見上げれば当たり前のように地表をほんのりと照らしてくれる存在で、昔から詩や歌の題材に使われるなど人の心に影響を与えています。1969年アポロ11号の人類初の月面着陸の瞬間は世界中の人々がテレビの前で固唾を飲んで見守っていました。当時、私も幼いながらも月面着陸、アームストロング船長の月面を飛び跳ねるように歩く映像に釘付けになっていたものです。
月の引力により潮の満ち引きが起きるなど、物理的にも地球とは密接な関係で、もし月が存在していなかったら、地球も我々人類もどうなっていたか想像できません。
さて、今日は「中秋の名月」です。旧暦の8月15日が秋の真ん中「中秋」でしたが、旧暦を元にしているため現在では毎年日付は異なります。「中秋の名月」には月見団子を備え、お月見という習慣は、平安時代に中国から伝わったと言われています。いつまでも残暑が残っているとは言え、朝晩は秋を感じるこの頃。今日は天気が心配ですが雲が邪魔をしなければ、夜空を見上げて「名月」を見ながら物思いに耽るのも良いのではないでしょうか。
※今日は体育祭の予行です。なんとか天気は大丈夫そうで何よりです。
校長室のひとりごと「ポチる」
先日、6年度実施の「国語世論調査」の結果を文化庁が発表しました。調査は1995年から毎年実施されており、対象は全国の16歳以上の男女です。調査は多岐にわたっていますが、本来の言葉の意味と違った意味で使われている言葉についてメディアでも紹介されていました。
『にやける』は本来の「なよなよしている」ではなく「薄笑いを浮かべている」と本来とは違った意味で使っていると回答した割合は81.9%。また『役不足』は本来の「力量に対して役目が軽すぎる」ではなく、逆の「役目が重すぎる」と回答したのは全体の約半数48.9%だったそうです。
調査では他にも「新しい表現」について尋ねており、次の各表現を使うと回答した割合は「エモい(17.8%)」「ポチる(32.0%)」「映える(50.4%)」だったそうです。これらの表現以外にも「さくっと」「まったり」「もふもふ」などについても調査対象の半数以上が「使っても別に気にならない」と回答したそうです。この調査を実施した文化庁国語課担当者は、語感からくる言葉のイメージやニュアンスを持てる表現なら相手に伝わりやすく広まりやすいと分析し、またSNSの普及が文字や語句、言葉の使い方に影響していると調査対象の9割近くを占めていたとも話しています。
改めて「言葉」を正しく、そして本来持つ意味についても正しく理解したいと感じました。
校長室のひとりごと「体育祭で期待すること」
10月8日(水)に体育祭が行われます。「えっ、平日に?」と思われる方も多いと思います。以前は市内の中学校は揃って9月第2土曜日に行っていましたが、近年のこの残暑、というより猛暑のため9月下旬、10月上旬にずらして学校ごとに体育祭を行っています。しかし、9月下旬、10月の土曜日には各運動部の新人戦が行われており、体育祭に参加できない生徒が出ないようにと、平日の開催がスタンダードになってきています。
体育祭まで約一週間、昨日から体育祭の練習が始まりました。今年は3年生は3学級、1.2年生は2学級のため、1.2年生をそれぞれ3色に色分けして、例年通り3色対抗での体育祭です。初日から各色応援団を中心に一つ一つの行動に気合いが入っています。
昨日、体育祭練習のはじまりにあたって体育主任より全校生徒に話をしました。「体育祭の意義は二つあると思っている。一つは『一人ではできないことを仲間と協力して成し遂げる経験ができること』。二つ目は『本気になれる経験ができること』・・・」というような話です。私も同じように思っています。どちらもこれからの人生にとって大切な経験であり、何より中学生の今しかできない貴重な経験です。仲間と本気になって何かを成し遂げようとする、それこそ中学校の体育祭を実施する意義だと思っています。
毎年、大いに盛り上がる川間中学校の体育祭、今年の体育祭で生徒達が見せてくれる姿を想像すると今から楽しみでなりません。
校長室のひとりごと「折り返し地点に」
例年より少し遅れて彼岸花が街に彩りを添える季節になってきました。雨のスタートとなりましたが今日から10月、作物だけの話ではなく「実りの秋」の到来です。4月にスタートした令和7年度も後半(後期)を迎えようとしています。創立79年目にして最少人数の224名でスタートした今年度、その前半(前期)を振り返ってみると、様々なことがありました。1年生の校外学習や3年生の修学旅行では、少ないことを逆手にとりフットワーク良く生徒達も満足できた校外学習となりました。また2年生の職場体験学習でも自己の将来を見つめる一つのきっかけとして貴重な体験ができたようです。少ない人数ながらよく頑張ったと言えば部活動です。他校と合同チームを組むなど、大規模校の人数の多さには苦戦しましたが、どの部も大会やコンクールで中学生らしく清々しい姿を見せてくれました。そして先日の文化祭「共栄祭」では少ない人数だからこその東部中学校との合同開催が実現でき、東部中、川間中の両校にとってとても意味ある文化祭でした。
12歳から15歳の中学生にとっての半年という期間は成長著しく一人一人の生徒を見ても学級や学年など集団としてもひとまわりもふたまわりも、この半年で成長した姿が見られます。何をするにも適した気候「秋」、前半(前期)の様々な体験・経験を土台として、一人一人の生徒にとって充実した後半(後期)「実りの秋」になってほしいと願っています。