2021年7月の記事一覧
大人になる No37
【 時間を大切にして勉学に励みなさい 】
今日の埼玉新聞に、資本主義の基礎を築き、現存する何百もの会社を作った、埼玉県の誇る実業家・経済学者である渋沢栄一先生の直筆の書が県立松山高校に掲額されているという記事がありました。「為爾惜居諸(なんじのためにきょしょをおしむ)」と書かれているそうです。時間を大切にして勉学に励むようにと、生徒を激励するために書かれたのだそうです。この精神を受け継いだ松山高校の建学の精神は、文武不岐(ぶんぶふき)、直訳すれば、「学問と武芸は分けることのできない一体のもの」という意味ですね。今の君達に合わせれば、勉強も運動もどちらも一生懸命に取り組みなさいという意味ですね。渋沢栄一先生の教えに思いを馳せ、背筋の伸びる思いがしました。最近、授業を回っていると、2年生はどのクラスにも数名寝ている者がいますね。眠くなるような授業をしている教師にも責任はありますが、生徒諸君はそれでいいのか…、諸君の人生は諸君で決め、行動し、責任を取るものなのだ。広い意味で豊かでより良い人生を送るために学習がどれほど大切なものなのかは、中学生ならばわかるはずだ。周りの生徒達にも言いたい。何のために体育祭をしたのか…、学び合い高め合う、良き集団になるためではなかったのか…。こんなことで夏休みにしっかりと自分を律し、学び多き夏を過ごすことなどできるのか…。ピリッとしなさい。(7月15日 校長)
大人になる No36
【 進路について学んで行こう ② 】
3年生諸君はこの夏、苦しいときに、つい自分だけが…と思いがちですが、みんなも同じように苦しいのです。その苦しさを共有し、お互いに励まし合いながら乗り切ろう。苦しいときに芽生え育った友情はとても強く、美しいものです。君は1人じゃない。応援してくれる人がいっぱいいることに気づいているかな…。家族、先生方、その他の大人の人達、たくさんの人達が君達のために力になろうと思っています。君達がうるさいなぁと思っていることを言うのもそのためなのですよ。ムカツク前にありがたいなぁと思えば、気持ちがスーッとして、頑張ろう!という気持ちが自然に生まれてくるはずです。1学期には体育祭がありましたね。体育祭を通して、クラスの力が高まりました。クラスの力は1人1人を大きく羽ばたかせてくれるものです。進路を通し、卒業期には、3年間の様々な活動を通して、かけがえのない友情を育み、それが人生の財産であることを知るでしょう。そしてどんな時も君の味方になってくれる家族という存在の大きさも知ることになるでしょう。共に支え合い、喜び合える仲間づくりを残りの日々でしっかりして行こう。 つづく(7月14日 校長)
大人になる No35
【 2年生防災教室行われる 】
毎年、1月には阪神淡路大震災、3月には東日本大震災、9月には関東大震災など、かつて地震により大きな被害を被ったことに関して、そのことを後世を生きる人達に受け継ぎ、防災の確認日とする地域が多いものです。本校も9月の当初に小中合同の避難訓練を行ったり、3月11日には市をあげて黙祷を行います。一方、ここ数年初夏から秋にかけて、梅雨の長雨、夏の集中豪雨、秋の長雨や台風など雨による災害が全国各地で起こっています。今年もここ最近だけでも、熱海や九州、中国地方で豪雨による被害が発生しています。また、生徒諸君は覚えているでしょうか…、令和元年10月の台風19号では本校も避難所となりました。このように、私達は自然災害と常に隣り合わせの生活を送っているのです。そこで、本日は国土交通省江戸川河川事務所の職員お二人にお越しいただき、様々な自然災害、特に豪雨による河川の氾濫と私達のとるべき行動について、豊富な資料と共に、大変丁寧なご指導をいただきました。災害はいつか必ず我々の身に降りかかります。人間の歴史とは、災害からいかに命や財産を守るかの歴史といっても過言ではないのです。歴史を教訓に、人間は知恵を絞り、その時の最先端の技術で対策を立て、災害に備えます。大切な人の命を守り、安心安全な生活を送るために、私達は、これからも学び続けていくのです。今日の講義で印象的だったのは、地震と違い、河川の氾濫の災害は、時間が比較的あるので、日頃からの正しい知識と備え、そして的確な情報収集をすることだということでした。2年生の生徒諸君、大変貴重な学びでしたね。(7月13日 校長)
大人になる No34
【 進路について学んで行こう ① 】
今週で1学期の教科の授業は終わりになります。季節も梅雨の終わりが近づいていますね。しとしと降る雨ではなく、昼間は晴れて暑くなり、夕方、雷と共にゲリラ豪雨が私達の住む地域を襲いますね。さて、3年生諸君にとっての夏、それは進路を考え、目標に向かって精一杯の努力をする夏となります。これまでは、小学校も中学校も義務教育ということで、同じ地域の仲間と同じ学校で勉強や運動に励み、楽しい時間や喜び、そして悲しみや苦しみをも共にしてきました。そんな仲間も中学校を卒業すると同時に、それぞれ違う道を歩き始めるのです。その道の方向を決めるのが進路です。これから君達は、卒業後の人生をどの方向に進むのかを本人、保護者、先生、まわりの大人達と考え、自己実現に向けて努力をしていかなければなりません。初めて経験する、人生の別れ道に差しかかっているのです。色々と不安なこと、苦しいこと、悩むことなどが自分に降りかかってくるときでもあります。君達の今までの人生の中で1番大変なときがこれから来るのです。でもだからこそ私は言いたい。苦しかったり、悩んだりするから人間的に成長できるのです。苦しみや不安、悩みなどにつぶれてしまったり、逃げて楽な方に進んでしまったりしていては、自分の人生を切り拓くことになりません。挑戦し、壁にぶち当たり、死に物狂いで努力しなければなりません。傷ついたり、しんどかったりするだろうけど、へこたれないで乗り越えてほしいと先生は思っています。なにも成績が上がったり、学力がついたり、希望する高校に合格することだけを言っているのではありません。それは単なる結果であって、大切なことは、苦しさに立ち向かい、それを乗り越えようとがんばること。その経験が人間としての厚みを増していくのです。これからの人生の中には、もっともっと大変なことはたくさんあります。その時、楽な方へ逃げてしまったり、潰れてしまったりしないような、たくましく、しなやかな強い人間性をこの進路活動においても身に付けていくのです。 つづく (7月12日 校長)
大人になる No33
【 君と一緒に誰かの陰口を言う者は、君の陰口もどこかで言うだろう 】
陰口とは、その場にいない誰かのことをあれこれ言うことですね。だから誰かと一緒に陰口を言えば、その相手と親密な関係で結ばれたような気がするものです。しかし相手が変われば、「あの人はあなたのことをこう言っていたよ」となるのが世の常です。誰かの行為の一面だけを目にとめて悪く評価し、次々に人に悪口を言いふらす人がよくいますよね。あなたがそういう人でないことを願います。また、同じ行為にも良い見方と悪い見方があり、自分の行為に恥じるところはないという自信を持っている人は、他人の行為を良い方に解釈することができます。「○○さんって、ものすごくケチなのよ」と誰かが言ったとしても、「ケチじゃなくて物を大切にする人なんだよ」というふうに切り返し、陰口をうのみにしないように出来るものなのです。飯沼中の生徒も仲間との人間関係づくりが苦手な人が少なくないようです。また、口を開けば不平不満を言っている生徒もいますよね…。校長の私より生徒諸君の方がずっとよく生徒同士のことは分かっていますよね…。もし心当たりがあるという人がいたら、もう不平不満を口にしたり、人の陰口を言うのをやめなさい。周りからの評価も上がり、仲間からの接し方も変わってきます。そして考えや心が前向きになり、すべてが良い方向に進み始めますよ。(7月9日 校長)
本日はお足元の悪い中、1学期末の保護者会のためにご来校いただきましてありがとうございました。