校長室から

校長室から

2学期終業式

 2学期は、9月の体育祭から始まり、アビ☆フェス、合唱コンクール等の行事に、楽しんで一生懸命に取り組む姿が見られました。

あと8日で2022年、寅年の令和4年も終わります。1月1日を元日、特に午前中を「元旦」と言います。昔から「1年の計は元旦にあり」と言い、まずは目標を立てなさいという教えです。ぜひ決意を込めて、午前早くに目標を立ててください。3年生は進路の目標になる人も多いかと思いますが、入口だけでなく、新しい進路先で何をするか、わくわくしながら目標を立てて欲しいと思います。

 現在3年生の一人ひとりと面談をしています。3年生の人柄が少しわかって、話すことがとても楽しく感じます。「趣味はありますか?」に対して「読書」を挙げる人が、思った以上にいます。もちろん小説等を読む人も多いのですが、マンガを挙げる人もいます。私も小学生の頃からマンガ好きなので、今日は、マンガやアニメの名言・名台詞から大切なことを伝えたいと思います。今年の振り返りと来年の目標に生かしてください。

  

 

 特に1年生に伝えたいこと。

名探偵コナンからの名言・名台詞です。

主人公コナン君が少年探偵団の2人の口喧嘩を

止めるためにかけた言葉です。

「一度口から出しちまった言葉は、もう元には戻せねーんだぞ…

言葉は刃物なんだ。使い方を間違えると、やっかいな凶器になる…

言葉のすれ違いで一生の友達を失うこともあるんだ…」

人は感情的になると、心にもない言葉を発して相手を傷つけてしまいがちです。たった一言が相手と深い溝を作ってしまうこともあります。

しかし、私は絶対に取り返しがつかないことだとは思いません。言われた子が「今のは傷ついたよ」、周りの子が「それは言い過ぎでしょ」等と伝えることができて、本人が素直に反省できれば…。ぜひ、寛容な広い心で次のチャンスをください。

このように、直接の会話なら、悲しみや怒りの感情を伝えることで修復することは可能だと思います。難しいのは、SNS等、ネット上の言葉です。相手の顔も口調も伝わってきませんし、文字は消せません。より慎重な会話が求められます。大事なことは直接話すことを大切にしてください。

 

  

 

 

次に、特に2年生に伝えたい名言、名セリフ。

ONE PIECEより、サンジの台詞。 

「誰にでもできる事とできねェ事がある  

お前にできねェ事はおれがやる

おれにできねェ事をお前がやれ!!!」

できることとできないことは人によって違います。それが個性です。何でもできるように見える人でも苦手としていることはあります。自分に自信がない人、あなたにも必ず長所があります。学級や部活動、家庭内、地域において、あなたの出番は必ずあります。縁の下の力持ちだってとても重要な役割です。自分の良い部分を見つけて、自分らしく活躍することを目指しましょう。 

 

 

最後に3年生に伝えたい名言、名セリフ。

MAJOR(メジャー)より、主人公・茂野吾郎(しげのごろう)

の台詞です。

「他人(ひと)にやらされてた練習を、

努力とは言わねぇだろ」

本当の努力とは、自分の成長のために知識やスキルを磨くことで、他人に強制されたものではありません。毎日、受験勉強をやっているのになかなか成果が出せないと悩んでいるとき、本当に自分からやっているか、自分に問いかけて欲しいと思います。人生で最も勉強に集中する時期は、今かもしれません。この経験はきっと生きてきます。どうせやるなら嫌々ではなく、あなたの人生の糧になるように前向きに取り組んで欲しいと思います。私は高校の時に友達から「どうせやるんだろ。だったら自分からやれよ」と言われて、頭を殴られた気がしました。この友達は私の神です。

 

マンガやアニメからも学ぶことはたくさんあります。皆の好きなマンガや小説等、お友達に伝えたり、私に教えてください。3年生の中には文庫本を貸してくれた人もいました。ありがとう。

読書にいそしむも良し、自分でよく考えて、有意義な冬休みを過ごしてください。

 

2学期末 保護者会より

  2学期を振り返ると、新型コロナウイルス第7波が収まった9月に体育祭が行われました。応援団や実行委員を中心に、楽しく、一生懸命に取り組む生徒の姿が見られました。

10月のPTAバザーでは、今年もキッチンカーを楽しむことができました。役員やボランティアの方々に感謝します。その日の午後には、アビ☆フェスと銘打ち、生徒発表会を開催しました。演劇部や合唱部、英語スピーチ等の他にも有志の生徒が特技のダンスや歌で個性を発揮したり、クイズ大会でアビ中クイズ王を決定したりしました。これらは、自分から手を挙げた生徒スタッフが運営し、PTAや外部団体と協力して行うという新しい学びの形に挑戦するものでした。生徒スタッフが自主性を発揮してやり遂げたと評価しています。

そして、11月には合唱コンクールが柏市民文化会館で行われ、ステージ上で美しいハーモニーを響かせました。特に3年生の歌声は、どのクラスが最優秀賞になってもおかしくない程のレベルの高さでした。現在、3年生の一人ひとりと面接を行っていますが、「賞を取れなかったことは悔しいですが、自分達の合唱はできました。」と言う生徒が多いことが、取り組みの素晴らしさを物語っていると思います。

このように、「生徒が行事に、楽しく、一生懸命に取り組むところ」も本校の自慢できる点です。

ただし、このような行事で大きな教育的効果が得られるのは、普段の学習と日常の生活がしっかりと行われていることが前提です。我々教師が、もちろん生徒達自身もそれを理解して日々生活することが重要だと考えます。

 

 さて、3年生は卒業まで約4カ月、進路選択が迫ってきています。いろいろな高校や就職など進む道は別々ですが、そこでどんな生き方をするかが大切であり、我孫子中で学び、経験したことを生かして欲しいと思います。

2年生は、新生徒会役員や委員会が決まり、学校の中心としての活動が始まっています。部活動の新人戦ではその成果も出始めており、3年生に向けて一人ひとりの成長に大きな期待をしています。

1年生は入学から8カ月経ち、中学校のリズムに上手く対応できた子もいれば、学習や生活、友人関係において少し悩んでいる生徒もいると思います。いじめや暴力等は絶対に許しませんが、成長過程の生徒の集まりである学級や部活等で問題が起きるのは、むしろ普通です。そこで悩み、対話し、気持ちを伝え合うことを通して問題解決するプロセスこそ学校における学びです。なるべく自律的に生徒同士で解決することを目指しますが、必要に応じて教師も深く浅く関わって参ります。

全学年とも、今日の学級懇談において、成果や課題、冬休みの過ごし方等について話をしますので、家庭で話題にし、会話をして欲しいと思います。

 

生徒が成長する上では、「自己肯定感」がとても大切です。我々教師は、授業などの教育活動を通じて、生徒の力を伸ばし、認め褒めることで自己肯定感を醸成したいと考えます。さらに、逞しく成長するには、精神的に強く折れにくい心も必要です。そのためには、鍛えることも重要であり、励まし、時に厳しく指導することもあります。具体的には下記の場合等です。

・リーダーとしての働きが求められる時。

・その子が持っている力に比べ、明らかに低い目標や行動の時。

・やるべきことから逃げようとしている時。

・嘘をついたり、他人のせいにしている時。    

学校の教育活動や教師の指導について、ご理解願いますが、確かめたいこと等ありましたら直接に学級担任や部活顧問に連絡を、それが難しい場合は、学年主任や生徒指導主任、養護教諭、心の相談員、スクールカウンセラー、教頭、校長でも結構です。共に子供達の成長を支えるパートナーとして考えていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 それでは、良い年末・年始をお迎えください。

 

駅伝部壮行会

  校長からタスキを渡されました。

 10月15日の大会当日、自分の区間を走り切った選手の皆さんは、自分のことを誇りに思ってください。将来、子供や孫にまで自慢できるくらいすごいことなのです。

そして、私から言うことは先週の音楽発表会壮行会と同じです。

「今、持っている力を発揮してください。」「練習どおりにやってください。」本番にいつも通りの力を出すことが大切です。先日の葛南駅伝大会で、力を発揮できなかった人にとっては、その経験を生かして取り組むチャンスです。

その為に、私からのアドバイスは2つ。1つ目は、楽しむこと。笑顔で走りましょう。2つ目は、「私はできる」と声に出すこと。友達同士で「お前ならできる、絶対大丈夫」と、声に魂を込めて、心に届けましょう。

大会後には、「楽しかったです。」「自分の力を出すことができました。」と報告してくれることを期待しています。頑張ってください。

2学期 始業式

朝、登校する皆さんのマスク越しの明るい顔を見ながら、挨拶を交わすことができて本当に嬉しく思いました。

充実した夏休みを過ごすことはできたでしょうか。

  4月から皆さんと生活する中で、私が我孫子中で一番素晴らしいと思っていることは、「優しい子が多い」ということです。この「優しさ」は我孫子中学校の宝だと思っています。

そこで、私が体験した1学期の優しい場面ベスト3を挙げます。第3位。校長室の前の廊下で、2年生に「さようなら」「気を付けて帰りましょう」と私が声を掛けたら、「さようなら」だけでなく、「ありがとございます。」や「はい、気を付けます。」と返してくる子が多かったこと。感謝の気持ちが表せる優しい子だと思います。第2位。校長室の前を、しゃべりながら通っていた1年生が、急に口に人差し指を当てながら「職員室だからシー」と友達に向かって呼びかけたこと。職員室では先生達が仕事をしていて、校長室にはお客様がいらっしゃっています。職員室前は静かにと配慮ができるのは、優しい子です。第1位。3年生の古都体験学習で、私が朝起きて部屋を出たら、3年生の男子が、「校長先生、よく眠れましたか」と気遣ってくれて、感動したこと。こんなことを言ってくれる優しい中学生は、我孫中にしかいません。2学期も、皆さんの優しさが溢れる学校であって欲しいと思っています。

 

さて、1学期は「自律」ということで話をしてきました。自律とは、「自分で考え、自分で決めて、自分で行動すること」です。2学期は、それに加えて、「きょうどう」をお願いしたい。クラスや部活動、学校は共同生活です。でも、私が皆にやって欲しい「きょうどう」は、この「共同」できなくて、こっちの「協働」です。見たことある人もいるでしょう。これは、「考えや意見の違いを乗り越えて、目標達成のために協力すること」です。「自律」と「協働」はセットになって力を発揮します。2学期には、体育祭等の大きな行事もあります。行事だけでなく、普段の授業や日常の学校生活において、人によって考えや意見が違うのは当たり前です。「対話」や「話し合い」をすることで、自分には思いつかなかった点に気づいたり、より良い方法を考え出したりすることも可能です。人との摩擦を恐れず、本気で人と関わり、違いを乗り越え、協力する。それが、皆に頑張って欲しい「自律」と「協働」です。

 我孫子中の主役は生徒のみんなです。先生達は主役であるみんなの意見や話に耳を傾けたいと思います。例えば、「夏休みの部活動の練習は、暑い日中を避けて早朝練習にしたい」という考えを持った子がいました。ぜひ、顧問の先生に意見して欲しいと思います。顧問の先生にも考えがあったり、都合があったり、その通りになるかはわかりませんが、意見をすること、対話すること自体が大切なことです。学級が良くなるような意見や考えがあったら、どんどん提案してください。また、3密を防いだり、換気をしたりといったコロナ感染症対策は指示されなくても自分達でできるはずです。自分達でできることは先生を頼らず、支持を待たずに自分でやってください。

 

 

始業式(校長式辞)

 新2年生・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。

2年生は、1年生が入学すると後輩ができます。1年前のことを思い出し、いろいろなことを優しく教えてあげてください。

3年生は最上級生になりました。学校行事や部活動をリードして、我孫子中学校の顔となっていきます。大いに期待しています。

  さて、私から、今年1年間心がけてほしい3つの「気持ち」について話します。

この3つを心がけることで、友達関係がより良く、深くなったり、自分を成長させたりすることにつながります。

もし、メモをとる人がいたら嬉しいです。いつか生活記録帳に書いてきてくれたらもっと嬉しいです。ぜひ、私に見せに校長室に来たり、担任の先生に意見を聞かせたりしてください。

 一つ目は「違いを認める」ということです。人はそれぞれ違う気持ちや考えを持っています。当然、自分と意見が合わない人がいます。それは、当たり前のことととらえましょう。そこで「対話」が必要になります。対話することでお互いの違いや立場を理解し、その意見をもらったり、折り合いをつけたり、もっと良い考えを生み出したりすることができます。

 二つ目は、「広い心で接する」ということです。具体的には、他の人の欠点を責め立てないこと、謝った人を許しましょう、ということです。誰だって失敗をします。やろうとしてもできないこともあります。そういう人を責めないようにしましょう。また、時には悪いことをする人もいるかもしれません。しかし、心からの「ごめんなさい」があったら、許しましょう。逆に、悪いことをしたら素直に謝りましょう。

 三つ目は、「自分事として取り組む」ということです。難しい言葉で「主体性」と言います。自分には関係ないと思わず、自分事として考え、行動するということです。近くに目を向けてみましょう。学級や部活の課題はありませんか。先生がやってくれる、ではなく、自分で課題に気づき、より良くしようとすることが自分事として取り組むということです。友達関係のことを人のせいにせず、自分を振り返り、自分たちで解決しようとすることです。

「違いを認める」「広い心で接する」「自分事として取り組む」。これから1年間、この3つについて、心にとめて生活して欲しいと思います。