ほごログ(文化財課ブログ)

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「藤・渕・富士 ふじのかすかべ」展みゅーじあむとーく開催しました

3月23日(日)、現在開催中の企画展示のミュージアムトーク(展示解説)を行いました。

みゅーじあむとーく1

今回の展示は、春先に恒例の藤(フジ)の花の展示の派生企画展。フジの花にかけて、地名の「藤塚」「小渕」、そして「富士信仰」の歴史を収蔵品を中心に紹介しています。

今回のみゅーじあむとーくには、郷土資料館常連の皆さんに多くお集まりいただきました。顔見知りの方ばかりで、解説が終わった後にも、様々ご質問いただき、ご教示いただきました。ありがとうございました。

写真:富士信仰のコーナー

午前中には、ナント!富士信仰の研究者の方にもお出でいただきました。今回の展示準備にあたり、ご著書をいつも座右に置き、参照しており、直接お会いするのは初めてでしたが、動画で拝顔していましたので、展示解説の冒頭から「あの方かも!?」と緊張していました。特に富士信仰の概要や資料を説明する時は、今年一番のドキドキ。

担当者のつたない富士信仰の解説の後、研究者の方には様々な資料や情報をご教示いただきました。今回は収蔵品のみの展示でしたので、固定ケース半分にとどまりましたが、あんな資料やこんな資料も借り、あんなところやこんなところも調査すれば、春日部市域の富士信仰は企画展テーマとして柱が立ちそう、であることをお導きいただきました。ありがとうございました。

今回は「藤」「藤塚」「小渕」「富士信仰」と欲張りな企画で、盛沢山ですが、それぞれが中途半端でもあるともいえましょうか。「富士信仰」のテーマもさながら、「藤塚」も「小渕」も特徴的な地域ですので、それぞれ一本立ちするくらい、調査・研究を深めたいものです。

このように、みゅーじあむとーくは、学芸員と企画展の反省・展望を促すイベントにもなっています。

次回は、4月19日(日)。「藤塚」「小渕」「富士信仰」の関係者の方は、ぜひ叱咤激励にお出でください。

 

[事業の基本情報]

展示名:企画展「藤・渕・富士 ふじのかすかべ」展

日時:令和7年3月22日(土曜日)~5月2日(金曜日)月曜日・祝日休館。開館時間午前9時~午後4時45分

関連事業:みゅーじあむとーく(展示担当学芸員による展示解説)
     令和7年4月19日(土曜日)午前10時30分~、午後3時~(30分程度)
     予約不要。時間までに展示室へお集まりください。費用無料

今年もやってきた藤の季節

桜はとっくに散り、春日部市内の藤の花が見ごろを迎えています。 #かすかべプラスワン #藤 #牛島のフジ

春日部人(かすかびあん)なら、桜よりも藤の花、のはず。粕壁小の敷地に自生している謎の藤の花も見ごろ。郷土資料館から見え、甘い香りがします。

写真:粕壁小の藤

かつて「世界一のフジ」と称された、牛島のフジ(国特別天然記念物)も、この数日間が見ごろのようです。

最近のニュースなどでは、他地域のフジの花が紹介されているのを見かけます。牛島のフジの歴史・文化性は唯一のもの。あの新一万円札男・渋沢栄一も見に来ているのだから、もっと紹介されてもいい、と個人的に思います。

春日部駅西口側では、藤通りの藤棚が見ごろのようで、藤テラス(4月21日)、藤まつり(4月28日)。藤まつりウィークと称し、とイベントが目白押しです。

郷土資料館では「*花の彩り*春日部*」展で、藤をめぐる春日部の歴史も紹介していますので、観藤のついでにお立ち寄りください。

企画展「*花の彩り*春日部*」展、絶賛準備中です

3月16日(土)から開催する企画展示の詳細な情報を公開しました。 #かすかべプラスワン #藤 #花積 #宝珠花

画像:チラシ

現在、春日部は「藤のまち」として広く知られ、また市の花「藤」を活かし、まちづくりを進めているところですが、春日部が藤のまちとして知られるきっかけとなったのは、フジとしては唯一、国特別天然記念物に指定されている「牛島のフジ」が市内に所在しているためです。「牛島のフジ」が国の紀念物に指定されたのは、昭和3年(1928)のこと。戦後施行された文化財保護法下では、昭和30年(1955)に国特別天然記念物に指定されています。

歴史をひもとくと、かつて春日部はフジの名所だけでなく、ボタン、モモの花の名所としても知られてきました。春先には小渕・藤塚・浜川戸・宝珠花・新宿新田などで桃の花が咲き誇り、牛島のフジが見ごろを迎えたころには、備後の牡丹、粕壁の牡丹が、内外の観光客の目を楽しませました。

以上のことについては、これまで「ほごログ」でも、そして展示でも紹介してきました。

今回は、藤、桃、牡丹といった華やかな植物の花だけでなく、市内の「花積」や「宝珠花」といった「花」の付く地名にも着目し、「花」をキーワードにして、春日部の歴史を彩ってきた花の歴史を展示・紹介します。

みゅーじあむとーくや展示解説講座も準備していますので、あわせてお楽しみください。

  • 企画展示「*花の彩り*春日部*」展
    • 会期:令和6年3月16日(土)~5月2日(木)
    • 会場:郷土資料館企画展示室
    • 休館日:月曜・祝日
    • 入館料無料
  • みゅーじあむとーく
    • 日時:令和6年3月24日(日曜日)・4月20日(土曜日)午前10時30分~、午後3時~(各30分程度)
    • 場所:郷土資料館企画展示室
    • 内容:展示担当の学芸員が、展示室で展示内容を解説します
    • 費用・申し込みは不要です。所定の時間にお集まりください
  • 展示解説講座「春日部の花の彩りー花積と宝珠花」
    • 日時:令和6年4月27日(土曜日)午前10時~正午
    • 場所:春日部市教育センター
    • 内容:展示担当の学芸員と展示資料を読み解きながら、花積・西宝珠花の歴史と魅力に迫ります。
    • 費用:無料
    • 申し込み:令和6年4月10日(水曜日)から、直接、または電話、電子申請で受け付け

・・・と告知をしてみたものの、いまだ展示資料を選定中。

初日まで残り2週間。果たして間に合うのでしょうか。こうご期待。

企画展示「花の彩り*春日部」展のチラシができました

次期、企画展示「*花の彩り*春日部*」展のチラシができました。 #かすかべプラスワン

画像:チラシ

次の企画展示では、春日部ゆかりの「花」をテーマにしました。春には、牛島のフジをはじめ、市の花フジが町を彩ります。展示では、そうした牛島のフジに関わる歴史や、かつては桃の花、牡丹の花の名所でもあった春日部の歴史を紹介します。フジ・モモ・ボタンについては、数年にわたり春先の展示で紹介してきましたが、今回は「花」をもう少し広げてとらえてみたいと思っています。

市内には「花積」や「宝珠花」といった「花」のつく地名があります。「花」の地名は、直接フラワー(花)を意味するものではないようですが、なぜ「花」が地名に付されたのか、両地区にゆかりのある資料を展示し、迫ってみたいと思います。

チラシも、スマートなデザインで上手く仕上がりました。こうご期待。

展示名:春日部「春の花」企画展「*花の彩り*春日部*」展

会 期:令和6年3月16日(土)~5月2日(木)(月曜・祝日休館)

会 場:春日部市郷土資料館 企画展示室

【結果発表】春の花総選挙

5月2日で幕を閉じた「春の花*春日部」展において、ひっそりと開催していた春の花総選挙。集計作業が終わりましたので結果発表をします。 #かすかべプラスワン

画像:投票パネル

桜:20票

藤:43票

桃:15票

牡丹:8票

序盤は花見の王道「桜」勢が票を伸ばしましたが、桜が散るとともに藤が優勢になっていきました。藤のまち春日部では、市のシンボルでもある藤が根強い人気!小淵や藤塚にゆかりの深い「桃」は地元の根強い人気がありましたが、惜しくも落選(!?)。牡丹は知名度が劣り、票を伸ばすことはできませんでした。

市の公式ツイッターでも同様のアンケートをとっていましたが、そちらでは桃が最下位でした。リアル総選挙では、桃が善戦したので、展示をご覧いただき、春日部と桃の深いつながりをご理解いただけたのかもしれません。

健康ハイキングやスタンプラリーの効果もあって、例年よりも入館者は多かったのですが、投票率は伸び悩みました。投票を促す普及啓発も今後の課題です。

次回は来春の予定です。ぜひ、ご参加ください。