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校長室のひとりごと

校長室のひとりごと「希望の桜」

 ご存じですか?「奇跡の一本松」を。岩手県の陸前高田市、高田松原には約7万本の松林がありました。東日本大震災による津波で壊滅的なダメージを負ってしまいましたが、奇跡的に一本だけ大津波に耐え生き残った松がありました。復興への「希望の象徴」としてその松を「奇跡の一本松」と呼ぶようになりました。しかし、高さ27m、樹齢173年のこの松も残念ながら震災の翌年には枯れてしまい、現在は同じ場所に復興のシンボルとして後世に語り継ごうとモニュメントが建てられています。

 その陸前高田市の隣、大船渡市も同様に東日本大震災では大きな被害を受けた地域です。その大船渡市、この2月から4月にかけて大規模な山林火災に見舞われたことは記憶に新しいところです。山林火災で辺り一面真っ黒になり、その中の焼け焦げた八重桜の木から4月末(遅咲きの八重桜)にピンク色の花が咲いたと報じられました。木の周辺は焼けた家屋が点在し、実際に八重桜の木も飛び火で根元、上部が焼けこげてしまっていたそうです。「度重なる災害で心身ともにまいっていたが、気持ちも花が咲いたように明るくなった」と地域の人々は話し「希望の桜」として人々の心を和ませているそうです。大津波にも負けなかった松、山林火災にも負けなかった八重桜、どちらも自然のたくましさを感じます。