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2024年9月の記事一覧

校長室のひとりごと「周期セミ」

 9月も中旬だというのに、日中はまだまだ猛暑、セミの鳴き声が暑さに追い打ちをかけるようにあちこちから聞こえてきます。

今日はセミについて書いてみます。

 セミの種類によっても、またその個体によっても差はありますが、一般的にセミは幼虫の7年間を土の中で過ごし、地表に出てきて羽化し成虫としては7日間しか生きられないと言われています。暑さに追い打ちをかけるようなセミの鳴き声も、7年間我慢してやっとの7日間だけ必死に鳴いていると思えば我慢できる気がしますね。

 ところで「周期セミ」って聞いたことありますか。この「周期セミ」とは北米のみに生息する毎世代正確に17年周期、13年周期で成虫になるセミの総称です。その周期年数が素数であることから「素数ゼミ」とも呼ばれており、毎年北米のどこかで発生しているそうです。

 この夏、17年周期のセミと13年周期のセミの発生が重なり数兆匹とも言われるセミの大量発生が記録されました。前回両者の発生が重なったのが1803年のこと、実に221年ぶりの大量発生です。

この周期ゼミの神秘は氷河期に遡るそうです。正確に同じ周期で成虫になれば劣悪な環境下や外敵からも逃れる可能性、つまり生存率が高く種の保存に適した進化が現在に繋がっているそうです。

実際の周期セミの大量発生に興味がある方は「周期セミ」か「素数セミ」で検索してみてください。衝撃的(?)な画像が満載です。

校長室のひとりごと「9.11」

「9.11」。2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が起きました。ハイジャックされた旅客機が、ニューヨークのワールドトレードセンターやアメリカ国防総省本庁舎(ペンタゴン)に激突しビルが倒壊するという余りにも衝撃的な映像、どちらも23年も前のことですが、私には今もなお鮮明に記憶に残っています。
 翌2002年2月には米ソルトレークシティでの冬季五輪が控えていたため、冬の競技団体には、出場権を争うシーズンが始まろうとしている矢先の出来事です。当時、縁あってスケルトン(ボブスレー競技)チームの代表コーチだった私にとっても他人事ではなくなってしまいました。状況が状況なだけに各国のチームがアメリカへの遠征を中止したり、日本でも各競技団体は海外渡航を見合わせるよう各チームに指示が出されました。五輪出場枠に影響するシーズン、大会が開催されれば出場しないわけにはいかない我々は、選手、スタッフそれぞれ、家族と相談し、連盟からの派遣ではなく、あくまで個人の判断で出国という決意をしました。「自己責任で…」などという念書を書いた記憶があります。
 事件の影響が一向に治まらない9月下旬、最初の遠征地はカナダのカルガリー。次の目的地はニューヨーク州のレークプラシッド、空港は厳戒態勢、アメリカに入国できるかもわかりません。そこで他国のチームと合流し、同じカナダ国内モントリオールまで飛行機で移動し、陸路で国境に向かい、他国の選手たちの助けもあり無事入国、レークプラシッドまで移動したことを覚えています。とにかく2001ー2002シーズンは異常でした。
 時は2002年2月、ソルトレークシティ五輪開会式当日。テロリストの次なる標的は、当時のブッシュ大統領も参加する開会式だとも噂されていました。各国選手団は開会式の入場準備のためメイン会場の外に待機。軍の怖いほどの厳重警備の中、開会式が始まろうとしているその時、「一斉に爆発音が…」選手たちは皆、頭を抱えしゃがみ込みました。その爆発音が開会式の始まりの合図「花火」だと理解するまで少しの間がありましたが、皆、安どの表情で顔を見合わせ笑顔を取り戻しました。
 盛大な花火と割れんばかりの大歓声の中を入場した記憶が今も残っています。

校長室のひとりごと「下水道の日」

 9月10日は「下水道の日」。一年を通して多く雨が降る台風シーズンの中でも、9月10日は立春から数えて220日目にあたり、大雨に備える特別な日とされてきたため「下水道の日」と制定されたそうです。

 水道に比べ、どちらかと言えば日陰的な存在の下水道ですが、昨今の台風やゲリラ豪雨の影響で、河川の氾濫だけではなく、多過ぎる雨量を処理しきれず道路に水が溢れ川のように道路を濁流が流れる映像や、マンホールから水柱が上がったり、さらにはマンホールの蓋が下水に押され吹き飛ばされる映像などを頻繁にニュースなどで見かけます。

 現在下水道の普及率は全国平均79.3%に対して千葉県は77.1%と下回っているものの生活排水の処理や市街地への雨水の浸水を防ぐなど、大切なライフラインと位置付け下水道の普及に努めてくれています。

 今更ですが、地球の水は増えることも減ることもありません。雨水や生活用水は河川を通り海に流れ、海上で蒸発し雲となり、また雨を降らせるという限られた水の循環です。地球環境を考えさせられる昨今だからこそ、「下水道の日」をきっかけに地球の水の循環の恩恵を受けているという意識したいと思います。

 ①調理クズはそのまま流さない

 ②使用済みの油などはそのまま流さずペーパー等で拭きゴミとして処理する

 ③無駄に洗剤を使用しない

 ④トイレはペーパー以外の紙は流さない

校長室のひとりごと「パリ五輪(その2)」

 連日パラリンピックの日本選手の活躍が報じられています。4年に一度のスポーツの祭典、選手たちには、大いに楽しんでほしいと思います。
 パリ五輪は開会式をセーヌ川で、パラリンピックではコンコルド広場などで行うなどパリの街並みが印象的ですが、一方で「メイン会場」となる陸上競技場の映像を見る機会が少ないように感じています。前回の東京五輪での国立競技場にあたるメイン会場「スタッド・ド・フランス」は陸上競技の映像以外では、ほとんど目にすることがありませんが、実は画期的な工夫がなされています。
 陸上競技場といえば周囲を大きなスタンドに囲まれ、中央のフィールドは一面緑の芝生。そしてフィールドとスタンドの間には陸上競技の400mトラック、全天候型のタータンに真っ白なラインでレーンが区切られています。では、陸上の400mトラック(地面)は何色をイメージしますか?日本の国立競技場のようなレンガ色を思い浮かべるでしょう。昔の競技場は茶褐色の「人工土アンツーカー」が主流で、1964年の東京五輪の国立競技場もこのアンツーカーでした。その後1968年メキシコ五輪で現在のようなタータンが採用され陸上競技場の主流になりましたが、「人工土アンツーカー」の名残で世界中多くの陸上競技場はレンガ色のタータンを使用しています。
 今回のパリ五輪、パラリンピック会場「スタッド・ド・フランス」の400mトラックは見慣れたレンガ色ではなく「紫色」です。実はリオ五輪でも「ブルータータン(青色)」が採用されましたが、紫色はこのパリが初めてです。一般的に赤色は「緊張を高め闘争心を煽り興奮させる効果」があるとされていますが、青(紫)色には「緊張を和らげ集中力を向上させる効果」があるそうです。多くの競技場を経験している陸上選手でも「紫色」は初めてなので、一層集中力が増し、好記録を期待しての「紫色」だそうです。
 パリ五輪陸上競技では、棒高跳びで世界新記録が、男子100mでは、決勝を走った全員が9秒台という好記録が生まれたのも「紫色」の効果かもしれませんね。 
「スタッド・ド・フランス」の映像が映った際には注目してみてください。

校長室のひとりごと「まだ続く猛暑」

 朝晩涼しくなったとはいえ最高気温35℃予報、今年の暑さはどうなっているのでしょうか?夏休み中は連日朝から30℃を超え、地域によっては40℃近くまで気温が上昇し、連日熱中症アラートが発せられる。天気予報では35℃でも驚かなくなってしまいました。学校もこれまで以上に対策を講じなくてはならないと考えてしまうほどの暑さです。
 心配材料はたくさんあります。まず登下校です。7月は朝の7時前から温度計は30℃を指し、夕方6時過ぎても30℃を指している状態です。教室は冷房がありますが体育の授業は問題です。こう連日「熱中症警戒アラート」が発せられては体育の授業どころではありません。昔は暑い夏にはプールで涼んでいたものの、近年この暑さで水温は30℃。特に心配なのが部活動です。放課後とはいえグラウンドや体育館ではWBGT計では厳重警戒レベル。この暑さでも大会は行われるため練習しないわけにもいかず練習内容や時間など対策を講じての活動が続いています。
 今年の6.7.8月は平均気温の+1.76℃だったと気象庁が発表しました。暑いわけです。専門家も地球温暖化状況や温暖化対策を鑑みても、この暑さはこの先も続くと話しています。であるなら、抜本的な改革、暑さ対策に乗り出す時期ではないかと感じています。例えば「サマータイム制度」を導入し涼しい時間帯に活動したり、夏の大会の時期をずらしたり、夏休みの部活動を例えばAM5:00からとかPM5:00からなどと暑い時間を避けるなど、数年中には、これまでのように「十分に気を付けて…」では太刀打ちできない時代がくると心配しています。
 国や企業レベルでは温暖化対策を進めているのですが、今こそ我々一人一人ができる温暖化対策、そして熱中症対策を考えなくてはならないと強く感じます。
 来週も暑くなりそうです。お互い無理せず頑張りましょう。

※ 例年この時期の体育祭、今年はこの暑さを予想し10月に実施します。