2020年11月の記事一覧
いきいき子育て⑪
人をいじめたり、差別したりするような子にはなってほしくない
親は、子供がいじめに加わったり、他人を差別し、傷つけたりしていることに気付いたときには、それが人間として恥ずべき行為であることを教える責任があります。その際、理屈であれこれ言うより、我が子を愛していること、いじめられた子の親もその子を愛していること、心の優しい素敵な人に育ってほしいこと、我が子が弱い者をいじめたり、差別したりするのを見て悲しかったこと、人が傷つくのを喜ぶことに怒りを感じたこと、二度としてほしくないことなど、親としての本当の気持ちを伝える努力をしましょう。また、まず親自身が偏見を持たず、差別をしない、許さないということを、子供たちに身をもって範を示していくことが大切です。
いい本に出会うことは、いい人に出会うことに似ている
アウトメディアチャレンジへのご協力ありがとうございました。読書は、想像力や考える習慣を身につけ、豊かな感性や情操、思いやりの心を育むことができます。ですから、テレビやマンガ、動画視聴などが好きな子にも、本を読む時間を持つように家庭で習慣づけたいものです。そのためにも、食事の時間のように「読書の時間」を設けたり、家族で図書館や書店に行ったり、時間を決めて、親も一緒に本を読むなど工夫し、子どもが読書の楽しさと出会えるきっかけを作りましょう。また、読書を通じて子どもが感じたり、考えたりしたことに耳を傾け、話し合うなど、親子のコミュニケーションを増やし、絆を深める機会として、読書を活用することも大切です。(11月27日 校長)
いきいき子育て⑩ ~いじめについて~
いじめは人間として恥ずかしい行為だということ
いじめは、力の弱い者や、真面目に努力する者、まわりに安易に流されないために「異質」とみなされた者などを標的にする許されない行為です。その手段は、時代と共に変わり、現代は、直接的な暴力より、ネットやSNS上で、悪口を言ったり、仲間外れにしたりする行為が増えています。ここで、悪いのは、いじめをする側であり、「いじめられる側にもそれなりの理由がある」などということは、全くの間違いです。いじめる側が、いくら軽い遊びや悪ふざけ、からかいのつもりでも、いじめられる側の痛みや苦しみは、深刻であることを理解させ、いじめることは、人間として決して許されない恥ずべき行為であり、いじめをはやし立てたり、傍観したりすることも同じである、ということを家庭の中できちんと話し合いましょう。そして、自分の子供がいじめをしていることがわかったら、必ず直ちにやめさせて下さい。また、いじめる子の中には、親から暴力や強いプレッシャーを受けるなど、家庭をはじめ、心休まる居場所がない子供が多いと言われています。子供の心が満たされるように配慮するなど、いじめを生まない心の環境づくりをしましょう。(11月26日 校長)
生徒諸君へ ~行事の意味~
2学期は毎年たくさんの行事があります。修学旅行、合唱祭、スキー教室の準備、新人戦、駅伝競走大会、3daysチャレンジなど数えきれないほどの行事があります。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で、多くの行事が中止となりました。そのたびに本校の先生方は、普段の授業では学べない体験を学校行事で行わせる意義は、大きなものがあり、なんとか形や、やり方を変えて実施したいと知恵を出し、いくつかの行事を行ってきました。私は校長として、この2学期の各学年で行ってきた行事は、すべて大変意義深く、生徒も多くのことを学び、良き成長を遂げたものだと思っています。極端なことをいえば、新型コロナウイルスに人類が勝つ日が来ても、従前の体育祭や合唱祭、従前の宿泊行事をやらなくても、生徒達は楽しく学び、成長を遂げることができるのではないかと思い始めたほど今年の2学期の行事は素晴らしいものだったと思います。しかしここで、みなさんによく考えてほしいことがあります。3年生の文化祭、1年生のウォークラリー、1、2年生の体育フェス、2年生が今後企画しているパフォーマンス集会を含め、これらはすべて、仲間と協力して準備や練習をして、当日は思い切り楽しんでとてもよかったのですが、「楽しかった」で終わりにしてよいものなのでしょうか。いいえ、違いますよね。行事は、事前の準備も含め、その行事を通して、たくさんのことを学び、友情を深めた結果、これまで以上に、良い集団となり、これまで以上に良い生活が送れるようになることが目的なのです。ですから、本当の意味で2学期の行事が成功したかどうかは、この先のみなさんの生活にかかっているということなのです。1、2年生は期末テスト直前、3年生は受験勉強の日々ですが、仲間と励まし合いながら、共に高め合う人間関係ができていますか…。(11月25日 校長)
いきいき子育て⑨
子供への愛情は、いつか必ず伝わる
私の母は几帳面な人で、「~しなさい」「~してはいけません」と言うものが多く、滅多に私をほめることはありませんでした。一方父は、仕事が忙しかったこともありますが、細かいことは言わない人で、キャッチボールなどは休みの日にしましたが、勉強の成績や生活については、ほとんど何も言わない人でした。それでも、通知表だけはよく見ていて(成績はいつも悪かった)、「取り組みがどうだったのかを考えなさい」とよく言っていました。私は遊んでばかりいた少年でしたから、普段の口うるさい母と、結果を見せたときの父の反応が怖かったのをよく覚えています。むしろ結果に対して寛大だったのは母で、「神様もあなたの願いごとばかり、かなえてはいられないのよ」と笑って言ってくれました。天然な少年田村は、結果は神様がくれるものなのか!と思っていましたが、いま思うと母は、その言葉の後に、「だから自分で普段から努力しなければならないのよ」ということを言いたかったのかな、と思います。つまり、夫婦で共通の教育観を母も持っていたのでしょう。さて、人の成長というものは、個人差があり、最終的に社会人として身につけていればよいことを、親はとかく、子供のときから要求しがちです。家でのあれこれ、地域の人との接し方のあれこれ、学校での過ごし方のあれこれ…。これでは子供は、「自分は色々な事が不十分にしかできない、自分はダメだ」と思い、毎日がちっとも楽しくありません。親だって楽しくありませんよね。「玄関の靴をそろえてくれてありがとう」「今日は洗濯物を取り込んでおいてくれて助かった」という些細なことでもたくさんほめてあげましょう。ほめる言葉は人が成長するための肥料となるのです。私が今ここにいるのは、なによりも両親からの愛情をたっぷり受けて育ったということがあげられます(当時はそんなことは少しも思いませんでしたが)。健康に気を遣ってくれ、人生の大事な場面では、適切なアドバイスのもとに正しく導いてくれました。今でも何か良い事があり報告すると、「良かったねぇ、おめでとう、嬉しいよ」と言葉に出して喜んでくれます。私も子を持つ一人の親として、子育てのゴールがすぐそこまで見えてきたところですが、今後も自分の両親のように子供と接したいと考えています。親の子供への愛情は、いつか必ず伝わるものなのだということを忘れずに…。(11月24日 校長)
1、2年生スポーツフェス行われる
今年度、新型コロナウイルスの影響で、体育祭が中止となりましたが、本日、土曜授業を利用して、日頃の飯中生の元気な活動の様子、各クラスや各学年で仲良く、楽しく過ごしている様子を保護者・地域の皆様に参観していただきたく、スポーツフェスを開催いたしました。天気にも恵まれて、楽しく、爽やかな汗をかくことができました。ご参観いただきました保護者・地域の皆様に改めてお礼申し上げます。大変お世話になりありがとうございました。(11月21日 校長)
【1、2時間目 1年生】
1年生はトラックを使って、10種競技リレーと変則全員リレーを行いました。生徒は全員笑顔で、楽しそうに自分の役割となった種目をがんばっていました。変則全員リレーは、ケンケンをする走順あり、ワープOKの走順ありで、目が離せない展開となりました。そして、何より私が一番感心したのは、集団としての行動です。集合、開閉会式での生徒達の態度と体育委員の見事な運営、10種競技リレー後の片付けを全員でてきぱきとこなす姿、休憩後の再集合での時間前行動、表彰場面でのどのクラスも笑顔で拍手を贈れたことなど、見事な集団でした。これまで育てていただいたご家庭、地域、小学校、そして手前味噌ですが、本校職員に敬意と感謝の意を表したいと心から思いました。
【4校時 2年生】
4校時は2年生のスポーツフェスです。2年生は準備、時間の関係で、4校時のみのスポーツフェスとなりました。2年生も素晴らしかった。さすが2年生、1年生以上に体育委員のリーダーシップが光っていました。集合、整列、開閉会式の運営、ドッチボールの試合の運営など、指示が的確で、そして集団がその指示にきちんと従うという、リーダーシップとフォロワーシップがとれている素晴らしい集団だと感心しました。今日の午前中は時間と共に風が強くなり、4時間目はかなり強い風が吹いていました。しかし、それもまた1つの思い出になったであろうし、「風が強くて大変」などという考えは、「大人の考え」であり、生徒達は風にも負けず、楽しそうに一生懸命ドッチボールを楽しんでいました。
飯中生の元気を地域に届けます!
昨日の1年生の職業学習会でも大いに感じたことですが、飯沼中学校の生徒達は、良き地域に恵まれ、地域の皆様に育ててもらい、良い成長を遂げています。4月に私が着任した時から、これまでずっとやりたいと考えていたことなのですが、新型コロナウイルスの影響でこれまでできなかった、地域への恩返しがようやく1つ実現しました。地域にある、特別養護老人ホームしょうぶ苑様に、生徒が美術の授業で作った作品を展示させていただきました。本来ですと、生徒会との交流や、3days'チャレンジなどで、毎年しょうぶ苑様とは交流させていただいているのですが、それが今年はできなかったのです。せめて作品を展示させていただき、お年寄りの皆様や職員の皆様に、日頃の感謝の気持ちを届けられないものかと考えました。そこで、美術担当の教員に相談したところ、良い作品がたくさんあるとのことで、この度の実現に至りました。今後も条件が整えば、地域の公民館や地域の病院、市役所の庄和支所などにも展示し、飯中生の元気を地域に届けたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。(11月20日 校長)
Kasukabe International Friendship Dayに本校生徒が参加しました
毎年11月に大沼公園内にある市民体育館にて、Kasukabe International Friendship Dayが行われます。市内各小・中・義務教育学校で英語を教えているALT達が一堂に会し、参加する児童生徒達と共に、英語で歌を歌ったり、ダンスをしたり、母国のゲームをやったり、母国の紹介をしたりなどの活動を通して、英語によるコミュニケーションの楽しさを体験することが目的です。今年度は、新型コロナウイルスの影響で市民体育館での開催は中止となりましたが、代わりにリモートでの実施となりました。14日(土)に、本校からは4名の生徒が参加し、ALT達と、例年とは違ったコミュニケーションをすることの喜びを感じたようです。今の時代、生徒達は「つながる」という経験は、個人的にはもちろん、学校の諸行事でもリモートにより行うことが多いので、珍しいことではありませんが、ALTとの「つながり」は新鮮だったようです。(11月20日 校長)
いきいき子育て⑧ ~SDGsって知っていますか~
SDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。エスディージーズと読みます。最近は耳にすることもあるという方も多いかもしれませんね。実は春日部市は、このSDGsの未来都市に選ばれているのですよ。SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です、というとなんだか難しいことのように思える方も多いですよね。ここでは省略しますが、ネットで検索してみてください。SDGsは、大きく17個の目標が掲げられているのですが、どれも分かりやすい言葉で表現されており、「なんだ、そんなことか、とっくに意識して生活しているよ」というのもいくつかあります。さて、幸せとは、家族や友人がいて、きれいな空気や水があって…、そういった様々な人や物、自然から支えられて生きているということ、とも言えます。幸せになるために必要なのは、当たり前の生活の中で、既にある幸せに気付き、感謝し、それを味わうことだとも思います。この度の新型コロナウイルスの影響による、前代未聞の全国一斉休校を経験し、私はその様なことを考えました。
私達は、感謝の気持ちを持ち、ものを大切にしてゴミを減らす、海や山でゴミを捨てない、水や電気を無駄遣いしないなど、子供たちの良き手本となるように心がけ、小さい頃から子供たちに習慣づけることが大切です。そうした身の回りの小さなことの実践が、環境を大切にする心を育みます。環境を例にあげましたが、SDGsって難しく考えることなど、まったく必要ありません。当たり前のことを再認識し、感謝しながら生活することで、持続可能な良き世界をつくることにつながっていくのです。(11月20日 校長)
1年生、キャリア教育(職業学習会)
本日午後、体育館において、1年生のキャリア教育の一環としての、職業学習会を行いました。本来ですと、毎年11月中旬に、本市では、「3days'チャレンジ」という職場体験学習を市内全中学校で一斉に行っています。今年度は、新型コロナウイルスの影響で、職場体験学習を実施することができませんでしたので、本校では、地域の事業所の代表の方々にご来校いただき、1年生の生徒達に、職業について、働くということ、やり甲斐や苦労など様々な観点からお話をいただきました。中学校卒業後の進路を考えるとき、学習の成績だけで志望校を考えるのではなく、将来の目標を考え、その目標にたどり着くために、人生を逆算して義務教育修了後の第一歩を考えることが大切です。そういった理由で、1年生で職業について学び、2年生で上級学校について学ぶのです。本日は地域の方々に大変お世話になりました。本校の生徒達は、学校や家庭のみならず、良い地域に恵まれ、地域に育てていただいているとても幸せな生徒達であることを改めて感じました。(11月19日 校長)
校長面接を通して
いま、連日昼休みと放課後を利用して、3年生の校長面接を行っています。昨日までで、35名の生徒との面談が終わりました。感じたことをいくつか述べると、まず、みなさん立派です。今、そして将来のことをきちんと考えている生徒が多い。私は、志望校の志望理由を必ず聞いていますが、さらにその先の進路についても考えての高校選びをしている生徒が多いことに感心させられます。特に医療・福祉分野の職業を希望している生徒がとても多いことに驚きました。自分の親や祖父母の生きる姿、後ろ姿を毎日見ているのでしょう、「私も母(祖父母)のようになりたい…」と、しっかりと述べている生徒に頭の下がる思いをさせられています。また、「将来のことは考えているけれども、まだ自分の将来が見えてこないので、高校での3年間、様々な活動を通して、多くのことを学び、将来を考えていきたい」という生徒もいます。これはこれで、よく分かります。考えることが大切なのです。また、面接では、高校でがんばりたいこと、中学校時代にがんばったことや楽しかった行事、得意な教科と不得意な教科、長所と短所、最近のニュースについての感想や意見などをランダムに聞いています。最後の数分は、アドバイスや志望校の合格の可能性、私立高校の相談結果なども、ざっくばらんに話しています。また、先日こんな生徒がいました。「志望校は、模擬テストの結果やこれまでの学校の成績から難しいのではと言われています」と。私はこんなアドバイスをしました。「あなたは、将来なりたい職業が既にはっきりと決まっている。その夢は、小さな子供が抱く夢とは違い、確かで固く、強いものだ。今の志望校でなければなることのできない職業なんてないし、志望校を下げたところで、目標とするゴールが見えているのだから、そのゴールを目指して、行った高校でがんばれば大丈夫だよ」と。私は自分がそうであったため、ここのところを力説したい。人は、義務教育が終われば、それぞれ自分の置かれた条件の中で、考え、選択し、軌道修正しながら生きていくのです。登山を例にあげれば、山頂というゴールは1つだが、そこに向かう登山道は色々なルートがあるのです。自分の進路を考えるとき、将来の目標があると、道に迷うことがないのです。今日からまた目標に向けて、一歩また一歩と歩んでいこう。(11月17日 校長)
吹奏楽部アンサンブルコンテスト
15日(日)羽生産業文化ホールにて行われた、埼玉県アンサンブルコンテスト東部地区大会にて、本校の吹奏楽部が銀賞を受賞しました。
クラリネット三重奏「Tropical Dance」
打楽器三重奏「いがぐりと松ぼっくり」 おめでとうございます!
吹奏楽部などの文化部も新型コロナウイルスの影響で、例年行われているコンテスト、コンクール、展覧会などが全て中止となる中、この度、無観客でアンサンブルコンテストが行われました。日頃の練習の成果が発揮され、銀賞を受賞できたことを嬉しく思います。今後とも地道かつ厳しい練習だとは思いますが、部員みんなの心を1つに合わせて、美しい曲を演奏してください。この度は、本当におめでとうございました。(11月16日 校長)
いきいき子育て⑦
この時期は友達の影響を受けやすい
思春期は、仲間や友達の存在が、家族以上に重要になることもあります。家族よりも、友達同士のルールの方が大切になり、ときには親に嘘をついてでも、友達同士のつながりを守ろうとすることもあります。それだけに友達からの影響は大きく、「いじめ」などの問題も起きやすい時期でもあります。ここで、心配だからといって、子供の行動を監視したり、根掘り葉掘り話を聞きだそうとしたりする必要はありませんが、普段からの会話を通じて、友達との関係を理解するよう心がけましょう。また、人は愛され、理解されたがる生き物です。理解されないと不満がたまり、キレたりすることもあります。日頃から相手の話をじっくりと聴く、同じ目線で考える、といった姿勢を親が身につけることで、子供は親に愛されている実感を得ることができます。子供は自分が愛されていると感じるとき、安心し、安定した気持ちで生活することができます。学習や部活動に前向きに取り組み、大きく成長することができます。
子どもはSOSがうまく言えない
友人関係のトラブルなど、子供が悩みや問題を抱えたとき、それは、しばしば身体的なサインとなって現れます。これまでになかった体調不良などのサインが現れることもあります。サインに気がついたら、病気だと心配するだけでなく、心の問題が背景にないか考えましょう。「そんなことくらいで」「わがままだ」「ズル休み」というような言葉で片付けず、様子をよく見て、話を聴き、理解しようとする姿勢が大切です。また、医師や学校の先生、カウンセラーにも相談してみましょう。解決のためのヒントが得られるかもしれません。(11月16日 校長)
豊野中の校内研修会に参加させていただきました
本日、市内の豊野中学校では、幸手市教育委員会教育長の山西 実 先生を指導者としてお招きして、校内研修を行いました。事前に豊野中の齊藤校長先生からこのことを聞いていたので、参加をお願いしたところ、快諾していただき、本校の棚谷教諭を連れて、研修会に参加してまいりました。豊野中学校の生徒達も飯沼中の生徒に負けず劣らず、よくがんばっていました。今日の研修を本校教職員にも広め、より良い道徳の授業を実践してまいりたいと考えています。豊野中学校の齊藤校長先生、指導者の山西 実先生、本日は貴重な研修の機会をいただきありがとうございました。(11月13日 校長)
いきいき子育て⑥
本当に「理解のある親」とは
子供は成長していくとき、時にその成長のカーブが急上昇するときがあり、自分でも押さえきれない不可解な力がわき上がって来るのを感じるときがあります。それをなんでもいいからぶつけてみて、ぶつかった衝撃のなかで、自らの存在を確かめてみるようなところがあります。その時、子供がぶつかってゆく「第一の壁」として、親というものがあります。親の壁にさえぎられ、子供は自分の限界を感じたり、腹を立てたり、悔しい思いをしたりする。そのような体験を通じて、子供は自分というものを知り、現実というものを知るのです。最近の、いわゆる「理解のある親」というものは、このあたりのことを誤解している者もいて、子どもの前に立ちはだかる壁になるのではなく、親子が友達のような関係を作り、「子どもの気持ちもよくわかる」などと言って、実は子供との衝突を無意識かもしれませんが、回避しているケースが少なくないのです。壁のない子どもは、自分がどこまで突っ走っていいのか、どこが立ち止まるべき境界線なのか分からなくなってしまいます。相撲取りは、ぶつかり稽古で強くなると言います。せっかくぶつかろうとしているのに、胸を貸す人生の先輩が逃げていては、成長の機会をなくしてしまいます。正しく言うと、理解のある親が悪いのではなく、理解のあるふりをしている親が、子供にとって不幸なのです。子供を真に理解することは、大変素晴らしいことです。しかし、真の理解などというものは、ほとんど不可能に近いほど難しいという自覚も必要です。そんな難しいことをするよりは、まず自分がしっかりと生き、正しいと思ったことを子供に伝え、間違えたら素直に謝り、「三歩進んで二歩下がる」という考え方で子供と接していくのが現実的には、よいのではないでしょうか。(11月13日 校長)
生徒のみなさんの取り組みが評価されました
夏休みの宿題として全校で取り組んだ、「税の標語」と3年生が取り組んだ「税の作文」に対し、この度、公益社団法人 春日部法人会庄和支部様より、本校が表彰されました。感謝状と学校で使う草刈り機をいただきました。大切に使わせていただきます。ありがとうございました。(11月13日 校長)
中学生「税の作文」「税の標語」優秀作品に本校生徒が選ばれました
春日部間税会主催の中学生「税の作文」、「税の標語」において、本校の2名の生徒が優秀作品に選ばれましたので、紹介します。
春日部税務署管内 納税貯蓄組合連合会長賞 3年生 諸橋 泉妃 さん
関東信越間税会連合会長賞 2年生 北爪 真央 さん
おめでとうございます! なお、イオンモール春日部 3階イオンホールAにて、17日(金)まで作品が展示してあります。どうぞ足をお運びいただき、ご覧ください。(11月12日 校長)
いきいき子育て⑤
三者面談では何を話し合いましたか
思春期とは、身体の成長に心の成長が追いつかず、誰もが不安定な気分になりやすい時期です。「自分は何者なのか?」「どう生きたらいいのか?」などと自我に直面し、自分を見る「もう一人の自分」が意識されるようになります。小さなことで有頂天になったり、逆にひどく傷ついて落ち込んでしまったりもします。異性への興味が高まったり、親や先生がうっとうしく感じるようになったり、自分だけの秘密を持ち始めたりもします。こうした心の変化に対し、身体については、体型全体の大人化が、個人差はあれ進みます。まず、「思春期」について親がしっかりと理解を深めましょう。
半分はもう大人、しかし半分はまだ子供
親にとってみれば「こんな子ではなかった、どうしたものか…」と戸惑うこともあるかもしれません。しかし、この時期に子供がいうことを聞かなくなっても、いたずらに動揺したり、抑えつけたりする必要はありません。それは、子どもの自立や親離れが始まった証拠だからです。むやみな干渉やお説教はできるだけ控えて、子どもの力を信じながら、あたたかく見守りましょう。ただし、腫れ物に触るかのように接するのではなく、これまで以上に会話などを通じて関わる努力は欠かせないものになります。「半分はもう大人なのだから、この事については、あなたを信じて任せる。でも、半分はまだ子供。自分で責任を取れないのだから、この事については一緒に考えよう」という感じがよいと思います。(11月12日 校長)
チューリップ
越谷人権擁護委員協議会春日部部会様より、チューリップの球根をいただきました(写真参照)。チューリップの球根は、秋に花壇やプランターに植え込みをします。その時、すでに球根の中に小さなつぼみができあがっていて、このつぼみは、前回の花が終わった1ヶ月後にはできあがり、翌年の春まで伸びずに冬を越し、春までそのまま辛抱しています。 チューリップは、冬が寒いから茎が伸びないのではありません。その証拠に、温室で暖かくしても茎は伸びてきません。チューリップは、一度冬の寒さにさらされないと次にくる春がわからないのです。ですから、チューリップを早く咲かせるには、人工的に冷蔵庫などで冷やし、寒い冬の試練を経験させる必要があるのです。
飯沼中では昨日から三者面談が始まりました。3年生は進路の話が中心となります。3年生にとって高校入試という試練は、結果はともかく、目標に向かって努力をしたり、自分の適性を考えたりするという意味で、将来大きな花を咲かせるためには必要な経験だと考えます。ぜひ、この大切な時期を将来の準備期間と受け止め、がんばってほしいと思います。 1、2年生は、チューリップが早い時期から球根の中で、つぼみをつける準備をするのと同じように、学校での日々の学習や諸活動を通して、多くのことを学び、生きる力をつけるための準備期間だと思い、がんばりましょう。チューリップが冬の試練を乗り越えて、春にきれいな花を咲かせるように、飯沼中の生徒諸君が、この冬、それぞれの目標を持って一生懸命に努力をし、春に大輪の花を咲かせることを願っています。(11月11日 校長)
いきいき子育て④
今日から三者面談が始まります。本校教職員には、生徒の学校でのがんばりや当面の課題などは、具体的な言葉で伝えるように指導しています。「がんばったら、できた!」という確かな手応えをつかんだ子供のちょっとした進歩を見逃さずに、タイミングよく「認め、ほめ、励ます」ことが学ぶ意欲を加速させます。そこで、「何をがんばるのか、がんばるとは、どういう行動をいうのか」を三者で確認する必要があります。「家庭学習をがんばろう」「部活動をがんばろう」これはダメな例です。「毎日30分間数学のワークに取り組み、解らなかった問題は次の日に友達や先生に聞いて解決する」など具体的に言葉として共有することが大切です。また、「認める」とは他人との比較ではなく、その子が以前よりどれだけ伸びたかをよく見て、その努力をほめてやることです。「認める」とは「見つめる、見守る」ということです。真剣に見つめ、見守っているからこそ、心からほめることができるのです。結果をほめるのではなく、その子の行動や努力をほめることがポイントです。ほめるときは間髪入れずにしっかりとほめるというタイミングも必要です。自分のことを真剣に認めて、タイミングよくほめてくれる人から励まされたら子どもは勇気凛々でやる気がもりもり湧いてくるものです。「人生とは自分探しの旅」という言葉どおり、自己実現は自分自身の力で成し遂げなければなりません。本人の代わりに誰かがその人の人生を生きてあげることなどできないのです。「子どもに対する教育の目的とは何か」それは「将来の自立と自己実現に必要なことを、子供時代に身につける」ということです。将来の自己実現に必要なことを、子供時代に身につけさせたいと願っていても、現実はあっという間に過ぎていくことでしょう。「早く起きなさい」、「早く宿題をしなさい」…よほど意識していないと、つい子供をせかしてしまい、子供が自分からやろうという意識を失わせ、やる気の扉を閉ざしてしまいかねません。「今日は自分から進んでやれた」など子供のちょっとした成長に気づき「認め、ほめ、励ます」ことができたら素晴らしいことですね。 つづく (11月10日 校長)
いきいき子育て③
前向きな親の姿勢は、きっと子どもに届いている
親子の間で日々の会話を増やすには、できるだけ一緒に食事をして、お互いにその日にあったことを話すとか、一緒に家事をしたり、スポーツをしたり、また地域のボランティア活動に参加したりするなどの工夫をするとよいのではないでしょうか。ひとり親家庭や共稼ぎ家庭では、親が働きながら子育てをするため、ゆっくりと子供と接する時間が少なくなりがちですね。しかし、子を思い、より良い将来に向かって努力する親の姿は、しっかりと子供の心に響いているはずです。
これまでの常識では通用しない問題も増えている
子育ての不安、いじめや不登校などで悩みを抱えたときは、どうすればよいのでしょうか。社会の急速な変化などから、これまでの教育や子育ての経験だけでは、適切な対応が難しい問題も多くなってきています。そのようなときは、迷わず専門家に相談しましょう。学校の先生、スクールカウンセラー、児童相談所、教育センター、警察の青少年相談窓口など様々な相談機関があります。それぞれの特色を知り、相談内容にふさわしい機関を選び、勇気を出して一歩踏み出し、相談してみましょう。
親の生き方が、子どもへの最高の教育になる
これまでの日本社会は勤勉で従順な人間性が社会から求められてきましたが、これからは問題に対し、指示を待つだけでなく、自分で考え、工夫し、行動する人間性が求められます。自分の会社の利益だけではなく、家庭や地域、そして社会全体にまで目を配り、積極的に関わりをもち、貢献できる人に育てるために、まず親自身がその大切さを理解し、自らの生き方を省みることも大切です。「子供にとって親は、最も身近なモデル」であり、また、「子は親の鏡」なのですから。 つづく (11月9日 校長)