学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

第5回 全校集会 校長講話

    「自分に恥じない 誇りある生き方」

   みなさんが運動面でも、文化面でも頑張っている姿を見るたびに、うれしさと喜びで胸がいっぱいになります。本校の「文武両道の教育」が着実に実践されていることに誇りを感じます。

 さて、今日は「自分に恥じない 誇りある生き方」についてお話をしたいと思います。私たち人間は、心に弱さや醜さをもっています。自分に自信がもてなかったり、劣等感にさいなまれたり、人をねたみ、恨み、うらやましく思ったりすることがあります。これらは「心の悪玉」といわれるものです。

 一方で、私たち人間は、その弱さや醜さを克服する強さや気高さがあります。誰でも生きる喜びに気付いたとき、自分を奮い立たせ、誇りある生き方をしようとします。生きる喜びとは、人からほめられたり、認められたりすという喜び、人間として共に生きていくことへの深い喜びです。これらは「心の善玉」といわれるものです。

 これらの「心の悪玉」を減らし、「心の善玉」を増やしていけるよう、自分を奮い立たせて、人間として生きることの喜びを見いだしてほしいと思います。ここで、中学2年生が書いた「わたし」という詩を紹介します。

 
わたし

「かわったね」
むかしの友達に言われるたびに、うれしくなるわたし
「いままでのわたし」は、いつも楽な方へ流され
わがままで友達も少なかった
「これじゃいけない」
そう思ったのは、6年生のとき
わたしは、少しずつ変身していくことを決心した
中学に進学することによって
わたしの心も考えも
困難をひとつひとつ乗り越えていこうと誓った
たくさんの人に出会い
たくさんの考えや生き方を知り
たくさんの悩みをかかえて一年が過ぎ
「いまのわたし」がいる
「いまのわたし」は、まだ完全じゃない
時々、「いままでのわたし」が顔を出す
そんなとき、「いまのわたし」が顔をひっこめる
少し後悔しながら・・・
これからはもっとたくさんの人と出会い
もっとたくさんの考えや生き方を知り
もっとたくさんの悩みをかかえながら
困難を乗り越え、生きる喜びを感じたい
そして、わたしのまわりにいる人に感謝しながら
「いまからのわたし」を育てていきたい
(中学校『心のノート』p72)

 この詩の中に出てくる「わたし」は、「心の善玉」を増やし、「自分に恥じない 誇りある生き方」を歩み始めています。みなさんも「いままでのわたし」を抜け出し、「いまのわたし」を一歩向上させ、「いまからのわたし」を育てていってほしと思います。

平成23年度 秋季大運動会 あいさつ

  みなさん、おはようございます。秋晴れのすばらしい日となりました。本日は、御多用の中、益子町長 大塚朋之 様をはじめ、多数の御来賓の皆様の御臨席をいただき、ここに秋季大運動会を開催できますことを大変うれしく思います。ありがとうございます。
 さて、生徒のみなさんは、この1週間、大変暑い中、運動会の練習に汗を流してきました。最後まで全力を尽くし、手抜きをしない、みなさんの姿に頼もしさと誇らしさを感じています。
 今日は、これまでの練習の成果を十分に発揮し、クラスの確かな団結力の下に、一人一人がもてる力を出し切ってほしいと思います。そして、この「聖が丘」が大きな歓喜の声に包まれ、だれもが感動と喜びを味わう、そのような運動会にしたいと思います。
 ここで、保護者の皆様、地域の皆様に申し上げます。日ごろより本校の教育活動に対し、深い御理解と絶大なる御支援をいただき、誠にありがとうございます。お陰様で、生徒たちも文武両道の大活躍をしており、益中生徒としての誇りと自信がみなぎっております。改めて皆様に御礼と感謝を申し上げます。本日も、生徒たちは精一杯頑張りますので、御声援の程よろしくお願いいたします。
 それでは、生徒のみなさん。前方の校舎を見てください。運動会のスローガンが掲げられています。今年のスローガンは「元気を発信!COOL益中~聖が丘の頂点へ~」です。このスローガンは、最優秀賞に選ばれた3年大塚晶子さんの作品です。このスローガンをしっかりと胸に刻み、みなさん一人一人が活躍し、この聖が丘の頂点に立てるよう頑張りましょう。今日は、これから気温が上がってきます。水分を補給しながら、健康に留意し、大いに盛り上げていきましょう。終わります。

平成23年度 第2学期始業式 あいさつ

 みなさん、おはようございます。42日間という長い夏休みが終わり、今日からいよいよ第2学期です。この夏休み中に、406名の生徒のみなさんが大きな事故や事件に巻き込まれることなく、安全に過ごすことができて、本当にうれしく思います。

 さて、今年の夏は、みなさんにとってどんな夏だったでしょう。郡市総体に始まり、県総体、県吹奏楽コンクール、県少年野球大会、全国こども陶芸展、ソフトテニス関東大会など、精一杯頑張るみなさんの姿に、多くの人たちが感動し、喜びを味わうことができました。これらの活躍は、言うまでもありません。3年生を中心に、練習に練習を積み重ね、一人一人がもてる力を発揮した成果であり、努力の証しでもあります。努力することで能力はつくられるのです。

 ここで、本校の卒業生で、第93回全校高校野球選手権に出場した作新学院の飯野徹也選手のことについてお話をします。飯野選手が8月23日に学校に来てくました。彼は益子中時代、エースで4番。作新学院のエースを目指していましたが、2年の春の青藍泰斗高校との決勝戦で、9回1死から勝ち越し打を浴びて敗れてしまいました。その悔しさをバネに練習に打ち込みました。

 努力すること、人一倍練習すれば、必ず報われる。このことを肝に銘じ、飯野選手は甲子園でも大活躍しました。その活躍ぶりは、下野新聞にも大きく報道されていました。彼の活躍ぶりを示す記事を拾い出して見ると「4番飯野、打撃と好走塁で流れを変えた」「闘志で牽引、名門の主砲飯野、大活躍」「絶対弱音を吐かない男、飯野にマウンドを託す」「頼れる飯野、大車輪」「飯野激走、作新らしさ象徴」など、彼の記事は枚挙にいとまがありません。   

 飯野選手は、第3回戦の八幡商業との戦いで、歯茎骨折、全治1か月の診断を受けながらも、8本をワイヤで固定し、準々決勝にも出場し大活躍しました。なぜ、これほどまでに彼の闘志をかきたてるのでしょう。彼は「甲子園に行くために作新学院に入った」と言います。人は目標をもつことで頑張れます。そして、自分に強くなれます。

 さて、いよいよ2学期です。2学期は運動会、新人各種大会、芳賀地方芸術祭、聖が丘祭、駅伝大会等、たくさんの行事があります。みなさん一人一人のよさやもち味を生かして、伸び代を更に広げられるよう頑張ってほしいと思います。3年生のみなさんは部活動を引退し、いよいよ受験の準備に入っていきます。部活動で培った粘り強さを学習面で発揮し、進路実現に向けて努力していきましょう。生徒のみなさんの活躍を大いに期待しています。

第3回 全校集会講話「脳を喜ばそう」

   教室を訪問し、授業の様子を見せていただくと、先生の質問に「分かりません」と答える人がいます。また、中間テストや実力テストの結果が不振でも、「頭が悪いから」と他人事のように言っている人がいます。果たして、みなさんはどうでしょう。かの有名なエジソンは、「天才は1パーセントの能力と99パーセントの努力である」と言っています。

 この頭の脳に関しては、ある脳医学の先生が「人間の肉体も行動も意識も、脳が動かしているわけですから、脳は何を求めて機能しているかを知り、それに従っていけば、すばらしい力を出せるのです」と話されていました。

 これはスポーツだけではなく、すべての分野の根幹をなすものです。当然、みなさんの勉強にも言えることです。それでは、脳を喜ばせ、力を出してもらう4つの約束について、今からお話をします。
 1つ目は、「前向きで明るく」(笑顔が一番、向上心)
 2つ目は、「悪口を言わず、意地悪をせず」(他人を尊重する心)
 3つ目は、「面倒見よく」(思いやりの心、いたわりの心)
 4つ目は、「できない、むずかしいなどの否定語を使わない」ことです。
                  (肯定的に物事を考える)

 これらのことを実行するのは、かなりきついようです。さらに、脳は、目標がないと動けないですから、具体的に目標を与えることも大切です。そして、人格が変わるくらい気持ちを入れ、迷いなく全力でやることです。ぜひ試してみてください。脳が喜んでいますから、すごく気持ちがよくなるはずです。

 また、脳は、立場の違いや意見の違いを認めながら、共に生きることを守ろうとしています。つまり、本当に頭がよいというのは、柔軟で素直であることに尽きるのです。こんなすばらしい脳が、一人に一つ付いています。ケチをせず、極限まで使いましょう。

 いよいよ期末テストが始まります。脳を喜ばせ、脳を大いに活躍させてほしいと思います。

平成23年度 第1学期 終業式あいさつ

 みなさん、こんにちは。今日で第1学期が終わりになります。一日も休まず登校した人は、69日登校したことになります。

 さて、この1学期は、みなさんの心にどのような喜びや楽しさをもたらしてくれたでしょうか。私は大好きなみなさんと一緒に過ごせた喜びと楽しさで、幸せな気分を十分に味合うことができました。「益子中に来て、本当によかった」と実感しています。特に、その幸せな気分を5つを挙げたいと思います。

  ・一つ目は、みなさんの笑顔です。なんて素敵なのでしょう。笑顔は人生のパスポートです。みなさんの笑顔を見ると、心が和みます。そして、みなさんと話をするのがとても楽しくなります。
  ・二つ目は、みなさんの努力やがんばりです。みなさんは勉強でも、部活動でも、清掃でも、委員会活動でも、決して手を抜くことはありません。私は、みなさんから「やる気」というエネルギーをたくさんもらいました。そんな活力のあるみなさんが大好きです。
  ・三つ目は、みなさんの仲間意識です。みなさんは友達のために、みんなのために、自分のできることをやろうとします。だから、学級が明るくなります。学校も盛り上がり、楽しくなります。
  ・四つ目は、みなさんの正義感です。よくない行為には毅然と立ち上がり、
  みんなで解決しようとする気持ちがあります。自分の学校への誇りが感じられ、とても頼もしいです。
  ・五つ目は、みなさんの先生方への尊敬と感謝の気持ちです。「勉強が楽しくなった」「部活動に打ち込める」「先生が好きだ」などのことばが聞こえてきます。先生との信頼関係が強く感じられ、とてもうれしくなります。

 その他にも、幸せ気分になることがまだまだあります。充実したこの1学期を思い出すたびに、心の中がさわやかになります。どうぞ、みなさんも1学期をぜひ振り返ってみてください。そして、自分を見つめ直してください。

 この終業式が終わると、みなさんは、緊張の中にも楽しみにしている「通知表」を、担任の先生からいただきます。私も406名全員の通知表を見せてもらいました。「通知表」には、みなさんが取り組んだ1学期の学習の様子や生活の様子などが記入されています。通知表を見て、自分の課題を確認し、ぜひ克服できるようがんばってほしいと思います。

 さて、いよいよ明日から42日間の夏休みです。体に気を付け、そして交通事故などに絶対あわないよう、しっかりと生活してください。有意義な夏休みにしましょう。2学期の始業式に、元気なみなさんに会えるのを楽しみにしています。終わります。

後援会総会あいさつ

皆様、こんにちは。校長の岡でございます。前校長の菱沼先生には、遠く及びませんが、本校教育活動の充実にむけて職務に全力を尽くしてまいりますので、皆様方の御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

 さて、本校に赴任して、早2か月が過ぎようとしておりますが、この間、生徒たちのすばらしさ、活躍ぶりを見て、心を熱くしているところです。特に、5月のゴールデンウィーク中に行われた郡市春季大会では、団体の部で、柔道男子、ソフトテニス男子、バドミントン女子が優勝、柔道女子、弓道男子、弓道女子が準優勝、そして野球、剣道、卓球が第3位となり、個人の部においても、多くの生徒たちが優勝・準優勝等に輝き、県大会への出場権を獲得することができました。これもひとえに、後援会や地域の皆様方の御理解と御協力のおかげと感謝しております。

 また、3月11日の東日本大震災の発生以来、多くの皆様方から、「学校は大丈夫でしたか。」とお見舞いの言葉をいただきました。おかげさまで、大きな被害もなく、今日まで順調に教育活動を行っております。

 さらに、福島第一原発事故に伴う放射能漏れについても、大変御心配をいただいているところでございます。このことについては、一つの学校、一つの市町の問題ではなく、芳賀郡市、あるいは県全体の問題であるという認識に立ち対応しているところです。これまでに、県と県教委による学校の空間放射線量測定調査(5月18日実施)、教職員を対象にした研修会(5月24日開催)、放射線量測定器の借用と測定調査(5月27日実施)を行ってきました。今後は町校長会として、芳賀郡市内の保護者を対象とした研修会の開催等についても要望していきたいと思います。

 なお、県と県教委による空間放射線量測定結果は、すでに新聞で報道されているとおり、益子中は毎時0.09マイクロシーベルトです。この数値は、文部省の暫定基準値(毎時3.8マイクロシーベルト)を下回っており、校舎や校庭を通常通り利用しても差し支えないという判断の根拠となっております。また、放射線量測定器の借用による本校独自の測定結果は0.087マイクロシーベルトであり、県と県教委による測定結果とほぼ同様であると受け止めております。今後も町教育委委員会や県教育委員会の指導の下に、対応していきたいと考えておりますので、御理解の程よろしくお願いいたします。

 結びになりますが、毎月、「学校だより」の配布等について、大変お世話になっております各自治会長の皆様に、心より御礼と感謝を申し上げ、あいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。

第2回 全校集会講話「仲間の風景」

  先週、5月22日から始まる週の前半は、みなさんにとって、心に残る思い出の多い日々だったと思います。

 まず、1年生のみなさんは、23日と24日の2日間、ツインリンクもてぎのハローウッズで宿泊学習をしました。フィールドオリエンテーションや野外炊さんなど、初めて体験する活動も多く戸惑いもあったと思いますが、テントでの生活を通し、クラスの絆を深めることができたと思います。これからの生活にぜひ生かしてほしいと思います。

 次に、2年生のみなさんは、23日から25日の3日間、マイ・チャレンジ活動(社会体験活動)に取り組みました。今回は34の事業所にお世話になりました。それぞれの事業所のみなさんから「一生懸命に仕事に取り組み立派でした。」「あいさつや返事がとてもすばらしかったです。」「明るい雰囲気で仕事をしてくれたので、私たちが元気づけられました。」など、多くのお褒めの言葉をいただきました。地域の人たちとのかかわりの中で、みなさん自身が自分を生き方を見つめるよい機会になったと思います。そして、大きくふくらませた「感謝の心」「共に生きる心」を大切にして、これからの生活に弾みをつけてください。

 そして、3年生のみなさんは、22日から3日間、奈良・京都方面への修学旅行に行ってきました。この3日間のみなさんの見学態度や生活態度を振り返り、益子中生徒としての誇りを感じる場面が幾つも心に残っています。
 1つ目は、法隆寺や東大寺等の見学先で、ガイドさんの説明を聞く態度がすばらしかったことです。列を乱さず、次々に説明に耳を傾けていました。「真剣な表情で、説明を聞いてくれてとてもうれしかったです。」と、ガイドさんが話してくれました。
 2つ目は、ホテルでの生活態度がすばらしく、あいさつ、集団行動、時間を守ることなど、どれもきちんとできたことです。ホテルの方から、あいさつがよくできること、集合が素早いこと、話をよく聞けることなど、益子中生徒のすばらしさを褒めていただきました。
 3つ目は、タクシーでの班別行動で、礼儀正しく、時間を守って行動できたことです。タクシーの運転手さんからは「友達と仲よく、協力して行動ができるので、案内するのが楽しかったです。」という感想をいただきました。とてもうれしいことです。
 それぞれの学年において、充実した活動ができました。その充実した活動を支える根底にあるもの何でしょうか。それは「仲間」の存在です。仲間がいるから、自分の生活や行動に喜びが生まれるのです。

 最後に、大好きな詩をみなさんにプレゼントします。ゆっくり読みますから聞いてください。

          君たちが歩くとき
                                           宮澤 章二

           君たちが歩くとき
           君たちは一人ではない
           隣りにも 前にも 後ろにも
           君たちの仲間がいる

           仲間のすべてが 汗だらけの顔で笑う
           仲間のすべてが 信じ合う声で歌う
           その顔にかがやく 君たちの希望
           その声が呼ぶ 君たちの未来

           君たちの心のカメラは
           大自然の喜びをとらえ
           人間同士結びつけるきずなの太さを写す

           君たちが歩くとき
           君たちは一人ではない
           隣りにも 前にも 後ろにも
           同じ道を行く仲間がいる
           互いに支え合う仲間がいる

平成23年度 PTA総会あいさつ

 保護者の皆様、こんにちは。校長の岡でございます。益子中に赴任し、早1か月が過ぎようとしております。生徒たちの明るく元気なあいさつ、そして礼儀正しい態度に、喜びとうれしさを感じています。

 昨日、私が出張に出かけるときに、女子生徒が三人廊下を歩いてきたので、「今から出かけてきますね。」と言ったら、その生徒たちは異口同音に「校長先生、行ってらっしゃい。」と、明るくあいさつをしてくれました。とても心が温かくなります。また、「校長先生は、中学生のときどんな生徒だったんですか。」と尋ねてくる生徒もいますし、「校長先生はネコとどうして話ができるんですか。」と話しかけてくる生徒もいます。本当にコミュニケーションが上手で、会話が弾みます。家庭でも楽しい会話をされている様子が目に浮かんできます。

 この1か月を振り返ってみますと、入学式をはじめ、対面式、部活動紹介、あいさつ運動、郡市春季陸上競技大会、創立記念集会、生徒総会等が矢継ぎ早にありましたが、いずれも生徒たちの態度や取組は大変すばらしく、学校全体に活気を与えています。本当にうれしく思います。

 さて、本日は大変お忙しい中、御出席をいただきありがとうございます。また、日ごろより本校教育に対し御理解と御協力をいただき、改めて感謝を申し上げます。ここで、せっかくの機会ですので、少し時間をいただき、本校の教育活動の概要について、お話をしたいと思います。それでは、総会資料に差し込んであります「平成23年度学校教育活動の基本構想」という資料をご覧ください。

 本校には、校訓として「聖心」があります。これは平成16年4月1日に、第19代校長 仲田直敏 先生のもとで制定されたものです。
本校は古くから「聖が丘」と呼ばれていることから、「聖の心」、つまり「聖心」と定めたわけです。「聖」とは「優れた人」のことであり、「聖心」とは「優れた人を目指し、日々努力する心」のことです。この校訓は、本校生徒と職員の心の支えとなっています。
 そして、この校訓の制定に伴い、教育目標を新たに定めました。「自ら学ぶ生徒(知育)」「心豊かな生徒(徳育)」「たくましく生きる生徒(体育)」、そしてもう一つ「郷土を愛する生徒(郷土愛)」を新たに加えました。これらの四つの教育目標を実現する生徒の姿として、設定したものが「目指す生徒像」です。

 まず、一つ目の「目指す生徒像」は「基礎・基本を身に付け、自主的に学習し、仲間と共に伸びる生徒」です。生徒の学習意欲を高め、「確かな学力」を保障する学習指導の充実に努めてまいりたいと思います。一番下の四角の枠の中を見ていただきますと、「学力づくり」として示してありますが、特に、授業の工夫改善やティームティーチングの活用を通して、「分かる授業の実践」や「家庭学習の充実」に努め、学習習慣の確立を目指したいと思います。また、生徒一人一人のよさを認めた授業展開を工夫するとともに、総合的な学習の時間や特別支援教育の充実などにも力を入れていきたいと考えています。

 次に、二つ目は、「思いやりをもち、相手の立場を考えることができる生徒」です。よりよく生きようとする「心の教育」の充実に努めていきたいと思います。「心・生活づくり」として示してありますが、特に、心に響く道徳の時間を充実させ、人間としてよりよく生きようとする意欲や態度を育てたいと思います。私も道徳の授業に参加したいと考えています。そして、基本的な生活習慣としての元気なあいさつや働くことの大切さを学ぶ清掃活動、いじめや差別を許さない学級づくり、学校行事や奉仕活動に主体的に取り組める生徒を育てていきたいと考えています。

 次に、三つ目は「健康や安全に努め、自己実現のために頑張ることができる生徒」です。学校は「明るく健康で活力ある生活の実現」に向けて努力する生徒を育てなければならないと考えています。「健康・体力づくり」として示してありますが、特に、健康で安全な生活を送れるよう、様々な活動や行事を通して指導の徹底に努めたいと思います。健康の維持・増進については、家庭の協力等をいただき、個別指導の充実を図りたいと考えています。また、体力づくりについては、全校での15分間走や教科体育、そして部活動の充実を通して体力向上を図りたいと思います。

最後に、四つ目は「地域の文化や伝統を尊重し、住み良い社会を目指す生徒」です。この四つ目の生徒像については、これまでにお話をさせていただいた、「学力づくり」「心・生活づくり」「健康・体力づくり」と連携し指導していきますので、省略させていただきます。

 今年度は、以上のことを実践し、生徒の健全な自尊感情を高める教育、そして、生徒の伸び代を広げ、充実感と感動のある教育を推進していきたいと思います。どうぞ、御家庭でも、お子様の努力や頑張りをほめて、認めて、励ましていただき、自分への自信や信頼感がもてるよう御支援くださるようお願いします。

 最後になりますが、子どもの教育にとって大切なことは、何と言っても、学級担任との信頼関係のもとに、教育に当たっていくことだと考えております。心配なことなどありましたら、どんなことでも結構ですので、学級担任に気軽にご相談いただければ幸いでございます。どうぞ1年間、よろしくお願いいたします。

第1回 全校集会 校長講話「気持ちを形に」

  3月11日に、東北地方太平洋沖大地震が発生してから、早1か月余りが経ちました。この東日本大震災と言われる未曾有の出来事に、誰もが驚きました。多くの尊い命が奪われ、今なお懸命な救助作業が行われているにもかかわらず、未だに多くの人たちが見つかっておりません。本当につらい気持ちでいっぱいです。

 みなさんは、この事態に素早く行動を起こしました。「空はつながっています」「がんばろう日本」「がんばろう益子中」の掛け声とともに、いち早く義援金に協力しました。本当にすばらしいと思います。そして、3月25日に116,698円を送金しました。みなさんの善意は、被災された多くの人たちを必ず勇気づけると思います。そして、さらにすばらしいなと思う出来事がありました。それは、みなさんの中に、被災された岩手・宮城・福島各県の子どもたちに、励ましのお手紙を書いた人たちがいます。どれほど励まされたことでしょう。私はうれしくて目頭が熱くなりました。

 また、今回の大地震は津波を発生させ、東京電力福島第一原発事故をもたらしました。その大事故に伴い、福島県から多くの子どもたちが避難してきています。現在、益子町でも益子小学校に6名、七井小に3名、七井中に1名の子供たちが学んでいます。また、みなさんの中に、ランドセルや文房具などを提供した人がいることを知りました。とてもすばらしいです。そして、さらに心を打たれたのは、そのランドセルの中に、励ましのお手紙を添えて渡した人もいたということです。何と心の立派な人たちなのでしょう。

 みなさんも気づいたと思いますが、東日本大震災でテレビのCMが一時、ほとんどACジャパン(旧公共広告機構)のものとなりました。そのCMの中で、みなさんの心に残っているものは何でしょうか。私は、乗り物の中で席を譲る、階段を上るおばあさんに手を添えるCMが心に残っています。 

 「心は誰にも見えないけれど、心遣いは見える。思いは見えないけれど、思いやりは誰にでも見える。その気持ちを形に。」という内容です。みなさんの気持ちは、しっかりと形になって現れています。私はうれしくてなりません。終わります。

平成23年度 対面式 あいさつ

  先週の金曜日、4月8日に入学式を行い、146名の新入生が益子中の校門を元気にくぐりました。新入生にとっては、緊張の中にも中学生になった喜びを実感していることと思います。

 さて、今日は対面式です。新入生のみなさんが益子中の生徒として、また生徒会の一員として第一歩を踏み出す大切な日です。今日の対面式に当たり、2つのことをお話しします。

 1つ目は、新入生のみなさんが早く中学校の生活に慣れて、楽しい学校生活を送ってほしいということです。そのためには、生活のきまりを守ること、友達をつくること、好きな部活動に入ることなど、行動的な、そして積極的な自分を思いっきり表現してください。

 2つ目は、2・3年生のみなさんが上級生としての誇りと自覚をもち、先輩としてよき手本を示してほしいということです。あいさつの仕方、自転車の乗り方、清掃の仕方、部活動に取り組む態度など、誇り高き益子中の生徒としての心構えを教えてあげてください。

 今日から、406名のみなさんが、学校の主役として新たな益子中学校の文化を創り上げていきます。一人一人が学校の代表です。そして、一人一人の輝きが、学校を動かす原動力となります。校歌にもあるように、常に歓喜の声が高まるような学校にしていきましょう。

 結びに、この対面式を開くに当たり、準備をしてくれた、いつもさわやかな生徒会長の瀬田匠太さんを中心に、明るく笑顔のすてきな生徒会役員のみなさんに感謝を申し上げ、あいさつとします。