ほごログ(文化財課ブログ)

タグ:でばりぃ資料館

【出張授業】でばりぃ資料館in牛島小学校

令和6年1月18日(木)に牛島小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。

今回は体育館を使用し、1組、2組合同でのでばりぃ資料館です。

でばりぃ資料館全体写真

3つのブースに分かれ、①昔の家の道具 ②昔の農業・60年前の春日部の様子 ③昔の学校の道具・昔のおもちゃ の展示や紹介をしました。

 

昔の家の道具ブースでは、郷土資料館から「電気釜」「手回し洗濯機」を持参し、牛島小の郷土資料室から「ダイヤル式電話」「おひつ」「羽釜」「炭火アイロン」「火のし・こて」「七輪」を体育館に運んで展示をしました。運ぶお手伝いをしてくれた子たち、ありがとう♪

ちなみに牛島小の郷土資料室にある民具は牛島地区の方から提供されたもので、まさに郷土学習にはうってつけの資料たちです!

昔の道具ブースの様子

でばりぃ資料館は車で現地に向かう都合上、どうしても持っていく資料の数が限られてしまうため、こんなときは郷土資料室に活躍してもらいます!おかげで充実した展示ができました。

 

昔の農業・60年前の春日部ブースでは、稲から白米にするための昔ながらの精米方法を、体験を通して学び、また、約60年前の春日部を写した空中写真を床に広げ、当時の様子を観察してもらいました。

昔の農業・60年前の春日部ブースの様子

 

昔の学校の道具・昔のおもちゃブースでは、約90年前の教科書や、ノートの代わりに使用した石盤(せきばん)、給食で使用したアルマイト製の食器などを展示・解説しました。

昔の学校の道具・昔のおもちゃブースの様子

昔のおもちゃはでばりぃ資料館での出張の機会は少なめです。しかしながら、子どもと遊びは切っても切り離せない関係があり、実は時代の変化をもっとも身近に感じるこのとができる良い資料だと思います!

 

今回は授業時間も十分あり、各ブースで学びを深めてもらえたのではないでしょうか。今日見た資料以外にも、郷土資料館にはたくさんのものが展示してあるので、ぜひ遊びに来てくださいね!

 

おかげさまで、1月、2月はでばりぃ資料館のご依頼をたくさんいただいております!

でばりぃ資料館以外にも、郷土資料館の団体見学など随時受け付けておりますので、日程等ぜひご相談ください!お待ちしています!

幸松小出張授業のお手紙届きました!

10月6日、昨年度に引き続き、幸松小学校で出前授業を行いました。4年生の皆さんは総合的な学習で、地域の地形や災害について学習されているそうで、出張授業(でばりぃ資料館)では、幸松地区の水害の歴史について、お話しさせていただきました。  #かすかべプラスワン

 

後日、幸松小4年生の皆さんからお礼のお手紙(感想文)をいただきました。総勢80数名もの 感想文をいただいてとてもうれしいです。全部は紹介できませんが、そのなかでも、とても素敵な感想がありましたので、これも昨年度に引き続き、紹介させていただきます。

お礼の手紙表紙

 

まずはじめの方は、次のように書いてくれました。

画像:感想1

授業では、幸松地区の水害のなかのうち、昭和22年のキャサリン(カスリン)台風の水害について、少し詳しくお話ししました。幸松地区(当時は幸松村)には、水があふれた、濁流が押し寄せた地図(記録)が残されており、身近な地域が水災に遭ったことが克明にわかります。利根川から決壊した濁流が押し寄せたのは、およそ一日後のことで、それ以前に幸松のさまざまな水路で水があふれたことや、死者や避難者の数も伝えました。身近な地域が水害にあっていたこと、「びっくり」して、少し怖かったかもしれませんが、そうした話をいろいろな学校で話してほしいと、感想をくれました。その土地その土地には、固有の歴史があることを何となくわかってくれたのかもしれません。そうした機会ができること、個人的にも望んでいますので、他の学校さんからのオファーもお待ちしています。

 

次の方は、このように書いてくれました。

画像:感想2

昨今、首都圏外郭放水路は防災施設として再注目されています。外郭放水路ができたことで、市内の湛水の機会は大幅に減ったようです。しかし、この子のいうように、災害はいつ起きるのかわかりません。「油だん」は禁物ですね。出張授業が、防災意識を高める機会にもなったのならば、とてもうれしいです。

 

最後に紹介するのはこちら。

画像:感想3

授業では、めがね橋がただの橋ではなく、古利根川からの逆流を防ぐ、レンガ樋門であることを紹介しました。授業の前に校外学習でめがね橋を見学していたので、印象に残る人が多かったようです。全国津々浦々の小学校4年生で「樋門」の意味を理解しているのは、幸松小学校の皆さんだけかもしれませんね。

重要なのは、後半の文章。「親にもあまり教えてもらえなくて、だから私が親たちに教えたいと思います」

地域で語り継がれ、受け継がれてきた歴史・伝統を、子どもたちが学び、そして伝えていくこと。郷土資料館として、こんなに嬉しいことはありません。ぜひ、親御さんにめがね橋のスゴさを話してください。

幸松小4年生の皆さんは、これから地域の地形を学んだり、災害のときにどのように行動すればよいのかを考えたりする学習をするそうです。私が授業で伝えた、水害の怖ろしさ、そして地域の先人がそれを克服してきたことも、改めて考えていただき、ぜひ、地域の防災について学びを深めてください。

実は、幸松小4年生の皆さんには昨年度のでばりぃ資料館でも会っていましたが、憶えている子は少なかったようです。今回の出張授業では、話を聞いてくれたお礼に名刺を渡しました。郷土資料館のこと、もう忘れないでね。それよりも、名刺をたよりに、郷土資料館に遊びに来てくれるとうれしいです。待ってます。

【出張授業】「でばりぃ資料館」in八木崎小学校

令和5年3月15日(水)に八木崎小学校へ出向き、第3学年の児童に向けた、『でばりぃ資料館』を開催しました。

『でばりぃ資料館』は、郷土資料館での展示や体験をお届けする出張授業です。令和2年から始動して、今年で3年目。だんだんと学校の先生方にも浸透してきたでしょうか。

 

今回のでばりぃ資料館は、児童会室で「昔の家の道具」、多目的室で「昔の学校の様子」「60年前の春日部の様子」と3つのテーマを分け、3クラスが25分ずつ巡回する形式で開催しました。

 

昔の家庭の道具コーナー

昔の家の道具コーナーでは、昔の家庭で使われていた民具を展示し、さらに手作業での精米の方法にも触れました。

手回し洗濯機などの珍しいものに興味津々!どの児童も、気になったことや、わかったことをしっかりとプリントに書き記していて素晴らしかったです!

 

昔の学校の様子コーナー

昔の学校の様子コーナーでは、昭和30年代の給食の献立表に驚いたようです。それもそのはず、献立にはご飯があまりなく、パンがほとんどだったからです!今当たり前に食べている白いご飯が、昔は貴重なものだったんですね!

自由時間には昔の子供と背比べができるパネルなども人気がある様子でした♪

 

昔の春日部の様子コーナー(千歯扱き体験)

60年前の春日部の様子コーナーでは、八木崎周辺には当時何があったのかなどを学びました。

八木崎小学校が開校したのは1972年の約51年前ことです。今回は約60年前の空中写真を用意したので、八木崎小学校はまだ存在せず、周辺の多くは田んぼでした。

田んぼと関連して、稲の脱穀体験も今回はこちらのコーナーで行いました!

 

今回は各コーナー25分の時間があったため、説明だけでなく、自由見学の時間もしっかり確保でき、児童も満足度も高かったように思います♪

 

郷土資料館は八木崎小学校からさほど遠くないのですが、聞いてみると意外と資料館に来たことがある児童は少ない様子。今日のでばりぃ資料館で興味をもってもらえたでしょうか!土日も開館しているので、ぜひ遊びに来てくださいね♪

【出張授業】「でばりぃ資料館」in藤塚小学校

令和5年2月16日(木)に藤塚小学校出向き、第3学年の児童に向けた、『でばりぃ資料館』を開催しました。

藤塚小学校でばりぃ資料館

今回のでばりぃ資料館は、図書室で「昔の家の道具」「昔の学校の様子」、視聴覚室で「昔の農業」と3つのテーマを分け、児童がグループ毎に巡回する形式で開催しました。

 

昔の家の道具コーナー

昔の家の道具コーナーでは、昔の家庭で使われていた民具を展示しました。

手回し洗濯機や黒電話が人気を集めていました!時間が足りず、もっと見たがる子もいた様子。ぜひ、郷土資料館に足を運んでみてくださいね♪

 

昔の学校の様子コーナー

昔の学校の様子コーナーでは、当時の教科書をはじめとした勉強道具や給食の食器などを展示しました。

第一回の藤塚小卒業式の写真も用意していったところ、子供たちは釘付け!先生方も興味深そうにご覧になられていました!

 

昔の農業コーナー

昔の農業コーナーでは、主に手作業での米作りの学習と体験を行いました。

手作業での脱穀、籾摺り、米つきなど、当時使っていた道具や、簡素化したものを利用して実際に体験してもらいました。

初めてやる作業に楽しさを覚えながらも、同時に手作業による苦労も味わってもらえたようです。

 

各コーナー15分満たない短い時間ではありましたが、その分体験を含め、ギュッと詰め込んだ内容となり、児童も飽きることなく学んでらえたかと思います!

 

でばりぃ資料館は継続して開催しておりますので、各学校の先生方も、日程、会場、内容など、ご相談ください!

また、「くらしのうつりかわり」展も2月26日(日)まで開催しておりますので、団体見学のご依頼もお持ちしています!

 

でばりぃ資料館in小渕小

2 月8日(水)小渕小学校3年生の総合的な学習の時間に出張授業をしてきました。 #かすかべプラスワン

小渕小のみなさんは、事前にグループに分かれ、①昔の学校・給食、②昔の食べ物、③昔の生活道具、④昔の町の様子、⑤昔の遊び、⑥戦争のころの暮らし、のテーマで、それぞれ調べ学習をしたそうです。

でばりぃ資料館(出張授業)では、各テーマに関する資料を持参し、学芸員が説明をしました。

写真:資料について説明

戦争のお話しでは、国語の教材「ちいちゃんのかげおくり」にも登場する、出征のときのタスキや日の丸の寄せ書きについて説明しました。また、当時の子どもたちが書いた手紙も紹介しました。戦争の話題になると、より真剣な表情で話を聞いてくれました。

写真:たすきの説明

説明のあと、小渕小の皆さんは、自分たちで調べて、わからなかったこと、疑問に思ったことを、学芸員にぶつけてくれました。

「昔の給食のメニューで一番人気があったものはなんですか?」「昔の子どもたちは、おもちゃをつかわない遊びはしたのですか?」「昔の食べ物で特別なメニューはどんなものがあったのですか?」「冷蔵庫がない時代は食べ物をどうやって保存したのですか?」「戦争のリュックサックにファスナーがないのはなぜですか?」「戦争で金属が供出されてもベイゴマ遊びはできたのですか?」など。

なかなか鋭い質問もあり、受け答えしたこちらも、刺激的なひと時でした。

最後は、自由時間。

持参した資料をよく観察したり、さわってみたり、もってみたり。

やはり一番人気は昔のおもちゃでした。遊べるから楽しいですよね。

写真:道具にふれる

写真:道具をつかう

実は、展示した資料の一部は、小渕小学校の郷土資料室に保管してあるものだったりもします。

郷土資料館には、大型で持参できなかった資料や楽しいおもちゃがたくさんあります。ぜひ遊びにきてください。

でばりぃ資料館は、学芸員と郷土資料が学校に出張する出前授業です。

今回は3年生の総合的な学習でしたが、戦時期の道具は、6年生の社会科(歴史)学習だったり、戦時期の作品を扱う国語科などでも活用いただけます。

写真:戦時期の資料

学校の先生方には、ぜひご活用いただければと思います。

【出張授業】でばりぃ資料館in幸松小学校

令和5年2月3日(金)に幸松小学校に出向き、第3学年の児童に向けて「でばりぃ資料館」を開催しました。

 

今回は幸松ルーム・理科室・図書室を使用し、それぞれ「昔の家の道具」「昔の農業」「60年前の春日部・学校」のテーマに分けて行いました。

教室で受ける授業とは異なり、3クラスが入れ替わりながら3部屋を訪れる形式なので、児童のウキウキした気持ちが伝わってきました(笑)

 

幸松ルーム授業風景①幸松ルーム授業風景②

昔の家の道具の解説は幸松ルームで。

幸松ルームには郷土資料室として多くの民具が設置されており、昔の家の道具だけでなく、各種解説パネル、農家で使われていた道具など、お宝がたくさん!実物に触れることで学びを深めていってください!

 

理科室授業風景①理科室授業風景②

理科室では昔の農業、特に米作りについてです。

昔と今、機械化される前と後の米作りの様子について比較しながら学習しました。さらに昔の米作り作業の一部を疑似体験し、体を使って印象に残るような経験を積んでもらえるような授業にしてあります♪

 

図書室授業風景①図書室風景②

図書室では60年前の春日部や学校の様子について。

昔の春日部の様子を写した大きな航空写真を見てもらい、当時の春日部市域の様子や、幸松小学校の位置、周辺の様子などを観察しました。また、昔の学校で使われていた勉強道具と今自分たちが使っている勉強道具を比較したり、当時の子供の等身大イラストなどを利用して背比べをして楽しく学びました!

 

幸松小学校は教育センターとさほど遠くない距離に位置しているためか、児童の中には郷土資料館に来たことがある子もちらほら。昔のおもちゃや楽しめる企画を用意してますので、ぜひお友達を誘って来てみたくださいね♪

 

学校の先生方にもご好評をいただいております“でばりぃ資料館”!第3学年だけでなく、日程、内容などご相談いただければ、各学年対応いたします。これからもぜひ、郷土資料館をご活用ください!

【出動!出張授業】「でばりぃ資料館」in武里南小学校

令和4年12月1日(木)に武里南小学校出向き、第3学年の児童に向けた、『でばりぃ資料館』を開催しました。

 

でばりぃ資料館風景

教室と3年生フロアを使用し、昔の学校の道具、昔の家庭の道具、約60年前の武里について、の3ブースを展開して開催です。

 

昔の武里ブース

約60年前の武里についてのブースでは、空中写真を眺めてもらいました。

実はこの空中写真は武里南小学校(旧校舎:大畑小学校)がまだできていない頃の写真です。学校ができていない当時はどんな土地だったのか知ることができたでしょうか。

 

昔の学校の道具ブース

昔の学校の道具についてのブースでは、児童にとっても身近な教科書や給食の食器など、見慣れたものの比較でした。現在、給食の飲み物といえば個々に配られる牛乳ですが、当時は脱脂粉乳をポットから注ぐ形式だったので、ポットは珍しく感じたようです。ちなみに、地域の方から昔の暮らしについて伺う機会があったようで、“脱脂粉乳=まずい”というイメージが出来上がっていました(笑)

 

昔の家庭の道具ブース

昔の家庭の道具についてのブースでは、羽釜や洗濯板、火のしなどを展示して、実際に触ってもらいました。見たことがあるという道具も多く、用途を知っている児童もいたのですが、手動式の洗濯機は初めて見る子が多かったようでたくさん質問を受けました。

現代の電気で動く家電と、昔の電機以外を動力とした道具について、エネルギーの変化についても学ぶいい機会になったのではないでしょうか。

 

武里南小は郷土資料館からやや距離があり、なかなか学校として訪れるのが大変なようで、先生方からも“来ていただけて本当に助かります”と感謝の言葉をいただきました!

 

第3学年の郷土学習はもとより、それ以外の学年でも内容等打ち合わせをさせていただければ、随時出張いたしますので、ぜひ“でばりぃ資料館”をご活用ください!

 

【学校の先生方へ】郷土資料館をご活用ください

本ポータルサイト内に、「学校の先生方へ(資料館と資料の利用方法)」のページを構築しました。かつて教育委員会ホームページに構築されていたものを、統廃合させ復活させたものです。

このページのメニュー(左か下段)の「郷土資料館」から「学校の先生方へ(資料館と資料の利用方法)」をクリックしてご覧いただけます。

教材の貸出リストをデータベース化しましたので、見やすく、利用しやすくなったのではないかと思います。

今後は、「でばりぃ資料館」の情報(メニュー)など、学校の先生方が使いやすい情報を追記し、より充実させていきたいと思います。

学校教育の現場で、郷土資料、または郷土資料館をご活用くださいますよう、よろしくお願いいたします。

幸松小4年生のお手紙に「めがね橋」を学ぶ

先日、幸松地区の水害の歴史について、出張授業にうかがいましたが、幸松小4年生のみなさんより、そのお礼のお手紙をいただきました。出張授業(でばりぃ資料館)では、幸松地区の水害の歴史、とくに幸松小の皆さんにとって身近なめがね橋がただの橋じゃない!ことを説明しました。

どんな話をしたのか、めがね橋のなにがすごいのか、幸松小の皆さんが手紙で説明しながら、お礼を書いてくれました。素晴らしい手紙のお礼として、みなさんに紹介することで、再度めがね橋とはなにかを紹介してみたいと思います。

画像:手紙1

その通り。めがね橋は明治24年(1891)に完成した古い橋です。そして、ただの橋じゃなくて、樋門(ひもん)なのです。樋門は川からの逆流を防ぐために造られました。古さと逆流を防ぐ点が「すごい」と思ってくれたようです。「なくてもいい」のではなく、必要だから造られた、そして今ものこされていること、知ってもらえたようです。ありがとうございます。

 県内で2番目に古いレンガ樋門であるとともに、「めがね橋がさんがい(災害)からわたしたちを守ってくれていた」ことも知ってくれたようです。この点、幸松小の皆さんにとって、すごく重要です!ありがとうございます。

画像:手紙3

幸松小の皆さんは事前にめがね橋を見に行ったそうですが、そのときはよくわからなかったようですが、授業に接して、「せきばしら(堰柱)」「かくおとし(角落とし)」についてわかってくれたようです。そう、ここに板をはめて樋門にすることも理解してくれました。きっと、堰柱と角落としを知っている小学四年生は幸松小学校だけですよ!

その一方で、水害は「ちょっとこわい」とも感じてくれたようです。いやなことから目を背けず、歴史を学んで「こわい」と思うことも大事なことだと思います。ありがとうございます。

画像:手紙4

めがね橋を通学路にする子もいます。板が通るぐらいの「くぼみ」(角落とし)を再確認してくれたようですし、お家に帰ってお母さんにもお話ししてくれたようです。お家の方にもめがね橋のスゴさを伝えてくれてありがとうございました。

画像:めがね橋の絵

板を落として逆流を防ぐ状態の、めがね橋の挿絵を描いてくれた子もいました。堰柱と角落としも描かれ、きっちり板が落としてありますね!ありがとうございます。

画像:手紙4

めがね橋だけでなく、水塚(みづか)や用心船についてもお話ししましたが、幸松地区から江戸城にお米を納めていたという話も少ししました。幸松は米どころで、不動院野のもち米がとくに美味しいお米で、江戸時代の終わりごろ、江戸城の御膳に上納されていました。このことを感想に書いてくれた子がいました。趣旨から外れた、ちょっとマニアックな話題だったので、覚えていてくれて、とてもうれしいです。ありがとうございます。

画像:手紙5

社会科が苦手だった子も面白く感じてくれたようです。ありがとうございます。

社会科の学習は、国語や算数などの教科に比べると後回しにされがちですが、社会の成り立ち・仕組みを知るなかで、自分の位置を知る重要な教科だと思います。埼玉県、春日部市、幸松がどんな地域なのか、それが自分や世界とどうかかわるのかを考えながら、学べば、きっとこれからの社会科学習も楽しくなるはずです。 

授業で説明したこと、きちんと伝わっていたようで、うれしいです。あと、どんぐりをくれた少年からもお礼のメッセージをもらいました。ありがとう。

めがね橋のスゴさ、幸松の水害の歴史について、お家の方だけでなく、知らない人はきっと沢山いるでしょう。今度は、そのスゴさについて、郷土資料館のわたしではなく、幸松小のみなさんが伝えてくれたら、とてもうれしいです。みなさん、素敵なお手紙ありがとうございました。

【幸松小でばりぃ資料館】めがね橋は、ただの橋じゃない

10月12日、幸松小学校第4学年の総合的な学習の時間に、でばりぃ資料館(出張授業)してきました。幸松小4年生のみなさんは、フィールドワーク、座学、コンピュータープログラムなどを通じて、幸松地区の防災について、様々な観点から学習されているそうです。本時は、その一環として「幸松と水害」というテーマで、幸松地区の水害の歴史について、学芸員がお話しするものです。

写真:授業の様子

話題は水害。少し暗い話題なので、クイズなどを交えて、楽しく話を進めてみました。みなさん、元気よく、積極的にクイズに参加してくれました。

写真:挙手する児童たち

しかし、「馬や牛、人の死体が流れてくることもあった」とか、「家が流されてしまう人もいた」とか、水害のリアルな話をすると、表情を曇らせる児童もいました。ちょっとビックリしたかもしれませんが、実際に幸松であった事実なのです。

最後に、めがね橋について解説。事前にフィールドワークでめがね橋と傍らにある石碑を見学していましたので、めがね橋の存在を知らない子はいませんでした。けれど、なんで「めがね」っていうのか、「めがね橋はただの橋じゃない」という話をすると、みなさん驚いていました。実はめがね橋は、古利根川からの逆流を防ぐ、県内で2番目に古いレンガの樋門(ひもん)なのです。

写真:石碑の説明

幸松小学校の先生が記述した明治43年「幸松村水害誌」には、「この記録を読んだ人が水害当時の状況を知り、昔の水害について考え、失敗を反省する材料としてくれれば、この記録をつくってよかったと思う」と記しています。幸松は様々な水害の記録が伝わる地区で、めがね橋をはじめ、水塚など災害歴史遺産とでもいうべき史資料が比較的よく遺っています。昔の水害について克明にわかること、そして過去の水害を克服して現在の幸松があること。幸松小学校のみなさんには、今そして未来の春日部に暮らす一人として、この地区の過去の水害について知っておいてもらいたい、と最後にお話ししました。ちょっと難しかったでしょうか。

カスリン台風の水害については、前に紹介したこともあるのでこちらを参照ください。

授業の後、2組の男子からどんぐりをもらいました。もらったどんぐりは、大切にしますので、みなさん、今日の話を大切にしてもらえたら、うれしいです。