校長室のひとりごと「デフリンピック」
もともと体育教師の私は、これまで様々なスポーツを経験し、様々な角度からスポーツに関わってきました。そんな私なりの持論ですが、スポーツで一番大切なことは「情報」だと思っています。もちろん技術や体力、経験、時には「気合い」なども大切ですが、それらを最大限に発揮するためには、その時の気温や風、湿度など外的な情報を正しく判断し分析すること、つまり「情報分析」が大切です。では天候などの外的な情報をどうやって入手しているかと言えば、肌に当たる風の強さや風向き、体感で得る気温や湿度、会場の喧噪や様子など、いわゆる「五感」と言われる感覚が中心です。
さて、日本で初めての「デフリンピック」が東京で開催されます。デフリンピックとは耳の聞こえにくいアスリートのための国際スポーツ大会で、五輪やパラリンピックのように4年に一度の開催、第1回の開催は1924年にフランス、パリでの開催でした。そして100周年の今大会が東京で明日開幕します。話を戻しますが、スポーツで大切な外的な情報の中には「耳」から得る情報も少なくありません。例えばスタートのピストルの合図、ゲーム中の審判のホイッスル、会場の応援の様子など・・・例えばデフリンピックでは陸上の短距離はスタートライン上の「スタートランプ」が赤く光れば「位置について」赤から黄色に変われば「用意」青に変われば「ドン!」というように、本来は「耳」から得る情報を「眼」からの情報「視覚による情報保証」が各競技でなされているのがデフリンピックの大きな特徴です。私の教え子もサッカーで出場します。デフリンピックに注目したいと思います。