ほごログ(文化財課ブログ)

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中学生社会体験事業2日目

昨日に引き続き、中学生社会体験事業です。

本日は、団体見学のお客様向けの展示解説の補助をしてもらいました。
日光道中粕壁宿の解説の補助資料として、それぞれが粕壁の町の古写真を説明しました。
お客様が帰られた後、「本番は緊張した」と感想をもらしていましたが、
みなさんしっかりと自分の役割を果たしていました。お客様も大変満足されようです。
写真:古写真を説明する中学生
本日のメインは、市内の旧家からいただいた資料の整理です。
古書のほこりをはらって、1つ1つ封筒に収めます。
そののち、資料を解読しながら、資料調書をとってもらいました。
当時の人たちが、版木で出版された本を読んでいたことや、筆で本を書き写していたことに大変驚いていました。「伊蘇保物語」(イソップ物語)や葛飾北斎の画集「北斎漫画」なども取り扱い、古い本からも親しみを感じ取ってくれたようです。
写真:資料整理をする中学生
最後に、
粕壁の町の商家の双六(すごろく)について、調査してもらいました。
この双六は昭和初期に印刷されたもので、商店の広告がマスに見立てられています。
中学生のみなさんには、双六の商店がどの位置にあったのか、様々な文献資料を比較しながら、現在の地図上に落とし込んでもらいました。
なくなってしまった商店も多く、探すのに苦労していましたが、「ウォーリーをさがせ」ならぬ、春日部の「商店をさがせ」のようで、楽しみながら作業をしてくれました。
みなさんの調査の成果は、ゆくゆくは展示に反映する予定です。
写真:資料調査をする中学生
今日は盛りだくさんでした。明日の最終日は、しめ縄づくりの準備・練習です。

庄和高齢者憩いの家の歴史講座に出張しました

平成29年11月14日(火)、高齢者支援課の主催で庄和高齢者憩いの家で歴史講座を行いました。
演題は「庄和高齢者憩いの家周辺の歴史」で、同施設の南側には西金野井の香取神社が所在しますので、香取神社と西金野井の歴史についてお話ししました。庄和高齢者憩いの家が完成した昭和49年(1973)ころの話、江戸川が開削される前は西金野井と東金野井(現野田市)が一体だったこと、西金野井は河岸場のある集落として大変栄えていたこと、などなど。

講演の途中、地元のご高齢の方より、昔は船が通っていたことや、古くからの屋敷があったことなどをご教示いただきました。本当は講座の話をやめて、お話をじっくり伺いたかったのですが、時間がなく残念でした。
地元のみなさんのお話を伺える意味でも、出前講座は大変貴重な機会です。
ご来場いただきましたみなさま、ありがとうございました。

写真:庄和憩いの家での講座風景

中学生社会体験事業1日目

本日から3日間、市内中学生が郷土資料館の業務の「社会体験」にきています。
初日の本日は、郷土資料館の収蔵庫の整理整頓や資料の取り扱いを体験してもらいました。
資料の取り扱いでは、市内で発見された弥生式土器を手にとって観察したり、古い巻物を開いてみたり、江戸時代の絵図から春日部を探してみたりしました。
郷土資料館や学芸員の業務についてみなさん理解いただけましたでしょうか。

写真:巻物を取り扱う中学生

写真:江戸時代の絵図をみる中学生

資料の取り扱いの時はもちろん、初日だったので、みなさん、終始緊張した面持ちでした。

東中野の獅子舞、赤沼の獅子舞の公開

さわやかな秋空の下、各地で伝統芸能が公開されました。
市指定無形民俗文化財『東中野の獅子舞』は午前中に地域の無病息災・悪魔祓いなどを祈願した辻切りが、午後には東中野神社境内で奉納舞が行われました。


花掛りの舞―いたずら狐と三匹獅子の掛け合いが特徴的です

赤沼神社では『赤沼の獅子舞伝承300年祭』が伝承元の「下間久里の獅子舞(越谷市)」(県指定無形民俗文化財)と兄獅子である「銚子口の獅子舞」(市指定無形民俗文化財)の2団体を迎え、盛大に行われました。

銚子口の獅子舞―年明け1/21の春例祭では70年ぶりとなる「ウヅメの舞」の公開が予定されています


下間久里の獅子舞華麗で堂々とした伝承元の舞に会場がうっとりしました


赤沼の獅子舞ー保存会の熱意で復活した神楽「種まきの舞」。神楽獅子とも呼ばれる赤沼の獅子舞では年次的に神楽の演目の復活に取り組んでいます。


赤沼の獅子舞ー
300年祭のフィナーレをかざる「弓くぐりの舞」。例年7月に、豊作を祈願して太夫獅子が弓をくぐります。

「銚子口の獅子舞」
は次回、1月21日(日)に、「下間久里の獅子舞」は例年7月、「赤沼の獅子舞」は7月・10月に公開されます。
ぜひ、現地で郷土の文化遺産をご覧になってみませんか。

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成29年11月12日(日)、郷土資料館で「体験ワークショップ」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ました。
紙てっぽうの音と、子供たちの笑い声が響いた楽しい時間になりました。
 次回ワークショップは、平成30年1月20日(土)に「パタパタ(板がえし)」を作ります。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です! !  ご参加をお待ちしています。
蓄音機

ワークショップの風景

第7回春日部市民俗芸能公開事業開催のおしらせ

第7回春日部市民俗芸能公開事業を開催します。
今年度は「神楽囃子が聴こえる~榎・倉常・不動院野の共演~」をテーマに、神楽を継承する3団体(榎囃子神楽連、倉常神楽ばやし保存会、東不動院野神楽保存会)の方々が一堂に会し、神楽囃子の魅力を皆さまに広くご紹介します。
特に地域の伝統文化を担う子供たちによる神楽やお囃子、そして3団体による「祭り囃子」のリレーが見どころです。
ぜひご来場ください。

第7回春日部市民俗芸能公開事業

開催日時:平成29年12月3日(日)13時10分開演(12時50分開場)
開催場所:庄和地区公民館(正風館)大ホール
所  在  地:春日部市大衾307番地1(南桜井駅北口より徒歩8分)
定  員:500人
費  用:入場無料
申  込:不要。直接会場へお越しください。
     ※駐車場に限りがあります。

11月12日に東中野の獅子舞、赤沼の獅子舞が公開されます

11月12日(日)は、いずれも春日部市指定文化財である『東中野の獅子舞』『赤沼の獅子舞』が公開されます。ぜひ、皆さまお誘いあわせの上、お出かけください。

○東中野の獅子舞
日時:平成29年11月12日 (日曜日) 午前9時~午後4時
雨天の場合は19日(日曜日)に順延

午前9時~正午は地区内を辻切り、午後2時から神社境内で奉納舞

場所:東中野香取神社(春日部市東中野366)

南桜井駅から徒歩30分

○赤沼の獅子舞300年祭
獅子舞伝承300年を記念して、獅子舞や神楽が奉納される他、「下間久里の獅子舞」と「銚子口の獅子舞」が特別出演します。
日時:平成29年11月12日 (日曜日) 午前10時45分~午後3時30分
(10月29日(日)から再順延となりました。)
場所:赤沼神社(春日部市赤沼770)

茨城急行自動車バス(せんげん台駅東口~大正大学・松伏町役場・まつぶし緑の丘公園行)赤沼バス停下車、徒歩5分


東中野の獅子舞
東中野の獅子舞

赤沼の獅子舞

赤沼の獅子舞

動物 歴史文化講演会「三峰信仰と関東平野」受講者募集中です!

平成29年11月25日(土)、三木一彦先生(文教大学准教授)をお招きして歴史文化講演会「三峰信仰と関東平野」を開催します。

・日時:平成29年11月25日(土)14時~16時
・場所:春日部市教育センター4階研修室2
・費用:無料
・定員:100名(申込順)
・申込方法:郷土資料館に直接、または電話で(℡048-763-2455)

三峰信仰とは、埼玉県秩父地方の三峰山に対する信仰のことです。三峰山の山上には三峰権現を祀る三峰神社が鎮座しています。三峰権現の眷属である大口真神(おおぐちのまがみ)は俗に「お犬様」などと呼ばれ、ニホンオオカミを神格化したもので、江戸時代には庶民に火難・盗難除けとして信仰されました。
市域でも、江戸時代より、三峰神社と呼ばれる祠や石造物が祀られ、また、三峰講と呼ばれる代参講などが組織されていました。
郷土資料館にも、市内の旧家から寄贈された、「お犬様」のお札やお札を入れる木箱などを収蔵しています。

写真:三峰神社の護符

三木先生は、歴史地理学の視角から、江戸時代の三峰信仰の歴史的な展開をご研究されている著名な研究者です。
どなたでも受講いただけますので、ご興味のある方は郷土資料館までお問合せください。


正風館に手作り粕壁宿ジオラマを展示しました


本日、正風館(庄和地区公民館)に手作りの粕壁宿ペーパークラフトを展示しました。粕壁南公民館、幸松地区公民館で展示していたジオラマです。



手づくりの粕壁宿模型は、粕壁宿再現プロジェクトに参加した子どもたちが造ったペーパークラフト模型をもとに、江戸時代の粕壁宿の町並みを復元したジオラマです。
模型の詳しい解説については、
「ペーパークラフトでめぐる粕壁宿」(郷土資料館ホームページ)をご覧下さい。



さっそく興味津々の公民館利用者のみなさまが、ジオラマをのぞき込み、手作りの模型に感激されていました。



正風館でも、2階からの全容をご覧いただけます。来年1月末まで展示予定です。お近くの方はぜひご覧ください。

須釜遺跡2号墓土器出土状況『新編図録春日部の歴史』からのご紹介26

市内北部の倉常地区の須釜遺跡では、弥生時代の「再葬墓」(さいそうぼ)というお墓の跡が発見されています。
「再葬墓」とは、縄文時代の終わりごろから弥生時代の中頃にかけて関東地方から東北地方において広まったお墓の形です。人が亡くなった際、一度、遺体をそのまま土に埋めたりして葬(ほうむ)りますが、一定の時間がたったのち、その遺体を掘り出して、さらに骨だけにし、再び葬るものです。「再び葬る」ことから「再葬墓」と呼ばれています。

倉常の須釜遺跡は、埼玉県東部地域では唯一の弥生時代の本格的な遺跡です。また台地上ではなく、低地部分に位置することから、すでに弥生時代には市域に広がる中川低地で、人々の活動が始まっていたことを示しています。

須釜遺跡から出土した弥生土器は、埼玉県有形文化財に指定され、一部を郷土資料館にて展示しています。
また11月3日(金)から朝霞市博物館で行われる下記の展示会で展示されます。ぜひお出かけください。

第32回企画展「装飾壺からみた弥生時代の朝霞」
会期:平成29年11月3日(金)~12月10日(日)
会場:朝霞市博物館(埼玉県朝霞市岡2-7-22)
「装飾壺からみた弥生時代の朝霞」 朝霞市博物館サイト

「墓制から見た社会」『新編 図録 春日部の歴史』22ページ

須釜遺跡2号再葬墓出土状況
須釜遺跡2号墓土器出土状況

グループ 介護施設(デイサービス)の方が見学にきました。

昨日に引き続き、本日は、午前・午後あわせて3団体の介護施設(デイサービス)の方にご来場いただきました。
昔の写真をみたり、昔の教科書にさわって読んだりして、みなさんの経験をお話ししてくださいました。
今日は、回想法ボランティアのふれあい幸齢倶楽部(こうれいくらぶ)の方が、映像や写真をもとに、みなさんに語りかけてくださいました。


映像を解説する、ふれあい幸齢倶楽部の方


昔の市内の写真を懐かしくご覧いただきました


昔の国語の教科書の文章を憶えていらして、音読されていました。

昔のことを想い出されて、みなさん活き活きした表情でお帰りになりました。
またのご来館をお待ちしております。

桜川小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成29年10月27日に桜川小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
児童達は、昔の道具を見たり、少し前までは家庭で使われていたダイヤル式黒電話を実際にまわしてみて、今の電話との違いに驚いていました。
郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。ぜひ遊びに来てください。

小学校見学の様子
小学校見学の様子

春日部の神楽と囃子 『新編図録春日部の歴史』からのご紹介25

春日部市内には不動院野の神楽(かぐら)、榎の囃子(はやし)神楽、倉常の神楽囃子(ばやし)という3つの神楽囃子があり、それぞれの保存団体が大切に守り伝えています。
これらの神楽、囃子は、地理的に近い場所で行われているだけでなく、演目や曲目、伝来過程にも共通点があります。

不動院野の神楽は、道具入れの箱書きに嘉永(かえい)六年(1853)とあり、茨城県の大杉神社の神楽を習得したと伝えられています。

榎の囃子神楽は、由来が2つあり、一つは「正徳年間(1711~16)に疫病が流行したので、疫病退散と五穀豊穣を願って、茨城県の大杉神社から分霊を迎えた際、大杉様に奉納するために習った」というもの、もう一つは「明治時代に東京の太夫元に頼んで来てもらい神楽の伝授を受けた」というものです。

倉常の神楽囃子も、正徳年間に疫病が流行したとき、茨城県の大杉神社から分霊を受け、疫病退散を願って囃子を演奏して祭りを行ったといい、具体的な伝授元は不明ですが、江戸囃子の系統である榎の囃子と同系統と考えられます。

12月3日(日)13時10分から正風館(大衾307-1)にて、第7回春日部市民俗芸能公開事業

「神楽囃子が聴こえるー榎・倉常・不動院野の共演」

と題しまして、これらの神楽を舞台上で演じていただきます。三団体によるお囃子のリレーが見どころです。
市内の神楽とお囃子が一度に鑑賞できる絶好の機会ですので、皆さまお誘いあわせのうえ、ぜひご来場ください。

「春日部の神楽と囃子」『新編 図録 春日部の歴史』234ページ


榎の囃子神楽
榎の囃子神楽
倉常の神楽囃子
倉常の神楽囃子
不動院野の神楽
不動院野の神楽

くらしのうつりかわり展は大人の方もお楽しみいただけます

企画展示室で開催中の「くらしのうつりかわりー懐かしの暮らしの道具展」は、小学校第3学年の社会科地域学習に即し、ひと昔まえの道具や生活の再現を展示しています。
この時期、市内小学校の団体見学でにぎわっているところですが、本日は、介護施設(デイサービス)の方にご観覧いただきました。




昔の道具をご覧になって昔のことを想い出されたり、道具を手に話しかけたりして、懐かしい暮らしを想い出され、楽しんでいただけたようです。

「くらしのうつりかわり」展は、平成30年3月18日(日)まで開催しています。
お子さんだけでなく、大人の方も”むかし”を想い出してみませんか。

赤沼の獅子舞300年祭は11月12日に再延期となりました

10月29日に開催が予定されておりました『赤沼の獅子舞伝承300年祭』が天候不順により再延期となりました。
 
【変更日】11月12日(日曜日)
なお、公開時間(午前10:45~午後3:20)、場所(赤沼770 赤沼神社)の変更はございません。


赤沼の獅子舞は、享保3年(1718)に越谷下間久里の香取神社に伝わる「雨下無双角兵衛」系統の獅子舞が伝承され、今年で300年の節目を迎えます。
当日は伝承元であります越谷市の「下間久里の獅子舞」(県指定無形民俗文化財)と兄弟獅子の「銚子口の獅子舞」(市指定無形民俗文化財)の伝統の舞をみることができます。
秋のひと時、ぜひ、郷土春日部の伝統芸能をご堪能してはいかがでしょうか。

竪穴式住居が学習マンガに紹介されました


よく学べ みんなの郷土 資料館
かすかべ郷土カルタでもおなじみの、
竪穴式住居の原寸復元模型
カルタの図柄になっているので、郷土資料館に来たことのない方も知っているようです。
郷土資料館のシンボルといっても、言い過ぎではないと思います。
春日部では、野原しんのすけ一家の次に有名な家族かもしれません。

さて、このたび、竪穴式住居模型が子供向け学習マンガに紹介されました。


河合敦監修『縄文世界へタイムワープ』(朝日新聞出版、2017年10月30日発行)

一昔前の学習マンガはとっつきにくい感じの絵が多かったように記憶していますが、現代の学習マンガはカラフルで楽しく学べそうですね。
内容が気になる方はお近くの本屋さんでチェックしてみてくださいね。

宝珠花小・富多小学校3年生が郷土資料館を見学しました

平成29年10月24日に宝珠花小学校・富多小学校の第3学年が合同で、郷土資料館を見学しました。

昔の小学生の格好や教科書を見て、「くらしのうつりかわり」について、興味をもってもらえましたでしょうか。3学期の社会科の学習に役に立つといいですね。


少人数とあって、体験コーナーなど堪能できたようです。

郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示していますので、おうちの方とまた遊びに来てくださいね。

内牧小学校選挙事務所 『新編図録春日部の歴史』からのご紹介24

10月22日(日)は、衆議院選挙、春日部市長選挙が行われます。
昭和29年(1954)7月1日、春日部町、豊春村、武里村、幸松村、豊野村が合併し春日部市(旧)となり、同年8月7日、初の市長選挙が行われました。
写真は、その時の選挙で内牧小学校に設置された投票所の一コマです。現在と同じく、投票立会人の前に投票箱が置かれている様子がわかります。

なお、投票所内の撮影は、公職選挙法第60条「投票所における秩序保持」に抵触する恐れがありますのでご遠慮ください。

「自治制度の再出発」『新編 図録 春日部の歴史』48ページ

緑小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成29年10月19日に緑小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
昭和期に使われていた冷蔵庫やテレビなどを実際に触ったりして、今との違いに驚いていました。
郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。ぜひ遊びに来てください。

見学の様子
見学の様子

赤沼の獅子舞伝承300年祭の順延

10月22日に開催が予定されておりました『赤沼の獅子舞伝承300年祭』が天候不順で延期となりました。
 
【変更日】10月29日(日曜日)
なお、公開時間(午前10:45~午後3:20)、場所(赤沼770 赤沼神社)の変更はございません。

赤沼の獅子舞は、享保3年(1718)に越谷下間久里の香取神社に伝わる「雨下無双角兵衛」系統の獅子舞が伝承され、今年で300年の節目を迎えます。
当日は伝承元であります越谷市の「下間久里の獅子舞」(県指定無形民俗文化財)と兄弟獅子の「銚子口の獅子舞」(市指定無形民俗文化財)の伝統の舞をみることができます。
秋のひと時、ぜひ、郷土春日部の伝統芸能をご堪能してはいかがでしょうか。

武里西小学校・豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成29年10月18日に武里西小学校・豊野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
明治から昭和期の民具・農具を見たり、実際に千歯こきを使い脱穀し、少し前の農家の仕事を体験しました。
郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。ぜひ遊びに来てください。

武里西小見学の様子

豊野小見学の様子

民俗文化財の公開

10月15日(日)に「榎の囃子神楽」「銚子口の獅子舞」の公開が行われました。

当日はあいにくの降雨でしたが、富多神社の秋例大祭では、富多小学校の日曜公開授業の一環で、日頃の総合的な学習の時間で神楽や囃子に取り組まれている3、4学年の児童のみなさんの練習成果が披露されました。授業で指導されている『榎囃子神楽連』の皆さんも子供たちの堂々とした舞に目を細めて見守っていただきました。

大黒様 
★元気よく口上を唱える「大黒様」
 
銚子口香取神社では、勇壮な三匹獅子が神社拝殿で所狭しと舞われ、秋の収穫に感謝が捧げられました。銚子口の獅子舞は年明けの1月中旬にも公開され、『銚子口獅子舞保存会』の皆さんは約70年ぶりとなる「ウズメの舞」の復活に向けて練習を重ねております。

三匹獅子
★勇壮な三匹獅子による「千島の舞」

10月15日に榎の囃子神楽と銚子口の獅子舞が公開されます

10月15日(日)に、榎の囃子神楽、銚子口の獅子舞が公開されます。
場所、日程は下記の通りです。いずれも雨天でも実施します。
ぜひお出かけください。

○榎の囃子神楽
日時:10月15日午前10時から
場所:富多神社(春日部市神間663)
*雨天でも実施します。

○銚子口の獅子舞
日時:10月15日午後2時から
場所:銚子口香取神社(春日部市銚子口551)
*雨天でも実施します。(神社拝殿内で舞います。)

榎の囃子神楽
榎の囃子神楽

銚子口の獅子舞
銚子口の獅子舞

郷土資料館体験講座「ミニぞうりを作ろう」を開催しました

平成29年10月8日(日)、郷土資料館体験講座「ミニぞうりを作ろう」が開催されました。
長さ3mの江戸打ち紐を3本使い、10cmほどの大きさのミニぞうりを作りました。ぞうり本体は、江戸打ち紐を互い違いに編んで作り、最後に鼻緒を、かぎ針を使い本体に編み込んで完成させます。
参加された皆さんは、「可愛い、友達に自慢したい」「家で、もっと小さな物を作ってみよう」「難しかったけど楽しかった」と喜んでいました。
 次回体験講座「しめ縄を作ろう」は、12月10日(日)・12月16日(土)です。ご参加をお待ちしています(事前申込必要・広報かすかべ11月号でご案内いたします)。

講座全体の風景

講座の様子

後醍醐天皇綸旨写『新編図録春日部の歴史』からのご紹介23

元弘3年(1333)、後醍醐天皇は鎌倉幕府追討の命令を全国に発し、足利尊氏は京都の六波羅探題(ろくはらたんだい)を攻略、新田義貞は鎌倉を攻めて、ついに鎌倉幕府は滅びました。同年6月(建武元年)、後醍醐天皇は建武の新政を開始しました。しかし足利尊氏はこれに反して室町幕府を開き、南北朝時代が始まりました。
この時代の歴史に春日部氏の一族である春日部重行が登場します。重行は後醍醐天皇方で足利尊氏と対立し、一時は尊氏を破りました。

後醍醐天皇綸旨写は、これら春日部重行の一連の活躍に対して、建武3年(1336)、現在の千葉県東金市あたりの上総国山辺南郡(かずさのくにやまのべみなみぐん)と春日部市あたりの下総国下河辺荘春日部郷(しもうさのくにしもこうべのしょうかすかべごう)の地頭の職を、後醍醐天皇が重行に与えたことを示す資料となっています。

出典:『武州文書』国立公文書館内閣文庫所蔵
「春日部市と建武の新政」『新編 図録 春日部の歴史』48ページ

後醍醐天皇綸旨写

粕壁宿めぐりが開催されました。

9月26日(火)、9月28日(木)に粕壁宿めぐりが開催されました。
現在のかすかべ大通りは、かつての日光道中「粕壁宿」の町並みがあったところです。文化財保護課、都市計画課、商工観光課の職員が、春日部市の歴史や景観資源、フードセレクションを案内しながら、粕壁宿の名所・旧跡と大落古利根川沿いを巡りました。
ご興味のある方は、来年度のご参加お待ちしております。
(広報かすかべ、ホームページ等でお知らせします。)

粕壁宿めぐり①



粕壁宿めぐり③

やじま橋『新編図録春日部の歴史』からのご紹介22

江戸時代、日光道中の脇往還(わきおうかん)として、粕壁宿と岩槻城を結ぶ「岩槻道」がありました。この道の古隅田川にかけられていた橋がやじま橋です。昭和60年に春日部市指定有形文化財に指定されています。

やじま橋は、元文(げんぶん)2年(1737)に作られた現存する石橋では県内最古の橋です。18枚の大石からなる橋面は長さ約5.6m、幅約2.5m、橋脚から橋面までの橋の高さは約1.9mです。橋脚の下には、松の丸太5本が井桁(いげた)に組まれていて、昭和59年に河川改修に伴って現在の古隅田公園に移されるまで、丸太はしっかりと橋を支えていました。
橋面に使われている大石のうち、中央列の1枚の下面には次のように刻まれています。
「元文二巳ノ夏 永井氏のため志 鶴のハシタテ 亀のカウラン」
この一文から、元文2年の夏に、当時の岩槻藩主であった永井氏のために作った橋であったことが推定できます。

「城と宿を結ぶ」『新編 図録 春日部の歴史』96ページ


現在のやじま橋


移設前のやじま橋

藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成29年9月26日(火)に藤塚小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
少し昔に使われていた道具を実際に手に取ったり、千歯こきを使い脱穀を体験しました。
郷土資料館では、10月3日(火)から3月18日(日)まで、昔の懐かしい道具や写真を展示する「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催します。

見学の様子
見学の様子

内牧塚内4号墳から発掘された直刀『新編図録春日部の歴史』から21

内牧に所在する内牧塚内古墳群は、19基の古墳からなる古墳群です。
このうち4号墳は昭和52年8月16日から9月17日まで、市史編さんのために発掘調査が行われました。
発見された様々な副葬品は全て春日部市指定文化財に指定されています。
今回はその中から直刀(ちょくとう)をご紹介します。直刀は反りがない刀のことです。反りのあるいわゆる「日本刀」は、このあと平安時代ごろから使われるようになります。

直刀は3振りが発掘され、それぞれ全長が32.5㎝、100.3㎝、95.6㎝をはかります。いずれも木の残存物が付着していたことから、副葬された当時は、木製の柄(つか)が付けられ、木製の鞘(さや)におさめられていたものと考えられます。
直刀の郷土資料館での実物の展示は不定期です。

「大和王権の地方支配」『新編 図録 春日部の歴史』27ページ

直刀

元禄下総国絵図『新編図録春日部の歴史』からのご紹介20

正式名称を「元禄国絵図下総国」といい、元禄15年(1702年)に関宿藩と古河藩によって作られ、幕府に献上された絵図です。
郡ごとに色分けされた小判型の枠内に村名と村の石高をはじめ、河川や主要交通路、一里塚などが描かれています。
寛永12年(1635年)に描かれた「正保下総国絵図」と比べると、新しい村名が出現しており、約70年の間に江戸川の開削により新田が開発され、多くの村が増えたことがわかります。

この絵図は、原本は国立公文書館の内閣文庫に所蔵されており、同館のデジタルアーカイブで高精細な画像を見ることができます。
 国立公文書館デジタルアーカイブ「元禄国絵図下総国」

「台地や自然堤防周辺の開発」『新編 図録 春日部の歴史』84ページ

手作り季節展示を展示してます

十五夜・十三夜をテーマとした手作り季節展示を展示中です。   
可愛い”うさぎ”が月見団子を前に月見をしています。    
一緒に月見をしませんか?       
今年の十三夜の11月1日まで展示しております。

展示風景

くらしのうつりかわり展のポスターができました

平成29年10月3日(火)~平成30年3月18日(日)に、小学校地域学習展(第34回)「くらしのうつりかわりー懐かしの暮らしと道具展」を開催します。
少し昔の道具などを展示して、懐かしの暮らしを再現する展示会です。小学校第3学年の社会科地域学習に対応した内容となっており、毎年市内の小学校が団体見学で訪れます。昔の道具や写真から、子どものころを懐かしく思い出していただけるようで、お子さんだけでなく、ご年配の方にも好評な展示会です。
利用者のニーズに応じて、今回は学校向けのチラシ、一般向けのチラシの2パターンを作成し、完成しました。ここで、お披露目したいと思います。

地域学習展(学校向け)一般向け

にっこり 日光街道埼玉六宿スタンプラリーはじまりました

9月1日(金)から11月30日(木)まで、日光街道埼玉六宿スタンプラリーがはじまりました。
埼玉六宿スタンプラリー
このスタンプラリーは、県内の日光街道六宿(草加・越ケ谷・粕壁・杉戸・幸手・栗橋)をめぐっていただくものです。スタンプラリー実施期間中に、各宿で開催する観光ガイドによるツアーへの参加、対象イベントへの参加、自身による自由散策を行い、六宿のうち四宿以上のスタンプを集めると、抽選で日光街道埼玉六宿にちなんだ品をプレゼントがいただけるそうです。詳しくはこちら。

当館は「粕壁宿」のスタンプ設置場所となっています。
また、当館では宿場町の案内地図を配布していますので、スタンプラリーのついでに、宿場町のジオラマを御覧いただき、往時の町並みを感じながら、町を散策していただければ幸いです。

粕壁宿散策リーフレット類

余談ですが、「埼玉六宿」という言葉について。
宿場町が機能していた当時(江戸時代)の人たちの言葉では、六つの宿場町を数える場合、六宿(ろくしゅく)でなく、「六ケ宿」(ろっかしゅく)と表記したようです。もっとも、埼玉県内の宿場については、越ケ谷宿の間の宿(あいのしゅく)の大沢町を宿場町として数える場合もありました。実際に、粕壁宿・大沢町・越ケ谷宿を「三ケ宿」(さんかしゅく)と数える古文書もあります。
「埼玉」については、江戸時代には、当然「埼玉県」という枠組みはありませんが、古代律令制以来の「埼玉郡」という領域がありました。現在「埼玉六宿」のうち「埼玉郡」だったのは越ケ谷宿・粕壁宿で、草加宿は「足立郡」、杉戸宿・栗橋宿は「葛飾郡」に属していました。草加~栗橋の六ケ宿が「六ケ宿」としてまとまり、古文書などの歴史の表舞台に登場することは、管見の限り目にしたことはありません。
ですから、スタンプラリーの「埼玉六宿」は、ともすると”江戸時代っぽい”言葉に聞こえますが、実はきわめて現代的な言葉です。埼玉県の六つの宿場町が一つにまとまったという意味で、「埼玉六宿スタンプラリー」は歴史的にも興味深い取り組みだと思います。

三上於菟吉ウォークが開催されました

本日、夏季展示「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか」展の最終日です。
それに合わせて、三上於菟吉顕彰会主催・春日部市教育委員会後援の「三上於菟吉ウォーク」が開催されました。

於菟吉終焉の地(八丁目)

協力いただきました、かすかべ案内人の会によるご案内のもと、郷土資料館、三上於菟吉の下宿先跡(粕壁東)、終焉の地(八丁目)、八幡山(浅間山・浜川戸)、県立春日部高等学校(八木崎)ほか粕壁界隈の関係地をめぐりました。約2時間のゆっくりとした行程でしたが、天気にも恵まれ、於菟吉ゆかりの地を楽しく散策できました。

旧制粕壁中学ゆかりの八幡山

案内人の会と顕彰会の皆さん、参加者の皆さんお疲れさまでした。市内には例えば俳人加藤楸邨先生ゆかりの地など、文学ゆかりのスポットがいくつかございます。皆さまも、これから秋にかけて、宿場巡りなどとも合わせて、巡ってごらんになってはいかがでしょうか?


 

鉛筆 夏季展示記念講演会を開催しました

平成29年9月2日(土)、視聴覚ホールにおいて夏季展示記念講演会を開催しました。
この講演会は、
夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展(9月3日まで開催)を記念して開催するもので、文学研究家の染谷洌(きよし)先生をお招きして、「三上於菟吉と長谷川時雨のこと」という演題でご講演いただきました。
染谷先生
ご講演では、三上於菟吉の主要な作品の内容や特徴を紹介され、戦前の文壇・文芸界のなかに位置づけながら、彼の作品を鋭く論評されていました。県東部地域の文芸史に造詣の深い染谷先生ならではお話で大変興味深く拝聴いたしました。

ご講演の後には、会場から於菟吉の作品についての質問があり、また郷土資料館の企画展示室が受講者の皆さんで溢れかえりました。春日部ゆかりの小説家・三上於菟吉やその作品に対して、受講者の皆さんのご興味・ご関心を惹きたてる講演会になったのではないでしょうか。


夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展は、明日9月3日(日)がいよいよ最終日となります。お見逃しなく。

10月3日、11日に開催される文化財めぐりの参加者を募集します

文化財めぐりの参加者を募集します。
10月3日、11日にマイクロバスで市内の素晴らしい建造物や史跡、天然記念物などの各種文化財をめぐります。
 ご応募をお待ちしております。


開催日時 

平成29年10月3日(火曜日)・11日(水曜日) 午前9時~午後4時

場所

  • 教育センター(集合・解散)
  • 郷土資料館
  • 春日部八幡神社・春日部稲荷神社
  • やじま橋
  • 塚内古墳群()
  • 小淵山観音院仁王門()()
  • 神明貝塚
  • 西金野井香取神社
  • 花蔵院)四脚門()
  • 蓮花院)のムク

対象

市内在住・在勤・在学の成人

募集人数

各開催日20人

費用

無料

申し込み方法

ハガキまたはメールで、 参加者全員の住所・氏名・生年月日・電話番号、参加希望日(複数日選択不可)を記入の上、平成29年9月20日(水曜日)(必着)までに、文化財保護課あて申し込んください。はがき1枚、メール1通に付き参加者2人まで記入できます。
抽選結果は平成29年9月26日(火曜日)までに応募者全員に通知します。

送付先住所

〒344-0062 春日部市粕壁東三丁目2番15号
春日部市 教育委員会 文化財保護課 あて

送付先アドレス

メールアドレス:bunkazai@city.kasukabe.lg.jp

メールで応募の場合は、受信確認メールを返信しますので、送付先アドレスからのメールを受信できるように設定をお願いします。また件名を無記入で送信すると迷惑メール対策のためサーバーで削除される恐れがありますので、件名に「文化財めぐり応募」と記入してください。

道の駅「庄和」『新編図録春日部の歴史』からのご紹介19

「道の駅」とは、平成5年に創設された制度で、市町村等からの申請に基づき、国土交通省が登録を行っており、平成29年4月21日現在で全国1117駅が登録されています。道の駅「庄和」は、平成17年3月27日に開業しました。
幹線道路沿いで、休憩所と地域振興施設が一体になった施設が多く、国道4号バイパス沿いの道の駅「庄和」でも地元農家が生産している米、野菜、果実などを販売し,連日多くの人でにぎわっています。

なお、道の駅「庄和」でも『新編 図録 春日部の歴史』を販売しています。ぜひご利用ください。

「農業経営の多角化」『新編 図録 春日部の歴史』260ページ
『新編 図録 春日部の歴史』販売のお知らせ
道の駅庄和

市民の方から資料の寄贈を受けました

本日、市内にお住まいの方から、棹ばかりを寄贈していただきました。
棹ばかり3点
この棹ばかりは、昭和20年~昭和35年頃まで、麻縄製造・販売されていたお宅から寄贈いただいたものです。先代が終戦後に粕壁に引っ越し、麻縄製造業を開業して以来使っていたものだと伝えられています。
大・中・小の3種類があり、大の分銅には「定錘秤量八拾瓩」、中には「定錘秤量拾五瓩」、小には「定錘秤量七瓩」とあります。「瓩」はキログラムと読みますので、大は80kg、中は15kg、小は7kgまでというように、モノの重さに応じて棹ばかりを使い分けていたことがうかがえます。縄の原料や製品の重量を量るときに使ったのでしょうか。



ところで、昭和32年(1957)の『春日部市商工名鑑』には、先代のご主人は「棕梠縄(しゅろなわ)加工卸」の業者として掲載されています。棕梠(しゅろ)とは、ヤシ科の常緑高木のことで、皮の繊維は縄・刷毛(はけ)・箒(ほうき)などに加工されます。棕梠縄は、天然繊維のなかで最も腐敗しにくいといわれ、今でも造園の竹垣などによく使われるそうです。
昭和32年(1957)当時、春日部市内には棕梠縄をはじめ、縄の製造・加工卸などの業者さんが8軒存在していました(『春日部市商工名鑑』)。しかし、高度経済成長期にナイロン等の化学繊維が登場すると、棕梠縄や藁縄にとってかわるようになり、従来の縄製造・加工業は衰微していくことになります。ご寄贈いただいたお宅でも、昭和41年(1966)には他の商売をされていたそうですので、化学繊維の登場が商売の岐路になったのかもしれません。

しかし、化学繊維が登場するまで、春日部で棕梠縄が製造・販売されていたことはゆるぎない事実です。棕梠縄や藁縄が、戦後の経済成長の礎を築いたといっても過言ありません。この棹ばかりは、春日部における戦後の復興の歴史を今に伝える資料といえそうです。

寄贈いただいた方には、改めてお礼を申し上げます。

25回目を迎えた土器づくり教室を開催しました

7月30日、8月20日(全2日間)、「土器作り教室」「産直の里内牧体験」を開催しました。
1日目(7月30日)は、粘土をねって形を作り、縄や貝塚から発掘された実物の貝殻などで模様をつけました。参加者の方々は、試行錯誤しながらオリジナルの縄文土器を形作りました。
2日目(8月20)は、内牧公園で土器の野焼きを行いました。職員が土器を焼いてる間、火おこし体験と勾玉作りにチャレンジしました。火おこし体験ではマイギリ式の道具を使い、2組のご家族が見事に火おこしに成功しました。午後は近隣農園にてブルーベリー狩りを体験しました。沢山実った紫紺のブルーベリーを穫りとりました。

土器成形の様子
土器成形の様子
火おこしの様子
火おこしにチャレンジ
収穫体験の様子
収穫体験の様子
土器焼き後の様子
完成した土器を前に自分の作品を探しています

ご興味のある方は来年参加してみてはいかがでしょうか。
毎年、広報かすかべ7月号、ホームページで参加者を募ります。

郷土資料館夏季展示ギャラリートークを開催しました

平成29年7月22(土)・8月19日(土)・8月20日(日)、資料館企画展示室で夏季展示ギャラリートークが開催されました。
第57回の夏季展示「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」展の展示品を見ながら、展示を担当した学芸員による解説がおこなわれました。
昭和初期に活躍した大衆作家、三上於菟吉の名は知らなくても、何度も映画化されている「雪之丞変化」はご存知の方も多いのではないでしょうか。
解説により、初代直木賞選考委員も務めた、郷土出身の著名作家の三上於菟吉の名を、身近に感じることができたかもしれません。
夏季展示は、9月3日(日)まで開催しております。また、9月2日(土)には染谷洌先生による講演会があり、ただいま申込受付中です。

ギャラリートークの風景

学校 学校の先生向けのホームページを公開しました

郷土資料館の教育委員会ホームページに、学校の先生向けのページを制作しました。

郷土資料館所蔵資料を小学校・中学校の授業等でよりご活用いただくため、過去の資料活用実績を公開し、比較的扱いやすく活用しやすい資料を「学校教材用貸出リスト」として掲載しました。


後者の「学校教材用貸出リスト」の制作にあたっては、平成28・29年度の博物館実習生の協力を得ました。写真や動画に映っている青年はみな当館の実習生です。
学校の先生方にご覧いただき、資料が活用され、子どものたちの学習に役立つことを期待しています。

このほか、
「かすかべデジタル写真館」にも古写真を追加しましたので、あわせてご活用いただければ幸いです。

吾妻鏡『新編図録春日部の歴史』からのご紹介18

『新編図録春日部の歴史』では、中世の項で鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡(あづまかがみ)』の記事を多く使用しています。『吾妻鏡』には、中世武士である春日部氏関係の記事をはじめ、下河辺荘(しもこうべのしょう)をおさめた下河辺行平(しもこうべゆきひら)や太田荘(おおたのしょう)の地頭(じとう)、太田行朝(おおたゆきとも)などの記事が確認できます。

この『吾妻鏡』は、国立公文書館のデジタルアーカイブから、原本の写真をみることができます。ぜひご覧ください。


『新編 図録 春日部の歴史』に掲載した記事の巻、各巻内のページ番号
*リンク先は国立公文書館デジタルアーカイブの「件名・細目詳細」です。
(春日部氏関係の記事)
宝治元年6月10日条 
吾妻鏡 巻三十八 25ページ
宝治元年6月22日条 
吾妻鏡 巻三十八 29~31ページ
(下河辺行平関連の記事)
建久6年11月6日条 
吾妻鏡 巻十五 72ページ
建久4年8月9日条  
吾妻鏡 巻十三 42ページ
建長5年8月30日条 
吾妻鏡 巻四十三 26ページ
寛元3年7月26日条 
吾妻鏡 巻三十六 35ページ
(太田行朝関連の記事)
建久5年6月30日条 
吾妻鏡 巻十四 20ページ

「下河辺氏・太田氏・春日部氏」『新編 図録 春日部の歴史』44ページ

警報の種類を知らせるチラシ『新編図録春日部の歴史』からのご紹介17

日中戦争当時に粕壁町防護団から出された警報の種類を知らせるチラシを紹介します。
防護団(ぼうごだん)とは、昭和7年(1932)ごろから各地で組織された防空のための組織です。昭和14年(1939)に消防組と防護団からなる警防団が発足するまで活動しました。
チラシには、それぞれの警報の際のサイレンや警鐘(けいしょう)の鳴らし方が細かく示されています。戦時中、市民の日常生活が緊張の連続であったことがわかる貴重な資料です。

「戦時生活」『新編 図録 春日部の歴史』224ページ

警報の種類を知らせるチラシ

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成29年8月5日(土)、郷土資料館展示室で「体験ワークショップ からくり屏風を作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「からくり屏風」を作りました。屏風にみたてた板を動かしていくと、4つの絵柄が出てくる不思議な屏風に、参加した子供たちは大変喜んでいました。
ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
次回ワークショップは、平成29年11月12日(日)に「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ります。ご参加をお待ちしています!

ワークショップ風景
ワークショップ風景

県立歴史と民俗の博物館「くらべる古美術」で円空仏が展示されています

埼玉県立歴史と民俗の博物館で開催されている企画展「くらべる古美術」で、小淵山観音院所有の埼玉県指定文化財の円空仏群のうち「不動明王立像」が展示されています。また常設展示第4室にも「役行者倚像」が、県内の5体の円空仏や仏像などとともに展示されています。
「くらべる古美術」は、さまざまな古美術作品について「かたち」・「色」・「モチーフ」の3つを大きなテーマに、くらべる楽しみをご紹介する展示です。円空仏だけでなく、県立歴史と民俗の博物館が収蔵する数多くの古美術作品が、初心者にもわかりやすい解説とともに紹介されています。
暑い日が続きますが、冷房の効いた館内でたくさんの美術品に囲まれながらくつろいでみてはいかがでしょうか。

●会期:平成29年7月15日(土)~8月31日(木) 9:00~17:00(観覧受付は16:30まで)
★休館日:月曜日
●会場:埼玉県立歴史と民俗の博物館(さいたま市大宮区高鼻町4-219)
●観覧料:一般400円、高校生・学生200円(中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方(付添1人含む)は無料)

幸松地区公民館に粕壁宿ジオラマを展示しています

本日、幸松地区公民館に手作りの粕壁宿ペーパークラフトを展示しました。
5月から展示していた粕壁南地区公民館を去り、幸松地区公民館にやってまいりました。
ジオラマ設置の様子
今回は、ジオラマ設置の作業風景を載せます。模型のパーツをボルトで固定しているところです。

手づくりの粕壁宿模型は、粕壁宿再現プロジェクトに参加した子どもたちが造ったペーパークラフト模型をもとに、江戸時代の粕壁宿の町並みを復元した模型です。
模型の詳しい解説については、
「ペーパークラフトでめぐる粕壁宿」(郷土資料館ホームページ)をご覧下さい。

幸松地区公民館のジオラマ展示
設置後、さっそく公民館の利用者のみなさんの人だかりが。
「作るの大変だったでしょうね」と感想をもらしていました。
幸松地区公民館では、比較的明るいスペースに展示させていただきました。2階から模型の全容をご覧いただけます。11月上旬まで展示予定です。お近くの方はぜひご覧ください。

博物館実習、一区切り。

7月25日からの博物館実習も本日で一区切りです。
本日は、館蔵資料の研究のために町にでてフィールドワークの予定でしたが、あいにくの天気のため館内の実習になりました。
午前中は、資料の取り扱い。掛け軸と巻子の取り扱いを行いました。みなさん、大学の授業で一度は取り扱いを練習したことがあるようでしたが、手元がどこかぎこちない感じでした。人に見られていることが、より一層緊張感を誘いますよね。



午後は、実習1週間を振り返って、みんなでディスカッション。

「バックヤードや収蔵庫にこんなにたくさん資料があるとは思わなかった」「資料に対する理解を深めて、一般に普及していくことが大切だと思った」など、資料館の裏側をみて、皆さんの学芸員観、博物館観も少しは変わったのかもしれません。
最後は、当館の課題や改善点について、忌憚なくご意見いただきました。

実習生には、
9月2日の夏季展示記念講演会もお手伝いいただく予定になっていますが、とりあえず1週間お疲れさまでした。

資料整理と写真撮影をしました

本日は、市民の方に寄贈してしただいた生活関係の道具の資料の整理をしました。今と形が変わっている道具も多く、資料に書かれている情報からその資料が何なのか、読み取るのに少し苦労しました。他の実習生のみんなと考えながら資料整理を行うことができました。また、お昼休憩をはさみ午後からは、ホームページに載せる資料の目録のための資料撮影を行いました。私は、趣味で少しカメラを扱っているので自分の知っていることを他の実習生のみんなに伝えながら、コミュニケーションを取りつつ撮影を行うことができました。
撮影した炭火アイロン

銃剣と実習生
(平成29年度博物館実習生)

体験講座わらじづくりのアシスタントをしました

本日は親子体験講座でわらじづくりをしました。
私たち実習生は、午前中に打ち合わせやわらじづくりの最終確認を行いました。



午後からはいよいよ本番です。子供たちは、はじめは苦戦していましたが、作業を進めていくうちに真剣になっていく様子がうかがえました。
実習生も子供たちにわらじづくりのお手伝いをしました。しかし、行動を言葉にして伝えることが出来なかった点が課題です。




わらじが完成したら、江戸時代の旅人の格好をして写真撮影をしました。皆さんにとても喜んでいただけて良かったです。



わらじづくりに参加してくださった皆様、本日は誠にありがとうございました。

(平成29年度博物館実習生)

ミュージアムスタンプラリーやってます

埼玉県博物館連絡協議会の東・北ブロックでは、同協議会に加盟している東部・北部ブロックの館園でスタンプラリーを実施しています。

3館園のスタンプを集めると「素敵な景品」
5館園のスタンプを集めると「スペシャル景品」
を差し上げます。

スタンプ台紙はスタンプラリー実施館園で配布しています。
※こちら(
H29台紙.pdf)を印刷してもご参加いただけます(なお、日本工業大学工業技術博物館の休館日は8月6日~23日となります。恐れ入りますが、台紙をご訂正ください)

夏休みは各所でスタンプラリーを開催しているようですが、地元や近隣の博物館を巡ってみてはいかがでしょうか。ミュージアムスタンプラリーは、平成29年11月30日まで開催していますので、気長にお楽しみいただけると思います。