ほごログ(文化財課ブログ)

カテゴリ:郷土資料館

お知らせ 牛島のフジのゆかりの歴史的な資料を展示しています

藤の花が見ごろな季節となりました。そして、4月22日(日)は第37回「春日部藤まつり」。
藤は春日部市のシンボルとして親しまれています。藤の花が春日部の象徴となったのは、市内幸松地区にある国の特別天然記念物「牛島のフジ」が伝統的な観光地だったためです。
郷土資料館では、藤の花が見ごろなこの季節に合わせまして、常設展示の一部を展示替し、牛島のフジゆかりの歴史的な資料を展示しています。

春日部が観光地となり、町がどうかわっていったのか、どのような人が訪れたのか、については絶賛開催中の
春季展示「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」展で紹介しています。
牛島のフジの古写真は、郷土資料館HPのかすかべデジタル写真館でもご覧になれます。
あわせてお楽しみください。

手作り季節展示を展示してます

手作りの可愛らしい兜や、鯉のぼりなど
端午の節句をテーマとした季節展示を展示中です。
皆さま、ぜひご来館ください。

なお、郷土資料館は、毎週月曜と、祝日の4月29日(日)と5月3日(木)から5日(土)まで休館となりますので、ご注意ください。

季節展示

春季展示初日。展示資料を少し紹介

本日、4月17日(火)より春季企画展示「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」がはじまりました。
本展示会は交通・流通に関する収蔵品や市域に伝来する貴重な資料を展示し、近代の交通・流通の歴史を紹介するものです。それほど広くない展示室ですが、実物資料101点、写真や図など53点の計154点が並びました。
今回は、展示資料のなかから、展示会の見どころともなる、貴重な資料を紹介させていただきます。
まずは、荷札です。
写真:荷札
大正~昭和初期に西金野井の河岸場(かしば)で使われていたものです。西金野井は、江戸時代以来の河岸場として賑わった地域であり、明治時代以降には蒸気船が停泊しました。この荷札は、蒸気船で東京の青果市場などに発送された白菜や甘藷苗(サツマイモの苗)などに付けられたのでしょう。荷札は大量にあり、河岸に周辺の農産物が大量に集荷されたことがうかがえます。

次に、桃の出荷用の木箱です。
写真:桃の木箱
詳しい伝来はわかりませんが、豊野地区の藤塚で昭和30年ごろに使われていたものと考えられます。河畔砂丘という内陸性の砂丘が分布する藤塚では、古くから果樹園があり、桃を栽培していました。高度経済成長期になると、道路の舗装やトラックの普及があって、東京の中央卸売市場に出荷されるようになります。この木箱は、東京に出荷された桃を梱包したもので、市域の交通・流通の歴史の一端を物語る貴重な資料といえます。古写真もあるので合わせてご覧ください。
写真:昭和37年藤塚の桃の出荷風景
普段は藤塚小学校の郷土資料室で展示しているものなのですが、とても珍しいものなので展示させていただきました。

このほかにも、現在では想像もつかない、失われつつある市域の交通・流通の歴史の一コマを紹介しています。春日部の新たな一面を発見できるかもしれません。
7月8日(日)まで開催しておりますので、ぜひご覧ください。

急ぎ 「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」展、目下準備中です

江戸時代の春日部は、日光道中の宿場町粕壁、江戸川の河岸場西宝珠花・西金野井が交通の要衝地、地域流通の結節点としてにぎわっていきました。次回の展示会「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」では、近現代の交通・流通をテーマに、収蔵資料を中心に展示して、春日部市や周辺地域の街道・鉄道・舟運の歴史について紹介します。

目下準備中ですが、特に展示担当者がこだわり、重点をおきたいのは、舟運の歴史です。技術革新にともない近代に登場した鉄道や自動車におされて、衰退していったといわれる舟運業。ファンが多く、華やかな鉄道の歴史に対して、近代の歴史のなかではなかなか光が当てられません。
今回は、収蔵資料の西金野井の河岸問屋の資料を再検証して、新たに見えてきた近代の舟運業の実態から、市域や周辺地域の農産業・手工業などについても考えてみたいと思っています。西金野井は西宝珠花とともに、蒸気船通運丸が停泊する「汽船宿」でした。では、西金野井では蒸気船でどこに、どんなもの、どれほどを運んでいたのでしょうか。実は、最近、蒸気船で運搬していたものがわかる新たな史料を見出しました!準備しながら担当者も新たな発見にワクワクしています。詳細は下記の展示会で。お楽しみに。

展示会名:春季企画展示(第58回)「かすかべの宝もの15近代の交通・流通」
会期:平成30年4月17日(火曜日)~7月8日(日曜日)、月曜日・祝日休館
会場:郷土資料館 企画展示室(春日部市粕壁東3-2-15 教育センター1階)
観覧料:無料
展示会ポスター

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成30年3月24日(土)、郷土資料館で「体験ワークショップ」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作りました。
電気を使わず再生する蓄音機の、やわらかく温かみのある音を楽しみ、自分で作ったおもちゃで嬉しそうに遊んでいました。

ワークショップ風景

ワークショップ風景

郷土資料館の体験ワークショップは、平成30年度にも開催する予定です。申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。どうぞ、お気軽にご参加ください。