ほごログ(文化財課ブログ)

タグ:実習生の記録

実習五日目

実習五日目の本日は、午前中に、昨日実習生が個人で作成した調査カードを共有し、それぞれ良かった点、悪かった点などを話し合いました。実習生はそれぞれ至らなかった点に気づき、調査カードを書き直す姿が見受けられました。
写真:資料調書について話し合う実習生
次に、昨日、調査・整理した大工道具を展示するにあたり、テーマやキャプションをどうするかなどを実習生で議論しました。結果、実習生全員で展示のキャプションを完成させることができました。
写真:展示資料

写真:資料キャプションについて議論する実習生
私たちが博物館で目にする展示のキャプションは、このようにして一語一句、緻密に考えられてできているものだと実感しました。

明日の実習では博物館見学をするので今日体験した展示の企画を踏まえて、キャプションや、展示物の配置など細かいところに留意をしながら見学したいと思います。
(令和二年 博物館実習生)

実習四日目

実習四日目の本日は、聞き取り調査と収蔵資料の整理を行いました。

写真:寄贈された資料

市内にお住いの方が以前使用していた大工道具を寄贈してくださったため、その資料についてお話を伺いました。道具の呼称や使用方法などを教えていただくのと同時に、当時の粕壁についても理解を深めることができました。また、実習生は初の聞き取り調査ということもあり緊張した様子でしたが、一人一つずつは質問することができました。

写真:聞き取り調査の様子

写真:資料の使い方を説明される旧蔵者の方

一緒に聞き取り調査を行っていた学芸員さんは積極的に質問をされていて、分からないことはどんどん明確に、さらに話を詰めていました。学芸員という仕事においてコミュニケーション能力がいかに重要であるかを肌身で感じることができた実りある時間でした。

写真:資料調査の様子

午後は、寄贈していただいた資料の整理を行いました。資料一つにつき収蔵番号を記した調査カードを一枚括り付けていきました。加えて、午前中に寄贈者の方から伺ったお話をもとに文献と照らし合わせながら正確な情報を民具調査カードに記入しました。スケッチがとても難しかったので、慣れるためにも練習を重ねていきたいと思います。明日以降も実習生みんなで協力して展示を作り上げたいです。

(令和二年 博物館実習生)

実習三日目

実習三日目の今日は、午前中に昨日の続きである収蔵資料の調査・研究を、午後に軸装や土器の取扱いについての体験実習を行いました。資料調査では、実習生全員がWeb展示に向けて調査した内容をどのようにして文章に落とし込むかを真剣に考えながら黙々と作業を続ける様子が見受けられました。
写真:黙々と調べものをする実習生

写真:資料写真の撮影
午後からの体験実習では、資料を取り扱う際の基本的な心構えや資料毎の取扱い手順を教えていただいた後、実際に資料に触れさせてもらいました。細かい部分にも配慮しながら、資料を傷つけぬよう危機管理を徹底する考え方を改めて学ばせてもらいました。

写真:資料取り扱いの心構え

写真:資料の取り扱い
説明を受けて、頭の中でイメージができても実物を目の前にすると緊張してしまい、動きがぎこちなくなってしまいました。手順をしっかり復習して、次に扱う機会があったときには、冷静に作業を進められるようにしたいです。
また、土器の梱包にも挑戦しました。全員で協力しながら無事に梱包作業を終えることができました。

写真:綿布団づくり

 

写真:土器の梱包
コロナ禍でこのような実習を大学の授業で受けることができなくなってしまったので、とても有難かったです。
残りの実習も、有意義な時間を過ごせるように精一杯取り組みたいと思います!
(令和二年 博物館実習生)

 

博物館実習二日目

実習二日目の今日は、収蔵資料の紹介ということで資料の調査・研究を行いました。まず、収蔵庫から作業する部屋まで資料を移動させましたが、大きく重いものなど一人では持てないものもあり、実習生同士が協力して移動させることができました。
 私は、春日部市内で現在も営業されているカネコ薬局さんから寄贈していただいた看板について紹介することになりました。
写真:カネコ薬局寄贈の資料

写真:参考資料や撮影機材

主にこれらを使用して調査していきます
看板のさまざまな部分から情報を集めたほか、図録や市史以外のいろいろな媒体を使い、別の視点から調査していきましたが、資料調査はとても難しく、改めて大変さを学びました。博物館に展示されているものやデータベースに公開されている情報が大変な労力と時間をかけてつくられているものであると痛感しました。
写真:黙々と資料調査をする実習生
最終日に無事に発表できるようしっかり調査し、明日以降も充実した実習期間を過ごせるように頑張りたいと思います。
(令和二年 博物館実習生)

博物館実習6日目

本日は、台風で天気が荒れる心配がされましたので、午後1時から実習が開始されました。

初めに博物館における資料の受け入れから、整理、保存に至るまでの過程を学びました。

これからこの過程の内に関わる緊張感と好奇心でいっぱいになりました!

以前の実習生が作成した資料カードを参考に、いよいよ粕壁の塩問屋の資料整理が始まりました。

写真:屋外で作業を行いました
資料館の駐車場にて作業を行いました。

実習生一人が一箱ずつ担当し、作業を進めました。中に入っているものを取り出し、調査カードに書き留めていく作業です。
写真:作業の様子

作業の様子

私が担当した箱には、塩販売の金銭書類や取引先の名称等が書かれた書類が多かったです。
写真:出来上がった調査書

出来上がった調査書

約2時間、一人につき3、4箱の資料整理を終え、本日の実習は終了しました。

受け入れた‘’モノ‘’が、博物館の‘’資料‘’に変わるまでの大変さを実感したとともに、学芸員の仕事の重要さを改めて理解しました。

(令和元年度 博物館実習生)