学校の様子

仲間とともに創る旅のかたち 〜修学旅行に向けた3年生の姿〜

 6月11日(水)5校時、12日(木)6校時の時間を活用して、3年生は来週に迫った修学旅行【6月18日(水)~20日(金)】に向けた点呼・隊形練習、新幹線の乗降練習を体育館で行いました。この集会は、教員が直接指示を出すのではなく、修学旅行実行委員の生徒たちが中心となって、進行・指示・運営を行いました。

 練習開始時には、実行委員が体育館前方に立ち、隊形や並び順についての説明を行いました。「今から〇〇班から順に移動隊形に整列してください」「〇組と〇組は右側、〇組は左側に並びます」など、全体を見ながら一つ一つ丁寧に指示を出していきました。

 さらに、生徒全体の動きを見ながら「並びの間隔を少し詰めてください」「移動の際は班ごとにまとまって動きましょう」と、集団行動の細かな部分にまで注意を促す場面もありました。

 その指示を受けて、各クラスの班長たちがすぐに自分のクラスのメンバーへ指示を伝えていました。自ら前に立ち、仲間の列を確認しながら「後ろの人、もう少し前に来てほしい」「進行方向はこっちだからステージ側を向いて」といった具体的な言葉かけを行いながら、列を整えていく姿が見られました。中には、仲間の不安そうな表情に気づき、手助けをする生徒の姿もあり、相手を思いやる様子に、これまでの学年の絆や信頼を感じとることができました。

 また、新幹線の乗降練習では、「乗車口は前と後ろの2か所あります。前側からは〇組と〇組が…後ろ側からは〇組と〇組が乗車します」といった具体的な分担指示も実行委員からなされ、混乱を最小限に抑えたスムーズな動きができていました。時間や安全を意識した指示が適切に出され、それに応えるように生徒たちも落ち着いて行動していた様子からは、集団全体としての高い意識と自律が感じられました。

 この2日間の練習を通して、強く印象に残ったのは、「自分の役割を果たそうとする姿勢」「仲間のために行動する意識」が、学年全体に自然と浸透していたことです。リーダーとしての立場にある実行委員や班長だけでなく、指示を受ける側の生徒たちも、その意図を理解し、必要な行動を考えて動く。その積み重ねが、集団の秩序とまとまりを生み出していたように思います。

 修学旅行は、ただの「思い出づくり」の場だけではありません。仲間と協力して動くこと、自分の行動に責任をもつこと、公共の場でマナーを守ること。そうした多くの学びが凝縮された、大切な学校行事です。今回の練習で見せてくれた生徒たちの姿からは、本番に向けての準備が着実に進んでいるだけでなく、一人ひとりが「良い旅行にしよう」という前向きな意志をしっかりと抱いていることが伝わってきました。

 出発までの残りわずかな時間も、さらに準備を重ね、気持ちを高めていく3年生の姿が見られることと思います。保護者の皆さま、地域の皆さまにおかれましては、引き続き温かく生徒たちの成長を見守っていただければ幸いです。今後とも、本校の教育活動への御理解と御協力を、どうぞよろしくお願いいたします。