校長室のひとりごと「竹林の小径」
京都といえばどんな風景、景色を思い浮かべますか?6月に行った修学旅行3日目は、嵐山方面の散策で「竹林の小径(こみち)」に行きました。この「竹林の小径」近辺は平安時代に貴族の別荘地だったそうで、手入れされた竹林が両側を覆う400mほど続く道で、小倉山歴史的風土特別保存地区の日本を代表する景観の一つです。行ったことがなくても一度はその映像や画像を見たことがあるのではないでしょうか。実際にこの小径を散策すると、両側の竹が道を覆い、その間から微かな木漏れ日が、日常の雑踏を忘れさせてくれる心地よい空間です。
近年京都はオーバーツーリズムが問題となっていますが、6月の修学旅行でも「竹林の小径」は混み合い「人・人・人・・・」でした。それでも特別な景観に、初めての生徒達は感激していたものです。その「竹林の小径」での問題が話題になっています。「落書き」です。青々と立ち並ぶ竹に無数の心ない文字や記号が深く刻みつけられ、その被害は実に350本とも言われています。落書き被害は7.8年前から確認していたそうですが、ここ1.2年で急増しているそうです。これらの落書きは竹の表面を削ってしまっており、そこから竹が弱り枯れてしまう原因にもなり安全性の面でも大きな問題です。落書きが酷く弱ってしまった竹はやむをえず伐採される措置がとられるそうです。日本が誇る美しい景観を守るために、国籍などは関係なく観光客一人一人のマナーが問われています。