学校の様子

データの分析 ~数学科研究授業~

先日、行われた研究授業、数学編をお届けします。
近年、「ビッグデータ」という言葉が注目され、技術の進化によってデータ量が爆発的に増加しています。そのような時代において、データを分析し傾向を読み取り、批判的に考察して判断する力が求められています。

今回の数学の授業では、データをヒストグラムに表し、比較・分析を行う学習に取り組みました。これまでの授業では、データを度数分布表にまとめ、手描きでヒストグラムを作成するだけで授業時間がほとんど終わってしまい、データを深く分析する時間を十分に確保することが難しい状況でした。

しかし、今回はタブレットを活用し、「SGRAPA」というソフトを使用することで、短時間でヒストグラムを作成することが可能になりました。授業の最初は、ヒストグラムを作成してもグラフの特徴を読み取れず、分析に困る生徒も多く見られましたが、階級の幅を調整することでヒストグラムが読み取りやすくなり、どちらの階級設定が良いのかを考えることができました。

また、読み取った内容を友達と共有し合い、意見を伝え合うことで、多様な視点や考え方を学ぶことができました。数年前の授業では手描きでヒストグラムを作成していたため、階級の幅を変えると作業を最初からやり直す必要があり、大きな負担となっていました。それに対して、今回の授業では分析や考察の時間を十分に確保することができ、データに基づいて根拠を持って説明する生徒たちの姿がとても印象的でした。

何事においても、「なぜ」を考える姿勢は大切です。これからはAIを活用する機会がますます増えていくことでしょう。そして、AIを活用するためには数学的な力が欠かせません。

激しく変化する時代に対応できるよう、生徒だけでなく、私たち教員も日々研究を重ね、より良い授業づくりに努めていきます。