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校長ブログNo89 学校給食メニューの深イイ話(6月27日・28日)

7月に入りました。先月下旬、天皇皇后両陛下が訪英され、イギリス国王が晩さん会において日本文化についてユーモアたっぷりにスピーチされた場面が紹介されました。現地では日本人俳優が「千と千尋の神隠し」を公演しており連日大盛況とのこと。また、舞台版「となりのトトロ」についても鑑賞されたことが話題になっていました。昔描いた「となりのトトロ」のワンシーンから。

トトロといえば子供にも大人にも人気の歌「さんぽ」が4月の今月の歌でした。トトロの森のモデルになったのは埼玉県に広がる狭山丘陵だそうですが、過去ブログでも触れたように、ここ白浜小でも2か月の間に、歌に登場するキツネ以外の動物や昆虫に全て出会ったんだよなあと、本当にお話の世界に入って生活していたような感じがします。それだけ恵まれた自然に囲まれているということです。イラストのようなシーンを思い出させるような激しい雨が金曜日から土曜日の朝にかけて降りました。

通勤で白浜小を出ると、九十九里平野に広がる青々とした水田の中を進むのですが、内陸に進むにつれ、前方に立ち込める暗雲にざわざわしていました。方角的に避けることができません。どんどん近づき暗雲が立ち込めるエリアへ入るとバケツをひっくり返したような台風並みの激しい雨でした。ワイパーもきかず、畑からあふれ出た土で路面は茶色に染まった川と化しています。自然とハンドルに力が入ります。数分でくぐりぬけると雨は急に小やみに。明るい景色になりホッとしました。

さて、気持ちを切り替えて今日の本題「学校給食メニューの深イイ話」です。

▼ 6月27日(木)の献立

 ご飯 ブロッコリーおかか和え メンチカツ なめこじる 牛乳

▼ 6月28日(金)の献立

 麦ごはん にんじんシリシリ あじのチーズパン粉焼き ひよこまめのスープ ドーナツ 牛乳

鉛筆にんじんシリシリ鉛筆

「にんじんシリシリ」とは沖縄の郷土料理です。「シリシリー」とは、「すりおろす動作」、すりおろす時の音の「すりすり」を表す沖縄県の方言。 県内では、専用の“シリシリ器”という大きなおろし金のような道具を使い、ニンジンをおろして使うがシリシリー器がない場合は千切りにする。 シリシリ器は、ほとんどの家庭の台所にあると言われている。(農林水産省HPより引用)

詳しくはこちらから(外部リンク 農林水産省「うちの郷土料理」のサイトへ)

https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/47_13_okinawa.html

 タコライスを紹介した過去ブログでもお伝えしたとおり、6月23日は沖縄慰霊の日でした。第二次世界大戦末期、日本で唯一の地上戦となった沖縄において旧日本軍の組織的な戦争が終わった日とされています。巻き添えとなった一般住民約94,000人が亡くなったとされています。6月の給食献立は、パイナップルやタコライス、にんじんシリシリなど沖縄県とゆかりのあるメニューでもありました。献立表にはあえて紹介されていませんでしたが、おそらく栄養士さんは考えていらっしゃることと思います。

もう1つ沖縄の話題を。沖縄といえば国指定重要文化財や世界遺産として登録されている首里城が有名ですが、残念ながら2019年(令和元年)火災により焼失してしまいました。焼失した首里城そのものは1992年(平成4年)に再建されたものです。琉球王国(1429年~1879年)が1500年代半ばに建立した首里城をはじめとする建物は、この沖縄戦において焼失してしまったのです。首里城近くにあった守礼門は1958年(昭和33年)に再建されていますが、この守礼門と今年の大河ドラマの主人公である紫式部が書いた「源氏物語」が2000年(平成12年)に沖縄サミットが開催されたことを記念に発行された二千円札のデザインとなっています。平和への誓いと日本が誇る文学作品が意匠となっている美しいデザインです。現在はなかなか目にすることがありませんが流通しているとのことです。さて、いよいよ明後日7月3日には一万円札、五千円札、千円札と新しいデザインのお札が発行されます。五千円札の肖像は千葉県とゆかりのある「津田梅子」がデザインされています。