過去ブログ(平成27年度)

カテゴリ:お知らせ

その2カウンセラーの眼「譲歩的要請法」

<カウンセラーの眼「譲歩的要請法とは?」> お子さんに、「勉強しなさい。」「勉強しなさい。」と日々、エネルギーを使ってお子さんに言い続けている母親がいます。 さて、お子さんは、「はい。」と言って勉強をするようになるでしょうか???

ここで、「譲歩的要請法」というテクニックを紹介します。別名、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」とも言われ、こちらの要求を一度断らせてから、本来の要求を受け入れさせてしまうやり方です。

例えば、こんな親子のやりとりを紹介します。

母:「中間テストの成績、下がっているわね。家での勉強を毎日、3時間やらないと大変なことに
   なるよ。」

子:「いやだよ、3時間なんて無理、無理。」

母:「そうだよね、じゃあ1時間ならできるかな?」

子:「うん、わかったよ。1時間ならやってみるよ。」

***このように、本来の要求を落として、目的を承諾させるというテクニックです。人は、他人からの要求や依頼を断ると罪悪感を抱くために、その後の要求や依頼を断りにくくなるという心理を利用した要求法です。

***参考文献「臨床家族 現代社会とコミュニケーション心理学」秋山 邦久  福村出版 2009年***

その2カウンセラーの眼「自己決定力」

<カウンセラーの眼「自己決定力」> これからの人生の中で、小さな大きな壁や岐路にぶつかることがあります。 こういうとき、自分で考え、良かれと思って「自己決定」しなければなりません。

日常的なことでも、日々、「自己決定」をしています。勉強と遊び、どちらを先にするか? とか、テレビ番組で野球にするか歌番組にするか? 今日はどの服を選ぶか? など、「自己決定」して生活しています。

矢中生を含めた、現代っ子を見ていると、この「自己決定」ができなかったり、苦手だったり、他人まかせの子が多くいるように感じます。

「自己決定」ができない(苦手)な子には、次のような体験や経験を続けてほしいと思います。

1日常生活の中で、小さなことから決めさせていく経験をつませる。

2おやつや欲しいおもちゃなど、子どもが選ぶのが楽しいことから決めさせる。

3決められない時は、周囲が根気強く待つことが大切です。

4子どもが決めたことに対して、口出しや文句を言わない。

5子どもが選んだ結果を、認めほめる経験を繰り返す。

「自己決定力」がついてくると、自信がつき主体性もついていきます。「自己効力感」や「自己有能感」も高まることで、生涯にわたりプラスの人生が待っています。

***新1年生へ・・・中学校は、小学校と違い自分で「自己決定」する場面が多く出てきます。 選べる自由と楽しみがある反面、選んだからには責任もあることも分かっていくと思います。なお、どうしても「選べないとき」は、大人にアドバイスをもらってください。

その2カウンセラーの眼「与えることは最高の喜びだ。」

<カウンセラーの眼「与えることは最高の喜びだ。」> 自分が意図的、無意図的にやっていることに対して、「ありがとう。」というリアクションが返ってくることで、自分も幸せになれます。まさに、「ありがとう。」の数だけ、人は幸せになれるようです。

ウォルト・ディズニーは、「与えることは最高の喜びだ。他人に喜びを運ぶ人は、それによって自分自身の喜びと満足を得る」と話していました。

***矢中のMISSION「Happiness」を昨年度より推進・進化するカギは、校内で、「ありがとう」の数が増えることだと考えています。 「笑顔」と「あいさつ」特に「ありがとう」、そしてサプライズがあふれる中学校にしたいです。

***「ディズニーを知ってディズニーを超える顧客満足入門」鎌田 洋 プレジデント社2014年

4月3日(金)その2カウンセラーの眼

「One for all. All for one. 」

<カウンセラーの眼「One for all. All for one.」> 新1年生や新2年生は、どんな仲間と同じ学級になるのかと、不安と期待でいっぱいだと思います。「入学式」、「始業式」に学級のメンバーの発表があります。 一年間、苦楽を共にする仲間たちと、楽しくHappinessな中学校生活を送っていってほしいです。

「学級」は、「チーム」でもあります。1人ひとりが「1組チーム」「2組チーム」・・・のメンバーです。だから、学級の目標達成に向けて、時には、チームのためにみんなのために、自分自身を我慢したりもします。

ラグビーなどのスポーツで、「One for all.All for one.」という言葉が使う監督がいます。「1人はみんなのために。みんなは1人のために。」と訳されますが、仲間や友達を思いやり、力を合わせて努力する「チーム」には、固い絆でつながった真の仲間集団が出来上がります。

「絆」でつながった仲間で、学習や運動会、合唱コンクールなどの行事にHappinessに挑戦することで、大きなドラマや感動が生まれるものと期待しています。

その2カウンセラーの眼「躾(しつけ)の三原則」 


<躾(しつけ)の三原則> 哲学者であり教育学者でもあった森 信三先生が話された言葉の中に、「躾(しつけ)の三原則」があります。

その一つは、「あいさつ」です。「あいさつ」は、年上、年下の別なく、先に気がついた方から、「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」などを言える子に育ててほしいです。新入社員が、一番最初に教わるのは、会社の仕事内容よりも「あいさつ」の仕方だそうです。

二つ目は、「返事」です。誰かに、呼ばれたら「はい」と返事します。子どもたちに教えるときは、「はいっ。」と最後の句点「。」まで書くようにしていました。「はい」という言葉は、人間の一番美しい言葉だ。人間の一番純な言葉だそうです。

三つ目は、脱いだ履き物をそろえるということです。ご家庭の玄関をちょっと思い出してください。靴が、そろっているでしょうか? 「靴をそろえる」は、簡単そうに見えてこれが難しい。 では、履き物をそろえることが、どうして大切かというと、自分の「我」を捨てることだそうです。履き物をそろえる行為は、一度立ち止まって、振り返り、身体をかがめ、両手でそろえます。その行為が、「我を捨てる」ことになるそうです。

***各家庭で、「躾の3つ、あいさつ、返事、履き物をそろえる」ここで、チェックしてみてはどうでしょうか?  私の幼少期は、有り難いことに、父母の躾が厳しく、この3つができていたように思います。

***参考文献「Principal」2015,4月号 学事出版 p68,p69