2024年9月の記事一覧
校長室のひとりごと「共学?別学?」
先月、埼玉県教育委員会が「男女別公立高校の共学化を推進する」と発表しました。埼玉県の公立高校で男女別学の学校は12校、男子校の春日部高校、女子校の春日部女子、久喜高校などは本校からも受験している学校です。
埼玉県教委の共学化推進の背景には「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」などがあるそうです。今後、社会の変化や県民へのアンケート、地区別ヒアリングを実施する予定だとしています。
ちなみに千葉県はどうかと言えば、やはり共学化が進み現在男子校はゼロ、女子校が2校です。全国的に見ても1990年には261校あった男女別学も2023年には45校、⅙にまで減少しています。
私は中学3年生と校長面接を行っています。既に行った1回目の面接では、生徒の人となりを知ることを目的に、今後行う2回目の面接では、一人一人の志望校について、具体的な進路の話題が中心です。実際に男女別学の学校を志望している生徒は、皆一様に「男子だけなので…」とか「女子高だから…」とはっきりと志望動機を教えてくれます。確かに社会的にみれば「少子化」「多様化」「ジェンダー平等」もわかりますが、あえて男女別学を選択する子どもたちが実際にいるということを忘れてはいけないと思います。私学ではなく公立だということ、共学と別学と選択肢が2校しかないわけではありません。一中学校の校長として、世論も大切ですが、一人一人の中学生に目を向けて大切にしてほしいと切に願っています。
校長室のひとりごと「パリ五輪(その1)」
この夏、パリ五輪から目が離せず寝不足だったという方もいらっしゃったのではないでしょうか。私も「今晩こそ絶対見るぞ!」と気持ちはあったのですが、睡魔に負け翌朝のニュースで結果を知ったという毎日でした。
「五輪オタク(?)」の私にとって、今回のパリ大会では時代の流れ、変化を様々な場面で実感させられました。その一つに表彰セレモニーがあげられます。これまで表彰セレモニー、メダル授与といえば、金・銀・銅のメダルを授与し、優勝した選手の国歌が流れる、そしてその場でメディアに向けてポーズをとり写真撮影があり、一連のセレモニーが終わり、各国メディアが待ち受けるミックスゾーンと呼ばれる通路を通りインタビューを受け退場する、そんな流れがこれまでの五輪の常でした。
今回のパリ大会では、これらの流れに一つ恒例行事(?)が加わったことに気づきましたか? 金メダルの選手の国歌が流れた後、選手たちが表彰台でスマホを使い「自撮り」をするという行事です。五輪は他の国際大会と比べ厳格で、しきたりや縛りも少なくなく、全世界に映る表彰セレモニーで自撮りなど到底考えられませんでした。今回のパリ五輪のスポンサー企業であるサムスンが、全参加選手17000人にスマホを配布したことで、こういった表彰台上での自撮りが可能になったわけです。やはり時代の流れですかね。
今、五輪に続きパラリンピックの熱戦が繰り広げられています。こちらにも注目しようと思います。
校長室のひとりごと「避難訓練」
昨日、避難訓練を実施しました。皆さんも学生時代に経験があると思いますが、まず教室で「これから避難訓練を行います」「放送があったら机の下に身を隠しましょう」「非難する場所は校庭です、静かに速やかに移動すること」など予め教師が段取りを教える、訓練というより指導という意味合いが強いものです。今年度も4月当初に1回目の避難訓練を行いました。年度がかわり、改めて上記のような避難訓練を実施しました。そして昨日が2回目です。101年前の関東大震災の教訓から「防災の日」に制定されている9月1日(今年は2日)に例年実施しています。
今年の夏、毎日のようにどこかで発生するゲリラ豪雨、また南海トラフとの関連が懸念される九州での地震、各地で大きな被害をもたらした台風10号など災害の頻度や種類、想定される被害も変化してきたように感じます。
元日の能登半島地震、夏休み中の九州での地震など「いつ」「どこで」発生するか予想困難なのが災害であり、そのための訓練であることから、今回は「掃除中」に行いました。生徒には事前の告知もせず、いつものように各掃除場所に散らばり、近くに教師がいるとも限らない状況での訓練です。生徒たちは自分で考え行動しなくてはなりません。安全な近いルートで校庭まで避難し、人数の確認などが必要です。実際生徒たちは、それぞれの場所で身をかがめ、頭部を守り、速やかに非難することができ、我々教師にも生徒たちにとっても有意義な経験でした。
災害は学校にいる時間とは限りません。元日や夏休みの旅行や帰省先かもしれません。家族や誰かと一緒かもわかりません。生徒たちはもちろんですが、皆さんもこの機会に災害時の対応について話題にしてみてはいかがでしょうか。
校長室のひとりごと「学校再開」
毎日のように熱中症警戒アラートが発出された猛暑続きの今年の夏、運動部は思うように活動もできず、午後ともなると閑散とした校内でした。43日間の夏休みも終わり、今日から学校が再開し日焼けした生徒たちの笑顔、活気が学校に戻ってきました。かつて我々大人もそうだったように「43日間もある」と始まった夏休みも終わってみれば「あっという間に」という感覚で、生徒たちは今日の学校再開を迎えたことと思います。
ところで、この夏は暑さだけではなくパリオリンピック、九州四国での地震、そしてこの台風10号などさまざまな出来事がありましたが、夏休み前に生徒たちには「勉強でも部活動でも、遊びでも、何でも良いが長い休みにしかできない時間の使い方をしてほしい」と、また「今年の夏休みは◯◯に頑張ったなと9月に言えるような夏休みにしよう」と話しましたが、生徒たちはどうだったでしょう?機会あるごとに「今年の夏休みはどうだった?」と聞いて回りたいと思います。
夏休み中はこの「校長室のひとりごと」もお休みしていましたが、今日からまた毎日(出来る限り)更新してまいります。