2019年9月の記事一覧
くらしのうつりかわり(小学校地域学習展)を開催します
小学校3年生の社会科で学ぶ「地域学習」に即し、主に明治から昭和時代に実際に使われた、日常的な道具や農作業用具を展示します。
小学生だけではなく、ご高齢の方や若い方も、懐かしい道具をご覧になって楽しめる内容となっております。
この機会にぜひ、ご家族お誘いあわせの上、ご来館ください。
<第36回 春日部市郷土資料館小学校地域学習展「くらしのうつりかわり」>
会期:令和元年10月1日(火)~令和2年3月22日(日)
会場:郷土資料館 企画展示室(春日部市粕壁東3-2-15 教育センター1階)
観覧料:無料
地域学習展ポスター(PDF:460KB)
春日部市郷土資料館9月の休館日のお知らせ
<9月の今後の休館日>
16日(月・祝)・17日(火)
21日(土)・22日(日)・23日(月)・24日(火)
30日(月)
9月21日(土)~24日(火)は、館内燻蒸作業を行うため臨時休館いたします。
ご迷惑をおかけいたします。
出張展示 庄和図書館 三上於菟吉と春日部展
これに先立ちまして、春日部市郷土資料館では、庄和図書館にて、ミニ展示「三上於菟吉と春日部 ~時代物・現代物・翻訳・随筆 多彩な作品たち~」展を9月12日(木)から開催中です。
三上於菟吉は、明治24年(1891)庄和地区木崎に生まれ、昭和19年(1944)に幸松地区八丁目で亡くなりました。代表作『雪之丞変化』をはじめ、映画化された作品多数のベストセラー作家でした。直木賞の初代選考委員を務めたほどです。庄和図書館での出張展示も3回目となります。
会場では、三上於菟吉の処女作『春光の下に』や宝珠花付近が舞台の『百萬両秘聞』、その他初期の翻訳本『獣人』、現代物の『白鬼』、唯一の随筆集『随筆 わが漂泊』、妻長谷川時雨の『近世美人傳』などの貴重書を展示しております。
また、今回はお手に取って、皆さまに触れていただける本を増やしました。処女作の複写本や翻訳『三銃士』、ご当地の時代小説『百萬両秘聞』、代表作『雪之丞変化』ほかの諸書をご覧になれます。
会期は9月30日(月)までとなっております。
郷土ゆかりの作家である三上於菟吉の世界に、ぜひ触れてみてください。
【常設展】日光道中の道標
常設展示にある道標(どうひょう)2基は、日光道中沿いに建てられていたものです。
向かって左側の背の高いものの実物(展示はレプリカ)は、位置は移動していますが、今でもかつて粕壁宿であった「かすかべ大通り」に建てられています。正面に「東 江戸、右之方 陸羽みち」、右面に「北 日光」、左面に「西南 いハつき」(西南 岩槻)、背面には、天保5年(1834)二月に、それまであった木の道標から、石の道標に変えたことが刻まれています。粕壁宿の西方、新町橋方面と岩槻方面に道が分かれる辺りに建てられていたものと考えられます。
右側のものは、古利根川の川ざらいの際に発見された実物です。正面に「向 江戸道」、右面に「此方 金ノ井 一里半 岩井 四里 宝珠花 二里 野田 三里」、左面に「此方 日光道中 関宿道 四里八丁 是ヨリ三町先庚申塔ヨリ右ヘ□」と刻まれます。背面には、嘉永6年(1853)に亡くなった女性のために、安政4年(1857)に建てたとあります。新町橋の八丁目側あたりに建てられていたものと考えられます。
8月31日(土)土器作り教室を開催しました!
8月4日(日)の1日目に笠間産の粘土をこねて、縄文時代と同じ粘土ひもを積み上げる「輪積み」技法で思い思いの土器を作りました。
土器の水分を乾燥させるため、約一か月間、教育センターで預かり、少しずつ、慎重に土器を乾燥させました。思ったよりも時間が必要なんですね。
土器を焼いている様子。熱気があたりを包んでいました。約600から700度で焼き上げます。
土器を焼いている間、希望する方は「ブルーベリー」の収穫体験を楽しんだり、「ろう石」をけずって「勾玉」を作ったり、火おこし体験と、様々な体験を行っていただきました。
内牧公園の近くの農園さんのご協力でブルーベリー収穫体験を行いました!農業振興課や観光振興課の職員も加わった庁内のコラボ事業です!
お子さん以上に一生懸命になって楽しんでいただいた保護者の方もいました。
参加者の皆さんが「夏休み最後に貴重な体験をできた」と喜んでくださいました。
肝心の土器焼きは不安定な天候にもかかわらず、ほぼ原形をとどめ、無事に焼き上がりました。
参加者の皆さま、ありがとうございました。来年も開催しますので、興味のある方、お待ちしております^・^
内牧地区にて開催中!
夏休み期間中、ご好評いただいた庄和図書館での巡回展が終了し、今回は内牧地区公民館で神明貝塚の巡回展を開催しています。
内牧地区は塚内古墳群をはじめ、内牧公園など周辺でも神明貝塚と同じ縄文時代の遺跡も数多く確認されており、春日部市内でも歴史的に古くから人々が暮らしていた地区でもあります。
暑さも和らぎつつあるこの季節、内牧地区公民館で神明貝塚の展示をご覧いただいた後、内牧地区の歴史散策などはいかがでしょうか?
場 所:内牧地区公民館 1階ロビー(講堂前)
会 期:令和元年9月3日(火)~12月中旬(予定)
休館日:月曜日・祝日(月曜日が祝日の場合はその翌日)
その他:文化祭などの公民館行事の際は展示を一時休止することがあります
記念講演会・ミュージアムトークを開催しました
満員御礼となった会場では、当日どうしても拝聴したいというお客様も多くお見えになり、122名もの方にお集まりいただきました。
水村先生のご講演は、鈴木久五郎がこれまでいかに評価されてきたか、久五郎が口述した資料から、彼の投資哲学を読み解くお話でした。先生は、久五郎が、ただの「相場師」「成金」ではなく、企業の合同や信託会社の設立など日本の経済界のうねりのなかで大きな信念をもって株に投資していたことを評価され、久五郎には才覚や株取引のための努力を惜しまなかったのではないか、とその人間像に迫った意欲的なお話しでした。日頃より、企業経営者や投資家の方々とご交流があり、経営学の専門家である水村先生ならではの重要なご指摘で、大変有意義なひと時となりました。
個人的には、戦後から平成のバブル崩壊まで、久五郎がいかにマスメディアにとりあげられてきたのか、という問題を興味深く拝聴しました。展示担当者は無自覚ですが、2019年の今、春日部市郷土資料館が「鈴木久五郎」をテーマに据えた歴史的な意義も、実はあるのかもしれませんね。
受講者からは「成金のイメージが覆され、面白かった」「人柄や考え方を知れてよかった」「春日部に偉大な人物がいて驚いた」など、ご感想をいただきました。
翌日9月1日(日)にはミュージアムトークも開催し、関連事業は、おかげさまでご好評のまま、すべて終了しました。
企画展示「元祖!成金鈴木久五郎」展も、残りあとわずかです。
鈴木久五郎を春日部でみられるのは、9月8日(日)まで。