学校の様子

木鶏会とは?---その意義を知る。

 熱戦の夏が幕を下ろし、おおぐろの森中学校では、新たなチームとしての歩みが始まりました。

 

 先輩たちの姿から受け取った想いや学びは、それぞれの心に深く刻まれていることでしょう。部活動でしか得られない経験や、仲間とのかけがえのない時間を大切にしながら、一歩ずつ成長していってくれることを願っています。

 

 本日は、木鶏会開催にご尽力いただいた致知出版社の板東様、浅井様、鈴木様の司会進行により会を進めていただき、さらに株式会社岩瀬運輸機工 代表取締役社長 遠藤様をはじめ、各方面で経営のお立場としてご活躍されている東京都経営者会の方々、株式会社キャリアコンサルティングの方々、学校関係の方々、そして社会人・大学生の方々にご来校いただき、グループワークや意見交換を行い、貴重なお話もいただきました。


木鶏もっけいとは
「木鶏」とは、中国の古典『荘子』に登場する言葉で、どのような状況にも動じず、常に平常心を保てる境地を表しています。いかなる場面でも自らの実力を発揮できる人物の比喩としても用いられます。

木鶏会の目的は、人間学を学ぶ月刊誌『致知』を活用した月例勉強会を通じて、美点凝視――すなわち、お互いの素晴らしいところに目を向け、互いに人間性を尊重しながら、ともに成長していくことを目指すものです。

 
今回のテーマ:『致知』7月号より
【特集総リード】 一念の微
【対談記事】 『希望の一念を燃やして生きる 〜苦難の先に見えたもの〜』
 浦田理恵氏(元ゴールボール女子日本代表)×  姫野ナル氏(プロテニスプレーヤー) 

 
 グループワークには経営者の方々や大学生にもご参加いただき、生徒たちにとっては、普段なかなか得られない立場を超えたコミュニケーションの場となりました。最初は緊張や戸惑いも見られましたが、年齢や役割を超えて真剣に語り合うことで、自然と心が開かれ、実りある時間となりました。

 

 また、各グループに入ってくださった皆様からは、
「仲間のことをより深く考えられるようになった」
「チームでの会話が増え、目標の共有ができた」
といった、実際に部活動や職場での変化につながった成功体験もお話しいただき、生徒たちにも大きな刺激となりました。

 講演会や対話をとおして、生徒たちからは次のような感想が聞かれました。

「話をする中で、仲間とのつながりを改めて感じた」
「部長と話して、この人なら任せられると感じた。自分も支えていきたい」
「日々、相手に感謝の気持ちをもって過ごしたい」
「物事を自分ごととして捉え、今何をすべきかを考えるきっかけになった」
「笑顔で接すれば、きっと良いことがある。応援される部活動を目指し、徳性を学び続けたい」

 この木鶏会を、一度きりの貴重な体験で終わらせるのではなく、日々の生活の中で感謝の言葉を伝えること、笑顔で人と関わることを意識し続ける――そんな一人ひとりの心がけこそが、人間力を育む第一歩です。

 これからの学校生活、部活動の中で、学びを実践に変えていく生徒たちの姿を楽しみにしています。