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校長ブログNo72  不審者対応訓練

予期せぬことに備える。本当に恐ろしい世の中になったものです。想像を絶する惨事が学校で起きてもおかしくない時代です。

鉛筆大阪教育大学附属池田小事件鉛筆

今から23年前の2001年(平成13年)6月8日午前、大阪教育大学附属池田小学校に男性の不審者が凶器を持って侵入し、児童や教師を次々と襲った。1、2年生計8人が死亡、他の児童13人と教師2人が重軽傷を負った。

この事件の概要を児童に話したら、「エ~ッ?!」と驚いた様子でした。それもそのはず、普段は落ち着いた環境のなか、学校生活を送っているからです。

いざというときに備えて、不審者対応の避難訓練を多くの学校で実施しています。本校でも、毎年、警察署の協力をいただきながら、教職員と児童の対応訓練を実施しています。

今年度の訓練の想定は以下のとおりです。

「児童昇降口から忘れ物を届けに来たという保護者のふりをした不審者が、職員の問いかけにも答えず、押しきり、児童の教室のある方向へ侵入していく。異変に気付いた職員が職員室へ報告し、すぐさま校内放送と110番通報を行い、警察が到着するまでの間、教職員が児童の安全を確保しつつ、役割に従って不審者と対峙する。」

110番通報を受けた警察の方が現場へと急行するのに最低でも8分~10分はかかるとのことです。これは、過去のブログでもお伝えした救急法のときの救急車が現場へ到着する時間と同じです。

不審者の侵入を伝えた教職員は、すぐさま身に付けている笛を吹き、周囲に危険を知らせます。2階へと侵入した不審者の情報は、校内放送で暗号で伝わっているので、放送を聞いた職員が、防犯グッズの「さすまた」を手に取り現場へと向かいます。犯人は凶器を持っていました。児童の質問でなぜ不審者は凶器を持っているのか?という問いがありましたが、不審者自身も相手に恐怖を感じさせるため、自分の行為が悪いと分かっていてもそれを正当化し、相手を脅すために持っていると思われると警察署の方もおっしゃっていました。

1階からも2階からもさすまたを持った職員がかけつけると興奮状態になった不審者はさらにもう1本凶器を取り出しました。2本の凶器に驚きましたが、複数でさすまたで不審者が弱点(ウィークポイント)と感じる体の部分を抑えると、身動きができなくなり、こう着状態になりました。その後、ようやく警察署の方が到着し、不審者が確保されました。

不審者確保の情報が校内放送により周知されると、教室で身を潜めて避難していた児童が体育館へ全員集合し、人数の確認をし、安全を確認するという流れをとります

警察署の方から今回の訓練の振り返りと学校で想定される事件、児童からの質問等に丁寧に答えていただきました。今回の訓練で学んだことを生かして、日頃の防犯意識を高めていきたいと思います。防犯グッズのさすまたの効果的な使い方について教職員にご指導いただきました。ありがとうございました。

 

 

本校では、防犯のため、課業中は、正門(東門)及び体育館側の西門を閉めています。また、昇降口の扉も閉める習慣をつけています。皆様もご来校されたときはぜひご理解とご協力をお願いいたします。わたしたちは、今後も防犯意識をもちながら取り組んでまいります。