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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「9.11」

「9.11」。2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きました。ハイジャックされた旅客機が、ニューヨークのワールドトレードセンターやアメリカ国防総省本庁舎(ペンタゴン)に激突しビルが倒壊するという余りにも衝撃的な映像、どちらも23年も前のことですが、私には今もなお鮮明に記憶に残っています。
 翌2002年2月には米ソルトレークシティでの冬季五輪が控えていたため、冬の競技団体には、出場権を争うシーズンが始まろうとしている矢先の出来事です。当時、縁あってスケルトン(ボブスレー競技)チームの代表コーチだった私にとっても他人事ではなくなってしまいました。状況が状況なだけに各国のチームがアメリカへの遠征を中止したり、日本でも各競技団体は海外渡航を見合わせるよう各チームに指示が出されました。五輪出場枠に影響するシーズン、大会が開催されれば出場しないわけにはいかない我々は、選手、スタッフそれぞれ、家族と相談し、連盟からの派遣ではなく、あくまで個人の判断で出国という決意をしました。「自己責任で…」などという念書を書いた記憶があります。
 事件の影響が一向に治まらない9月下旬、最初の遠征地はカナダのカルガリー。次の目的地はニューヨーク州のレークプラシッド、空港は厳戒態勢、アメリカに入国できるかもわかりません。そこで他国のチームと合流し、同じカナダ国内モントリオールまで飛行機で移動し、陸路で国境に向かい、他国の選手たちの助けもあり無事入国、レークプラシッドまで移動したことを覚えています。とにかく2001ー2002シーズンは異常でした。
 時は2002年2月、ソルトレークシティ五輪開会式当日。テロリストの次なる標的は、当時のブッシュ大統領も参加する開会式だとも噂されていました。各国選手団は開会式の入場準備のためメイン会場の外に待機。軍の怖いほどの厳重警備の中、開会式が始まろうとしているその時、「一斉に爆発音が…」選手たちは皆、頭を抱えしゃがみ込みました。その爆発音が開会式の始まりの合図「花火」だと理解するまで少しの間がありましたが、皆、安どの表情で顔を見合わせ笑顔を取り戻しました。
 盛大な花火と割れんばかりの大歓声の中を入場した記憶が今も残っています。

校長室のひとりごと「下水道の日」

 9月10日は「下水道の日」。一年を通して多く雨が降る台風シーズンの中でも、9月10日は立春から数えて220日目にあたり、大雨に備える特別な日とされてきたため「下水道の日」と制定されたそうです。

 水道に比べ、どちらかと言えば日陰的な存在の下水道ですが、昨今の台風やゲリラ豪雨の影響で、河川の氾濫だけではなく、多過ぎる雨量を処理しきれず道路に水が溢れ川のように道路を濁流が流れる映像や、マンホールから水柱が上がったり、さらにはマンホールの蓋が下水に押され吹き飛ばされる映像などを頻繁にニュースなどで見かけます。

 現在下水道の普及率は全国平均79.3%に対して千葉県は77.1%と下回っているものの生活排水の処理や市街地への雨水の浸水を防ぐなど、大切なライフラインと位置付け下水道の普及に努めてくれています。

 今更ですが、地球の水は増えることも減ることもありません。雨水や生活用水は河川を通り海に流れ、海上で蒸発し雲となり、また雨を降らせるという限られた水の循環です。地球環境を考えさせられる昨今だからこそ、「下水道の日」をきっかけに地球の水の循環の恩恵を受けているという意識したいと思います。

 ①調理クズはそのまま流さない

 ②使用済みの油などはそのまま流さずペーパー等で拭きゴミとして処理する

 ③無駄に洗剤を使用しない

 ④トイレはペーパー以外の紙は流さない

校長室のひとりごと「パリ五輪(その2)」

 連日パラリンピックの日本選手の活躍が報じられています。4年に一度のスポーツの祭典、選手たちには、大いに楽しんでほしいと思います。
 パリ五輪は開会式をセーヌ川で、パラリンピックではコンコルド広場などで行うなどパリの街並みが印象的ですが、一方で「メイン会場」となる陸上競技場の映像を見る機会が少ないように感じています。前回の東京五輪での国立競技場にあたるメイン会場「スタッド・ド・フランス」は陸上競技の映像以外では、ほとんど目にすることがありませんが、実は画期的な工夫がなされています。
 陸上競技場といえば周囲を大きなスタンドに囲まれ、中央のフィールドは一面緑の芝生。そしてフィールドとスタンドの間には陸上競技の400mトラック、全天候型のタータンに真っ白なラインでレーンが区切られています。では、陸上の400mトラック(地面)は何色をイメージしますか?日本の国立競技場のようなレンガ色を思い浮かべるでしょう。昔の競技場は茶褐色の「人工土アンツーカー」が主流で、1964年の東京五輪の国立競技場もこのアンツーカーでした。その後1968年メキシコ五輪で現在のようなタータンが採用され陸上競技場の主流になりましたが、「人工土アンツーカー」の名残で世界中多くの陸上競技場はレンガ色のタータンを使用しています。
 今回のパリ五輪、パラリンピック会場「スタッド・ド・フランス」の400mトラックは見慣れたレンガ色ではなく「紫色」です。実はリオ五輪でも「ブルータータン(青色)」が採用されましたが、紫色はこのパリが初めてです。一般的に赤色は「緊張を高め闘争心を煽り興奮させる効果」があるとされていますが、青(紫)色には「緊張を和らげ集中力を向上させる効果」があるそうです。多くの競技場を経験している陸上選手でも「紫色」は初めてなので、一層集中力が増し、好記録を期待しての「紫色」だそうです。
 パリ五輪陸上競技では、棒高跳びで世界新記録が、男子100mでは、決勝を走った全員が9秒台という好記録が生まれたのも「紫色」の効果かもしれませんね。 
「スタッド・ド・フランス」の映像が映った際には注目してみてください。

校長室のひとりごと「まだ続く猛暑」

 朝晩涼しくなったとはいえ最高気温35℃予報、今年の暑さはどうなっているのでしょうか?夏休み中は連日朝から30℃を超え、地域によっては40℃近くまで気温が上昇し、連日熱中症アラートが発せられる。天気予報では35℃でも驚かなくなってしまいました。学校もこれまで以上に対策を講じなくてはならないと考えてしまうほどの暑さです。
 心配材料はたくさんあります。まず登下校です。7月は朝の7時前から温度計は30℃を指し、夕方6時過ぎても30℃を指している状態です。教室は冷房がありますが体育の授業は問題です。こう連日「熱中症警戒アラート」が発せられては体育の授業どころではありません。昔は暑い夏にはプールで涼んでいたものの、近年この暑さで水温は30℃。特に心配なのが部活動です。放課後とはいえグラウンドや体育館ではWBGT計では厳重警戒レベル。この暑さでも大会は行われるため練習しないわけにもいかず練習内容や時間など対策を講じての活動が続いています。
 今年の6.7.8月は平均気温の+1.76℃だったと気象庁が発表しました。暑いわけです。専門家も地球温暖化状況や温暖化対策を鑑みても、この暑さはこの先も続くと話しています。であるなら、抜本的な改革、暑さ対策に乗り出す時期ではないかと感じています。例えば「サマータイム制度」を導入し涼しい時間帯に活動したり、夏の大会の時期をずらしたり、夏休みの部活動を例えばAM5:00からとかPM5:00からなどと暑い時間を避けるなど、数年中には、これまでのように「十分に気を付けて…」では太刀打ちできない時代がくると心配しています。
 国や企業レベルでは温暖化対策を進めているのですが、今こそ我々一人一人ができる温暖化対策、そして熱中症対策を考えなくてはならないと強く感じます。
 来週も暑くなりそうです。お互い無理せず頑張りましょう。

※ 例年この時期の体育祭、今年はこの暑さを予想し10月に実施します。

校長室のひとりごと「共学?別学?」

先月、埼玉県教育委員会が「男女別公立高校の共学化を推進する」と発表しました。埼玉県の公立高校で男女別学の学校は12校、男子校の春日部高校、女子校の春日部女子、久喜高校などは本校からも受験している学校です。

 埼玉県教委の共学化推進の背景には「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」などがあるそうです。今後、社会の変化や県民へのアンケート、地区別ヒアリングを実施する予定だとしています。

 ちなみに千葉県はどうかと言えば、やはり共学化が進み現在男子校はゼロ、女子校が2校です。全国的に見ても1990年には261校あった男女別学も2023年には45校、⅙にまで減少しています。

 私は中学3年生と校長面接を行っています。既に行った1回目の面接では、生徒の人となりを知ることを目的に、今後行う2回目の面接では、一人一人の志望校について、具体的な進路の話題が中心です。実際に男女別学の学校を志望している生徒は、皆一様に「男子だけなので…」とか「女子高だから…」とはっきりと志望動機を教えてくれます。確かに社会的にみれば「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」もわかりますが、あえて男女別学を選択する子どもたちが実際にいるということを忘れてはいけないと思います。私学ではなく公立だということ、共学と別学と選択肢が2校しかないわけではありません。一中学校の校長として、世論も大切ですが、一人一人の中学生に目を向けて大切にしてほしいと切に願っています。

校長室のひとりごと「パリ五輪(その1)」

 この夏、パリ五輪から目が離せず寝不足だったという方もいらっしゃったのではないでしょうか。私も「今晩こそ絶対見るぞ!」と気持ちはあったのですが、睡魔に負け翌朝のニュースで結果を知ったという毎日でした。
「五輪オタク(?)」の私にとって、今回のパリ大会では時代の流れ、変化を様々な場面で実感させられました。その一つに表彰セレモニーがあげられます。これまで表彰セレモニー、メダル授与といえば、金・銀・銅のメダルを授与し、優勝した選手の国歌が流れる、そしてその場でメディアに向けてポーズをとり写真撮影があり、一連のセレモニーが終わり、各国メディアが待ち受けるミックスゾーンと呼ばれる通路を通りインタビューを受け退場する、そんな流れがこれまでの五輪の常でした。
今回のパリ大会では、これらの流れに一つ恒例行事(?)が加わったことに気づきましたか? 金メダルの選手の国歌が流れた後、選手たちが表彰台でスマホを使い「自撮り」をするという行事です。五輪は他の国際大会と比べ厳格で、しきたりや縛りも少なくなく、全世界に映る表彰セレモニーで自撮りなど到底考えられませんでした。今回のパリ五輪のスポンサー企業であるサムスンが、全参加選手17000人にスマホを配布したことで、こういった表彰台上での自撮りが可能になったわけです。やはり時代の流れですかね。
今、五輪に続きパラリンピックの熱戦が繰り広げられています。こちらにも注目しようと思います。

校長室のひとりごと「避難訓練」

 昨日、避難訓練を実施しました。皆さんも学生時代に経験があると思いますが、まず教室で「これから避難訓練を行います」「放送があったら机の下に身を隠しましょう」「非難する場所は校庭です、静かに速やかに移動すること」など予め教師が段取りを教える、訓練というより指導という意味合いが強いものです。今年度も4月当初に1回目の避難訓練を行いました。年度がかわり、改めて上記のような避難訓練を実施しました。そして昨日が2回目です。101年前の関東大震災の教訓から「防災の日」に制定されている9月1日(今年は2日)に例年実施しています。
 今年の夏、毎日のようにどこかで発生するゲリラ豪雨、また南海トラフとの関連が懸念される九州での地震、各地で大きな被害をもたらした台風10号など災害の頻度や種類、想定される被害も変化してきたように感じます。
 元日の能登半島地震、夏休み中の九州での地震など「いつ」「どこで」発生するか予想困難なのが災害であり、そのための訓練であることから、今回は「掃除中」に行いました。生徒には事前の告知もせず、いつものように各掃除場所に散らばり、近くに教師がいるとも限らない状況での訓練です。生徒たちは自分で考え行動しなくてはなりません。安全な近いルートで校庭まで避難し、人数の確認などが必要です。実際生徒たちは、それぞれの場所で身をかがめ、頭部を守り、速やかに非難することができ、我々教師にも生徒たちにとっても有意義な経験でした。
 災害は学校にいる時間とは限りません。元日や夏休みの旅行や帰省先かもしれません。家族や誰かと一緒かもわかりません。生徒たちはもちろんですが、皆さんもこの機会に災害時の対応について話題にしてみてはいかがでしょうか。

校長室のひとりごと「学校再開」

 毎日のように熱中症警戒アラートが発出された猛暑続きの今年の夏、運動部は思うように活動もできず、午後ともなると閑散とした校内でした。43日間の夏休みも終わり、今日から学校が再開し日焼けした生徒たちの笑顔、活気が学校に戻ってきました。かつて我々大人もそうだったように「43日間もある」と始まった夏休みも終わってみれば「あっという間に」という感覚で、生徒たちは今日の学校再開を迎えたことと思います。

 ところで、この夏は暑さだけではなくパリオリンピック、九州四国での地震、そしてこの台風10号などさまざまな出来事がありましたが、夏休み前に生徒たちには「勉強でも部活動でも、遊びでも、何でも良いが長い休みにしかできない時間の使い方をしてほしい」と、また「今年の夏休みは◯◯に頑張ったなと9月に言えるような夏休みにしよう」と話しましたが、生徒たちはどうだったでしょう?機会あるごとに「今年の夏休みはどうだった?」と聞いて回りたいと思います。

 夏休み中はこの「校長室のひとりごと」もお休みしていましたが、今日からまた毎日(出来る限り)更新してまいります。

校長室のひとりごと「有意義な夏休みを」

 いよいよ明日から夏休みになります。子供のころを思い起こせば「夏休み」と聞くだけで、ソワソワと開放的な気分になり、これからやってくる夏休みの日々に何か特別な期待をしていたことを思い出します。実際には夏休みといっても一日中部活動だったりで、毎日が特別というわけにはいきませんでしたが、それでも「夏休み」という言葉には、特別なことを期待してしまう魔力(?)があったように記憶しています。
 さて、そんな今年の夏休みは実質43日。夏休みは「子どもを家庭に一旦返す」わけですが、この43日間という膨大な時間が与えられることになります。
 43日間を時間にすると実に1032時間。毎日の睡眠や食事、入浴などの時間をざっくり10時間と仮定し、1032時間から差し引くと602時間が残ります。3年生は受験生、1.2年生も勉強はするでしょうから、仮に学校と同じ毎日6時間勉強するとしたら、43日間で258時間、先ほどの602時間から258時間を差し引けば344時間が残り、つまり一日8時間が「自由な時間」という計算です。
 日頃学校では「分刻み」の生活をしていのですから、夏休みにしかできない時間の使い方をしてほしいと思っています。
 ゆっくりと「読書」したり「映画」を観たり、「絵」を描いたり。また「旅」にでたり、何かの「研究」や何かを「作る」、もちろん「もっと勉強」でも良いわけです。
 ただ何となくゆっくり過ごす夏休みが悪いというわけではありませんが、「今年の夏休みは〇〇だったな~」と9月に振り返れるようなメリハリのある時間を生徒たちには過ごしてほしいと願っています。
4月より、ご愛読ありがとうございました。「校長室のひとりごと」も夏休みをいただきます。次回は9月2日から再開します。HPのその他は随時更新していきますのでよろしくお願いします。

校長室のひとりごと「推し活」

 「推し活(おしかつ)」という言葉が社会的に広がり認知度も上がっています。「推し活」とはアイドルやアニメのキャラクターなどを応援する活動のことですが、ある調査によると小学生の53%が何らかの「推し活」をしているそうです。一昔前は「オタク」的なイメージがあった「推し活」ですが、仕事や学校の傍ら「推し活」に勤しむ人がかなりの割合でいるようです。

 「推し活」してますか?

 この推し活は心理学的にみても自然のことで、誰しも見たもの聞いたことなど受け取った情報の中から自分なりの価値感でシンボル的で特別な存在を見出します。そうして受け取ったことを、今度は外側に発するようになります。

 例えば友達がキーホルダーを持っており、自分には特に意味もなくどうでもないことでも、その友達にしてみれば、推しのアイドルのキーホルダーだとすれば自己表現の一つで、特別な意味を持つことになります。このような推し活には三つのメリットがあるそうです。

 一つ目は「自分の世界が広がる」ことです。推しのことを調べたり、もっと知ろうとすることで、今まで知らなかった世界を知ることができます。

 二つ目は「自分の資源を分け与える喜びを感じられる」ことです。人間は他の人に親切にする、何かを分け与えることで幸せを感じる本能があります。

 三つ目は「第3の居場所を作ることができる」です。第1の居場所は家、第2の居場所は職場や学校、多くの時間をその往復で時間は過ぎていきますが、同じ趣味の人とコミュニケーションをとるなど第3の居場所を作ることができます。

 これは、大人になる準備段階の小学生の発達という面では、社会性が身につき良い効果が期待できると心理学の専門家は話しています。

 ただし、過度に自分の資源を分け与えようとすると金銭面のトラブルなどの懸念があるのも事実です。何かに価値を見出し、自分でその世界に入り新たな居場所、コミュニティーを作り出せる「推し活」、皆さんも新たに「推し活」に挑戦してみませんか。

校長室のひとりごと「校長面接より」

 以前この場でも紹介しましたが、今3年生を対象に「校長面接」を行っています。1日5人程度で1組から順にはじめ、ようやく終わりが見えてきました。一人一人と約15分程度、質問しながら話していると様々な発見があるものです。やはりこの時期に1回目の面接を実施できて良かったと感じています。

 面接の中で意外に多かったのが、極度(?)の緊張です。「トントントン」ノックして校長室に入ります。「こちらへどうぞ」と。椅子にたどり着くまで10歩前後、手と足が一緒に出てしまう生徒の多いこと。また、緊張のあまり声が震えたり、言葉に詰まったり、泣き出してしまう生徒もいました。「校長先生が脅したんじゃないですか?」などとからかわれますが、もちろんそんなことはありません。笑顔で(かえって不気味だとの声も)優しいものです。これが入試本番だったら…

 先日、千葉県教育委員会が来春の入学者選抜について5教科の共通テスト以外に面接試験を72校で、また自己表現試験を44校で実施し、これは過去最多だと公表しました。本校から受験するであろう学校のほとんどは面接試験を実施するようです。面接試験がどの程度合否に影響するのかは学校によって違いますが、共通して言えることは、5教科の共通テストの点数だけで輪切りにするのではなく、個々の受験生の人となりから、自校の生徒に相応しいかどうかを見極めようとしているのは確かです。

 もうすぐ始まる夏休み、各高校は中学生向けに説明会や体験会などを行います。3年生は勉強だけではなく、各高校の説明会に参加し自分に合っている、そしてどうしてもここに入学したいと思える学校を選びます。そして面接試験では、通り一遍の志願動機ではなく、なぜこの学校を選んだのか、そしてこの学校で何を頑張りたいのかなどをきっぱりと答えられるようにしておくことが求められるわけです。

 秋に2回目の校長面接を予定していますが、その時にはこれらを踏まえた質問をしていこうと考えています。

校長室のひとりごと「象はもっとすごい?」

 先日「カラスは賢い」と綴りましたが、それを読んだある人から「象のほうが賢いよ!」とご意見をいただきました。言われてみれば、サーカスで芸をしたり、動物園では器用に絵を描いたりする映像を目にすることがあります。すかさず象について調べてみると実に面白いこと、次から次へと逸話が検索できました。(カラスとは違いこの辺りに象はいないので主にネットの情報です)
 とにかく凄いんです、象は…
 最大8トンにもなるアフリカ象は時速40㎞の速さで走るそうです。あのウサインボルト選手でも38㎞なので誰も追いつけませんね。また飲み水を求めて1日に120㎞歩いて移動したり、6時間かけ48㎞離れた島まで泳いだなんて記録も残されています。象のパワーは桁外れておりあの長い鼻を器用に使い乗用車くらいなら持ち上げてしまうそうです。
 そうでした、「賢さ」でしたね。象の脳は5㎏ほどあり、人間やイルカと同じようにとても複雑な構造で、喜びや悲しみなど様々感情を持っているそうです。また人間と同じように学習し状況に合わせて臨機応変に対応することも分かっています。例えば、仲間の死を悼み、死んだ象に順番に鼻をつけていくという葬式のような儀式を行うことも分かっています。
 また、最近コロラド大学が象の鳴き声に関する研究を発表した論文によると、人間のように象には名前があり、その名前を呼び合っていると報じられました。確かに鳴き声でコミュニケーションをとる動物もいますが、それは鳴いた声をまねて返事をするようなもので、人間のように名前を割り当て、特定の仲間を呼ぶことがわかったのは初めてだそうです。
 現在、研究の続きとしてAIを利用し象の声を模して会話しようと研究を進めているそうです。
 近い将来、AIを介して象と会話することができるようになるかもしれませんね。

校長室のひとりごと「賢いカラス」

 カラスは頭が良いと言われています。

 固い木の実や貝は、ある程度の高さまで咥えていき、固い地面に落として中身を食べる。それでも割れないクルミなどは車道の車(タイヤ)が通る位置を想定し置き、安全な場所でそれを見守り割れた中身を食べる。置く位置がずれてタイヤが踏まなければ更に微調整する。時には細長い棒を使って木の内部の虫を捕獲する。また公園の水の蛇口を口ばしで器用に開けて水を飲む、固い食べ物は水でふやかして食べる。ゴルフ場のカラスはお菓子があると知ってかゴルフカートの女性の荷物を加えて持っていく。などカラスの逸話はたくさん存在します。

 カラスの脳は、カラスより身体の大きいニワトリの約3倍の大きさだそうです。知能の高さを測る基準に「脳化指数」という物差しがありますが、この脳化指数によると人間は0、89、チンパンジーは0、30、ネコは0、12、犬は0、14だそうですが、カラスは0、16と犬や猫より高く人間の7歳児と同程度と言われています。賢いのもうなずけます。

これらのカラスの研究も進んだことで、様々なことがわかってきました。

 ①カラスは鳴き方で互いに会話ができる。

 ②カラスは数を認識し数えられる。

 ③カラスは人の顔を認識し覚えている。

 ④一度経験したことは学習する。 など。

一般的にゴミをあさる厄介者のイメージがあるカラスですが、この機会にカラスを注意深く観察してみようと思います。

校長室のひとりごと「世界人口デー」

 1987年7月11日、旧ユーゴスラビアで「マティ」という男の子が生まれました。マティくんの誕生は世界の人口50億人目ということで、国連はこの世界の人口50億人突破を記念し、7月11日を「世界人口デー」に制定しました。
 日本は今少子化が社会問題となり、様々な少子化対策を模索しているところですが、世界、つまり地球上の人口は急激に増加しています。
 1900年頃の世界の人口は約16億人でしたが、1950年には25億人、その39年後の1989年には倍の50億人、1998年には60億人、2011年には70億人、そして昨年2023年には80億人を超え、7400万人増加した今現在は81億1900万人がこの地球上に暮らしています。
 「世界人口デー」国別人口を調べてみました。
 <1位 イ ン ド>14億2860人
 <2位 中   国>14億2570人
 <3位 アメリカ> 3億4000万人
 <4位 インドネシア> 2億7750万人
 <5位 パキスタン> 2億4050万人
   ・
   ・
 <12位 日  本> 1億2330万人  となっています。
2004年の1億2784万人をピークに日本の人口は減少に転じ、2030年には1億1500万人、2050年には1億人を割り、9500万人に減少すると予想されています。
 「世界人口デー」に関連しデータを紹介しました。

校長室のひとりごと「不登校問題」

 学校の課題に「不登校問題」があります。平成14年の調査では全国の小学生約25,000人、中学生の約100,000人が不登校という結果でした。暫く数値は横ばい傾向が続きましたが、平成29年から再び増加傾向に転じ、令和4年度の調査では、小学生約100,000人、中学生190,000人が不登校で、全児童生徒の3.2%を占めています。全国の小中学校で各クラスに1~2人が不登校だという計算です。調査を実施している文部科学省は「個々の児童生徒によって不登校になったきっかけや理由は様々だが、令和に入ってからの急激な増加には「コロナ」が影響しており、臨時休校や分散登校、リモート授業などで生活リズムが崩れたり、感染が心配で学校を休んでも欠席扱いにならなかったことなどが影響している」と分析しています。
 不登校支援の専門家は、親・教員など周囲の大人が気を付けなくてはいけないNGな声かけについて言及しています。
① 「学校に行きなさい」「学校に来なさい」
思春期の子供は「〇〇しなさい」と言われると反発したくなるもの。「行けるなら行ってるよ、全然わかってくれない」と孤立してしまうこともある。
② 「学校に行かなくていいよ」
 最近の「無理して行かなくていい」という風潮から「行かなくていい」と言ってしまいがちで「行かなくていいんだ」と都合よく捉えられ、欠席を長引かせることになりがち。
③ 「何で行けないの?」「何で来られないの?」
 「行けない」ことを責められていると感じ「自分が悪いんだ」と罪悪感を持ってしまい引きこもるきっかけになりかねない。
④ 「いじめられたの?」「嫌なことされたの?」
 大人の質問攻めから逃れるため、「うん」と言ってしまい、学校に戻る機会を失ってしまったり、更なる質問攻めに引きこもる原因になりかねない。

 きっかけは何かしらあるものの、特に理由がない不登校も2割いると言われています。
 不登校生徒一人一人に向き合って、毎日が楽しく明日も登校したいと思えるような学校づくりに努めていきたいと思います。

校長室のひとりごと「夏の交通安全運動」

〜身につけよう 交通ルールと ヘルメット 〜

 これは明日から19日(金)までの千葉県夏の交通安全運動のスローガンです。

自転車に乗る時にヘルメットを着用していますか?昨年の4月より道路交通法により、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されています。本校の自転車通学はヘルメット着用を許可の一つの条件にしていますが、休日などで自転車に乗る時は、生徒たちのほとんどはヘルメットを着用していないようです。一般の方々はどうでしょうか?確かに着用している人が増えてきたと感じますが、それでも着用していない人の方が多いでしょうか。

 千葉県警によると県内の交通事故の4件に1件は自転車が関係しており、自転車の交通事故で亡くなられた方の多くは頭に致命傷を負っているそうです。また自転車のルール違反による交通事故も多発しているそうです。

 野田市でも4月からの3ヶ月で小中学生の自転車による交通事故が11件発生しています。近年、交通量も増加し、大型トレーラーなども頻繁に往来しており、昨年は死亡事故も発生しているこの地域ですから他人事では済まされません。

 話は変わりますが、新年度のタイミングでは、学校で定めた自転車通学可能な範囲外でありながら、自転車通学を許可してほしいと毎年何件もの問い合わせ(?)があります。お子さんの通学が楽になるようにという親心はもちろん理解しています。しかし、徒歩よりも自転車の方が交通事故のリスクが高いのも事実であり、この地域の交通事情を鑑みれば、自転車通学をさせたくないことも理解してほしいと思っています。決して意地悪でダメと言っているわけではないこともわかってください。

 もうすぐ夏休みに入り子供たちが自転車を利用する機会も増えると思うとどうにも気が気ではありません。交通安全運動の機会に、

ご家庭でも自転車はもちろん、交通安全について話題にしてみませんか。

 

校長室のひとりごと「カタツムリ」

 この暑さで梅雨を忘れてしまいますが、「梅雨といえば?」 何を思い浮かべますか?

梅雨といえば紫陽花(アジサイ)の葉を這う「カタツムリ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際、梅雨でイラストを検索すると、紫陽花の葉の上にポツンといるカタツムリのイラストがたくさん表示されます。

 ところで最近カタツムリを見ましたか? 日本には約1000種ほどのカタツムリが生息するそうですが、そのうち160種は絶滅の危機にあり、それ以外の種も全体的に激減しているそうです。

 改めて振り返れば、しばらくカタツムリを見ていない気がします。

 カタツムリは陸に住む貝の一種で、乾燥が天敵で落ち葉のあるジメジメした林などを好みます。しかし、開発が進み森林が減少し、木々はあっても周囲はコンクリートで整備された街並みではカタツムリは徐々に減ってしまい、結果として今は我々の目の届かないところで細々と暮らしているのだそうです。

「なら、住みやすい森や林に移動すればいいのに!」と思いますが、考えてみてください、カタツムリの移動する姿を。乾燥が天敵のカタツムリにとってアスファルトの道路を渡って林のある公園に、なんてことは無理なことです。その地域で減ってしまったカタツムリを増やすことは現実的に難しく、今後も減少を続ける見込みだそうです。「ならたくさんいる森から持ってくれば?」も無理だそうです。そもそもその地域で進化した結果として1000種もいるのですから、人間の手で移動させては生態系を脅やかしかねません。

 あのユーモラスなシルエットのカタツムリにとっても住みにくい世の中になってしまったのは残念でなりません。

 自然豊かで木々に囲まれた本校ならカタツムリを見つけられるかもしれません。早速探してみようと思います。

校長室のひとりごと「七夕伝説」

 7月7日は「七夕」です。元々は旧暦の7月7日、今でいう8月にあたります。仙台の七夕祭りが8月に開催されているのはこのためです。

 今日は「七夕伝説」について書いてみようと思います。

 この「七夕伝説」は中国で生まれました。天空の神様「天帝(てんてい)」には「織女(しゅくじょ)」という娘がいました。織女は神様たちの着物を織る仕事を毎日天の川のほとりで行っていました。遊びもせず、恋人もおらず毎日ひたすら着物を織る織女を天帝はかわいそうに思い、天の川の対岸で牛を飼う仕事をしている真面目な青年「牽牛(けんぎゅう)」を引き合わせ、やがて二人は結婚しました。

 二人は結婚してからというと仲良く遊んでばかり、織女は着物を織らなくなり神様の着物はボロボロになっていき、牽牛は牛の世話をせず牛はみるみる痩せ細ってしまいました。これに怒った天帝は二人を元のように両岸に引き離してしまいました。二人は悲しくて毎日泣いてばかりで仕事どころではありません。困った天帝は、二人が毎日働くのなら一年に一度7月7日の夜に会わせてやると約束しました。

 これが一般的な「七夕伝説」ですが、日本では「織女」のことを「こと座の一等星ベガ」を指し「織姫」と、「牽牛」のことを「わし座の一等星アルタイル」を指し「彦星」と呼んでいます。この二つの星は実際に天の川の対岸に位置していますが、二つの星は光の速度で14年、14光年も離れているため簡単に会うことはできないかもしれませんね。七夕の夜は、雲などに遮られずに夜空を見上げ、伝説だとわかっていても二人が出会えるように願いたいものですね。

 


※明日、清水公園体育館でPTAバレーボール大会が行われます。応援よろしくお願いします。

校長室のひとりごと「川創祭(文化祭)」

 今日は文化祭「川創祭」についてです。体育祭を10月に実施するなら「川創祭はいつ?」って話になりますよね。今年の川創祭は9月27日(金)に行います。本校の文化祭「川創祭」は、文化系部活動の発表や郷土芸能、英語スピーチ、弁論大会などの学校代表の発表、それに合唱コンクールを併せて行っており、今年も同じように実施します。ただ例年と異なる点と言えば、学校の体育館で行うのではなく「野田ガスホール(旧文化会館)」で行うことです。
 なぜわざわざ?と思われるでしょうが、コロナが明け「中学校はこうでなくちゃ!」と真っ先に感じたのが合唱です。もちろん合唱だけではありませんが、特に3年生はコロナ明け、その合唱を通して様々な力を着け発揮してきており、合唱にプライドも持って今も取り組んでいます。その素晴らしい歌声を多くの人に見て、聞いて欲しいと常々思っています。そのためには学校の体育館では狭いため、大きく立派なホールを借り実施します。また合唱コンクールには、川間小学校、尾崎小学校の6年生にも歌声を披露してもらう計画です。実際の中学生を見て、聞いて感じてもらい中学校に入学してほしいと願ってのことです。
 先ほど「できるだけ多くの人に…」と書きましたが、本校の保護者の皆さんはもちろんですが、出演してくれる小学校の保護者の皆さん、更には一般の地域の皆さんにも来ていただき、本校の生徒たちをご覧いただきたいと思っています。
 詳細については、改めて紹介させていただきます。ぜひお誘い併せてご来場いただけることを楽しみにしています。

校長室のひとりごと「体育祭」

 今年度は9月ではなく10月4日(金)に体育祭を実施します。

 今、中学校の体育祭は大きな転機を迎えています。コロナ禍で中止や縮小、形を変えて実施してきた体育祭、制限がなくなった昨年度もコロナ禍の時のように縮小、簡略化して実施した学校が少なくありませんでした。そんな中、本校は応援を含めて午後まで、つまりかつてのように実施しました。今年も同様に計画しています。しかし、簡略化し午前中に競技を終え、午後は閉会式と片付けというコロナ禍同様今年度も簡略化した体育祭を計画している学校もあるようです。

 これまで地域の一大行事だった中学校の体育祭から、この「簡略化」のスタイルがこれからの時代のスタンダードになってゆくだろうと感じています。

 野田市の中学校は流山市と申し合わせ、例年9月の第2土曜日に体育祭を一斉に行なってきましたが、近年の9月の猛暑の中ではリスクが高すぎ、9月を避けて学校ごとに実施することになりました。9月以外だとすれば小学校のように5月、もしくわ10月しかありません。6月は修学旅行など学年行事あり、11月は3年生の進路事務が入ってきます。また10月は部活動の新人大会が土曜日曜に行われるため、土曜日曜の体育祭実施では誰かが体育祭に参加できないということも考えられます。そこで今年度は10月4日(金)の平日実施に踏み切ったわけです。

「何で平日に?」「仕事で見に行けないので土曜日にしてほしい」など多くの問い合わせをいただいておりますが、何より生徒たちの安全を考え、そして全員が参加できる日に設定したことをご理解いただければと思います。

 各ご家庭には改めて「体育祭のお知らせ」としてご案内します。

校長室のひとりごと「新紙幣発行」

 1ドル160円台と、37年ぶりの円安水準を記録し、相変わらず円安ドル高が続いています。これまでも様々なところで円安による影響を受けてきましたが、7月より多くの食料品が値上げのようです。半ば慣れっこになってしまいそうですが、いつになったら元の水準に戻るのか先が不透明な状況です。
 そんな、財布のひもが緩まない状況下ではありますが、明日7月3日より新デザインの紙幣が発行されます。
 紙幣のデザインは一定期間(現行の紙幣は2004年から発行)ごとに刷新が必要とされていますが、偽造防止のための様々な最新技術を導入するためだそうです。今回の新紙幣にはホログラムや特殊インク、透かしなどの技術が導入されており一層安全性が向上したということです。
 TV等でも取り上げられているので新紙幣についてはご存じかと思いますが、新1万円札の表面には渋沢栄一の肖像画、裏面には東京駅、新5千円札の表面には津田梅子の肖像画、裏面には藤の花が描かれています。そして新千円札の表面には北里柴三郎の肖像画、裏面には浮世絵の富嶽三十六景が描かれています。ちなみに、ほとんど見ることがなくなった2千円札は、首里城が描かれていることもあり、今も沖縄では流通しているようです。しかし既に2004年以降は増刷されておらず、今回の新紙幣発行にも2千円札の採用は見送られているそうです。
 新紙幣現物を早く見てみたいものですが、きっと私の性格上、新紙幣が手に入ったらしばらくは財布の中で温めておくでしょうから、もし私のような人がたくさんいたら円安に増して、一時的に流通も減少したりするかもしれませんね。

校長室のひとりごと「一日一勝負」

 3年生は修学旅行の疲れがまた残っているようですが、また全校揃い雨で7月を迎えました。雨といえば先週の金曜日、修学旅行の最終日はあいにくの大雨でした。しかし生徒たちは嵐山で楽しそうに散策、食べ歩きする姿が見られました。なおも大雨は続き、静岡県内の線状降水帯の影響で新幹線が運転を見合わせていると情報が入り、心配していましたが、予定よりも遅れたものの運転も再開し、無事に野田まで帰ってくることができました。
 突然ですが「一日一勝負!」。私が心がけていることです。「一勝負」と言っても、実際に誰かと戦うわけではありません。「自分との勝負」です。実際には大した勝負でもなく人に言うのも恥ずかしいような本当に小さな自分との戦い「勝負」です。
 就寝前に、明日の勝負内容を考えます。例えば「明日は一回目の目覚ましで起きるぞ!」のような本当に小さな勝負を自分で設定します。この勝負、目覚まし一回で起きられれば「勝ち」、起きられなければ「負け」と心に言い聞かせます。不思議なもので翌朝目覚ましが鳴ると、寝ボケながらも勝負を思い出した勢いで布団から出ることができ、この勝負「勝ち」でした。そんな日の朝は、なぜか清々しく、寒いはずの屋外でストレッチしてみたりと、いつもと違う朝を実感しました。これが「一日一勝負」です。
翌日も、同じように「よし明日も…」と勝負を設定しベッドに入ると、やはり眠い自分に勝利し、目覚まし一回で起きることができ、「勝ち」を繰り返すうちに目覚ましが鳴る前に起きるようになっていました。やればできると実感します。何となく当たり前のことでも勝負に勝ったときは心の中でガッツポーズ機嫌がよくなります。
最近の「一日一勝負」、これもまた小さな勝負ですが、朝のニュース番組のジャンケンです。たかがこれだけですが、自分なりに先週のこのじゃんけんはチョキだったから…とか、昨日は続けてパーだったから…など分析しながら勝ったときには、やけに幸せな気持ちになり、一日を過ごすことができたりします。
 ただ毎日、同じことを繰り返すだけだとしても、自分の中で何か一つにこだわり勝負してみるのもメリハリがついて良いものですよ。

校長室のひとりごと「修学旅行最終日」

今朝は雨音で起きるくらいの大雨。市民の憩いの場、鴨川の川辺も今朝は増水し怖いくらいです。

 昨日は終日班別行動、計画通り行動できた班もあれば、混雑のためか予定を切り上げた班など様々でしたが、夕方ホテルに帰ってきた姿は、疲れながらも笑顔の良い顔をしていました。貴重な体験、のをないかけがえのない時間を共有できたのでしょう。

 さて、そんな修学旅行も最終日です。

 午後の新幹線に乗るため午前中は全体で嵐山方面へ移動し班ごとに散策、そして京都駅前で昼食をとり新幹線へ、という日程です。

 京都と言えば寺社仏閣を思い浮かべますが、それ以外にも緑鮮やかな「竹林」や桂川に架かる風情ある「渡月橋」なども有名な観光スポットがあり、これらがあるのが、一般的に「嵐山」と言っている京都市西部です。

 この嵐山がある右京区のほとんどは山間部のため、川を流れる水、滲み出る湧き水が新鮮で軟水であることから昔から豆腐づくりに適しており、今も嵐山にはお土産屋さんに負けないくらい、多くの湯豆腐屋さんが軒を連ねる自然豊かな、中心部とは少し違った雰囲気を持っています。そんな自然豊かな京都を満喫させてあげたいものです。また今日は桂川に架かる渡月橋を背景に学級集合写真を撮る予定ですが、この雨でどうなることやら・・・

 最後まで気を抜かず、たくさんの思い出を持って野田に帰ろうと思います。

 

校長室のひとりごと「修学旅行2日目」

 修学旅行2日目の今日は、終日京都市内の班別行動です。夕方まで天気は大丈夫そうです。

 京都市内には神社が約800、また約1700の寺院が存在します。そのうち金閣寺や銀閣寺、清水寺など17の寺社仏閣が世界遺産に登録されています。今日生徒たちは寺社仏閣を中心に散策する予定です。

 そんな京都ですが、平安の時代に都が置かれ現代まで1200年以上の長きにわたり経済や文化の中心として現在も栄え続けています。これだけ長く栄え続けている京都は、数ある世界遺産でも珍しいそうです。

 京都は三方を山に囲まれているため、都の発展や維持には土地を広げるのではなく、限られた土地で、どうしたら時代時代にあったより良い生活ができるのか、そこに暮らす人々が知恵や英知を結集させて発展させてきた歴史の賜物です。ですから、建築技術や和食文化、近年では大学などが京都に集まり今も、これからも栄え続けてくれるのでしょう。

 話を戻しますが、今日は観光バスや貸切タクシーではなく、事前の計画に沿って徒歩や公共交通機関で巡るからこそ、今も栄え続け生活が続いている歴史ある街並み、京都独特の文化、そして普通に京都に暮らす人々との出会いなど、観光地だけではない京都を五感研ぎ澄まして感じ取ってほしいと願っています。

校長室のひとりごと「職場体験学習、修学旅行」

 今日明日と2年生は職場体験学習です。この職場体験はキャリア教育の一環で行うもので、勤労について学んだり、地域にある企業や事業所について学ぶ大切な機会です。しかし、コロナの影響で今年5年ぶりの実施となります。生徒たちの体験を引き受けてくださる企業、事業所の皆さんのおかげだと感謝しています。2年生には、しっかりと体験して様々なことを学んでほしいと願っています。

 ところで、私は今新幹線の車内です。3年生の修学旅行で京都に向かっているところです。昨年までは新幹線の中も、感染予防の観点から席も動かさずみんな前を向き静かに京都到着を待っていたものでしたが今年は違います。それぞれトランプをしたり、笑いながら会話を楽しんだりと、本来の修学旅行の生徒の姿が戻ってきました。

 今日は奈良の東大寺に向かい、グループごとに見学しながら京都市内のホテルに戻る行程です。そして明日は、終日京都市内の班別行動ですが、今年は貸切タクシーではなく、バスや地下鉄などを利用しての散策です。そして最終日は全体で嵐山方面を散策し夕方には学校に戻ってくる予定です。

 インバウンドの影響で京都市内も外国人観光客の多さが報じられ、観光地行きのバスの混雑が尋常ではないようですが、それも想定内、可能な限り地下鉄等を利用する計画なので、移動は心配ないと思っています。

 2年生の職場体験学習、3年生の修学旅行ともに事故や怪我などなく、多くの体験を通し、かけがいのない時間を過ごしてほしいと願っています。

校長室のひとりごと「6秒ルール」

「3秒ルール」ってご存知ですか?バスケットボールに精通している人であれば、相手コートのゴール下の制限区域に3秒以上とどまってはいけないというルールを思い浮かべるでしょうが、一般的(?)には、落とした食べ物を急いで3秒以内であれば食べても大丈夫という「3秒ルール」を思い浮かべる人の方が多いでしょう。この3秒ルールには科学的な根拠は全く無いようです。ちなみアメリカでは3秒ではなく5秒以内であれば食べても大丈夫と言われているそうです。

 では「6秒ルール」はご存知ですか?怒りを感じた時に、まず6秒待ちましょう。そうすれば怒りは軽減し衝動的な行動に移さなくて済みますよ。という怒りを制御するための心理療法プログラム「アンガーマネジメント」の中で提唱されているルールです。

 怒りという感情は日常の生活の中で、しばしば訪れる感情ですが、考えや、期待、予想、想定という自分の枠組みから外れた時に、湧き起こる感情だと言われています。昨今、多様性と言われるように様々な考え方や価値観を持っている人、また、国籍や宗教、異文化の人たちなどと触れ合う機会が増えています。また最近は「〇〇ハラ」と次から次へと新たなハラスメントが話題になるなど、古い人間の私などは常にハラスメントに気を使いストレスが溜まってしまいがちです。その度に自分の考えと違うからと怒っていてはしょうがありませんし、その怒りを物や誰かにぶつけてしまっては人間関係うまくはいきません。

 6月6日は「アンガーマネジメントの日」でした。それを機にアンガーマネジメントについて調べてみたところ「6秒ルール」が目に入ったというわけです。

この6秒ルールの上級編として、6秒の間に怒りの度合いを点数化する方法があるそうです。ただ6秒じっと我慢するだけではなく、怒りの度合いを点数化することで怒りを客観視でき、「これは70点、まだまだ!」と考えているうちに怒りがスーッと消えてゆくそうです。

 最近歳のせいか余り怒りを感じないのですが、もしその機会が来たら「6秒ルール」実践したいと思います。

校長室のひとりごと「スポーツの起源」

 「校長先生、スポーツネタが多いですね!」などと言われます。ズバリ本人もそう思います。元々体育の教師で自分でも様々な競技経験があるため思考が偏っているのかもしれませんね。というわけで今日もスポーツネタを一つ。
 日ごろ何気なくプレイしたり見ているスポーツ競技には、それぞれ起源があり興味深い起源をもつ競技もあります。
 パリ五輪で新採用された「ブレイキン(ブレイクダンス)」は、ギャング同士の争いが頻繁に起きていたニューヨークで、ギャングの争いの解決策として、暴力ではなくダンスで勝負したのが始まりと言われています。
 バスケットボールは、アメリカの大学のスポーツ指導者ネイ・スミス氏が冬場のトレーニングとして考案したものですが、そのヒントとなったのが、アパートの2階の窓辺に置かれていた洗濯かごにボールを投げ込んでいた子供たちの遊びだったと言われています。
 ラグビーはイギリスのラグビー校でサッカーの授業中に突然生まれました。防戦一方だったチームの一人の学生が、突然ボールを手で持ち相手ゴールに走り始めました。敵も味方も身を挺して止めよう(タックル)としましたが、ボールを持った生徒はそれをかわしながらゴールイン、これが起源でラグビー校での出来事のためラグビーと名づけられました。そのサッカーから生まれたラグビーは更にアメリカンフットボールに変化します。アメリカへ移住したイギリス人たちは、アメリカで新たな文化をつくろうと、ボールを前に投げらず、ボールを持っている人以外にタックルできないラグビーを、ルールを両方とも可能にし新ルールのラグビーを考えました。これがアメリカンフットボールです。
 最後にもう一つ、スキージャンプは凄いです。もともとノルウェーで罪人にスキーを履かせて山から突き落とす処刑でした。もし生き残れば罪の軽減や無罪釈放となったと伝わっています。
 こんな雑学があると、違った視点でスポーツに接することができ、楽しみの幅も広がると思います。

校長室のひとりごと「葛北大会壮行会」

いよいよ来週末から「葛北地区中学校総合体育大会(葛北大会)」が開幕します。土曜授業の今日、各部の選手たちの健闘を祈り「壮行会」を行います。壮行会で、話そうと考えている内容を一足先に紹介します。
    <前文省略>
 この葛北大会は8月の全国中学校総合体育大会の葛北地区予選を兼ねた大会です。葛北大会で勝ち残れば、葛北の代表として県大会に、またその県大会でも勝ち残れば千葉県代表として関東大会、全国大会にまでつながる、中学校の部活の大会では一番大きな規模の大会です。多くの3年生にとっては葛北大会から全国大会までの一連の夏の大会で、負けたら終わり引退がかかった最後の大会でもあります。そして全国各地で同じように地区予選が始まろうとしています。
 葛北地区には21の中学校があり、千葉県には388の中学校があり、約15万7千人の中学生がいます。そして日本全国には10037校の中学校があり、約318万人の中学生がいます。各地区大会から一度も負けずに全国の頂点に立つのは10037校のうちたった1校、個人であれば318万人のうちたった一人です。それ以外は必ずどこかで負ける、それが現実です。ですから負けることは全然恥ずかしいことではありません。もし恥じることがあるとすれば、それは途中で諦めることです。劣勢に立たされ、負けるだろうと思っても試合終了のホイッスルが鳴るまでは、1点でも多く、1cmでも記録を伸ばすために必死にもがいてほしいと思います。
1.2年生の皆さんは、そんな3年生を応援し、その姿をしっかりと目に焼き付けてください。そして3年生の先輩を目標に、更には3年生を超えられるようにと新チームでの活動を始めてほしいと願っています。
 最後になりますが、3年生が1試合でも多く、川間中のユニホームを着て戦うことを願っています。
 私も3年生の最後の雄姿を見に、そしてできる限り応援しに行こうと思っています。

校長室のひとりごと「ドーパミン」

 学級担任の頃、「得意教科と苦手教科とどっちから勉強したら良いですか?」と生徒に尋ねられたことがありました。「どっちでも良いんじゃない、気分だよ気分…」なんて適当(?)に答えていましたが、後で色々と調べてみたところどうやら「得意教科が先で苦手教科があとのほうが良い」という結果に至りました。その根拠となるキーワードは「ドーパミン」です。
 「ドーパミン」とは、楽しいことをしたり、目標を達成したとき、褒められた時などに分泌される神経伝達物質で、感情、記憶、思考、理性、学習、やる気などに影響を与えます。つまり、ドーパミンは「やる気スイッチ」のようなものです。
 話を戻しますが、仮に苦手教科から勉強した場合、やはり気が乗らず、おまけにわからないとなれば「負の連鎖」、楽しくもなく達成感も得られずドーパミンの分泌は期待できません。一方得意教科から勉強すれば、得意なだけに楽しさを感じ、どんどん捗りドーパミンは分泌されるはずです。そんな「やる気スイッチ」がONのまま苦手教科を勉強すれば、集中して取り組めるはず、つまり「得意教科ら勉強したほうが良い」のです。
 ドーパミンは増やすことができ、例えば「軽い運動」、コーヒーやカレーなど「刺激物を含む食事」、終わったら○○しようなどの「ご褒美」などがドーパミン自体を増やしてくれるそうです。「ちょっと一服!」「気分転換」「一汗かいてから」というのも理にかなっているわけです。
 このドーパミンに関わる一連の行動は脳が学習し、その行為を繰り返したくなる依存性があり、次第に強い刺激を求めるようになることもあるそうです。いわゆる「依存症」です。
勉強したくなる依存症なら大歓迎(?)かもしれませんね。

校長室のひとりごと「個人情報の保護」

 本校もそうですが学校のホームページ更新には気を使っています。「個人情報」に関してです。         ご承知の通り個人情報とは「生存する個人に関する情報」で、その情報により特定の個人を識別できる情報のことを指しています。
 ホームページに生徒の様子、写真をアップするときは特に気を遣います。顔写真だけであれば、特定の個人を識別できませんが、その写真にもし「〇年〇組 △△」など名札が写っていれば、完全に個人を識別できる個人情報にあたります。また名札は写っていなくても、写真の説明で「〇〇部の△△さんが見事優勝しました」なんていうのも個人情報になってしまいます。生徒だけではありません。かつては学年末や学年はじめに、転勤される先生や着任された先生の顔写真とともに紹介文をアップしていましたが、それも個人情報、今はできません。
 先日、校外学習に行ってきた1年生の写真をホームページ上に載せてありますが、エプロンをつけたマスク姿、顔や名札が写っていても、解像度をわざと下げているため拡大しても画像が荒くわからないようにしています。これなら特定の個人を識別できません。
 「開かれた学校」への一つの手段としてホームページを活用し、広く学校の様子、生徒の活動を広報したいと思っています。保護者の皆さんなら「生徒の活動の様子」「写真」を楽しみにしており、もっとたくさんの写真を…と思っていることでしょう。

 しかし、様々な情報が過剰なまでに氾濫し、画像を無断でアップしたと殺人事件にまで発展する昨今です。悪用されるリスクは避けながら、生徒たちの安全、個人情報の保護を第一に考えて今後も学校の様子や生徒の活動を紹介していこうと思います。

校長室のひとりごと「持続可能な五輪を目指して」

 7月27日に開幕されるパリ五輪、パリの魅力を満喫してもらうためにも、できる限り既存の施設設備を活用するという方針のもと準備されてきました。各競技の出場権争いも大詰めです。そのパリ五輪の開会式が行われるのは、パリの中心部を流れる世界遺産「セーヌ川」という、スタジアムではない開会式は史上初となります。船に乗って各国選手団が入場してくるそうです。
 セーヌ川は1923年に水質が安全ではないと判断されて以降100年間遊泳が禁止されてきました。昨年、国際水泳連盟はセーヌ川でWカップ大会開催が予定されていましたが、直前の水質検査で大会運営の水質許容基準を下回り急遽中止されたそうです。目前に迫ったパリ五輪でもセーヌ川でトライアスロン、マラソンスイミングを開催する計画ですが、国際水泳連盟、選手などの関係者は、開催に懸念を抱いていると報じられています。
 これまでフランス政府、パリ市はパリ五輪の目玉となる「セーヌ川」会場の水質浄化費用として14億ユーロ(2370億円)の予算を投じ水質改善に取り組んできたそうです。
 一説によると東京五輪では総額3兆円を超えたと言われています。膨大になりすぎた五輪開催に「待った」をかけるべくパリ五輪での「既存の施設設備の活用」という方向性は素晴らしいものですが、それを実行するというのはなかなか難しいということでしょうか。何しろ五輪を自国で開催するというのは、政治の上でも一大イベントなわけで、前回大会より素晴らしい大会になるようにと国家プロジェクト規模で行われ続けてきた五輪の歴史があります。いずれにしても、4年に一度のスポーツの祭典、選手主体の選手目線で素晴らしい五輪になることを願っています。

校長室のひとりごと「校外学習」

「let's enjoy マザー牧場〜前向きな姿勢で一人一人の意識を高めよう〜」

 1年生の校外学習スローガンです。今目的地であるマザー牧場に向かうバスの中です。「校外学習のしおり」に載せた校長の言葉を紹介します。

 【前省略】

 校外学習では、仲間と協力しなくてはうまくいかない活動が計画されています。授業で学力は身につきますが、学力以外にも中学生は多くのことを身につけなくてはなりません。例えば「達成感や成就感」、学年や学級、班の一員としての「所属意識や感情の共有」、これらを得ることで生まれる「連帯感や連帯意識」「集団力」、何より自分勝手ではなく仲間を第一に考える「思いやり」などあげればきりがありません。社会の一員として求められるこれらの力は、実体験を通して自分で感じ、自分で培うべき力であり、そのために中学校では様々な行事があります。今回の校外学習は、その体験ができる行事です。マザー牧場という広大で自然豊かな空間でしか味わえない「喜怒哀楽」「成功や失敗」「みんなで作るカレーの味」「仲間の素顔」など。校外学習ではそんなたくさんのことを感じ、仲間と大切な時間を共有してほしいと思っています。

 そして校外学習を経験することで一人一人の人間力が向上することを願っています。


あいにくの大雨(?)ですが私も楽しんできます。

校長室のひとりごと「空からの贈り物②」

 以前この「ひとりごと」で、武蔵村山市立第一小学校の開校110周年記念行事の一環で空に放たれた、風船に括り付けられた5年生が書いたメッセージが川間中の敷地内に届いた。と紹介しましたが覚えていますか。
 その5年生が書いたメッセージには、何度も消しては書いて一生懸命学校の良いところや今自分たちが頑張っていることなどが綴られており、ほんの数行の文ですか、ほっこりと私の心を温めてくれ、すかさず第一小学校の校長先生宛(5年生宛)に手紙を書きました。
 先週のことです、第一小学校の校長先生から送った手紙のお礼の電話がありました。届いた手紙を5年生に見せ「野田ってどこ?」などと盛り上がりながら、とても喜んでおり、今は校長室の廊下に掲示していると校長先生はおっしゃっていました。
 行ったこともなく見たこともない子供たちの様子が目に浮かび、何だか第一小学校に特別な親近感を感じました。
 空から(?)続きでもう一つ。何の気なしに体育館の脇を通ると、姿がないのに鳥のさえずりが聞こえてきます。どこからだろうとしばらく探していると1羽のスズメが飛んできて体育館出入り口の扉の上の隙間に入っていきました。さえずりはそこから聞こえます。どうやら2,3羽のさえずりのようです。すると入っていったスズメが出てきて飛んでいきました。人からは見えない隙間ですが、すぐに「スズメの巣」があると察しました。そうこうしているうちにまたスズメが飛んできましたが、私がいるからか、巣には近づかず離れた木の枝で様子を伺っているようです。くちばしには、餌の虫が咥えられています。知らん顔して私も離れて様子をうかがっていると、枝から隙間の巣に入っていき、雛たちのさえずりが一層強く聞こえます。以来気にして見ていますが、どうやらお父さんスズメとお母さんスズメが入れ替わり餌を運んでいるようです。最近は雛の声も大人のスズメと区別がつかなくなってきたので巣立ちの時が近づいているのでしょう。
 3年生より一足早く川間中学校を巣立っていくスズメの雛たち、いつまでも元気に大空を自由に飛び回ってほしいと願っています。

校長室のひとりごと「再生可能エネルギー」

 昨年春から続いてきたエルニーニョ現象が終息し、今後は秋にかけてラニーニャ現象が発生すると予想されています。エルニーニョ、ラニーニャどちらも数年おきに起きる現象だと言われています。ある専門家は、温暖化や気候変動が影響しているとも話しています。
 休みの日ともなれば、あちらこちらの海や山を目指して車を走らせています。深緑の今の季節に山や海沿いを、車の窓を開けドライブするのは、実に気持ち良いものです。
 近年、通り慣れている海沿いを走れば新たな風力発電の風車がそびえ、広い原っぱや山を走れば、平地や斜面に太陽光パネルが設置されるなど、ずいぶん景観が変わってきたように感じます。
 世界自然遺産の知床に携帯基地局の整備案があり、そのための電源をサッカーコート1面分の太陽光パネルを設置する計画が持ち上がっています。地球を守るために脱炭素社会の実現も大切なことですし、知床の自然遺産を後世まで残すことも大切ですし、本当に難しい問題です。
 先日の新聞に「世界の再生可能エネルギー30%超に」という記事がありました。そこには更に、「主に太陽光発電と風力発電の増加が後押しした」とも書かれていました。その内訳は水力発電が14.3%、太陽光発電が5.5%、風力発電が7.8%、バイオエネルギー発電が2.4%だそうです。では日本の再生可能エネルギー率はどうかというと、全体の22.4%で内訳は水力発電が7.3%、太陽光発電が10.9%、風力発電が0.9%、バイオエネルギー発電が4.8%の合計24%と、G7国と比べ最も遅れており、国民一人当たりの二酸化炭素排出量は世界平均の2倍だそうです。
 便利な世の中、尚且つ豊かな自然を守る、この両立に向けてできること、まずは「節電」であり、地球に暮らす一人一人が責任を持って「節電」に取り組むことが必要なのではないでしょうか。真夏のような暑さが続きますが、エアコンの設定温度を少しだけ上げてみませんか。(無理しない程度に…)

校長室のひとりごと「全中競技」

 先日、中学校にとって驚きのニュースが飛び込んできました。

この場でも市内大会に合わせ、夏の葛北大会が三年生にとっての最終目標で、勝ち残れば千葉県大会、そこでも勝ち残れば関東大会、全国大会出場となる全国まで続く一連の夏の総体だと言うことを紹介しました。

 これらの大会を主催するのは、中学校体育連盟(中体連)という組織で、千葉県の場合は千葉県の小中体連が、葛北大会は葛北小中体連が主催しています。その大元となるのが「日本中学校体育連盟(中体連)」という全国組織ですが、その中体連は3年後の2027年度から、運営を大幅に見直し、全国大会(全中)の実施種目を現在の20競技から9競技を廃止して14競技に削減すると発表しました。

 今回の見直しでは全国約1万校の中学校での部活動設置率が20%を下回る競技が廃止の対象となり、廃止になるのは「水泳競技」「ハンドボール」「体操競技」「新体操」「相撲」「スキー」「スケート」「アイスホッケー」「男子ソフトボール」だそうです。

 今回の大幅な見直しは、少子化で生徒数が減少し続けること、夏季大会の猛暑対策、大会運営に関わる教員の負担軽減などの解決策のためのスリム化だとしており、更にこれまで通り実施する競技についても参加者数や開催経費を30%削減を目標に掲げています。

 本校の運動部活動「野球」「陸上(駅伝)」「サッカー」「バレーボール」「バスケットボール」「卓球」「ソフトテニス」については存続する方針なので、今後も全中(全国大会)目指して頑張って欲しいものですが、まずは今月末から始まる葛北大会に向けて練習、練習ですね!

校長室のひとりごと「歌声活動」

 8:10になると「おはようございます」と校舎中に元気な挨拶が響きます。そしてどの教室からも合唱、歌声が聞こえてきます。
 学級の歌声活動は、音楽の授業でも合唱団の練習でもありません。上手にこしたことはありませんが、それを目的としているわけではありません。「人間関係づくり」「学級づくり」が目的で、その手段の一つとして歌声活動に取り組んでいます。生徒たちは、9月に行われる「合唱コンクール」での最優秀賞が大きな目的になります。
 1曲の合唱を仕上げるには時間もかかります。何より紆余曲折、様々な人間模様、ドラマが繰り広げられます。選曲から始まり「どの曲が良いですか?」「何でも良いよ」「ちゃんと考えなよ!」てな具合です。曲が決まればパート練習。各パートで歌えるようになればいよいよ合唱です。ここでも「アルト聞こえないからもっと声出して!」「男子、地声だからもっときれいな声で…」などと指揮者やリーダーが指示します。するとだいたい「こうですか?」と変な声でちゃかす男子がいたりします。「もうちゃんとやってよ!」なんていうのが良くあるパターンです。見かねて担任が一言申したり…それでもコンクール前になれば、どの学級も最後の仕上げ、他の学級と交歓会(練習試合)で自分たちの出来栄えを客観的に捉え、そこから更に追い込みです。
 コンクール当日は、どの学級も甲乙つけがたい合唱を披露します。みんなこれまでの取り組みに「やり切った感」を感じ、賞はともかく、学級としてみんなで一つのことをやり切った「達成感」、そして「次こそ」という気持ちで後の学校生活を送ることができるわけです。
 合唱を仕上げるには音程はもちろん、呼吸、姿勢、視線、気持ち、抑揚、指揮、伴奏など多くのことを合わせる必要があります。日々の歌声活動で様々な「合わせよう」が、互いの人間関係、学級の団結力が高めてくれるのです。
 時間がかかる面倒なことを「業務改善」という都合の良い便利な言葉で片づけたり、行事の精選といって子供たちの成長にとって意味のある行事を削る風潮があります。
 本校では今後も歌声活動、合唱コンクールを続けていきたいと考えています。

校長室のひとりごと「廊下掲示物」

 立場上、色々な学校を訪れる機会があります。他校の授業の様子や子どもたちの様子を見ることは多くの刺激を受けるものです。同じように教室や廊下の掲示物を見るのも同様に刺激を受けます。その学校や学年、学級の日々の生活の様子が伝わってきて楽しいものです。
 本校も例外ではなく、各学年の廊下には工夫を凝らした、季節に合った掲示物が貼られています。今、1年生の廊下には1週間後に迫った「校外学習」に向けた事前の取り組みがわかる掲示物が掲示されています。2年生の廊下には「職場体験学習」関連の掲示物、それに学年で取り組んでいる「読書活動推進コーナー」で生徒たちのおすすめ本の紹介など、3年生は「修学旅行」に向けた掲示物と進路選択に向けたコーナーが半分ずつびっしりと貼られています。
 先日、3年生のフロアの廊下に新しい掲示物を見つけました。「〇〇先生が贈る受験生へのエール」というタイトルで3年生の先生方からのメッセージです。紹介します。
  ・「意識が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 
                  習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」
  ・「『明日やろう』はバカやろう」
  ・「頑張るときはいつも「今」 見逃す三振より空振り三振 朝の30分は夜の2時間」
  ・「Never say never」
  ・「人にできて 君だけにできないことなんて あるもんか」
 学年の先生方が考えて書いて掲示した掲示物、人生の先輩としての温かさや優しさが伝わり、廊下で一人ニコニコと微笑んでしまいました。

校長室のひとりごと「校長面接」

 3年生を対象とした「校長面接」が始まりました。朝、昼休み、放課後と毎日6人ずつ、7月中に終える予定です。秋にも2回目の「校長面接」を計画していますが、ここでは一人一人の受験校の面接試験を想定した面接を行います。1回目の今回は一人一人の生徒がどんな生徒なのか「人となり」を理解すること、また3年生にとっても「受験生という心構えと自覚」を持つきっかけにすることが目的です。
 学級担任の指導のもと、校長室に入室する際の所作をはじめ、着座の姿勢、目線の置き方、想定される質問の答え方などを既に学び練習してきています。それでも校長室という特別な空間で校長と1対1で話すことは、緊張感から練習通りにはいかないものです。
 「ありのままの姿」で面接を受ければ良い、という考えもありますが、受験、面接試験ということを考えればTPOに即した対応が求められます。中学3年生にもなって「家族構成は?」と質問され「お父さんとお母さんと…」と答えるよりも、「父と母と…」と答えた方が好印象につながるものです。多くの中学3年生は、面接という場面はもとより、1対1で目上の人に敬語を用いて話す機会は、そうあることではありません。しかし、約半年後には「面接試験」を受けることを考えれば、今回の「校長面接」を機に、所作や言葉遣いなどを学ぶ意義は少なくないと思っています。
 大学入試では「総合型選抜(以前のAO入試)」という入試制度が始まりました。この制度では、「志望動機」「大学が求めている人物像と自分の対比」「様々な活動実績」などを面接や論文等の総合的に判断する制度です。
 高校入試の面接試験でも同様です。2回目秋の「校長面接」では、TPOに即した所作や言葉遣いで、且つ自分の考えをしっかりと答えられることを期待したいと思います。

校長室のひとりごと「勉強の旬」

 定期テストも今日の2教科で終わり、もうすぐ各教室から「終わった~っ!」という声が聞こえてきそうです。
 昨日、生徒にとって「これまでの学習の定着度、習熟状況を明確にし、その個所を補うために行う」というテストには意味について書きました。
 学級担任をしていた頃、テストが終わった日の帰りの会で「やっとテストが終わってホッとしているところだけど、今日、家庭学習できる人はこれから伸びるぞ!」また「テストが終わった今だからこそ、わからなかった悔しさも新鮮なはず。自分なりに振り返ってみな!『鉄は熱いうちに打て』だな。」と話していました。
 週明けには各教科テストが返却されます。皆さんも学生の頃に経験があると思いますが、まず一人ひとり順番に答案用紙が返却されます。点数に一喜一憂しながら、一通り全員に返却が終わると先生が「じゃあ問題用紙を出して」「1番から確認していきます」などと出題一問一問について解説してくれるものです。この先生の解説をしっかり聞けるか、それとも一喜一憂を引きずり途方に暮れながら時間が過ぎてゆくかによって、後々差が生じてくるものです。
 テストが返却された日の帰りの会では「5教科合計が500点満点だった人は別だけど、各教科×だったところを必ず今日、〇になるまで勉強すること」と話してきました。すると「今日じゃなきゃダメですか?いっぱいあり過ぎて今日寝れません!」なんてお調子者の生徒もいましたが、そんな時にはすかさず「今日じゃなくてもいいけど、明日からまた新しい内容が始まるよ!そうなれば一生やらないでしょ?」と切り返し、「えへへ…」なんてやり取りしてきたことを思い出します。
「アジを食すなら初夏」「秋になれば今度はサンマ」「冬は脂ののったブリ」…。その時々に適したタイミング「旬」があるものです。
学生にとって、テストが終わった今こそ「勉強(復習)の旬」と言えるでしょう。

校長室のひとりごと「定期テスト」

 令和6年6月6日「666」。不吉なことがなければ良いのですが…
 そんな今日、明日と第1回定期テストが行われます。学生だった頃を思い出せば、テストと聞くだけで、重苦しい気持ちになって「何でテストなんてやるんだよ!」って叫んでいたものです。では何のためにテストを行うのでしょうか。生徒たちは「成績のため」と即答するでしょう。確かに成績をつける際の材料にはなりますが、日々の授業での「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力」など総合的に評価するため、テストの点数=成績というわけではありません。テストを行うのは大きく二つの意味があります。
 一つは、生徒たちにとってのテストの意味です。今回でいえば4月、5月と学んできた内容が定着しているのかどうか、自己分析するためです。返却された結果により、習得が十分でない箇所があれば、それを明確化し各自で補うためという意味です。
 もう一つは、教員にとってのテストの意味です。これまでの授業の進め方が適切だったか、学級によって習熟度にばらつきがないかなど、学習指導、授業実践を振り返るための客観的な物差しにするという意味です。
 よく保護者の方から「塾に通わせたほうが良いか」というような質問を受けます。もちろん、生徒個々によって状況が違いますから一概には言えませんが、基本的な考え方をお答えしてます。「本人が望んでいるなら良いでしょうが望んでいないなら必要ないと思います」と。(超難関私立高校受験を目指しているのなら別ですが…)
 中学校の学習内容を学力として身に着けるには、授業中の理解だけでは十分とは言えません。授業での理解を定着させる必要があります。これが「復習」です。また、授業の理解をより明確にするには「予習」が有効です。つまり、予習→授業→復習という一連の学習サイクルで同じ内容を3回学習することが大切であり、この予習や復習を塾でやるか、自主的に家でやるかの違いがあるだけです。
 いずれにしても、今日明日の定期テストを自分のために有効に活用してほしいと思います。

校長室のひとりごと「幸せって?」

 5月に紹介した「低緯度オーロラ」でしたが、どうやら昨日、今日、明日も再度最大級の太陽フレアが発生すると予想されており、また日本のどこかでオーロラが観測されるかもしれませんね。
 突然ですが「幸せって何だろう?」と問われたとしたら、何と答えますか?
 簡単すぎて言葉を探してしまうかもしれませんね。小中学生に同じ質問をすれば「幸せとはお金持ちになること」という「幸せ=お金持ち」という考えの答えが多いことでしょう。確かにあるにこしたことがないお金ですが、お金持ちになることは人生の目的ではないはずです。この場(5月17日)でも書きましたが、最終的な目的(ゴール)は「幸せ」で、その手段として「お金持ち」になることを望んでいるのでしょう。
 「お金と幸福度」に関する研究で「所持金が2倍になれば幸福度が2倍になるのか?」と研究した方がいるようで、当然、所持金が2倍になっても幸福度は変わりないという結果だったそうです。幸福度には、お金以外にも様々な要因が関係しています。例えば「健康であること」「時間的な余裕があること」「信頼し合える仲間がいること」「正しく評価されていること」などが要因として考えられます。
 毎日、このHPを読んでいただいている皆さんは「今、幸せですか?」。
 我々教員は「社会の形成者として自立できる人材」に生徒たちを育てようと日々奮闘しています。キャリア教育や進路指導では本来「生き方指導」を進めたいところですが「受験指導」に偏りがちです。しかし実際には学校生活の様々な場面で、例えば保健指導や保健体育の授業を通して健康の保持増進、また、時間の使い方や、視野を広く持つこと、探究的な学習で興味があることを深く広く学ぶ、行事や日頃の生活を通して人間関係の構築、他人の意見を聞き入れ自他の良いところを認める、など日頃から中学校で心掛けている内容が「幸せ」の要因につながっていることを、今キーボードを叩きながら改めて気づかされました。

校長室のひとりごと「虫歯予防デー」

 今日6月4日は「虫歯予防デー」です。生活するうえで、人間大切ではない部分などはありませんが、特に大切に感じるのが「歯」だという人も少なくないでしょう。
 虫歯で歯が痛くなれば、本当にどうしようもなく痛く感じますし、それが上の歯なら脳に近いため尚更ですよね。また、何より食欲に影響します。美味しく感じられないばかりか、食べることが億劫になってしまいます。いつまでも丈夫な歯で生活したいとつくづく感じます。
 さて、「歯」はスポーツにも大きく関係します。日本でも90年代に「スポーツ歯学医学会」が設立され「スポーツ歯学」の認知が広まりました。世界のホームラン王「王貞治選手」は現役中は奥歯がボロボロだったそうです。ボールを打つインパクトの瞬間に繰り返し歯を食いしばっていたためです。我々昭和世代は「しっかり歯をくいしばって頑張れ」などと表現しますが、実は歯を強く嚙み締めることで、実際に筋力が4~6%程度アップすると言われています。近年、ボクシングだけではなく様々な競技のアスリートがマウスピースを着用していますが、繰り返し奥歯を噛み締めることから歯を守り、かみ合わせを矯正してくれ、奥歯を効率よく食いしばることを可能にしてくれるからです。
 実際に、瞬発的に筋力を使う競技の選手たちは、マウスピースだけではなく、虫歯、歯並び、歯のケアにも気を使っています。
 100mのウサイン・ボルト選手は、スローで見ると口を開けリラックスして走る姿が印象的ですが、スタート時にはしっかりと歯を食いしばり加速しています。加速してからは、筋肉をリラックスさせ無駄な力が入らないように、わざと口を開けしているのです。
 また、運動をつかさどっている脳の「運動野」、認知機能をつかさどる「前頭前野」ともに、歯を強くかむことで血流が増し機能が向上するため、スポーツ中にガムを噛んでいる選手がいるのも、このためなのです。
 どうですか? 「スポーツと健康と歯」、密接な関係ですよね。今日6月4日に、自分の歯について改めて意識してみませんか。

校長室のひとりごと「山場の6月」

 6月になりました。本校にとってこの6月、ある意味大きな山場となる一カ月です。
 1年生は「マザー牧場」へ校外学習、2年生は、コロナでしばらく中断していた「職場体験学習」、3年生は京都・奈良への「修学旅行」と、各学年の大きな行事が6月に集中しています。既に取り組みも本格化しています。
 また、今年初めての定期テストもあり、生徒たちは、テストに向けた取り組み、つまりテスト勉強も始めています。
各部活動でも、3年生にとって最後の大会「葛北大会」が今月末から、水泳・野球を皮切りに開幕します。
毎日の授業にプラスし、テスト勉強をしつつ、葛北大会に向け部活動に取り組む。そして各学年行事に向け準備を進めるという、生徒たちにとっては一日一日が大切で、毎日が目まぐるしく過ぎてゆく6月がスタートしました。
 一方教員にとっても、やはり6月は大きな山場です。中学校の教員は年間を通して授業準備は行うものの、その時期によって忙しさは変わります。例えば8月などは夏休み中なので、比較的自分の仕事のために自由に時間を使えますが、4月は、年度はじめにやらなくてはならないことが一気に押し寄せ、猫の手も借りたいくらいです。それでも「もう少し頑張ればゴールデンウィークだ!」と頑張れるものですが、6月はボディーブローのようにじわじわと疲労がたまります。テストづくりやら採点作業、行事の取り組みのための企画や準備、休日には部活動練習試合など「早く夏休みならないかな」と愚痴の一つも出てきます。まして6月は息つける祝日がありません。例年なら6月15日「千葉県民の日」が祝日扱いなのですが、今年は残念ながら土曜日と重なってしまっています。
 愚痴ばかり書いても始まりません。この梅雨特有の何とも言えない気候、各種検診や熱中症対策、食中毒予防なども含めて、何とか生徒たちとともに大きな山場6月を乗り切ろうと思います。

校長室のひとりごと「空からの贈り物」

 昨日、出勤すると教頭先生から「これが落ちていました」と紙が付いた割れたピンク色の風船を手渡されました。何かと思いその紙を見れば表には「武蔵村山市立第一小学校」の名前が印刷されていました。そのピンク色の風船に付けられた紙(手紙)をもう一度よく見れば、表には5月23日の日付で「110周年おめでとう」と、また「開校110周年を記念して風船を飛ばしました。拾われた方はメッセージをいただければうれしいです」と印刷されていたため、この風船が何なのか理解できました。紙の裏面には、鉛筆で書かれたこどもの字で手紙が書かれていました。内容は「学校でヤギを2匹飼っていること」「何かのスポーツをやっていて勝ち進み優勝したいこと」などが可愛らしい字で書かれており「この手紙を読んでくれてありがとう。5年」と締めくくられていました。
 小学5年生が、間違えては消しゴムで消し、書き直しながら、最後の行までビッシリと字が書かれており、一生懸命手紙を書いている姿が頭に浮かんできました。自分が通う歴史と伝統ある第一小学校の110歳の誕生日に、大空という無限で未知の世界に向けて自分が書いたメッセージを風任せの風船に託すという、小学生にとってはワクワクするイベントだったに違いありません。
 以前、市内小学校の周年記念行事に招かれた際に同じように風船メッセージを児童が飛ばしたことがありました。子供たちが声高らかに「せーのっ!」と満面の笑みで風船を放ち、いつまでも見えなくなるまで大空の風船を見ていた、あの輝くまなざしを思い出しました。今回の件があり、その市内小学校の校長先生に電話して伺えば「風任せだから、実際には人が暮らす街なのか、海の真ん中なのか、山の中なのか、どこに飛んで行くかわからないし、ほとんどメッセージは返ってこなかった」と教えてくださいました。
 子供たちの夢を乗せた風船にしては、現実はそんなものかと淋しい気持ちになり、私なりに少しでも武蔵村山市立第一小学校のためになればと、返事を書き早速割れた風船とそれに付けられた手紙を返送しました。

 ピンク色の割れた風船、そこにテープでとめられた雨風にさらされた跡の残る紙に、鉛筆で書いては消し書き直しを繰り返された空からの贈り物の手紙。
何となくホッコリと心温まる一日でした。

校長室のひとりごと「ごみゼロの日」

 今日5月30日は「ごみゼロの日」。野田市では26日(日)に江戸川クリーン作戦が行われましたが、全国各地で様々な形で「ごみゼロ」にちなんでクリーン作戦などが計画されていようです。
 この「ごみゼロの日」、始まりは1970年代、愛知県のある山岳会の「美しい山を守るために落ちているごみを見つけたら拾って持ち帰りましょう」という呼びかけが広まり、その後官民一体となって更に全国に広まり今日の「ごみゼロの日」に至っているそうです。
 当時は、自然の中に捨てられたゴミを拾いきれいな山、環境を維持することが目的でしたが、最近のゴミ事情は、そう単純な問題ではなくなっています。皆さんもご存じのとおり、2015年の国連サミットで全加盟国が合意した、持続可能な開発目標いわゆる「SDGs」について「何か学校としてできないか」「どうしたら生徒たちの意識が高まるか」私は常に考えています。そんなこともあり色々と調べを進めると「ゴミ問題」がやはり地球にとって喫緊の問題だと学びました。近年ファストフードでは、プラゴミを出さないためにストローなどを紙製品に変更したり、スーパーやコンビニでは袋を有料化が進んでいます。

 ちなみに、自然に放置されたゴミが自然に戻るには「ペーパータオルが3週間」「レジ袋が20年」「発泡スチロールが50年」「ペットボトルが400年」かかると言われています。また2050年の海はプラスティックゴミの数が、全海洋生物の数を上回るのではとも言われています。衝撃的な話です。もう少し身近な話として日本の1年間の食品ロスは「洋菓子が1905㌧」「パンは3468㌧」「豆腐が4148㌧」「乳製品に至っては6360㌧」とも言われています。(プール1杯分で約360㌧)
 「落ちているごみを拾おう」と始まった「ごみゼロの日」ですが、今では「ゴミの削減」「ゴミを出さない」ための活動に変化しつつあります。
 次の世代、またその次の世代にと美しい地球を引き継ぐために、一人一人ができることを続けることが大切なのだと改めて考えさせられました。

校長室のひとりごと「市内陸上大会」

 野田市総合公園陸上競技場において、野田市中学校陸上競技大会(以下、市内陸上大会)が本日開催されます。天候が心配されるところですが、これまで練習してきた成果を発揮し、自分の記録の更新を目指して頑張ってほしいと思います。
 市内陸上大会は、昭和25年の第1回大会開催から、今回で75回(令和2年度はコロナのため中止)を数える歴史と伝統ある大会です。今、HPをご覧になっている方の中にも出場した経験がある方もいらっしゃるかもしれませんね。
 先日、各種運動部の市内大会が行われましたが、この陸上大会は、陸上部という部活動単位の大会ではなく、どこの中学校も全校生徒の中から選手を選抜し、各種目にエントリーするという、個人の順位はもちろんですが、学校対抗戦の形式で行われてきました。
 過去74回の大会の歴史の中で本校は、昭和40年の第16回大会で女子優勝、昭和44年第20回大会で男女総合優勝、平成17年第56回大会で男子優勝という結果を残しています。
 そういえば、私が教員になりたてのころには、陸上大会だけではなく、市内体操競技大会、市内水泳大会も同様に行われていました。その頃は体操部や水泳部がある学校もありましたが、近年、これらの部活動はなくなり、体操競技も水泳もクラブチームが主の活動場所になっていることもあり、学校対抗の市内大会は行われなくなりました。
 今日、本校からは普段は陸上部以外で活動している選抜選手と陸上部員、併せて42名が参加しています。記録や順位ももちろん大切ですが、一人一人が納得のいく「走り」ができることを願っています。

校長室のひとりごと「SNSの恐ろしさ」

 若者たちは、不特定多数の相手だったり、複数人でグループを作ってSNS等でメッセージのやりとりしています。次のメッセージのやり取りをご覧ください。

A「何時にどこに行けば良いの?」 B「なんでくんの?」
 これは、休みの日にみんなで遊ぶ約束をしていた友達同士のやり取りです。これがトラブルの原因となりトラブルに発展してしまいました。理由がおわかりでしょうか。Aは確認の意味で集合時間と場所を尋ねます。良くあることです。Bは歩きなのか自転車なのか、それともバスなのか手段を尋ねたつもりです。しかし、Bからの返信を見たAは、「なんで?ってお前から誘ったんだろうよ」と怒り始めけんかに発展してしまいました。
 二つ目の事例です。
C「今日はゴメンね」 D「もういいよ」
 仲良しの女子小学生同士のやり取りです。学校で些細なケンカをしてしまって互いに帰宅後のことです。きつく言い過ぎたと思ったCは仲直りしようとメッセージを送りました。Dは少ししてからメッセージに気付き「もう怒ってないよ!」の意味で「もういいよ」と返信しましたが、Cはすぐに返信がなく不安な思いを巡らせ返ってきたのが「もういいよ」。怒っている口調の「もういいよ」〇〇ちゃんなんてもう知らない!の意味に捉えてしまい気まずい日々が続いてしまいました。
 三つ目の事例です。
E「〇〇って□▽くんに似てない?」  F「そうかな?少しは似てるかも」  G「オモシロいね」
H「おもしろくない」…
 これは女子数人のグループでのチャットです。EとFとGの3人で他愛もない会話をしていると、同じグループ内のHがチャットに入ってきました。それ以外にも同じグループには何人かいますが、そのE、F、G以外の女の子たちにあてて「ねえねえ面白いよ、ね、面白くない?」とHはメッセージを送ったつもりでしたが、「?」をつけ忘れたばかりに、E、F、Gは「つまらない」の意味で受け取ってしまい、Hはそのグループから退会されてしまいました。

 SNSのレスポンスの良さが故に、きちんと文章にせず一言二言で瞬時にやりとりするため、こんな勘違いですらトラブルに発展してしまいます。これらの事例を参考に、お子さんをトラブルから守るためにも、ご家庭で一緒に考える時間を作ってほしいと思います。

校長室のひとりごと「開幕まで2ヶ月」

 7月26日のパリ五輪開会式まであと2カ月となりました。各競技の選考会も大詰めにきています。今から日本チームの活躍が楽しみですね。
 記憶に新しい前回の東京五輪では、野球・ソフトボールが北京大会以来の復活となり、空手(公開競技)、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、BMXなどの新種目として採用されました。今回のパリ五輪では「ブレイキン(ブレイクダンス)」が新たに採用されるそうですが、野球・ソフトボール、空手は不採用となってしまいました。
 1896年に第1回近代オリンピックがギリシャのアテネで開催されてから今回のパリ大会で128年、時代の流れとともにオリンピックも随分と様変わりしてきました。その様変わりの一つに「実施種目」が挙げられます。もともとオリンピックのモットー「より速く、より高く、より強く」は、より優れた卓越性を追求しベストを尽くすというオリンピアンの価値を示す言葉ですが、近年その考えも随分と変化してきています。その背景には「五輪の商業化」や「時代の変化」などによる価値観の変化などがあります。前回の東京大会も例外ではなく、五輪開催には莫大な金銭が動きます。その莫大な金銭を回収するためには、どちらかといえばコテコテの昭和の体育会系の競技だけではなく、レクリエーション的というか、遊び感覚の「ストリート系」スポーツを好む子どもや若い世代を取り込む必要があるようです。ちなみに新種目の採用案には「チェス」「スカッシュ」「eスポーツ」なども議論の対象になっているそうです。
 スポーツを通した人格形成と世界平和という基本理念も時代の流れや社会の変化に伴い、
潮流との調和をとりながらの開催が、これからの持続可能なオリンピックへの進化には必要なのでしょう。

校長室のひとりごと「校則の改定」

 『人間誰しもが「自由に生きる権利」を有しています。憲法の基本的人権の尊重でも様々な自由が記されていることからも裏付けられます。しかし自由だからと思うままに行動して良いかは別問題です。混んでいるからと行列に割り込んだり、急いでいるからと赤信号で渡って良いかといえばそうではありません。みんなが安心して自由に生活するために社会のルールやマナーが存在するからです。
 「自由」に似て「勝手」という言葉がありますが、似ているようで正反対の意味を持ちます。「勝手」でわがままな言動は、周囲の人に迷惑をかけたり嫌な思いをさせてしまいます。一方「自由」な言動は、そもそも社会のルール・マナーを尊重しているため、誰にも迷惑をかけず、嫌な思いをさせることもありません。無人島でない限り「互いの自由」を尊重するためにルールやマナーが存在するのです。
 スポーツにもルールがありますが、用具の進歩など取り巻く環境の変化に伴い、選手の安全のため、ルールが加わったり複雑化していきます。自由の範囲が狭まると、「これなら大丈夫だろう」と抜け道を探す選手も出てきてしまいます。人間の心理として、ルールが細かければ細かいほど抜け道や隙間を探し、つまり先端の葉っぱや枝先ばかりを見つめ、太い幹や一本の木、森全体が目に入らなくなってしまいます。
 「校則」も同様です。一人一人の生徒が自由で安全に学校生活を送るためには一定のルールが必要です。しかし時代の流れや社会の変化に伴い、付け加えられ、細分化し複雑になったルールでは、校則本来の意味から離れてしまい「枝や木を見て森を見ず」、冷静な判断力を見失いがちです。それが今回の「校則の改定」の理由です。
 これから生活する中で疑問も出てくるかもしれません。その時には、先端の葉っぱや枝先だけではなく、冷静に一本の木、そして森全体を見渡して見てください。
 244名全員にとって居心地がよく自由で安心できる学校になると良いですね。』

 昨日の生徒総会での「校則改定」を受け、総会の最後に校長として話した言葉を紹介しました。

校長室のひとりごと「地球温暖化」

 長期予報では、6月、7月、8月は今年も平年より暑く、猛暑・酷暑となる日が多いそうです。生徒たちの熱中症の心配からか、日頃から「地球温暖化」「気候変動」という言葉に敏感に反応してしまいます。
「地球温暖化」「気候変動」で思い浮かぶのは「京都議定書」です。1992年京都で開催された地球温暖化防止会議では、先進国の二酸化炭素など温室効果ガスの排出量の削減目標が定められました。これを「京都議定書」と呼んでいます。そして、その続編とも言えるのが「パリ協定」です。パリ協定は2015年国連において気候変動問題に関する国際的な枠組みが採択されました。その枠組みとは「2020年以降の気温上昇を産業革命以前に比べ+2℃より低く保つ」という世界共通の長期目標です。
 いつものように新聞に目を通していると「パリ協定の目標超過」という見出しが飛び込んできました。記事を読むと「2023年の北半球の気温が、過去2000年で過去最高だったと英科学雑誌で発表された」ということです。更に読み進むと「1850年から1900年頃の産業革命の平均気温に比べ2.07℃上回ってしまい、既に「パリ協定」の世界共通の長期目標を上回った」ということです。
 記事を読みながら一つの疑問が浮かびました。「過去2000年の気温」をどうやって計ったのか?なんでわかったのか?という点です。実は記事を更に読み進めると「実際の測定と気温に応じて変わる木の年輪から推計した」と書かれていました。
 地球温暖化等、気候変動により、近年地球上は大規模な山火事、溶け始めた氷河による海面上昇、熱波と干ばつ、ゲリラ豪雨など、甚大な被害が各国で発生しています。子供や孫、その先の世代にまで青く美しい地球を残すために、自分にも何かできないか、と思いを巡らせるばかりです。