6年生 つくりだす喜び
5月29日(木)
くろもり小では昨年度に引き続き、図画工作科の授業研究に取り組んでいます。
今年度の職員が授業の進め方の共通認識を持つため、研究主任が授業展開を行いました。
今回は6年生の「紙が奏でる形と色のハーモニー」という題材です。
子どもたちがつくりだす喜びを味わえるよう、2つの手立てを講じました。
1つめの手立ては児童が作品作りの見通しを持てるようなお試しの時間を設けることです。
導入の場面にカッターナイフで自由に紙を切る気持ちよさを味わえるような時間をとりました。
いろいろな形を切り出したり、切り出した様々な形や色の紙を重ねたりと、
児童は形・色・奥行き・鮮やかさを意識しながら試行錯誤していました。
その中で自分で「いいな」と思うものを見つけて作品作りに生かしていきます。
最初から作品作りを意識してしまうと、考え込んでしまって手が止まってしまうこともあります。
「自由にカッターを動かしてごらん。」「友だちといろいろ話しながら試してごらん。」
担任のそんな声かけの中で楽しそうに試し切り、試し重ねをしていました。
2つめの手立ては、「関わりを持てるような指導」です。
作品作りの途中に、相互鑑賞の時間をとるようにしています。
今回は、形・色・奥行き・鮮やかさを視点にお互いの作品のよさを見つけて認め合いました。
お互いの作品が見えたり、話がしやすいように座席の位置も工夫しています。
「濃い色を下の方にすると奥行きを感じる。」「この色とこの色の組み合わせ、リゾート感があるね。」
「ぐねぐねした形に切ったら生き物みたい。」
たくさんの参観者がおり、いつもよりは会話が少なめだったということですが、
お試しの時間での活動を生かして、楽しそうに作品作りを行っていました。
後日、各クラスの廊下に作品が展示されていました。
形・色・奥行き・鮮やかさを意識して作った児童に声をかけるとしたら、どんな声をかけますか?
教師からは他の作品と比較せず、共感できる言葉をかけたいと思っています。
「うまい」とか「上手」とか技能をほめる言葉は口にしません。
つくりだす喜びをすべての児童に持って欲しいと願っています。