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2024年10月の記事一覧

校長室のひとりごと「◯◯の秋」

 雨ということもあり今朝は随分と寒く感じましたね。11月を目前にやっと、本格的な秋の到来といったところでしょうか。気づけば日没時間も早まり、日の出も随分と遅くなり「秋の夜長」になってきました。校長室に日差しが直接入るようになったということは、夏に比べるとやはり太陽の軌道が傾き冬に向かっていることを実感します。そんな秋本番、皆さんの秋は、どんな秋でしょうか。

 いつものようにインターネットであれこれ閲覧していると「◯◯の秋ランキング」なるサイトを見つけました。このサイトによると第1位は「紅葉の秋」綺麗な紅葉を見たいとの結果です。第2位は、秋の味覚を存分に楽しみたいと「食欲の秋」、第3位は、やっと涼しくなり体を動かしたいと「スポーツの秋」、以下「読書の秋」「睡眠の秋」「芸術の秋」「旅行の秋」「音楽の秋」「実りの秋」「行楽の秋」と続いています。順位はともかく、どの秋も想像するだけで楽しいのは私だけでしょうか。

 ところで、近年温暖化の影響でしょうか、いつまでも残暑が続き、やっと秋が来たかと思えば、すぐに寒くなって冬になってしまい、その冬を終えて、暖かな春の日差しを感じたかと思えば、もう5月には暑くなってしまう。日本が誇る「美しい四季」が、秋、春のない「二季」になってしまうのではと心配になってしまいます。

 などと書いてきましたが、まずはこの週末は季節外れの「台風」に気をつけましょう。

 

校長室のひとりごと「教育相談」

 今日から「教育相談(三者面談)」が始まります。3年生は進路について真剣に考える時期、実際に受験する学校を決めてゆく、いわゆる三者面談です。1.2年生も三者で教育相談を行いますが、学校での様子を伝え、保護者からは家庭での様子を学校に伝える相互理解の機会とすることが目的です。本校では前期の通知表に「所見(担任からのコメント)」は記入しないため、学習の様子などをより詳しく伝えるという場でもあります。
 3年生にとって進路希望を決める重要な面談だと書きましたが、3年生は夏休みを中心に高校の学校見学や相談会等に参加し、受験校を絞り込んでこの面談に臨みます。数年前に比べると、受験のスケジュールは年々早まっており、私立の高校の多くは12月に出願というスケジュールなので、私立を受験する場合は11月中に最終決定しなくてはなりません。今回の面談で受験校が決まれば、あとのトラブルを避けるため家庭より「〇〇高校を受験します」という文書を中学校に提出してもらい、それを受け学級担任は出願時に必要な「調査書(内申書)」などの作成、学校としての諸手続きを始めます。
 私も3年生の担任だった時には三者面談を行ってきましたが、担任として一番困るパターンは、生徒と保護者の意見の食い違いです。例えば生徒は生徒なりに考え、第1希望に私立の高校を選んできましたが、保護者は保護者で「うちは私立は無理!公立高校で!」などというパターンです。これでは話は進まないため、再度家庭で考えをまとめた上での再面談、再々面談となるわけです。そうならないように事前に「進路希望調査」をとったり、生徒たちに指導はしてきました。
 3年生の担任は生徒たちの未来、人生に関わるという責任があります。中途半端に面談を終わらせるつもりもありません。3年生にはぜひ家庭内で合意形成をしたうえで面談に臨み有意義な面談になると良いですね。

校長室のひとりごと「江戸しぐさ」

 皆さん「江戸しぐさ」ってご存知ですか。「おもてなし」も素晴らしい日本文化ですが、この「江戸しぐさ」も私が大好きな世界に誇れる日本文化の一つです。もともと江戸時代の町人達から広まったとされる「江戸しぐさ」ですが、当時の江戸の人口密度は相当なものだったと伝わっています。狭い街並みにひしめきながら暮らしていたからこそ生まれた、「ちょっとした仕草」こそが「江戸しぐさ」です。(近年の調査で江戸時代に存在していたか定かではないとされましたが)

 例えば「傘かしげ」。雨の日に傘をさしながら狭い江戸の路地を歩けばすれ違いもままなりません。そんな時にはお互いに傘の相手側を開けるように傾けすれ違います。こうすることで相手に傘の雫が垂れることも防げるのです。同じような仕草「肩引き」という仕草があります。狭い路地をお互い相手側(内側)に身を開き肩を引くようにすれ違うことで相手と目が合い「すみませんね」という気持ちを込めた思いやりの仕草です。次に「うかつあやまり」、このように相手を思いやっていてもうっかり相手の足を踏んでしまうことありますが、そんな時には、グッと堪えて「うっかり足を出したばかりに」と踏まれた側が先に謝ることで「いやいや私こそ本当にすみませんでした」と、結果としてケンカにならず知り合いにもなれるという仕草です。もし踏まれた側が「痛えな、どこ見て歩いてやがんで」となれば「何を〜そんなとこに足を出してるお前さんが悪いんだ」とケンカになることも防げるという利点があるようです。「江戸しぐさ」、実に江戸の町人達の知恵と思いやりにあふれた文化ですね。

人と人との関わりが希薄になり、更には物騒な現代社会においてこそ、日本人として「江戸しぐさ」を見直したいものです。

校長室のひとりごと「おもてなし文化」

 本日、本校を会場に「第63回関東甲信越地区中学校技術家庭科研究大会(千葉県大会)が行われます。遠くは新潟県や山梨県の先生方も参加します。

 今日の研究大会のために野田市の家庭科部会の先生達は、昨年から何度も集まり、研究を重ねてきました。その代表として本校3年生の家庭科の授業をモデルとして参観していただき、他市や他県の参加者からご意見をいただき、関東甲信越地区の各県、各市町村、さらに各中学での授業改善に役立てることが目的です。

 昨日は会場となる体育館、駐車場になるグランドのライン引きなど野田市と鎌ヶ谷市の技術家庭科部会の先生方が集まり準備してくれました。本校は会場をお貸しするというスタンスなのですが、本校の先生方も周囲の掃除や体育館の片付けなど進んでお手伝いしてくださいました。遠方からのお客様を迎えるための、ささやかな「おもてなし」の気持ちでの行動です。

 昨日のこの場では、日本には他国の人たちも認める素晴らしい独自の文化があることを話題にしました。この「おもてなし」という気持ちや行動も、誇れる立派な日本文化の一つです。誰に頼まれたわけでもないそんな先生方の「おもてなし精神」が生徒たちにも広まって行くことを願っています。

校長室のひとりごと「SNS動画」

 最近、外国人観光客によるSNS動画が話題になっています。例えば、元体操選手の女性が神社の鳥居に飛びつき懸垂運動をしたり、参道に続く階段で倒立しながら階段を降りる様子がSNSにアップされているものです。また、ダンサー集団と思われる男性が乗客がたくさん乗っている電車内や交差点内などで、ブレイクダンスする動画などです。報道で知ったことなので、その意図など詳細はわかりませんが、少なくともその動画に写っている他の観光客や乗客は、迷惑そうに「ドン引き」の様子です。動画を観た外国人観光客は一同に「その国の文化を尊重すべき、失礼だ!」とインタビューに答えていました。

 確かに陽気で「ノリ」の良い国や地域なら「イエ〜い」など称賛されるかもしれませんが、日本のモラルや常識では考えられないことですよね。学校でも「公共の場では他の人の迷惑にならないように!」などと当たり前に指導します。ご家庭でも同様のはずです。改めて、その土地土地の風習、慣習、文化を尊重しなくてはいけないと考えさせられました。

 ところでニュースで見たこの映像には、映像を撮っている本人達以外の一般人がスマホで撮影する姿も映っていました。想像でしかありませんが、そんな一般人が撮影した動画をSNSでアップしたり、興味本位で見たりすれば視聴数も増え「よし、次は…」とさらにエスカレートしたり「じゃあ僕も私も…」となってしまことが心配でなりません。

 日本には日本の良さがたくさんあり、それが認められているからこそ多くの外国人が訪れるのでしょう。

校長室のひとりごと「小中学校音楽会」

 今日、明日の二日間「野田市小中学校音楽会」が野田ガスホール(旧文化会館)で行われます。この音楽会は、野田市の小学校20校、中学校11校による日頃の音楽的活動の発表の場です。吹奏楽の演奏であったり、合唱であったり、和太鼓演奏や、ボディパーカッションなど、その学校で日常的に取り組んでいる音楽活動を発表します。二日間に分けて開催されるため、すべての学校の発表を互いに鑑賞することはできませんが、それでも両日とも中学生は小学生の元気いっぱいな発表を、また小学生は中学生の迫力ある演奏や合唱などの発表を見ることで、何かを発見したり意欲を湧き立てられたりするものです。

 本校は、3年生全員での合唱を明日23日の1番最初に発表します。曲目は「足跡」、「Cantare〜歌よ大地に響け〜」の2曲です。過日行なわれた文化祭でご覧になった方はわかると思いますが、本校3年生の合唱は、私が言うのもなんですが本当に鳥肌もので素晴らしいです。私も今から楽しみでなりません。

残念ながら、チケットは前売りですので、当日ご覧になれませんが、同じく3年生の合唱を11月9日の「川間地区ふれあいの広場(川間地区社会福祉協議会主催)」でも発表します。こちらは本校体育館を会場に無料でどなたにも参観いただけますのでどうぞお越しください。

校長室のひとりごと「ヘルメット着用率」

 日ごろ皆さんは自転車を利用しますか?
 全国の警察が7月に都道府県ごとに自転車乗車中のヘルメット着用について調査しました。調査は都道府県ごとに駅周辺や商業施設、時間帯は午前7:30から8:30と午後3:00から4:00、通学通勤や買い物での自転車利用に焦点を絞った調査です。
 自転車乗車中の死亡事故の9割がヘルメットを着用していなかったことから、昨年ヘルメット着用が努力義務化されました。昨年の調査では、ヘルメット着用率の全国平均は13.5%に留まっていましたが、今回7月の着用率調査の全国平均は17.0%と微増ですが少しずつ着用が広まっているという結果でした。
 都道府県別で見ると、愛媛県が昨年度に引き続き69.3%で堂々の1位、2位は大分県、3位群馬県、以下長野県、山口県、鳥取県と続きます。ちなみに立地的に坂道が多く自転車の利用者が少ないといわれている長崎県の着用率は12.0%で、なんと千葉県は6.5%で47都道府県中の46位という結果です。調査対象人数の差や個人差などがあるためこの結果を一概に「千葉はダメだ」とはいえませんが、この結果をしっかりと受け止め、仮に千葉が1位だったとしても、自分や家族、大切な人がヘルメットを着用せずに事故に遭遇してしまうなんてことがないよう「ヘルメット着用の輪」を広げていきたいものです。

校長室のひとりごと「未来を見据えて」

 先週、盛岡に行ってきました。全日本中学校長会研究協議会に参加したためです。千葉県からは53名の参加でしたが、南は沖縄、北は北海道まで約2000人の中学校の校長が集まり、今日的な教育課題について様々な協議を行いました。

 記念講演では国立天文台水沢VLBI観測所の「本間希樹 所長(東大大学院助教授)」による「黄金の國いわて発 銀河系経由 ブラックホールへの旅」。本間所長は、人類が100年かけて少しずつ解明してきたブラックホールの存在を決定づける偉業、ジグソーパズルの最後のピースを見つけた世界的プロジェクトの一員です。その最後のピースとは、ブラックホールの画像です。つまり撮影に成功した天文学者です。ブラックホールとは、重力が強すぎて光でさえもその重力に吸い込まれてしまう天体だそうで、天文学に疎い私のような校長でもわかるように話してくださいました。講演の最後に本間所長は「中学生の理科ばなれが心配でならない。これからの時代は新しく何かを作り出していく時代で数学や理科がその基本。校長先生方には何とか中学生の理科離れを食い止めてほしい」と胸に突き刺さる一言をいただき、続けて「学生はすぐにこれが何の役に立つのかと言ってきますが、そんな時には二人の科学者の話をしてあげてください」と話されました。その二人の科学者の一人目は電気電力について数々の発明をした「ジェームズ ワット」です。彼はこの発明が何の役に立つのかと問われ「今はまだ何の役にも立たない」と言い切ったそうです。二人目は電磁誘導の発明者「マイケル ファラデー」です。彼もこの発明が何の役に立つのかという問いに対し、「赤ちゃんは何の役に立つのか考えて生まれてくるわけではない」と言い切ったそうです。言わずと知れた二人の発明が、現代社会においてなくてはならない発明だったと誰も疑いはしないでしょう。

この二人のように疑問に思うことを利害関係など一切関係なく、とことん突き進めたからこその偉業だったのでしょう。

校長室のひとりごと「あす東葛駅伝スタート」

 明日10月19日、第76回東葛飾地方中学校駅伝競走大会(東葛駅伝)が行われます。この地域にお住まいでない方もいると思いますので、東葛駅伝について簡単に説明します。

 今年で76回目を迎える歴史と伝統ある中学校の駅伝大会で、東葛地域、つまり野田市、流山市、柏市、松戸市、我孫子市、鎌ヶ谷市にある中学校が出場します。今大会からは流通経済大学柏高校附属中学校も含め75校が9:30一斉に松戸市民劇場前をスタートし、野田市の清水公園(野田市総合公園陸上競技場)までの34kmを10区間でタスキをつなぎます。大学の駅伝大会ではお馴染みですが、中学校の駅伝大会で一般道路を規制し白バイが選手を先導する、ましてや70校を超えるチームが一斉に走る大会は全国でも珍しく、歴史と伝統だけではなく、その大会規模でも全国屈指と言えます。第一回大会は終戦間もない昭和23年、優勝校は野田市立福田中学校でした。コロナで実施できない年もありましたが、道路事情、交通事情が変化した今もなお続いています。この歴史ある大会ですから、これを読んでくださっている皆さんの中にも中学時代に出場したり、また親子3代で出場したという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 これだけの全国屈指の歴史と伝統の大会、過去には、この東葛駅伝を走った選手が、後に箱根駅伝やオリンピックに出場した日本を代表するような長距離ランナーもいます。

もちろん川間中に頑張ってほしいことには変わりありませんが、来る日も来る日も長い距離を走り、晴れて学校の代表としてタスキをつなぐ中学生みんなを応援したいと思います。

当日、運河駅前から流山街道を北上し清水公園を目指します。沿道の多くの観客と一緒に応援しに行ってみてはどうでしょうか。

 

校長室のひとりごと「スーパームーン」

 昨日から岩手県の盛岡に来ています。全国中学校長会の研究大会に参加するためです。まだ暑さが残る野田に比べると、やはり秋が進んでいるなと感じます。盛岡は快晴、野田はいかがでしょうか。というのも今晩は2024年で地球に一番近い位置での満月「スーパームーン」なのです。地球の周りを公転する月の軌道は楕円なので月と地球との距離は一定ではありません。加えて地球や太陽の重力の影響も受けるようで刻々と距離は変化しているようです。今日は午前9時51分ごろ地球に月が最接近し、午後8時26分頃に満月になるそうです。その距離は35万7400km、「近い」のか、やっぱり「遠い」のか微妙な感じです。今年2月の満月に比べると今日のスーパームーンの地球から見える面積は14%増と言われており、明らかに大きく見えるそうで楽しみですが天気が心配ですね。

 ところで、毎月の満月ごとに呼び名があることをご存知でしょうか。1月「ウルフムーン」2月「スノームーン」3月「ワームムーン」4月「ピンクムーン」5月「フラワームーン」6月「ストロベリームーン」7月「バックムーン」8月「スタージョンムーン」9月「ハーベストムーン」そして10月「ハンターズムーン」11月「ビーバームーン」12月「コールドムーン」。これらの呼び名の起源はネイティブアメリカン達が、その季節に合わせ名付けたのが始まりと言われています。

今日の「ハンターズムーン」は、冬に備え狩猟本番の時期だという意味だそうです。

 

校長室のひとりごと「世界手洗いの日」

 一日ずれてしまいましたが、昨日10月15日は「世界手洗いの日」でした。

 全世界で5歳の誕生日を迎えられずに命を落としてしまう子ども達は、毎年520万人と言われています。そしてそのほとんどは予防可能な病気が原因だそうです。我々生活に当たり前にある水やトイレ、食料ですが、そんな当たり前の生活が地域によっては当たり前ではなく、それらが不足し不衛生な環境や生活習慣を強いられた結果、下痢や肺炎にかかり命を落とす子ども達は、毎年150万人以上と言われています。

 もし、石鹸を使って正しく手を洗うことができれば、多くの幼い命を救うことが可能で、学校にも行けない子ども達も大幅に減らすことができるそうです。自分のからだを自分で守る最も基本的で簡単でシンプルな方法が「石鹸を使った手洗い」です。そこで正しい手洗いを広めるため国際衛生年の2008年、ユニセフをはじめ各関連団体がパートナーシップ協定を締結し、10月15日を「世界手洗いの日」に定め、石鹸を使った正しい手洗いを広めるきっかけとしているそうです。

 コロナ禍では、老いも若きも子ども達も、石鹸で手を洗う習慣がありましたが、最近は時間と共に減ってきたように感じます。

 秋特有の空気が乾燥し感染症の心配な季節になってきました。コロナの予防のためだけではなく、自分の健康を自分で守る最もシンプルで有効な方法、石鹸で手を洗う指導の必要性を改めて感じています。

校長室のひとりごと「3年生から2年生へ」

 3学期制のように長期の休み明けの切り替えではないこともあり、始業式は行わず通常の授業で後期がスタートします。この前期・後期の切り替えで、生徒会組織をはじめ学年や学級など様々な組織も新たなメンバーに入れ替わります。
 先週、生徒会役員選挙が行われました。部活動では、一足先に3年生中心のチームから1.2年生中心の新チームで活動が始まっていますが、今日から生徒会活動の中心も3年生から2年生へと、バトンを受け渡したところです。
 一般的に生徒会の役員は特別な存在で、どこかしら他人事のように捉えてしまう生徒も少なくありません。これは生徒会の役員だけではなく、生徒会そのものも主体的に自分事と捉え活動している生徒は、残念ながらごく一部のように感じています。全校生徒一人一人が生徒会組織の構成員だと自覚してほしいところなのですが現実にはなかなか…
 先週、生徒会役員選挙を受け、生徒会は自分たちで動かす組織、自治組織であることを自覚してほしくて全校生徒に次のような話をしましました。
「今、まさにアメリカ大統領選挙の選挙活動が行われています。そのアメリカの第35代大統領だったケネディ氏の大統領就任演説での有名なフレーズを紹介します。『国家が君たちに何をしてくれるのかを問うのではなく、君たちが国家のために何ができるかを問いてほしい』というフレーズです。このフレーズの『国家』を『生徒会』『学校』に置き換えて考え、一人一人が生徒会活動に臨んでほしい」という話です。
 私は校長という立場で、常に教職員組織の活性化を目指し、効果的な具体策を模索しています。「更により良い学校へ…」と上を向くのであれば、教職員組織だけではなく生徒会組織の活性化が必要です。組織の活性化に向けて後期も奮闘してまいります。

校長室のひとりごと「前期終業式」

 2学期制の市内小中学校は、今日「前期終業式」を迎えます。遠い昔の自分のことを振り返ってみると、体育館での終業式を終えて教室に戻ると、担任の先生から一人ひとり「よく頑張ったね!」などと声を掛けられながら通知表が手渡されます。「どうか体育だけは5でありますように…」なんて通知表の中身にドキドキしていたことを思い出します。今生徒たちは当時の私と同じで、ソワソワ落ち着かないのだと思います。終業式という節目なだけに生徒たちには、学校生活はもちろん、4月からの生活全般を振り返ってほしいと思います。例えば「睡眠時間」「朝食の有無」「スマホの使い方」「動画の視聴時間」「休日の過ごし方」「自転車の乗り方」… もし課題があれば早速改善してほしいものです。

 さて、今日の終業式のなかでも生徒たちに話そうと思っていますが、校長として学校全体の前期を振り返ってみると、まずは「順調」な前期だったと感じています。走り幅跳びを例にすれば、4月から夏休みまで、助走を開始し十分にスピードに乗ることができました。そして9月から今日まで、川創祭(文化祭)や体育祭で力強く踏み切ることができた前期でした。そして後期は、この力強い踏切を生かし、どこまで距離を延ばすことができるか、そして3月の学年末の着地する地点はどこになるのか、今から楽しみでなりません。来週から始まる後期の学校生活に期待したいと思います。

※保護者の皆さん、成績だけにとらわれず、前期の良いところ、前期に頑張ったことを褒めてあげましょう。

校長室のひとりごと「体育」と「スポーツ」

 10月14日は「スポーツの日」。この「スポーツの日」2019年までは「体育の日」と呼んでいました。2000年にハッピーマンデー法が制定されたことで、現在の10月の第2月曜日が「体育の日」となり毎年三連休になりましたがハッピーマンデー法の施行以前は、今日10月10日が「体育の日」でした。こちらの方が馴染み深いかもしれませんね。なぜ10月10日が「体育の日」だったかというと、1964年の東京五輪の開会式の日を記念してのことです。この10月10日、気象統計的に晴れの特異日だったためと言われています。余談ですが、1964年以前、10月の第一土曜日「スポーツの日」があったそうです。

 今、佐賀県で開催されているのは「国民スポーツ大会」です。昨年までの「国民体育大会(国体)」が、今年の第78回大会から「国民スポーツ大会(国スポ)」と変更されました。

「体育の日がスポーツの日」に、「国体が国スポ」へと変更されたことは、個人的に大歓迎です。むしろもっと早く変更すべきだとも感じています。と言うのも「体育」とは教育用語で様々なスポーツを利用した「心身の健全な発育発達」が目的です。ですから「体育」と「スポーツ」を曖昧に横並びかのように使ってきたことが間違いだったのだと思います。体育からスポーツへと名称変更したのは「体を鍛えよう」から「スポーツを楽しもう」、そして純粋にスポーツとして各競技を競い合おうという「スポーツの日」「国民スポーツ大会」本来の目的に合った名称になったというわけです。

 日本スポーツ界は長年、この曖昧な横並びの考えから、部活動など学校体育を基礎に位置付けられていたこともあり世界の強豪国に遅れをとっていました。しかし近年、体育とスポーツを区別したことで、専門的に競技力向上を目的としたジュニアスポーツの隆盛が、強豪国と肩を並べるようになったのでしょう。

 

校長室のひとりごと「氷河がなくなる?②」

 ヨーロッパ氷河の融解が進んでいるという話をしてきましたが、その続編です。
地球温暖化により急激に氷河が解け出した結果、発見された人や物もここ数年で増加しているそうです。ヨーロッパの最高峰の一つマッターホルンでは氷河に沿って歩いていた登山家により37年前に行方不明となっていたドイツ人登山家の遺体が発見されました。温暖化により長い年月氷河に閉じ込められてきた遺体が、氷の表面が解け始めたことで、偶然発見されたものです。この他にも1942年、放牧の世話中に行方不明になっていた夫婦の遺体、1968年に墜落した飛行機の残骸、1979年に行方不明になっていた英国人登山家の遺体、1970年に嵐に巻き込まれ行方不明になっていた日本人登山家2名の遺体など、氷河が解け出したことで発見されているそうです。また第二次世界大戦中の軍服を着ている身元が明らかになっていない遺体や野生動物の遺体などが発見されているそうです。
 1942年に家畜の放牧中に行方不明になっていた夫婦の娘(79歳)さんは「こんなことがあるなんて」「生きている間に再び両親に会えてとてもうれしい」と語っていたそうです。
 いずれも冷凍で保存されてきたため当時の様子をうかがい知ることができるタイムマシンのようだと専門家は注目しており、様々な研究材料にもなっているそうです。

校長室のひとりごと「寒露(かんろ)」

 昨日の暑さに打って変わり上着が欲しくなるような涼しい一日になりそうです。そんな今日は二十四節気の「寒露(かんろ)」です。これまでの「秋分」から「寒露」、朝晩ひんやりと肌寒く草木に露が宿る秋本番の季節になった頃を指します。また秋の長雨が終わり秋晴れが続く季節でもあります。

 四季、季節の移り変わりがはっきりとしており、その季節ごとに美しい景色情景を見せる日本には、カレンダーのような数字で表される一般的な暦だけではなく、二十四節気のように、その時々を美しい語句で表す暦が伝わっています。この二十四節気は「春夏秋冬」を更に6つに分け、一年を均等に24等分したものです。ちなみに24のうちいくつ言えるでしょう。無知な私はこの機会にちょっと調べてみました。春、「立春」「雨水」「啓蟄」「春分」「清明」「穀雨」。夏、「立夏」「小満」「芒種」「夏至」「小暑」「大暑」。秋、「立秋」「処暑」「白露」「秋分」「寒露」「霜降」。そして冬、「立冬」「小雪」「大雪」「冬至」「小寒」「大寒」でした。半分も言えませんでした。

 この二十四節気を更に三分割した「七十二侯」という暦もあるそうです。丁度今の時期は「寒露」の中の「鴻雁来賓(こうがんきたる)」だそうです。

 世界広しとはいえ漢字を上手に使い季節を表す「二十四節気」「七十二侯」などの暦があるのは日本だけ、そんな四季、季節を満喫したいと思います。

校長室のひとりごと「氷河がなくなる?」

 時折り雨が混じる中でしたが、先週金曜日に予定通り無事に体育祭を行いました。平日開催ということもあり駐車場も確保できず、おまけにあいにくの天気でしたが早朝より多くの皆さんにご参観いただきました。本当にありがとうございました。

 ところで、この場でも、何度となく気候変動、地球温暖化について話題にしてきましたが、今日もその関連です。地球温暖化を語る際に一般的によく出てくる話として、氷河が溶け始め、その影響で海面が上昇してしまう。日本では、まだ実害が少ないためか、一般論として聞き流してしまいがちですが、実際にモルディブやマーシャル諸島などでは既に被害が出ているとも報じられています。

 今月1日、スイスでの氷河調査の結果が公表されました。それは今年に入り氷河全体の2.5%が解け過去10年間の平均を上回ったということです。調査団体によると「温暖化でこの傾向が続けばスイス氷河にとって大惨事になる。今世紀末までに完全に消滅するだろう」とコメントしています。スイスをはじめ欧州では当然日本よりもこの問題を重く受け止められており事態は深刻化しています。スイスとイタリアの氷河上の国境を変更することが両国で決まっているそうです。この国境変更では、ヨーロッパの最高峰マッターホルンの麓のスキー場などにも影響してくるそうです。

 実は、この一連の氷河が解けた水が物凄い勢いで海へと流れ続ける映像を、TV報道で見ましたが、あまりにも衝撃的で恐ろしささえ感じました。確実に地球が悲鳴をあげているとも感じました。

校長室のひとりごと「体育祭」

 10月というのに暑い日が続きます。今日の予想最高気温は30℃超えですが体育祭を行います。先週が川創祭だったこともあり実質1週間という限られた練習期間でしたが、生徒たちは3年生を中心に競技の練習に応援練習にと取り組んできました。
 学校の雰囲気自体も、先週の「文化的」と打って変わって、合唱の歌声から応援の叫び声を張り上げ、本格的に「体育的」各色の優勝、応援賞を目指し取り組んできました。本校は若い先生方が多く生徒たちに混じって、大声を張り上げ応援したり、一緒にダンスを踊ったりと一気に「体育祭モード」の一週間でした。
 今年の体育祭のスローガンは「Break the Limit ~敗北は受けつけない~」です。練習からこのスローガンのように「限界を超える」勢いですべてに全力で取り組む生徒たちの姿には関心、いや感動すら覚えるほどでした。わずか3年間の中学校生活、時にはクラス全員で互いを思いやりながら一曲の合唱を仕上げ、それを歌いきることの満足感と達成感、そして時には、今までの自分を超えるかのようにガムシャラに踊ったり、競技したり応援したり… 
 そんな青春の1ページとも言える貴重な時間を全校生徒で共有することの清々しさ、素晴らしさを、体育祭を通して生徒たちには経験してほしいと思っています。
 そして、そんなキラキラ輝く時間を生徒たちと一緒に過ごすことができる中学校の教員という職業に就いていることの幸せを実感するとともに、これこそ教員の醍醐味だと感じています。
 今日の体育祭が無事に終わりますように…

校長室のひとりごと「スズメが絶滅の危機?」

 野鳥の中でも身近な存在、特に気に留めるまでもなく「チュンチュン」と街中で頻繁に見かける存在のスズメ、実は近年激減しており、その減少率は絶滅危惧種レベルだと環境省の生物多様性センター環境NGOの調査結果が公表されました。

 この調査は里地、草地、農地、湿地、里山など様々な環境ごとに調査され、その里地の調査で、出現頻度が高いとされる106種の鳥類について調査すると、スズメ、ツグミなど16種の一年あたりの減少率が環境省の定める「絶滅危惧1B」「絶滅危惧II類」に匹敵する減少率だと明らかになったそうです。

 その要因は様々で、気候変動による温暖化、生態系の変化による野鳥の餌となる昆虫や幼虫の減少、里山の荒廃、農地の減少などが複雑に絡み合っていると言われています。

 一方、蝶々(チョウチョ)、蝶類の33%が年3・5%以上のペースで減少しているとの報告されました。

 近い将来スズメを珍しがって競い合ってシャッターを切る時代がやってくるかもしれませんね。

 10月になっても猛暑日だったりと、この温暖化は人間だけではなく野生の生物にも厳しい世の中になっているということでしょうか。

校長室のひとりごと「還暦の同級生」

 60年前、1964年の昨日10月1日に東海道新幹線が開通しました。当時は最高時速210㌔東京―新大阪間を4時間で移動を可能にし「夢の超特急」などと呼ばれていました。高度成長期真っ只中の日本が、その経済力・技術力を世界にアピールするにふさわしい場、東京五輪の開会式が同じ年の10月10日に迫り、先に開通していた首都高速道路と、この夢の超特急の開通、そして東京五輪が日本の力を世界中にアピールしました。
 還暦を迎えた東海道新幹線、現在は最高時速285㌔、東京―新大阪間が2時間21分となり60年で1時間40分短縮されました。建設中のリニアモーターカーの最高時速は500㌔、更に移動時間の短縮が見込まれています。
 ところで、この60年で新幹線の車両も随分進化し、現在で6代目。騒音や空気抵抗を軽減させ乗り心地も随分と良くなりました。一方、速度が上がり、時代の流れも手伝い移動時間が短くなったことで、消えていった設備や装備も少なくありません。例えば「公衆電話」、携帯電話の普及によって2021年に公衆電話は廃止となりましたが、代わりに車内に無料WIFIを完備しています。次に「食堂車」、新幹線が博多まで開業し、最長で乗車時間が7時間を超えていたことで、食堂車が誕生しました。しかしスピードアップとともに2000年に食堂車は廃止となり、車内でのワゴン販売も昨年廃止されてしまいました。近年は飛行機のファーストクラスのような「グランクラス」と呼ばれる豪華な空間、サービスが始まっており、2026年には、完全個室が登場するそうです。
 還暦を迎え、尚も進化する新幹線。同じく還暦を迎える同級生の私も、負けていられません。更なる進化(?)を目指します。