ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

古文書解読ボランティアの活動を再開しました

5月15日(土)、市民の方々が主体となって #春日部市郷土資料館 所蔵の #古文書 を解読する「古文書勉強会」を再開しました。

写真:古文書勉強会の様子

古文書勉強会は、郷土資料館に眠る膨大な古文書を、古文書を解読したい、もっと勉強したいという有志の方たちで、解読し、その成果を館に還元していただこうとする取り組みです。本格的な活動としては、実に約2年ぶりです。今回からは、心機一転、粕壁の旧家から寄贈された記録「宝暦度より酒造用留」という古文書を講読しました。これまで春日部市史や諸研究で利用されたことのない新出史料であり、春日部市域をはじめ、県東部地域の酒造の動向が体系的に追える好史料だと思われます。

久しぶりの再開でしたので、参加者の皆さんも古文書仲間と「再会」された方も多かったようで、始まる前も休憩中も終わった後も話が尽きない様子でした。帰りがけに「楽しかった」と感想をいただきました。

小生も、ひとつひとつの字や史料を丁寧に読みながら、「あーでもない」「こーでもない」と話し合うのは非常に楽しいひと時でした。皆さんの熱意を感じ、パワーをもらったような気がします。関東の酒造業の歴史を一から学ぶ機会として、臨んでいきたいと思っています。

解読した成果は、一定度たまりましたら、ほごログでも紹介したいと思います。

次回は6月19日(日)14時~です。

大凧会館ー7/3まで春季展示「宝珠花の歴史と大凧あげ」開催中です

5月17日より、春季展示「宝珠花の歴史と大凧あげ」を開催しています。会期は7月3日(日)までです。

展示では、「宝珠花の歴史」、「春日部の大凧」、「大凧会館」、「大凧の歴史」、「各地の凧」の4つテーマで資料を紹介しています。

資料の多くは、解体された大凧会館に展示されていた資料です。大凧制作模型や各地の大凧など、大凧会館の展示をご覧になったことがある方には、なつかしい資料と再会することができます。

大凧会館は大凧の常時展示と大凧文化の紹介を目的として、平成2年(1990)に開館した施設です。4階まで吹き抜けの大凧展示室では、15×11mの大凧4面を壁に展示でき、大凧あげ祭り前のシーズンには、床面を使用して大凧の制作をすることができました。建物2階には郷土資料室も設置され、庄和地区(旧庄和町)の郷土資料が展示されていました。

しかしながら、平成23年(2011)の東日本大震災(東北太平洋沖地震)で大きな被害を受け、平成26年(2014)に解体されました。

郷土資料館は、15m×11mの大凧はおろか、6m×4mの小凧でも展示することができません。今回の展示を通じ、大凧の大きさと大凧会館のスケールの大きさを改めて痛感しました。

大凧会館竣工時外観

竣工時の大凧会館

 竣工時大凧展示室

 竣工時の大凧展示室

 

「宝珠花の歴史と大凧あげ」について、会期、関連イベントは下記のとおりです。

会期:令和4年5月17日(火)~7月3日(日)

休館日:毎週月曜日、6月18日(土)は臨時休館

開館時間:9時~16時45分

 

(会期中のイベント)

●展示解説講座「宝珠花の歴史と大凧あげ」

郷土資料館学芸員が宝珠花の歴史と大凧あげについて紹介します。

日時:6月19日(日)10時から12時

場所:教育センター

定員:30人(先着順)

申し込み:6月7日(火)より直接または電話で郷土資料館(048)763-2455へ、または下記より電子申請

春日部市電子申請・展示解説講座申し込み

 

●ミュージアムトーク

郷土資料館学芸員が企画展示室内で展示資料を解説します。

日時:5月22日(日)、7月3日(日)10時30分~、15時00分~(各回、同じ内容です)

場所:郷土資料館企画展示室内

*申し込み不要です。お時間に企画展示室にお集まりください。 

春季展示「宝珠花の歴史と大凧あげ」準備中です

5月17日(火)から、春季展示が始まります。展示担当者は目下準備中。今回は、担当者になりかわり、大凧あげについて少し紹介します。

去る5月3日に無観客で実施された大凧あげ。無風状態が続き、大凧の飛揚はなりませんでした。ただ、実に3年ぶりに大凧あげとなりました。下の写真は下若組の大凧文字書きの模様です。

写真:下若組の大凧文字書き

関係者の皆さんは、大凧あげにあたり、準備から当日まで大変に力を注がれています。こうした大凧あげの製作過程を絶えることなく地元で脈々と続けてきたことが、大凧あげの伝統を担保しているといえます。いうまでもないですが、コロナ禍で中止されていた大凧あげが再び実施できたことは、伝統を継承するという意味で大変有意義なこととなりました。

なにかと、大凧が揚がったか、揚がらなかったかに話題が集まりがちですが、少し観点をかえて、大凧が揚がるまでの過程に注目してみることも重要なことでしょう。そこで、今回は、先日の取材で拝見した大凧を揚げる前の模様を少し紹介します。

大凧を揚げる前に、引手となる人たちは安全祈願のため、神社に参拝します。上若組は宝珠花神社へ、下若組は愛宕神社にそれぞれ詣でます。今回、取材は上若組の参拝に立ち合いました。

写真:宝珠花神社参拝の様子

上若組は、神社の裏手右側を回って、神前に集まり、参拝します。このとき、神前の鈴のあたりにお神酒を威勢よくかけます。その後、引手でお神酒と豆腐を飲食します。これをキヨメとよんでいます。神社での参拝が済んだあと、境内に「上若」と刻まれる常夜灯の前で参拝、常夜灯に再びお神酒を威勢よくかけます。地元の方は、常夜灯は上若組の守り神だと話していました。また、なぜ豆腐を食すのかは不明とのこと(『庄和町文化財資料11 埼玉県の大凧揚げ習俗』)。

写真:常夜灯参拝

次の写真は神前にかけたお神酒の跡です。鈴のあたりが濡れています。

写真:神前のお神酒

お神酒のかぐわしい香りが漂っていました。

こうしてみると、地元の方々にとっては、大凧あげに付随するこうした民俗的な儀礼をも後世に継承する機会となったともいえそうです。

今回の大凧あげは無観客で関係者や報道機関など限られた方々のなかで実施されました。また通常に開催された折には、大凧の飛揚だけでなく、前後に行われる慣例や儀礼などにも注目して、大凧あげ祭りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

宝珠花の大凧あげを紹介する春季展示は、5月17日(火)から開催します。普段みられない貴重な資料も数々陳列されますので、ぜひご来館ください。

#特別天然記念物 #牛島のフジ を取り巻く地域の歴史を知る

 令和4年4月30日、展示解説講座「深堀り!牛島のフジ」を開催しました。この講座は5月1日まで開催のミニ展示「NSNM牛島のフジ」展について、より理解を深めていただくための講座です。大型連休真っただ中にも関わらず、多くの皆さまにご参加いただきました。 #藤のまち春日部

写真:講座の風景

講座では、牛島のフジをとりまく地域の歴史を様々な資料からたどるものでした。自然のものと考えられがちな天然記念物は、実は学術的・科学的な価値づけによって存在するのではなく、地域の歴史や暮らしと密接にかかわりながら、その価値づけがされています(と考えるべきです)。

そこで、牛島のフジをめぐる、明治から昭和初期の新聞、紀行文、観光案内などを読みながら、観光客や地元の人々がいかに藤に関わっていたのか、その歴史的な展開を考えてみました。資料は10頁に及び、文字数もかなり分量がありましたので、講師の当方は2時間もたないかなと不安でしたが、楽しんで、理解を深めていただけたようです。

参加者の皆さんからは、「一本の木にここまで深い歴史があったことは知らなかった」「藤の季節は過ぎたので、また来年、牛島のフジをぜひ見に行きたいと思います」など感想をいただきました。

まち全体で「フジ」を盛り上げるのはもっともなことですが、その本丸たる牛島のフジももっと盛り上げていくことが、歴史ある藤の木を後世に伝え、藤のまち春日部をブランディングしてくことになるのだと思います。と、こんな話は、藤の季節の前に話をすればよかったなと少し反省しました。

今年の藤の季節は終わりました。また来年、見事な花を咲かせ、明治・大正・昭和の文化人を楽しませたように、私たちをも楽しませてくれるよう願っています。

展示解説をしました #藤のまち春日部

4月24日、春日部市郷土資料館のミニ展示「NSNM牛島のフジ」展の展示解説をしました。

牛島のフジも真っ盛りのようで、お陰さまで郷土資料館もこの土・日、大入りとなりました。

教育センターの隣の粕壁小学校に自生する藤の花もいい具合です。

写真:粕壁小のフジ

 往時の記録や紀行文を読むと、昔の人たちは目で藤の花を楽しむだけでなく、香りも楽しんだようです。粕壁小のフジは他の木に寄生するように絡みつき、木のテッペン近くに花をつけていますので、香りは確かめられませんが。。。

さて、ミュージアムトークですが、午前は5名の方、午後はお一人の方にお越しいただきました。

写真:展示解説の様子

あまりに身近すぎるためでしょうか。市民の方でも、牛島のフジに訪れたことのある方は、意外と少ないようです。

午後は、マンツーマンで。

写真:午後の解説

お話しながら解説しましたので、こちらも色々と教えていただきました。

展示は5月1日まで。30日には展示解説講座も開催します。

そして、ぜひ牛島のフジへ。

5/17~7/3「宝珠花の歴史と大凧あげ」を開催します

春日部市郷土資料館では、5月17日(火)~7月3日(日)、「宝珠花の歴史と大凧あげ」と題して、春季企画展示を開催します。

宝珠花の歴史と大凧あげポスター宝珠花の歴史と凧ポスター.pdf(267KB)

大凧あげは元来、養蚕の豊凶を占う行事として始められましたが、端午の節句と同じ時期だったことから地区内の男児の誕生を祝い、子どもが元気に育つようにという意味が込められました。現在では、「春日部大凧あげまつり」として、例年5月3日、5日に行われます。大凧あげまつりは令和2年、3年と新型コロナウイルス感染症の影響により中止しており、令和4年は無観客で行われます。

本展では、大凧あげが伝わった西宝珠花地区の歴史を紹介するとともに、資料館や旧大凧会館所蔵の大凧関係資料をもとに、大凧あげの歴史文化を紹介します。

会期:令和4年5月17日(火)~7月3日(日)

休館日:毎週月曜日、6月18日(土)は臨時休館

開館時間:9時~16時45分

 

(会期中のイベント)

●展示解説講座「宝珠花の歴史と大凧あげ」

郷土資料館学芸員が宝珠花の歴史と大凧あげについて紹介します。

日時:6月19日(日)10時から12時

場所:教育センター

定員:30人(先着順)

申し込み:6月7日(火)より直接または電話で郷土資料館(048)763-2455へ、または下記より電子申請

春日部市電子申請・展示解説講座申し込み春日部市電子申請・展示解説講座申し込み

 

●ミュージアムトーク

郷土資料館学芸員が企画展示室内で展示資料を解説します。

日時:5月22日(日)、7月3日(日)10時30分~、15時00分~(各回、同じ内容です)

場所:郷土資料館企画展示室内

*申し込み不要です。お時間に企画展示室にお集まりください。 

【祝!100万アクセス】一度でいいからバズりたい

「ほごログ」は、春日部の歴史・文化財の魅力を発信するブログ。気が付けばアクセスカウンターが100万を超え。市教育委員会のブログでは断トツの一番ノリです。 #拡散希望 #かすかべプラスワン

思い起こせば、春日部市の文化財保護課・郷土資料館のブログ「ほごログ」が誕生したのは、2017年(平成29年)1月23日のこと。記念すべき最初の記事はこちら。苦節(?)5年、地道に(?)更新を続け、多くの皆さんに見ていただきました。「ほごログ」の存在も徐々に浸透しているようで、「いい記事ですね」とか「紹介してくれてありがとう」とか、「こんな資料持っています」とか、よく言われるようになりました。一説には同業者がよく読んでいるとか。

一見、地味で、マニアック、小難しい春日部の歴史・文化財ですが、ブログで全世界に発信し、わかりやすく、ポップに伝えることで、その魅力を多くの方々に知っていただくことは、中の人たちの重要なミッションだと思っています。これからもご愛顧ください。

次の目標は200万!?

いや、良くも悪くも、一度でいいからバズりたい、というのが本音。「ほごログ」の存在をもっと知ってもらえるように、拡散希望です。

#牛島のフジ のミュージアムトーク

4月13日、春のミニ企画展示「NSNM牛島のフジ」展のミュージアムトークを開催しました。平日にもかかわらず、多くの方にお越しいただきました。 #かすかべプラスワン #牛島の藤

写真:会場の様子

ミュージアムトークは、展示室内で展示や資料の見どころを担当の学芸員が解説するものです。

今回は、新出資料や新たに分かったことを中心に、牛島のフジの歴史について解説しました。とりわけ、昭和5年刊『世界一藤のかすかべ』の挿絵の地図に注目し、これをたどりながら、当時の牛島のフジ観覧の行程について詳しく説明しました。この行程については、かつて博物館実習生が資料紹介を準備するなかで発見したものでもあります。詳しくは、移行したての資料紹介ページをご覧ください。

午前の部・午後の部ともに熱心な方々から質問や様々なご意見をいただきました。新たな藤グルメの開発や、資料館のミュージアムグッツのアイデア、『世界一藤のかすかべ』の行程を実際に巡るツアーなどなど。春日部の藤の魅力は、尽きるところありません。

写真:展示室の様子

藤花園さんのホームページによると、4月20日ごろから牛島のフジは見ごろを迎えるそうです。

ミュージアムトークのなかでもお話ししましたが、牛島のフジの歴史はオンリーワン。この歴史こそが牛島のフジが国の特別天然記念物たる由縁でもありますし、ほかのどんな立派な藤棚もかなわない点だと思います。

春日部が世界に誇る、この藤を後世に伝えていくためにも、藤の季節には、ぜひたくさんの皆さんに観覧していただきたいです。

ミュージアムトークは、4月24日(日)10:30~、15:00~も開催予定です。

また、詳しい牛島のフジの歴史は、4月30日(土)10~12時の展示解説講座「深堀り!牛島のフジ」で、史料をねちねちと読んで「深堀り」したいと思っています。

あわせて、ご参加ください。

【本市の伝説がさいたま文学館で紹介されます】

埼玉妖怪見聞録チラシ

令和4年4月27日(水)~6月5日(日)まで、さいたま文学館にて、

企画展「埼玉妖怪見聞録」が開催されます。

(月曜・5月24日(火)休館、入館料あり)

 

また、その企画展に伴い

令和4年5月14日(土)に、さいたま文学館で

記念講演会「もうひとつの『山怪』!? 秩父で集めた妖怪譚」が開催され、

当館の職員 石倉慶子氏 が講師を務めます。

実は当館で貸し出ししている「春日部の伝説の紙芝居」のイラストも石倉が担当しています。

参加費無料の講座ですので、お申込みのうえ是非ご参加ください!

 

【記念講演会「もうひとつの『山怪』!? 秩父で集めた妖怪譚」】

開催日:令和4年5月14日(土) 14:00~15:30

会 場:さいたま文学館1階 文学ホール

    (埼玉県桶川市若宮1-5-9)

講 師:石倉慶子氏

定 員:100名

参加費:無料

申込み:048-789-1515(さいたま文学館)

花のまち春日部 #桜咲くかすかべ

桜の花びらも散り、葉桜もみかける今日この頃。今回は桜の季節が終わっても、 #花のまち春日部 はまだ終わらんよ!という話題です。 #牡丹 #桃 #藤咲くかすかべ

郷土資料館では、イベント「桜咲くかすかべ」に協力し、期間中、本ブログでも市内の桜のスポットを文化財や町の歴史とあわせて紹介してきました。イベントは大変盛況のうちに終わったそうです。おかげさまで、「桜咲くかすかべ」からほごログや郷土資料館を知ってくださった方も少なくないでしょう。関係者の皆様、ありがとうございました。

桜は言うまでもなく、現代の春日部は、藤の花(牛島のフジ・4月下旬~5月上旬)蓮の花(内牧黒沼公園・6月下旬から7月上旬)やヒマワリ(エンゼルドーム前広場・8月)など花に彩られたまちとして、かすかべガイドマップなどにも紹介されるところです。

明治・大正の時代、春日部は、実は花の名所として知られていました。思い浮かぶのは、なんといっても、現在も春日部のシンボルでもある「藤」でしょう。もちろん「藤」も春日部を語る上では欠かすことはできないのですが、それだけじゃないのです。著名なものとしては牡丹(ボタン)、桃の花があります。

牡丹については、以前紹介しましたが、備後の石井立敬が牡丹の栽培技術を開発し、500坪もある庭園には、接ぎ分けを望む人が近隣や東京からも訪れたといいます。その後、「成金」で著名な鈴木久五郎の実家(八丁目)の庭園に牡丹が株分けされ、鈴木家が退転した後も牡丹と庭園は引き継がれ、さらに粕壁・最勝院にも株分けされ、粕壁の牡丹として花の名所となりました。下のような最勝院の牡丹園の写真がのこっています。牡丹園のあった粕壁では地元の方が牡丹の俳句を詠んだり、藤と並んで春日部を象徴する花だったようです。まさに「牡丹のかすかべ」「牡丹咲くかすかべ」ですね!

写真:粕壁の牡丹

次に桃の花について。明治時代の古地図(フランス式迅速測図)をみると、春日部市域には、桃林があったことが読み取れます。具体的には、藤塚、小渕、浜川戸、宝珠花、西金野井、中野(現東中野)、新宿新田のあたりです。

藤塚・小渕・浜川戸は河畔砂丘があり、その砂地を利用して桃畑(林)としていた模様です。写真絵葉書もあります。下は古利根川越しに見る小渕の桃林と題された写真です。

写真:小渕の桃林

新宿新田の桃林に関しては、市内を撮影した最古級の古写真が、宮内庁図書寮文庫に伝来しています。写真は、「各種写真(第6号)」という簿冊に収載されており、データベースでご覧いただけます(126コマ目)。松伏町の築比地や江戸川対岸の岩名・座生沼周辺には桃林が広がっており、「野田八村の桃林」とも称されていました(野田市郷土博物館『野田の桃源郷』)。新宿新田・東中野の桃林は「野田八村の桃林」と一体のものだったのでしょう。

また、(ちょっと記憶があいまいですが)昭和初期の新聞には、豊野の桃花として、観光客をいざなう広告が掲載されています。藤塚の桃林は、一ノ割駅の近くに所在したため、沿線の観光スポットとして宣伝されたのでしょう。「桃のかすかべ」「桃咲くかすかべ」ですね!

ただ、牡丹、桃は、時の移り変わりのなかで、春日部の表舞台から姿を消していきました。牡丹園は閉園し、桃花は埼玉県東部では大林・大房(現越谷市)の「越ケ谷の桃」が著名になっていったようです。郷土にゆかりある花の復活を切に願いますが、今となっては、そもそも牡丹、桃が春日部と関係あることを知る方も少ないのではないでしょうか。

とはいえ、藤は春日部のシンボルとして現代にも継承されています。近代・現代の春日部の歴史は藤と切っても切れない縁があります。それについては、現在開催している「NSNM牛島のフジ」展をご覧いただければと思います。

これから藤の季節です。花のまち春日部は、まだ終わらんよ!

牛島のフジをはじめ、市内のフジの花を引き続きお楽しみください。