2025年12月の記事一覧
校長室のひとりごと「耳」
普段の生活の中で「耳」について意識することは少ないかもしれませんが、今日は「耳」について書いてみます。人には「利き手」「利き足」「利き眼」のように耳にも「利き耳」があります。小さな音を耳に手を添えて聞こうとする耳、それが「利き耳」です。ところで左右の耳にはそれぞれ得意な分野、役割があることをご存じですか。音を聴くという機能は共通ですが「音楽を聴くなら」「電話するなら」など音の種類によって左右それぞれ特徴があり、それは脳に関係しています。右耳から入る音(情報)は左脳で処理され、左耳から入った音(情報)は右脳で処理されます。左脳は「言語」「計算」「理論」などの概念的な思考を担当し、右脳は「音楽」「幾何学」「発想」など芸術的な分野を担当していると言われています。つまり英語など言語の習得や理解したいニュース、仕事上の大切な電話などは右耳で聞いて左脳で処理するのが得策なわけです。川のせせらぎ、打ち寄せる波の音など空間の雰囲気を楽しんだり、聞き流したいクレームの電話(?)などは左耳で聞いて右脳での処理が適しているのだそうです。神経は脊髄で交差して脳に伝わるので少しややこしい話になってしまいましたので、もう少しわかりやすい例をあげてみましょう。
大切な講義や授業は右耳で聞くと論理的に理解しやすく、お願い事は相手の右から右耳に伝わるようにすると肯定的に捉えてもらえ、勉強や作業中のBGMなどは左耳から聞こえるようにすれば、BGMが邪魔にならず心地よく聞き流すことができると言われています。でも実際は両耳で聞こえちゃうことが多いですよね。
校長室のひとりごと「ふたご座流星群」
昼間は暖かいものの朝晩はめっきり冷え込み、 冬本番の乾燥した晴天が続いていますね。夜空を見上げればいつも以上に星がきらめき見える星の数も多いように感じます。今週末には今年最大で三大流星群の一つ「ふたご座流星群」が極大を迎えようとしています。今週末13日(土)夜から14日(日)にかけて、14日(日)夜から15日(月)にかけてが、流星群の活動が最も活発になる「極大」になると予想されています。振り返れば「〇〇流星群を見るぞ」と寒い夜中に夜空を見上げてみたところで、雲がかかっていたり、見る方角が良くなかったり、ちょうどのタイミングでよそ見をしていたりと、なかなか満足がいく流星群観測ができていませんでしたが、どうやら今回はチャンスのようです。というのも、まず方角は「ふたご座」から放射線状に広がって星が流れるので「ふたご座」がわからなくてもどの方角でも見えるそうです。また星が流れる数も空の暗いところで観測すれば1時間当たり30個~50個程度見えると予想されています。つまり、15分~20分程度空を見上げていれば確実に一つは流れ星を見ることができる計算になります。今週末は少しだけ夜更かしをし、ダウンコートを重ね着するなど最大限の防寒対策で夜空をじっと見上げてみようと思います。(最新の予報が変わり天気が心配ですが)
校長室のひとりごと「次期学習指導要領」
以前も話題にしたことがありますが、学校は文部科学省が定める「学習指導要領」と呼ばれる教育課程の基準に基づき日々教育活動を行っています。これは日本全国どの学校でも一定の水準の教育が受けられるようにと、各教科で教える内容や目標などが示されており、概ね10年ごとに改訂されています。現在の中学校学習指導要領は平成30年に改訂されたもので「社会に開かれた教育課程」「主体的・対話的で深い学び」「カリキュラムマネジメント」と大きく3つのポイントが掲げられています。本校でもこの3つのポイントの実現を目指し日々教育活動に当たっているところです。ところで既に次期学習指導要領改訂に向け文科省の各分科会において細かい内容の検討が進められています。道徳部会では10代の若者が巻き込まれるケースが少なくない「闇バイト」問題について検討を進めているそうです。また、生成AI(人工知能)の発達に伴い「フェイクニュース」問題を取り上げ、SNSが普及する社会の中での関わり方などが盛り込まれるよう検討が進んでいます。
よく「先生ってあれもこれもと大変だよね」と言われることがあります。確かに教員の多忙化という言葉も近年では当たり前に聞かれます。現代社会では加速度的に変化が著しく、前述のように時代や社会に即した指導内容が増えてきます。しかし代わりに減らすということはほとんどありません。これも先生方が忙しい原因の一つかもしれません。
校長室のひとりごと「プラマイゼロ?」
世の中便利になると、それまでの何かを失っているように思えてなりません。例えば、自動車のナビゲーションがまだない時代は、運転しながら道路地図を膝に置き、信号待ちの寸暇を惜しんで進行方向に地図を合わせるようにひっくり返したり、曲がる場所を忘れないように交差点の名前を何度も繰り返しながらドライブしていたものです。そうして道を覚えていたように思います。今はナビに目的地をセットすれば画面を見なくても音声案内で目的地まで連れて行ってくれます。おかげでさっぱり道を覚えなくなりました。
私はTVのニュース、情報番組、新聞、インターネットなどで様々な情報を仕入れています。最近の機器の進化もありインターネットには自動検索機能があり興味があるであろう情報をAIが予想し、次から次へと関連する情報を提供してくれます。例えば教育関係であれば、次から次へと新たな教育関係の情報の見出しが示されるため、教育関係で深掘りすることはできても、教育に関係のない未知の分野の情報に寄り道することが難しくなっているように感じます。情報が偏らないようアナログな新聞などもすすんで読むようにしています。
数年前にテレビを買い換えました。別に映らなくなったわけではありません。付属のリモコンが壊れてしまったのです。家電量販店に行けばメーカーや機種に合う互換性のあるリモコンが売っていますが、どれも直近10年前後の機種にしか対応していません。電源や選局などはTV本体の裏から操作できるものの、それ以外の操作はリモコンでしかできず、やむなくテレビを買い換えました。ソファに座ったままで操作ができるリモコンは便利なのですが、いざというときに困ってしまいました。
校長室のひとりごと「今時はピッ!」
師走に入り、めっきり冷え込むようになってきました。夏の「猛暑」「酷暑」の記憶はいつのまにか薄れてきています。野田市の中学校の体育館にエアコン(空調)を設置するための工事が始まっています。今年度と来年度に分け市内全ての中学校の体育館にエアコン設置が完了見込みです。もちろん「暑いから」なわけですが、中学校の体育館は災害や有事の際に避難所になることを考慮し、まずは中学校に設置だそうです。このように体育館にエアコン設置の動きは全国的に広まっており、既に設置が完了している市町村も少なくありません。「真夏の避難所」ということで、エアコンだけではなく飲料水の自動販売機を校内に設置している学校も増えています。高校や私学ならまだしも、さすがに公立の中学校に飲料水の自動販売機、古い考えの私には違和感があります。真夏に避難所としての水分補給という面ではありがたい限りですが、日常生活の中で中学生が利用するのかどうか、自治体によって判断が分かれているようです。日常的に中学生が使用している学校は、昼休みや放課後の部活動前後など自由に利用しているそうです。教員として一番気になるのはお金の管理です。既に自販機を設置し生徒が自由に利用できる学校は、今時はお金ではなくスマホで「ピッ!」と決済しているので金銭のトラブルの心配はないと話しています。「なるほど~」と納得しつつも、スマホを自由に持ってきて、生徒が自分で管理しているということに、驚きと頭の中の整理が追いついていない自分に気がつきました。