2021年6月の記事一覧
大人になる No30
【 学習を考える ③ ~部活動との両立~ 】
学習について色々と考えてきました。今まさに生徒諸君は、期末テスト直前で、諸活動が停止となり、いつも以上に学習に取り組み、そのやり方や効果などに関心が高まっているはずです。学習のやり方ですが、幼稚園や小学校の低学年の子供に、自分で勉強しなさいと言ってもそれは無理なことです。その子には何をどうやって勉強するのかが分からないからです。自分の学習すべきことが分かることは1つの学力で、どういう方法で学習すればよいのかが分かることも1つの学力なのです。さて、テストに向けての学習というのは、その時期に近づけば近づくほどみんな懸命にやりますよね。しかし、テストのための一夜漬け的な学習は、はっきり言って効果は期待できません。なぜならば、テストが終わればパーッと頭の中から消えてなくなってしまうからです。学習は目標を持って、一歩一歩着実に積み重ねてゆくものです。次に、部活動との両立ですが、私は学生に関しては、勉強だけの人間や部活だけの人間というのは、さみしい気がしますし、そういう人は本当に周りから応援される人だとは思いません。勉強やスポーツ、芸術などで世界に名を馳せる偉業を成し遂げた人物の生き方を見聞きすると、その分野のことだけを徹底的に取り組んだという逸話がありますが、飯沼中学校ではそのような人物の育成を狙った教育活動を行ってはいません。やるからには学習も部活動も両立させて、何でも思い切り取り組めるバランスの取れた人になってほしいと思います。(6月29日 校長)
スケアード・ストレイト自転車交通安全教室
今週も始まりました。夏の暑い季節がもうすぐそこまで来ていますね。本校では、夏季及び冬季の期間限定で、熱中症の予防と防犯の意味合いで、生徒全員を対象に、申請者の自転車通学を許可しています。中学生の交通手段といえば、徒歩か自転車です。登下校、コンビニに買い物に行く、友達と遊ぶ、塾に通うなど、様々な場面における交通安全指導を定期的に行うことは、生活の中で自分の命は自分で守るという観点からも大切なことと考えます。そこで、本日はスケアードストレイト交通安全教室を実施しました。これは、埼玉県警察(春日部警察署)の事業として行われているもので、大変人気があり、応募してもなかなか希望が通らないものなのですが(私の30年近い教員人生の中で3回目)、今年度、幸いにも実施することができました。スケアード・ストレイトとは、恐怖を直視させるという意味で、スタントマンが生徒の目の前で交通事故を再現することにより、交通事故の衝撃や怖さを実感させ、交通ルールを守ることの必要性について、生徒自身に考えさせる機会を与えるという教育技法です。今日は春日部警察署の方と専門のスタントマンの皆様にご来校いただき、中学生にとってありがちな不注意や交通違反、そしてこれまで気がついていなかった潜んでいる危険を知識として知ることができました。あとは学んだことを日頃の生活で実行することが大切なのです。健康で安全な生活を送るための知識を身に付け、実践することのできる人になりましょう。飯中生は、大切な命を自分自身で守ります!(6月28日 校長)
大人になる No29
【 学習を考える ② ~学習の基本は「自学自習」~ 】
生徒諸君は、学校では授業という形で日々勉強を教わっている訳ですが、こういう形式での学習は、内容はよく精選されているし、教え方もよく研究されているので、学ぶ側がしっかり集中して行えば、かなり効率良く学力が身に付くものなのです。しかし、それだけで本当の学習をしているとはいえません。
学習とは、学校だけでやるものではありません。社会に出て仕事に就いても、実は学校以上に学習しなければならないものなのです。しかもその学習は、授業形式ではないのです。すべて自分で調べたり、学んだりしなければならないのです。その時になって「誰も教えてくれないから学習できません」などと言えないのです。やはり、自ら学ぶ力が身に付いていないといけないのです。人が豊かにより良い人生を送るためには、一生学び続けていくことが必要なのです。 つづく (6月25日 校長)
大人になる No28
【 学習について考える ① 】
まだあと少し運動部の大会が残っていますが、今日はチャレンジ学習(計算)の日ということで、学習について考えてみましょう。学習には3つの要素があると考えます。1つは、知識です。人間は有史以来、文化を発展させ、科学技術を進歩させて、現在に至る、便利で安心・安全な社会を築いてきました。それらの蓄積である知識を身につけることは、自分を含め人間全体の将来を決定していく大きな力となるのです。2つ目は、知力です。学習をしていて「こんなもの実際の生活に何も使わないじゃないか」と思ったことがあるでしょう。しかし、実はその難しい学習をすることによって、自分の脳や感性が鍛えられるのです。鍛えられた脳は、いろんなものに敏感に反応し、正しくより良い判断を導き出す回路を持つことになります。それが知力なのです。3つ目は鍛錬です。学習は楽しいことばかりではありません。時に苦しく、辛いこともあります。その苦しみや辛さを乗り越え、打ち勝つことは、その人の心を鍛え、人間的な強い心を生み出すことにつながるのです。さらに人の苦しみや辛さも分かってあげられる心の広さも持てるようになるのです。 つづく (6月24日 校長)
学校総合スポーツ大会(陸上部、男女バドミントン部)
今日は、学校総合スポーツ大会の市内予選が行われ、陸上競技部は2日目、男女のバドミントン部は初日の団体戦が行われました。午前中に2つの試合会場を回り、飯中生のがんばりを目に焼きつけてきました。ウイングハットで行われた男女のバドミントン部団体戦ですが、シングルス1試合と、ダブルス2試合の計3試合で2本先取で勝利となります。1回戦、男女とも接戦の末、2-1でなんとか勝利をものにしたところまで応援しました。老眼の私はシャトルの行き来する速さについていくのがやっとでした。最近ではバドミントンの桃田賢斗選手の活躍をテレビで観ることが増えましたが、中学生のバドミントンもなかなか素晴らしいプレーが観られることに驚きました。次に、野田市にある総合運動公園陸上競技場に移動し、陸上部の応援です。駐車場に車を止めて競技場まで歩いている時に、「女子走り高跳びは残り4名に絞られました。○○さん、○○さん、525番 飯沼中 加藤さん、…」とアナウンスが聞こえたのと同時に走っている自分がいました。現地に着いた時、最終試技、3回目の跳躍でした。“跳べっ!”と祈り、跳躍を見つめました。が、惜しくもバーを落としてしまい彼女の中学校での跳躍は終わりました。私は近寄り、「お疲れ様、惜しかったね!よくここまでがんばったね。この経験を活かして高校でも何かに打ち込めるといいね」と言うと、泣きながらうなずいていました。中学生にとって夏は暑いだけでなく、爽やかな汗、そして美しい涙を流す、熱い青春そのものなのです。陸上部、バドミントン部のみなさん、お疲れ様でしたね…。さぁ、次は何をがんばろうか…。(6月23日 校長)