2014年6月の記事一覧
いじめを許さない(その2)
以下は、学年ごとに取り組んだ内容です。(報告書を簡単にまとめたものです)
☆1学年
・学年目標「なかよし」について・・・友達と仲良くするにはどうし
たらよいかな?
・ふわふわことば、ちくちくことばをかんがえよう!
・いろいろな友達のことを知ろう。「補聴器」「装具」「にこにこ
教室」って何?
☆2学年
・校長先生が読み聞かせしてくれた「私の妹」をもとに話し合お
う!
① 「あの妹があなたのクラスにいたら,どんなことをしてあげたいですか?」
と学級毎になげかけ、「自分だったらこうする」ということを
ワークシートに書いた。
②ワークシートを学年集会に持ち寄り,「あの妹」の友達として
どうしてあげたいのかを話し合った。
③最後に2年生の約束を確認した。
・いじめを見たらだまっていない
・友だちの気持ちを考えて行動しよう
・いやなことは「いや」とはっきり言おう
☆3学年
・「いじめとは何か」「いじめられたらどうするか」「いじめを見
たらどうするか」
を学年で話し合った。
・その後,教師が子どもの頃のいじめに関する体験を話した。いじめを防ぐために自分ができることを一人一人紙に記入し,学年掲示板に掲示した。
☆4学年
・各学級でいじめのないクラスにするためにできることを話し合い
発表した。
・その後各担任から話をし、校長先生からも命の尊さについての話
を頂いた。
☆5学年
・事前に各クラスでいじめをしないためにどうしたらよいか話し
合った。
・学年集会では、各クラスの話し合いの内容を発表し合い絶対にい
じめをしない・させない・いじめられないを宣言し合った。
・そしていじめをすることは犯罪であることをよく肝に銘じた。
いじめられている人を見かけたら、声をかける・助ける・先生や
家の人に相談する。一緒に遊ぶ、いじめている人を見かけたら、
止める・やめさせる・大人に相談する・・・など勇気をもって取り
組もうと誓い合った。
☆6学年
・各学年で話し合ったことを発表し、学年の3人の教師からそれぞ
れの経験や思いを話した。
・最後に校長先生から,星野富弘さんの詩集から「いのちより大切
なもの」を朗読していただき,いのちについて考える時間をもっ
た。昨年度行った校長先生の「いのちについて考える授業」の際
の卒業生の感想を紹介し、いのちの重みについて真剣に考える時
間を全員で共有した。
本校では、各学級で第1回目のいじめのアンケートを実施してい
るところです。昨年度の秋の調査において、「あなたは今、いじめ
られていますか」との最初の質問に14名の児童が「はい」と答え
ております。その後、担任が詳しく話を聞いたり、指導したりして
高学年の1件まで解決することができました。低学年においては、
ケンカ等のトラブルで少し叩かれたり嫌なことを言われたりしたこ
とでいじめを受けていると回答している場合もあります。いじめへ
と発展しないためにもこの初期の段階で問題解決に向けて速やかな
対応をしていく必要があります。高学年での1件は保護者に詳細に
説明し謝罪して、継続して学級・学年で解決に向けて取り組んでい
るところです。
我孫子市全体では、小学校で約6%、中学校で約2%の子ども達
が「いじめを受けている」との結果が出ています。小学校で多いい
じめは、「嫌なことを言われた」「仲間はずれをされた」「暴力を
受けた」等があります。又、誰に相談しましたかについては、先生
が41%、親が33%、友達が24%となり学校の先生に相談して
いる割合が前年度よりも増えております。
いじめそのものの数は減少傾向にありますが、いじめを見た子どもは小中学校とも「黙って見ている」「一緒に笑ったりからかったりしている」子の割合は増えています。
「相手がいやがることはすべていじめ」であり、いじめを見ている周りの子の力が大きく影響することを肝に銘じて、子ども達と一緒に今後も考え続ながら、具体的対応策をしっかりと取っていきたいと思います。
いじめを許さない
「ばか」「あほ」「ちび」「ぶす」・・・いじめの最初の言葉です。何気なく始まるこの言葉が次に「うざい」「消えろ」となります。そして最後は「死ね」という言葉まで出てくることが多いです。いじめは犯罪と同じです。
6月は全校でいじめゼロを目指す取り組みをします。6月2日の全校朝会では、いじめを題材にした実話「私の妹」というお話をしました。自分の妹が小学校時代に悲惨ないじめに合い、不登校になり最後は命を落とすお話です。妹をいじめた人達はやがて高校生になり窓の外を笑いながらおしゃべりしながら通っていくというストーリーです。
合唱部の協力を得て、ユーミンの「ひこうき雲」のピアノ伴奏と合唱を披露しながら読み聞かせをしました。黙って聞き終えた子ども達の中で泣いている子もおりました。
子どもの心に本当にいじめは怖いことなのだと実感できたのだと思いました。
いじめの構造は、いじめられる子・いじめる子・はやし立てる子・見て見ぬふりする子がいます。大事なのは、大多数の見て見ぬふりをする子の存在です。
先月下旬の新聞報道で、長崎県の中学3年生の男子生徒がいじめを苦にして自殺した事件が紹介された記事がありました。無料通信アプリ「LINE」(ライン)を使って複数の同級生に自殺意志を伝え、一部の保護者もそのことを知っていたが、誰も自殺した両親や学校に伝えていたかったそうです。子どもを亡くした父親は、「子どもが自殺しようとしていることを知っているのに、死ぬまで誰も私達や学校に教えてくれなかった。それこそが最大のいじめではないか。」と語っています。
いじめを見たら黙っていてはいけないということです。周りからの力が解決するのに大事です。
文部科学省の調査でも、小学4年生から中学3年生までの6年間で約9割の子ども達が「いじめられる側」又は「いじめる側」に少しでも関わっているデータがあります。いじめは本当に人ごとではありません。自分自身の問題としても真剣に考えることが必要です。
去年、国が作成した「いじめ防止対策推進法」の第四条(いじめの禁止)の条項に、
児童等は、いじめを行ってはならないと明記されています。
いじめはどの学校でも、どの学級でも起きることがあり得ます。本校では、どの学級もいじめを担任教師と共に解決できる集団となるよう真剣に取り組みます。
子供同士のいじめ問題で心配なことがありましたら些細なことでも学校までお知らせ下さい。