2024年4月の記事一覧
校長室のひとりごと「睡眠障害・寝不足」
一般的な話になりますが、子どもの「睡眠障害」について気になっています。ゲームやSNSの子どもたちへの普及、習慣化が影響してか、現代の子どもの3~4人に一人の割合で「睡眠障害」や「睡眠習慣による問題(寝不足)」を抱えているといわれています。発育過程の子どもの睡眠不足は、ケガ、肥満、高血圧につながるという報告もあり、脳や身体的発達にも影響を及ぼしかねないため、我々大人以上に睡眠習慣の改善を図る必要があります。
機会があれば「昨日何時に寝た?」と生徒たちに質問しています。「10時くらい(10時前)」と答える生徒は少なく、「11時、12時くらい」と答える生徒が一番多く、日付が変わる時間を答えた生徒も少なくないことに驚かされます。11時以降と答えた生徒に「何やってたの?」とすかさず切り返したところ「習い事や塾」という生徒もいれば「スマホをいじっていた」という生徒が多かったことに驚かされました。(正式な調査ではありませんが)
一般的に成人は7時間以上、中高生は8時間以上、小学生は9時間以上の睡眠時間が推奨されています。翌朝遅くとも7時には起きることから、夜11時には就寝してほしいものです。心身ともにリフレッシュした状態で登校してくることが理想です。
心身の発達期である中学生、やはり「早寝・早起き、そして朝ごはん」、規則正しい生活リズムを身につけさせたいと思います。
校長室のひとりごと「全国学力学習状況調査」
本日「全国学力学習状況調査」を実施しています。毎年小学6年生と中学3年生を対象に行われる全国調査です。3年に1度「理科」や「英語」を実施しますが、基本は今年度実施する「国語」と「数学」です。この調査の目的は「義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から全国的な学力や学習状況を把握・分析し国や各自治体の教育施策、各学校の成果と課題を検証し、その改善を図る」とされています。ですから学校の成績には関係ありません。
例年8月にこの調査結果のうち各都道府県の順位が報道されたりしますが、調査の趣旨から競い合うためのものではないため各市町村や各学校の結果は一般には公表されません。本校でも結果をもとに生徒の実態を分析し9月以降の授業の進め方等の改善につなげます。
この調査で私が注視しているのが「質問調査」です。国語、数学以外に、生活習慣や学習状況などをアンケート形式で調査(今回からオンライン)するものです。中でも「自分には良いところがあると思いますか」という質問に注目しています。この「自分には…」では、例年全国や県に比べ野田市は低い結果となっています。自己肯定感を持つ生徒が少ないのです。何事にも自信を持って主体的に取り組むためには、この自己肯定感が大きく関係します。学校経営の重点項目に「自己肯定感を持たせる工夫」「ほめる場の工夫と設定」と掲げているのもこのためです。
国語・数学の調査結果はもちろんですが、昨年度一年間「自己肯定感」を高めるための取り組みが結果にどう表れるのか楽しみです。
校長室のひとりごと「避難訓練」
熊本地震から8年となった昨日「避難訓練」を行いました。年度始めなので「避難経路を覚える」ことが主な目的です。今回は自分の教室で、尚且つ学級担任がいる状況での避難のため混乱もなく避難することができました。
実際の災害は授業中とは限らず、休み時間や部活動、登下校中に起こるかもしれません。能登半島地震は元日の夕方に発生したことは記憶に新しいところです。
年3回実施する学校の避難訓練では、今回のように実際に避難するという手段はもちろんですが、生徒一人一人の「防災に対する意識」を醸成してゆくことが大切だと考えます。いつ何時起きるかわからない災害時に「自分の命を守る」「近くの人と共に助かる」「避難所運営など協力し助け合う」という「自助・共助・公助」の精神を養うこと、それが命を守ることはもちろん、地域の一員としての自覚や責任につながると考えています。
能登半島地震、熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災では実際に避難所となった中学校の生徒たちが、率先して避難所運営に携わる姿、また中学生が小さな子供やお年寄りの手を引き、また背負って避難する様子が報じられていました。「川間中生にできるだろうか…」他人事ではなく自分事として捉える力が身についてほしいと願っています。
いつやってくるかわからない災害、自分はどう備えたら良いのか、自分には何ができるだろうか、自分は何をしなければならないのか…
そんな防災に対する意識を日頃から育んでいきたいと思います。
校長室のひとりごと「アップデート」
今回より「タイトル」の書き方を変更してみます。
「アップデート」という言葉を聞いたことはありますか。皆さんも色々なところで「アップデート」していることと思います。直訳すれば「更新」です。スマートフォンを例にあげれば、アプリやソフトウェアを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティを向上させることでユーザーが安全に使いしやすくするものです。
実は昨年4月の着任以来、川間中学校のアップデートに取り組んでいます。学校のアップデートなんてわかりにくいかもしれませんが、スマートフォンを「学校の敷地や校舎」に置き換え、アプリやソフトウェアを「教育課程や約束事」に、ユーザーを「生徒」という言葉に置き換えればわかりやすいかもしれませんね。
野球やサッカーなどスポーツ界ではチームのトップである監督が代わればフォーメーションなど様々な変化が現れます。会社であれば社長が代われば会社自体が変わるでしょう。 学校はといえば、校長が代われば学校の雰囲気は変わっても、根本的には変わりません。公立の義務教育「教育の機会均等」という大前提にプラスし、一般的に校長は2.3年で入れ替わります。2.3年ではあえて変えようとしなければ変えられるものではありません。その長年の積み重ねが、学校には令和の時代に昭和や平成の時代からの物品や風習を残してしまっているのです。時代や社会の変化に伴い学校は新たな課題が増える一方で、煩雑になってしまいがちです。そこで「ここいらで整理整頓しわかりやすくしましょう」と川間中学校のアップデートに取り組んでいるわけです。
「教育課程や約束事などを最新の状態にしたり、不具合を修正したり、セキュリティ(安心安全)を向上させることで生徒たちが活動しやすくなる」ことを目指しています。
※ アップデートによる変更点は随時お知らせいたします。
校長室のひとりごと令和6年4月13日
今日は午後から「年度始め保護者会」があります。新しい学級での授業参観、職員紹介などの全体保護者会、そして新しい学級担任との学級懇談会を予定しています。お時間の許す限り、学校でのお子さんの姿をご参観ください。
また保護者会の後は引き続き「PTA総会」が行われます。皆さんも会員であるPTA組織の年に一度の総会です。こちらもどうぞご参加ください。
今日は、そのPTAについて書いてみようと思います。PTAのPはペアレント(保護者)、PTAのTはティーチャー(先生)です。保護者と先生で作るAアソシエーション(組織・団体)がPTAです。このPTAの起源は古く、昭和22年に開校した本校より古く、昭和20年(約80年前)、本校開校の2年前にさかのぼります。終戦を迎えたこの年、アメリカの教育専門家の提言により「家庭と学校、地域が協力することの大切さ」が示され、その団体として学校ごとにPTAを組織したそうです。
子供たちは、家庭と学校、地域を行ったり来たりしながら生活し、様々なことを学び成長していきます。それは大人になるまで続きます。家庭でのしつけなどの家庭教育が学校教育の基礎となり、家庭や学校で教わらないことを地域で学ぶ、という構図は昔も今も変わりません。
そのPTAではどんな活動をするのかは、地域や学校、学校種によっても様々ですが、基本的に「子供たちのために、取り巻く大人は何ができるだろうか」という原点は共通です。
昨今は、PTA組織を持たない地域や学校も出てきているようですが、家庭と学校、そして地域が連携し子供たちを育てるという考え方は不変の理念です。
今日のPTA総会をきっかけに、更に三者の連携が深まることを願っています。