校長室のひとりごと
校長室のひとりごと「学校もデジタル化」
近年、学校もデジタル化が進んでいます。子ども達は「GIGAスクール構想」による一人一台端末を活用した授業に日々取り組んでいます。また授業以外の場面でも業務のスリム化を目指し先生方の仕事もデジタル化が進んでいます。学校から家庭への配布物や欠席連絡なども、デジタル配信サービスを利用し直接配信するなど以前と変化しています。
こういったデジタル化により、保護者から「困る」という声を聞くことがあります。以前は当たり前だった「連絡網」の存在です。個人情報保護の観点で「連絡網」を作っていない学校がほとんどです。学校から急な連絡があれば、連絡網の先頭の家庭に連絡し、家庭から家庭へと電話連絡していましたが、今は学校から、学年、学級などの特定のグループへの一斉にデジタル配信を直接家庭にしているため家庭と家庭のつながりの希薄化は否めません。何より我が子の学級に誰がいるのかさえ親はわからない状況です。最近は子どもが直接スマホで連絡を取り合うため親は「誰とどこへ」行ったのかわかりません。仮に「◯◯くんの家」と言って出ていったとしても、仲の良い「ママ友」ならともかく、基本的に親同士は連絡先を互いに知りません。昔は「息子がお世話になっているみたいで…」「いいえこちらこそいつも仲良くしていただいて、もう直ぐ帰しますのでご心配なさらずに」なんて連絡網で探し固定電話に架電することで家庭同志、親同士の関係を築いてたものです。現在連絡先はほとんど携帯電話、子供同士の連絡もスマホや携帯電話。結果として親同士の関係に変化が生じているのかもしれません。
校長室のひとりごと「お酢を飲む?」
突然ですが、皆さんは「柔軟性」がある方ですか?柔軟性と言ってもなぞなぞに強いなど脳や考え方の柔軟性ではなく、いわゆる体前屈など身体的な柔軟性です。幼い頃からありとあらゆるスポーツに挑戦してきた私にとって「柔軟性」は大きな課題でした。スポーツ選手にしては体が硬かったので「お酢を飲めば柔軟性が増す」なんて都市伝説に頼り実際に何度か試してみたりもしました。もちろん変化は認められず、挙げ句の果てには「体は硬い方が跳ね返りが強く瞬発力系のスポーツには向いている」などの、これまた都市伝説に食いつき安心したりと… 一流になれなかったのはそんな精神的甘さだったかもしれませんね。
前置きが長くなりましたが「体が柔軟な人より硬い人の方が死亡リスクが高い」と、あるブラジルの調査の結果をスポーツ医学専門誌を通して発表しました。調査は46歳から65歳までの男女を対象に、肩や膝など関節の可動域を点数化したもので、13年余りの追跡調査も行ったそうです。その結果ですが、男女ともに体が硬い人グループは体の柔軟な人グループよりも死亡リスクが高く、女性では⒋78倍、男性で⒈87倍のリスクだそうです。
この調査では、調査対象者が途中から運動を始め柔軟性を高めたり、そもそも個人差もあるため、まだまだ調査は道半ばだと言われています。
ケガの予防ということであれば、体が硬い人より柔軟な人の方がリスクは少ないのは確かです。今後も「お酢を飲む」のではなく日々のストレッチなど柔軟性を高めていこうと思いました。
校長室のひとりごと「闇バイト」
首都圏で相次いでいる闇バイトによる強盗事件が後を絶ちません。治安が良いと言われてきた日本の世の中はどうなってしまったのでしょうか。こう連日のように近隣での強盗事件の報道があれば他人事でいられず、恐怖すら感じずにはいられません。「強盗殺人、強盗傷害致死」事件のように金銭が絡み人の命を殺めてしまった場合「死刑もしくわ無期懲役」、殺人や致死でなくても「強盗傷害」であれば最低でも「懲役6年以上」という量刑です。それを知っての犯行なのでしょうか。
実際に闇バイトによる住居侵入未遂事件で逮捕起訴されたある女性被告がインタビューに応じた記事を読みました。「彼氏とお揃いの物を買ったり旅行に行ったりするお金が欲しかった」と動機を語り、SNSで闇バイトに応募し事件当日まで内容は知らされず、当日になって初対面の共犯者と落ち合い主犯格からSNSで指示を受けたそうです。この女性被告は「被害者に癒えることのない傷を負わせてしまい悔やんでも悔やみきれない」と、また「SNSに頼らないで。メッセージが来てもボタンを絶対に押さないで。ボタンひとつで人生が変わる」「過去に戻れるなら誰かに相談すれば良かった」と警鐘を鳴らすと共に後悔の念を語っています。
今回インタビューを受けたことについて「自分が話すことで闇バイトに手を染める人が減って欲しかった」と語っています。
そもそも怪しいSNSに誰も反応せず応募する人がいなくなれば闇バイト自体がなくなるはず、子供まで一人一台スマホを持つ時代だからこその犯罪なのかもしれませんね。
校長室のひとりごと「師走」
いよいよ12月、2024令和6年も残すところあと1ヶ月。野田市の学校は二学期制のため、学期末ではありませんが、それでも「師走」我々教師も忙しくなってきます。
ところで、日本は四季があり、その季節でしか味わえない食材を生かした「旬」の料理という伝統が残っています。例えば新年の「おせち料理」「お雑煮」もその良い例です。長い歴史で育まれてきた和食の文化は、その地域に密着した料理で特に「お雑煮」は地域によって様々です。例えば、皆さんのご家庭ではお雑煮に入れるお餅、丸ですか四角ですか?味付けは味噌ですか?醤油ですか?それとも魚などの出汁ですか?
少し調べてみると関東以北のお雑煮は「角餅で醤油味」が多いようですが、北海道は「角餅で味噌味」が多いようです。一方西日本は「丸餅で薄味のだし汁」が多いようです。珍しい(?)地域の例として九州や四国の一部では、お餅の中にあんこが入っているお餅を使っているそうです。それ以外にも、鶏肉やかまぼこなど、その土地土地で海の幸の具を入れたり、山の幸の具を入れたりと長い日本列島だけに、実に様々です。
日本のお正月とは、親戚一同本家や実家に集まり、新年の挨拶を交わし、子どもたちには「お年玉」を渡し、大人達は「お屠蘇(とそ)」で無病息災を願い、子ども達は「コマ回し」「羽つき」などで遊ぶ。そして「初詣」に出かけ帰ってくると「おせち料理」や「お雑煮」を食べる…
忘れ去れる前に今こそ子ども世代、孫世代にも引き継ぎたい日本の伝統文化だと思いませんか?
校長室のひとりごと「高齢者ふれあい体験授業」
昨日、川間地区「いきいきクラブ」の皆さんをお招きし「高齢者ふれあい体験」授業を行いました。この場でも何度となくご紹介してきましたが、今年度本校は地域に目を向けた教育活動を展開しています。3年生の家庭科の授業を一本の柱として「地域との関わり方」「中学生にできること」など生徒達に考えさせることで、近い将来地域の一員として主体的に地域と関わり、地域を支える、そんな人材に育てることが目的です。去る11月9日「川間地区ふれあいの広場」という地域行事があり、今年は生徒たちも運営側の立場で関わりました。それまで学んできたことを実践に移す場です。そして、その「ふれあいの広場」での中学生としての関わり方について、地域を長年牽引してくださっている高齢者「いきいきクラブ」の皆さんと成果や課題、様々な意見交換をする場面、それが「高齢者ふれあい体験」授業でした。4、5人のグループごとに終始笑顔で活発に意見交換する様子が伺え、授業は大いに成果があるものでした。
ところで、「いきいきクラブ」とは以前の老人(会)クラブですが、皆さん元気で活力もあり私も見習いたいものです。今後も「いきいきクラブ」の皆さんや、地域の高齢者の皆さんのお力を借りながら、ふるさと川間を背負う中学生を育てていこうと思います。