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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「有意義な夏休みを」

 いよいよ明日から夏休みになります。子供のころを思い起こせば「夏休み」と聞くだけで、ソワソワと開放的な気分になり、これからやってくる夏休みの日々に何か特別な期待をしていたことを思い出します。実際には夏休みといっても一日中部活動だったりで、毎日が特別というわけにはいきませんでしたが、それでも「夏休み」という言葉には、特別なことを期待してしまう魔力(?)があったように記憶しています。
 さて、そんな今年の夏休みは実質43日。夏休みは「子どもを家庭に一旦返す」わけですが、この43日間という膨大な時間が与えられることになります。
 43日間を時間にすると実に1032時間。毎日の睡眠や食事、入浴などの時間をざっくり10時間と仮定し、1032時間から差し引くと602時間が残ります。3年生は受験生、1.2年生も勉強はするでしょうから、仮に学校と同じ毎日6時間勉強するとしたら、43日間で258時間、先ほどの602時間から258時間を差し引けば344時間が残り、つまり一日8時間が「自由な時間」という計算です。
 日頃学校では「分刻み」の生活をしていのですから、夏休みにしかできない時間の使い方をしてほしいと思っています。
 ゆっくりと「読書」したり「映画」を観たり、「絵」を描いたり。また「旅」にでたり、何かの「研究」や何かを「作る」、もちろん「もっと勉強」でも良いわけです。
 ただ何となくゆっくり過ごす夏休みが悪いというわけではありませんが、「今年の夏休みは〇〇だったな~」と9月に振り返れるようなメリハリのある時間を生徒たちには過ごしてほしいと願っています。
4月より、ご愛読ありがとうございました。「校長室のひとりごと」も夏休みをいただきます。次回は9月2日から再開します。HPのその他は随時更新していきますのでよろしくお願いします。

校長室のひとりごと「推し活」

 「推し活(おしかつ)」という言葉が社会的に広がり認知度も上がっています。「推し活」とはアイドルやアニメのキャラクターなどを応援する活動のことですが、ある調査によると小学生の53%が何らかの「推し活」をしているそうです。一昔前は「オタク」的なイメージがあった「推し活」ですが、仕事や学校の傍ら「推し活」に勤しむ人がかなりの割合でいるようです。

 「推し活」してますか?

 この推し活は心理学的にみても自然のことで、誰しも見たもの聞いたことなど受け取った情報の中から自分なりの価値感でシンボル的で特別な存在を見出します。そうして受け取ったことを、今度は外側に発するようになります。

 例えば友達がキーホルダーを持っており、自分には特に意味もなくどうでもないことでも、その友達にしてみれば、推しのアイドルのキーホルダーだとすれば自己表現の一つで、特別な意味を持つことになります。このような推し活には三つのメリットがあるそうです。

 一つ目は「自分の世界が広がる」ことです。推しのことを調べたり、もっと知ろうとすることで、今まで知らなかった世界を知ることができます。

 二つ目は「自分の資源を分け与える喜びを感じられる」ことです。人間は他の人に親切にする、何かを分け与えることで幸せを感じる本能があります。

 三つ目は「第3の居場所を作ることができる」です。第1の居場所は家、第2の居場所は職場や学校、多くの時間をその往復で時間は過ぎていきますが、同じ趣味の人とコミュニケーションをとるなど第3の居場所を作ることができます。

 これは、大人になる準備段階の小学生の発達という面では、社会性が身につき良い効果が期待できると心理学の専門家は話しています。

 ただし、過度に自分の資源を分け与えようとすると金銭面のトラブルなどの懸念があるのも事実です。何かに価値を見出し、自分でその世界に入り新たな居場所、コミュニティーを作り出せる「推し活」、皆さんも新たに「推し活」に挑戦してみませんか。

校長室のひとりごと「校長面接より」

 以前この場でも紹介しましたが、今3年生を対象に「校長面接」を行っています。1日5人程度で1組から順にはじめ、ようやく終わりが見えてきました。一人一人と約15分程度、質問しながら話していると様々な発見があるものです。やはりこの時期に1回目の面接を実施できて良かったと感じています。

 面接の中で意外に多かったのが、極度(?)の緊張です。「トントントン」ノックして校長室に入ります。「こちらへどうぞ」と。椅子にたどり着くまで10歩前後、手と足が一緒に出てしまう生徒の多いこと。また、緊張のあまり声が震えたり、言葉に詰まったり、泣き出してしまう生徒もいました。「校長先生が脅したんじゃないですか?」などとからかわれますが、もちろんそんなことはありません。笑顔で(かえって不気味だとの声も)優しいものです。これが入試本番だったら…

 先日、千葉県教育委員会が来春の入学者選抜について5教科の共通テスト以外に面接試験を72校で、また自己表現試験を44校で実施し、これは過去最多だと公表しました。本校から受験するであろう学校のほとんどは面接試験を実施するようです。面接試験がどの程度合否に影響するのかは学校によって違いますが、共通して言えることは、5教科の共通テストの点数だけで輪切りにするのではなく、個々の受験生の人となりから、自校の生徒に相応しいかどうかを見極めようとしているのは確かです。

 もうすぐ始まる夏休み、各高校は中学生向けに説明会や体験会などを行います。3年生は勉強だけではなく、各高校の説明会に参加し自分に合っている、そしてどうしてもここに入学したいと思える学校を選びます。そして面接試験では、通り一遍の志願動機ではなく、なぜこの学校を選んだのか、そしてこの学校で何を頑張りたいのかなどをきっぱりと答えられるようにしておくことが求められるわけです。

 秋に2回目の校長面接を予定していますが、その時にはこれらを踏まえた質問をしていこうと考えています。

校長室のひとりごと「象はもっとすごい?」

 先日「カラスは賢い」と綴りましたが、それを読んだある人から「象のほうが賢いよ!」とご意見をいただきました。言われてみれば、サーカスで芸をしたり、動物園では器用に絵を描いたりする映像を目にすることがあります。すかさず象について調べてみると実に面白いこと、次から次へと逸話が検索できました。(カラスとは違いこの辺りに象はいないので主にネットの情報です)
 とにかく凄いんです、象は…
 最大8トンにもなるアフリカ象は時速40㎞の速さで走るそうです。あのウサインボルト選手でも38㎞なので誰も追いつけませんね。また飲み水を求めて1日に120㎞歩いて移動したり、6時間かけ48㎞離れた島まで泳いだなんて記録も残されています。象のパワーは桁外れておりあの長い鼻を器用に使い乗用車くらいなら持ち上げてしまうそうです。
 そうでした、「賢さ」でしたね。象の脳は5㎏ほどあり、人間やイルカと同じようにとても複雑な構造で、喜びや悲しみなど様々感情を持っているそうです。また人間と同じように学習し状況に合わせて臨機応変に対応することも分かっています。例えば、仲間の死を悼み、死んだ象に順番に鼻をつけていくという葬式のような儀式を行うことも分かっています。
 また、最近コロラド大学が象の鳴き声に関する研究を発表した論文によると、人間のように象には名前があり、その名前を呼び合っていると報じられました。確かに鳴き声でコミュニケーションをとる動物もいますが、それは鳴いた声をまねて返事をするようなもので、人間のように名前を割り当て、特定の仲間を呼ぶことがわかったのは初めてだそうです。
 現在、研究の続きとしてAIを利用し象の声を模して会話しようと研究を進めているそうです。
 近い将来、AIを介して象と会話することができるようになるかもしれませんね。

校長室のひとりごと「賢いカラス」

 カラスは頭が良いと言われています。

 固い木の実や貝は、ある程度の高さまで咥えていき、固い地面に落として中身を食べる。それでも割れないクルミなどは車道の車(タイヤ)が通る位置を想定し置き、安全な場所でそれを見守り割れた中身を食べる。置く位置がずれてタイヤが踏まなければ更に微調整する。時には細長い棒を使って木の内部の虫を捕獲する。また公園の水の蛇口を口ばしで器用に開けて水を飲む、固い食べ物は水でふやかして食べる。ゴルフ場のカラスはお菓子があると知ってかゴルフカートの女性の荷物を加えて持っていく。などカラスの逸話はたくさん存在します。

 カラスの脳は、カラスより身体の大きいニワトリの約3倍の大きさだそうです。知能の高さを測る基準に「脳化指数」という物差しがありますが、この脳化指数によると人間は0、89、チンパンジーは0、30、ネコは0、12、犬は0、14だそうですが、カラスは0、16と犬や猫より高く人間の7歳児と同程度と言われています。賢いのもうなずけます。

これらのカラスの研究も進んだことで、様々なことがわかってきました。

 ①カラスは鳴き方で互いに会話ができる。

 ②カラスは数を認識し数えられる。

 ③カラスは人の顔を認識し覚えている。

 ④一度経験したことは学習する。 など。

一般的にゴミをあさる厄介者のイメージがあるカラスですが、この機会にカラスを注意深く観察してみようと思います。

校長室のひとりごと「世界人口デー」

 1987年7月11日、旧ユーゴスラビアで「マティ」という男の子が生まれました。マティくんの誕生は世界の人口50億人目ということで、国連はこの世界の人口50億人突破を記念し、7月11日を「世界人口デー」に制定しました。
 日本は今少子化が社会問題となり、様々な少子化対策を模索しているところですが、世界、つまり地球上の人口は急激に増加しています。
 1900年頃の世界の人口は約16億人でしたが、1950年には25億人、その39年後の1989年には倍の50億人、1998年には60億人、2011年には70億人、そして昨年2023年には80億人を超え、7400万人増加した今現在は81億1900万人がこの地球上に暮らしています。
 「世界人口デー」国別人口を調べてみました。
 <1位 イ ン ド>14億2860人
 <2位 中   国>14億2570人
 <3位 アメリカ> 3億4000万人
 <4位 インドネシア> 2億7750万人
 <5位 パキスタン> 2億4050万人
   ・
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 <12位 日  本> 1億2330万人  となっています。
2004年の1億2784万人をピークに日本の人口は減少に転じ、2030年には1億1500万人、2050年には1億人を割り、9500万人に減少すると予想されています。
 「世界人口デー」に関連しデータを紹介しました。

校長室のひとりごと「不登校問題」

 学校の課題に「不登校問題」があります。平成14年の調査では全国の小学生約25,000人、中学生の約100,000人が不登校という結果でした。暫く数値は横ばい傾向が続きましたが、平成29年から再び増加傾向に転じ、令和4年度の調査では、小学生約100,000人、中学生190,000人が不登校で、全児童生徒の3.2%を占めています。全国の小中学校で各クラスに1~2人が不登校だという計算です。調査を実施している文部科学省は「個々の児童生徒によって不登校になったきっかけや理由は様々だが、令和に入ってからの急激な増加には「コロナ」が影響しており、臨時休校や分散登校、リモート授業などで生活リズムが崩れたり、感染が心配で学校を休んでも欠席扱いにならなかったことなどが影響している」と分析しています。
 不登校支援の専門家は、親・教員など周囲の大人が気を付けなくてはいけないNGな声かけについて言及しています。
① 「学校に行きなさい」「学校に来なさい」
思春期の子供は「〇〇しなさい」と言われると反発したくなるもの。「行けるなら行ってるよ、全然わかってくれない」と孤立してしまうこともある。
② 「学校に行かなくていいよ」
 最近の「無理して行かなくていい」という風潮から「行かなくていい」と言ってしまいがちで「行かなくていいんだ」と都合よく捉えられ、欠席を長引かせることになりがち。
③ 「何で行けないの?」「何で来られないの?」
 「行けない」ことを責められていると感じ「自分が悪いんだ」と罪悪感を持ってしまい引きこもるきっかけになりかねない。
④ 「いじめられたの?」「嫌なことされたの?」
 大人の質問攻めから逃れるため、「うん」と言ってしまい、学校に戻る機会を失ってしまったり、更なる質問攻めに引きこもる原因になりかねない。

 きっかけは何かしらあるものの、特に理由がない不登校も2割いると言われています。
 不登校生徒一人一人に向き合って、毎日が楽しく明日も登校したいと思えるような学校づくりに努めていきたいと思います。

校長室のひとりごと「夏の交通安全運動」

〜身につけよう 交通ルールと ヘルメット 〜

 これは明日から19日(金)までの千葉県夏の交通安全運動のスローガンです。

自転車に乗る時にヘルメットを着用していますか?昨年の4月より道路交通法により、自転車乗車時のヘルメット着用が努力義務化されています。本校の自転車通学はヘルメット着用を許可の一つの条件にしていますが、休日などで自転車に乗る時は、生徒たちのほとんどはヘルメットを着用していないようです。一般の方々はどうでしょうか?確かに着用している人が増えてきたと感じますが、それでも着用していない人の方が多いでしょうか。

 千葉県警によると県内の交通事故の4件に1件は自転車が関係しており、自転車の交通事故で亡くなられた方の多くは頭に致命傷を負っているそうです。また自転車のルール違反による交通事故も多発しているそうです。

 野田市でも4月からの3ヶ月で小中学生の自転車による交通事故が11件発生しています。近年、交通量も増加し、大型トレーラーなども頻繁に往来しており、昨年は死亡事故も発生しているこの地域ですから他人事では済まされません。

 話は変わりますが、新年度のタイミングでは、学校で定めた自転車通学可能な範囲外でありながら、自転車通学を許可してほしいと毎年何件もの問い合わせ(?)があります。お子さんの通学が楽になるようにという親心はもちろん理解しています。しかし、徒歩よりも自転車の方が交通事故のリスクが高いのも事実であり、この地域の交通事情を鑑みれば、自転車通学をさせたくないことも理解してほしいと思っています。決して意地悪でダメと言っているわけではないこともわかってください。

 もうすぐ夏休みに入り子供たちが自転車を利用する機会も増えると思うとどうにも気が気ではありません。交通安全運動の機会に、

ご家庭でも自転車はもちろん、交通安全について話題にしてみませんか。

 

校長室のひとりごと「カタツムリ」

 この暑さで梅雨を忘れてしまいますが、「梅雨といえば?」 何を思い浮かべますか?

梅雨といえば紫陽花(アジサイ)の葉を這う「カタツムリ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。実際、梅雨でイラストを検索すると、紫陽花の葉の上にポツンといるカタツムリのイラストがたくさん表示されます。

 ところで最近カタツムリを見ましたか? 日本には約1000種ほどのカタツムリが生息するそうですが、そのうち160種は絶滅の危機にあり、それ以外の種も全体的に激減しているそうです。

 改めて振り返れば、しばらくカタツムリを見ていない気がします。

 カタツムリは陸に住む貝の一種で、乾燥が天敵で落ち葉のあるジメジメした林などを好みます。しかし、開発が進み森林が減少し、木々はあっても周囲はコンクリートで整備された街並みではカタツムリは徐々に減ってしまい、結果として今は我々の目の届かないところで細々と暮らしているのだそうです。

「なら、住みやすい森や林に移動すればいいのに!」と思いますが、考えてみてください、カタツムリの移動する姿を。乾燥が天敵のカタツムリにとってアスファルトの道路を渡って林のある公園に、なんてことは無理なことです。その地域で減ってしまったカタツムリを増やすことは現実的に難しく、今後も減少を続ける見込みだそうです。「ならたくさんいる森から持ってくれば?」も無理だそうです。そもそもその地域で進化した結果として1000種もいるのですから、人間の手で移動させては生態系を脅やかしかねません。

 あのユーモラスなシルエットのカタツムリにとっても住みにくい世の中になってしまったのは残念でなりません。

 自然豊かで木々に囲まれた本校ならカタツムリを見つけられるかもしれません。早速探してみようと思います。

校長室のひとりごと「七夕伝説」

 7月7日は「七夕」です。元々は旧暦の7月7日、今でいう8月にあたります。仙台の七夕祭りが8月に開催されているのはこのためです。

 今日は「七夕伝説」について書いてみようと思います。

 この「七夕伝説」は中国で生まれました。天空の神様「天帝(てんてい)」には「織女(しゅくじょ)」という娘がいました。織女は神様たちの着物を織る仕事を毎日天の川のほとりで行っていました。遊びもせず、恋人もおらず毎日ひたすら着物を織る織女を天帝はかわいそうに思い、天の川の対岸で牛を飼う仕事をしている真面目な青年「牽牛(けんぎゅう)」を引き合わせ、やがて二人は結婚しました。

 二人は結婚してからというと仲良く遊んでばかり、織女は着物を織らなくなり神様の着物はボロボロになっていき、牽牛は牛の世話をせず牛はみるみる痩せ細ってしまいました。これに怒った天帝は二人を元のように両岸に引き離してしまいました。二人は悲しくて毎日泣いてばかりで仕事どころではありません。困った天帝は、二人が毎日働くのなら一年に一度7月7日の夜に会わせてやると約束しました。

 これが一般的な「七夕伝説」ですが、日本では「織女」のことを「こと座の一等星ベガ」を指し「織姫」と、「牽牛」のことを「わし座の一等星アルタイル」を指し「彦星」と呼んでいます。この二つの星は実際に天の川の対岸に位置していますが、二つの星は光の速度で14年、14光年も離れているため簡単に会うことはできないかもしれませんね。七夕の夜は、雲などに遮られずに夜空を見上げ、伝説だとわかっていても二人が出会えるように願いたいものですね。

 


※明日、清水公園体育館でPTAバレーボール大会が行われます。応援よろしくお願いします。