ほごログ(文化財課ブログ)

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【子どもも!大人も!】桐の貯金箱づくり

8月1日(土)、体験講座「桐の貯金箱づくり」を開催しました。

毎年恒例ですが、今年は夏休みに開催!

春日部の伝統産業のひとつ桐箱づくりのワザを継承する、春日部桐箱工業協同組合の皆様にご指導いただき、一人一人、オリジナルの貯金箱をつくりました。

写真:桐箱の指導

桐の貯金箱づくりは、一見簡単のようですが、意外とコツがある。

まず、桐板にボンドを塗り貼り合わせます。

写真:ボンドをつける

ボンドを塗りすぎると、ボンドがはみ出て出来映えが悪くなってしまいます。はみ出た部分を布巾で丁寧に拭き取ったり、板と板が曲がらないようにきれいに貼り合わせるのを、組合の皆さんがやさしく教えてくださいました。

写真:枠付け

つづいて、箱を枠の形にして、接着剤が乾くまで輪ゴムで固定します。

そして、オリジナルの部分の背板。

鉛筆でオリジナルの絵を描き、職人さんに電ノコで切り抜いてもらいます。

子どもたちは、羨望のまなざし。自分の描いた通りに切り抜いてくれるのか、不安と期待でいっぱいのようでした。

写真:電ノコをみる少女

写真:電ノコと子どもたち

そして、仕上げにヤスリがけ。

写真:ヤスリがけ

表面ばかりでなく、箱のカドをヤスリがけすると、スベスベで丸くなります。カドのヤスリがけは、メントリといいます。職人さんからメントリしたほうがいいよと、教えてもらっていました。

事前に設計図を書いてきた中学生も。背板は「人の手」。お金を入れる口は「人の口」という、なかなか斬新なデザインの貯金箱に仕上げていました。

写真:設計図と中学生

そして完成。

写真:完成1

写真:完成2

子どもさんだけでなく、大人の方も楽しく、オリジナルの貯金箱が完成し、皆さん、大満足!

春日部の伝統産業である桐箱に、少しでも親しみをもっていただけましたら、大変うれしいです。

ご指導いただきました、春日部桐箱工業協同組合の皆様、どうもありがとうございました。

市内在住の飯島勤さんが国の選定保存技術保持者に認定

 令和8年7月17日、国の文化審議会は、本市在住の飯島勤さんを、選定保存技術「美術工芸品保存桐箱製作」の新たな保持者に認定するよう、文部科学大臣に答申しました。

 文化財保護法では、文化財保存のための伝統的な技術または技能のうち、保存の措置を講ずる必要のあるものを「選定保存技術」として選定し、その保持者・保存団体を認定しています。
 飯島さんは埼玉県内で4人目、本市では初めての保持者となります。

 書画や工芸品の保存には、温湿度の調整に優れた桐箱や桐箪笥が用いられます。保存箱や箪笥の製作には、吟味された材料と正確かつ熟練した指物さしもの技術(金属製の釘を使わずに、ホゾや継ぎ手で木材を組み、板の接合には糊や竹の目釘などを用いる技術)が要求されますが、現在、優れた技術保持者は、極めて少なくなってきています。

 飯島さんは、美術工芸品保存桐箱製作に精通し、熟練の技術によって、甲冑をはじめとした武具類の保存桐箱等を製作しています。また、甲冑の保存に必要な架台かだい(甲冑保管時に、桐箱の中で甲冑を支える台)の製作にも多数の実績を残しています。

 春日部の桐箪笥は経済産業大臣による伝統的工芸品に指定されており、飯島さんは伝統工芸士にも認定されています。

 桐箪笥や桐箱が特産品である本市において、桐箱の製作に関する飯島さんの高い技術が評価されたことは、大変意義深いものだと思います。春日部の桐箪笥や桐箱をはじめ、その製作に関する高い技術を多くの人に知っていただき、保存技術を継承していくために、文化財課も協力していきたいと思います。  

【学校の先生方必見!?】春日部の特産品教材セットはじめました

10万点以上にも及ぶ、郷土資料館の収蔵資料を活用するため、もしくはご活用いただくため、日夜考えているところです。このたび「春日部の特産品教材セット」を準備してみました。

写真:特産品

春日部の特産品といえば、桐タンス、桐箱、麦わら帽子、押絵羽子板です。

例年、小学校の皆さんの調べ学習や出張授業など、郷土春日部を知り・学ぶ「入り口」として、春日部の特産品は重要なコンテンツになっています。

昨日、商工観光課から「出前講座を依頼されたので、押し絵羽子板と羽根つきの玉(ムクロジの実)を貸してほしい」「ついでに麦わら帽子・桐箱も貸してほしい」とご相談がありました。貸し出すなら、セットを作ってしまえというノリでつくったのが、この教材セット。

写真:箱のサイズ

わずか(?)52×38×26cmの箱に、特産品の説明にお役立ていただける資料がギュッと詰まっています。

さすがに桐タンスの持ち運びは難しいのですが、各種製品だけでなく、

写真:ムクロジの実、麦わら

麦わら(ストロー状になっている)やムクロジの実(果実付き、種のみ)や、桐のはがきや桐タンス職人が木取った残りの廃材(フシがあるからタンスには使えない)などが入っています。

 

貸し出しセットのデビュー戦は、観光振興課による出前講座。利用後の要望も踏まえつつ、さらに教材セットとして鍛えていきたいと思っています。

学校の先生方には、どうかご活用いただきますよう、希う次第です。

貸し出しのご希望の際には、まずは郷土資料館までご相談ください。

11月30日、体験講座「桐の貯金箱づくり」を実施しました

11月30日、春日部桐箱工業協同組合の皆様にご指導いただき、桐の貯金箱づくりを実施しました。

この講座は、令和3年の企画展「語り出したらキリがない 桐のまち春日部」展の関連イベント以来、毎年開催しているものです。今年は、大人の方の参加も多く、皆さん楽しみにしてご参加いただきました。普段は、桐箱製造にお忙しい、市内の業者さんたちは、今日は講師となり、やさしく丁寧に指導されていました。

写真:講座のようす

桐の貯金箱づくりは、オリジナルキットを組み立ててつくります。

写真:ボンド付け

アンケートでは、ボンド付けが難しかったと答える方が多かったです。

ボンドがはみ出たり、形が曲がったりしたら、格好が悪い箱になってしまいます。職人さんたちは、はみ出たボンドをきれいに拭き取って、板が曲がらないように輪ゴムで圧着させながら、組み立てるよう、一人一人丁寧に指導されていましたト。春日部の桐箱づくりの「わざ」が垣間見られた瞬間でした。

写真:ボンドづけ

さらに、ミゾが入っている小さな板を組み合わせ、お金を出し入れできる、スライド式のフタのからくりも作ります。これも桐箱づくりの「わざ」の一つ。素人の手作りではできない細工です。

写真:背板のデザイン

そして、オリジナルはココ。背板を自由にデザインし、電ノコで型を切り抜きます。

上の方は、見本のコバトンのイラストを重ねて写していました。今年は、ウサギやキツネ、マインクラフト、そして相変わらずポケモンのイラストを描いている方がいました。

型抜きは、職人さんがやります。

写真:電ノコ

毎年恒例ながら、自分の作品が職人さんの手によって切り抜かれるのを、子どもたちは羨望のまなざしでみていました。参加された大人の方は、自分で電ノコを扱えると思っていたらしく、少し残念そうでした。

背板や残りの部品を組み立てて、ヤスリがけしたら一先ず完成。

写真:完成

丁寧にヤスリがけをして、色を塗ったり、紙やシールを貼ったりすれば、本当にオリジナルな貯金箱のできあがりです(時間の関係上、ご自宅で作業いただきます)。

インフルエンザが流行っていたためか、直前にキャンセルされる方も多く残念。大変好評なイベントなので、来年も開催する予定です。参加が叶わなかったかたも、別のデザインの貯金箱を作りたい方も、ぜひご参加ください。

最後に告知。12月23日(火)、24日(水)には、市役所の「まちなかひろば」にて桐箱と押絵羽子板の特産品まつりが開催されます。丁寧につくられた春日部の桐箱を手に取って、リーズナブルに手に入れることができますので、ぜひお立ち寄りください。

画像:特産品チラシ

 

#春日部市 郷土資料館 #体験講座 「桐の貯金箱づくり」を実施しました

11月16日、体験講座「桐の貯金箱づくり」を実施しました。

この講座は、春日部桐箱工業協同組合の皆さんのご協力のもと、令和3年から継続して実施しています。今年は、定員を超過する申込みもあり、資料館の体験講座のなかでも不動の人気を誇る講座です。

今回は、普段は市内で桐箱製造などに取り組まれている5名の職人さんにご指導いただき、オリジナルの桐の貯金箱づくりを体験していただきました。

写真:講座の模様

講座用にご用意いただいた、製作キットの中身を確認して、まずは、箱を組んでいきます。

「のり」は、水性の木工用ボンドです。桐材の木っ端をヘラにして、糊付けしていきます。

写真:のりづけ

参加者の皆さん、はじめは、手に付かないよう恐る恐る糊付けをしていましたが、職人さんの指導をうけ、最後は指で塗っている方もいました。また、二枚あわせて糊を塗るコツも伝授されていました。繁忙期にはとても忙しい春日部の桐箱製造。大量生産のために作業効率を上げることも「技術」の一つです。

糊を付けた後、枠組みにします。

写真:わくづけ

糊を付け、枠組みにして、この後、圧着させるために輪ゴムをかけるのですが、小さいお子さんは、少し難しかった模様。ご家族に助けてもらいながら、集中して作業をしていました。

段々、箱型になってきたら、次は「オリジナル」の部分。

写真:下絵を描く

箱の背板にあたる部分にオリジナルの図柄・デザインを描きます。この後、職人さんに切り抜いていただくので、下絵を描いています。皆さん、どんな貯金箱にしたいか、事前に考えてきてくれていました。今年も、ポケモン、にゃんこ大戦争、推しの子などアニメやゲームのキャラクター。絵本のパンどろぼう、オリジナルのデザインを描いていた子もいました。

下絵が描けたら、職人さんに電鋸で切り抜いていただきます。

写真:電鋸

一般の方、ましてやお子さんでは、柔らかい桐材(板)といえども、細かい細工で切り抜くことはできません。普段から木工をされている、職人さんに、普段はあまりみない電鋸をつかって、オリジナルのデザインに切り抜いていただける。ここがこの講座のポイントです。

今年は二台編制で進めていただきましたので、待ち時間も長くなく、スムーズに進行しました。

自分で描いたデザインの形に切り抜いていただける、子どもたちは職人さんを羨望のまなざしでみていました。子どもたちだけではありません。

写真:電鋸を撮影

大人の参加者の方も、スマホで切り抜きを動画撮影。

こうした実演を目の当たりにすることで、何気なく消費しているモノの有難みや、「ものづくり」の素晴らしさを実感することができたのではないでしょうか。電鋸の切り抜きの時間は、「ものづくり」を担う職人の皆さんが、最も輝いている時間でした。

切り抜きの後、背板と表の板を糊付けします。

ズレないように、また背板はお金を取り出せるフタの細工があるので、慎重に糊付けをします。

写真:職人さんに指導

職人さんにやさしく、丁寧に教えてもらいながら作ります。

写真:表板のはり付け

お子さんだけでなく、ご年配の参加者の方も。

この男性は「春日部市のためにマスクを取ろう!」といって撮影に応じていただきました。「広報誌に載せてくれ」とご要望いただきましたが、「ほごログ」でご勘弁ください。

そして、完成。

写真:完成1

姉妹で参加してくれた二人は、仲良く丁寧に造っていました。

色付けはご自宅で。水性やアクリル絵の具などでできるようです。

こちらも姉妹で参加。

写真:完成2

イラストをプリントした紙を貼りつけて完成。紙やシールをはれば、色を塗る手間も省け、クオリティーの高い仕上がりになります。これもオリジナルです。

アンケートでは、「職人さんが丁寧に教えてくれて子どもでも作ることができた。また開催してほしい」「ただの板がだんだん箱になっていくのが楽しかった」「板に溝をつけるところを見てみたい」など、皆さん、満足のいく貯金箱がつくれたようです。春日部の伝統の桐箱づくりを肌で感じていただけたようです。

貯金箱完成後も、展示用の多種多様な桐箱に親しむ子どもたちがみられました。

写真:桐箱に親しむ

貯金箱をつくったり、見本や製品に接して、春日部の伝統産業に触れる機会になったのではないかと思います。

参加者の皆さま、春日部桐箱工業協同組合の皆さま、どうもありがとうございました。