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あおぞら学級 「『待つこと』がつくる学びの時間」
― タブレット作文で見えた子どもの成長 ―
国語の時間、作文に取り組んでいました。ある子は「紙に書くより、タブレットで文字を打つ方が書きやすい」と話し、自分に合った方法で作文を進めていました。
ところが途中で飽きてしまい、同じ文字を連続で打っては消し、また打っては消すという“ふざけ”が始まりました。
教師としては『そんなふざけるならもうやらなくていいよ』『紙と鉛筆に戻すよ』と言いたくなる場面です。
しかしその日は、あえてすぐに注意をせず、ほんの少しだけ“待つ”ことを選びました。
ふざけている間も、「こういう言い方はどう?」「この続きはどうなるかな?」と、作文の内容について声をかけ続けました。
すると——
しばらくして、タブレットに向かう姿勢がスッと整い、目つきが変わったのです。のぞいてみると、画面には、自分の言葉で一生懸命に綴られた文章が並んでいました。
“ああ、待ってよかった。”そう思った瞬間でした。
もちろん、いつも同じように待てるわけではありません。けれど、子どもがやる気になる瞬間を信じて待つことは、学びを支えるうえでとても大切なのだと改めて感じました。
長崎小学校では、子どもたち一人ひとりのペースを大切にしながら、学びへの前向きな気持ちを育てていきます。