過去ブログ(平成27年度)

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カウンセラーの眼「挫折はつきもの」

<カウンセラーの眼「挫折はつきもの」> 元宮崎県知事の東国原 英夫先生の文化講演会「挫折力が人を磨く」の講演内容について、メモしたことを記入させていただきます。ビートたけしの1番弟子と言われるだけあって、笑いのポイントをついて、涙が出るくらい笑った1時間30分でした。

1 水が飲める国・・・世界で3カ国のみ。その中でも、「日本」の水が1番、美味しい。東京の水道水はぬるい。宇都宮市の水道水は「美味しく」「冷たかった」。

2 東国原、7歳の時の将来の夢は、「フランス人になりたい」だった・・・理由1「ナポレオンが好きだった。」我が輩の文字に不可能という文字はないという言葉から。  理由2小1担任、後藤先生の言葉「がんばれば、できますよ!」という言葉から。  理由3上杉鷹山「成せばなる。成さねばならぬ、何事も」の言葉。これら、3つの言葉を心の支えに「フランス人になりたい」という夢をもって育つ。

3 小学6年生、卒業文集の中で、将来の夢を「政治家とお笑い芸人」と書く・・・どちらの職業も「人々を幸せにする仕事」である。東京オリンピック以降、高度成長期で、テレビは画期的。お笑い番組も登場していた時代。

4 大卒と同時に、ビートたけしに弟子入り・・・新宿アルタの7階に運良く上がり、直接「弟子にしてください」と直訴。採用になる。ビートたけしの教え「1を聞いて、10を知れ」「やったことは自分で責任を持て」

5 挫折はつきもの 1回目の挫折・・・講談社へたけし軍団が殴り込み事件(1986年?)。訴追。謹慎処分。この謹慎期間に、今まであたためていた推理小説(約300枚)「ビートたけし殺人事件」を書き上げ本になり、テレビドラマ化。このドラマの主演女優が「かとうかずこ」で結婚。

6挫折はつきもの 2回目の挫折・・・本人、プライベートで不祥事を起こす。謹慎期間に、政治の道を目指す。早稲田大学で政治を学ぶ。宮崎県知事選で当選。1期をつとめる。

***東国原さんのユーモアたっぷり、お笑い芸人の口調で、楽しい(Happiness)な1時間30分でした。講演を聞いていた、約1200名の聴衆の皆さん、全員おなかを抱えて笑っていました。「挫折はつきもの」、「挫折」をどう切り抜け、切り返していくかがカギになることを感じさせる講演でした。

晴れ その1 カウンセラーの眼「小・中とも不登校増加に!」

<カウンセラーの眼「小・中学校とも不登校率が増加傾向にあります」>「日本教育新聞」(平成27年8月10・17日)によると、平成26年度(昨年度)の文科省調査で、年間30日以上欠席した「不登校」が小学校は最高に。中学校も増加傾向になったと、報告がありました。


〇小学校では、平成12年度から25年度までは、0,31%から0,36%の間で推移していましたが、昨年度(26年度)は「0,39%」、最高になりました。この割合は、1,000人に4人、500人で2人の割で不登校児童が発生するということになります。


〇中学生は、平成24年度までは減少傾向にあったが、25年度から増加、26年度は「2,76%」が不登校になるという結果になりました。100人に3名が、1クラスに1人、不登校生徒がいるという驚異的な割合になります。


〇文科省では、スクールカウンセラーを増加するなど、予算化を図ってきましたが、大きな効果が出ていないのが現状です。不登校の子どもたちが通級する民間機関や適応指導教室(全国で約5000カ所)があります。通級する児童生徒が、「出席扱い」になる要件等を広げる検討もしているようです。


***25年前から私は「不登校」の内地留学で研修をはじめ、500名以上の「不登校」の子どもたちや親、家庭との相談や関わりを行ってきています。そこで、ここ数年、「不登校」に大きな変化を感じています。それは、小学校の「不登校」児童の増加と、不登校の原因(要因)の多様化、重複化、連鎖化です。小手先の対策や施策だけでは、改善は難しいように感じます。国家的な大きな施策をおおいに期待しているところです。


参考文献「日本教育新聞」(平成27年8月10・17日) 2面から

カウンセラーの眼「夏の甲子園」

<カウンセラーの眼「夏の甲子園は誰のためにあるのか」> こんな標題で、内田 良准教授(名古屋大学大学院)が書いた雑誌の記事を読みました。


〇内田先生が書いた記事の内容をいくつか紹介します。

1 甲子園は暑い夏が、舞台装置である。ただし、選手の熱中症と投手の過剰投球数という負の側面を持つ。

2 部員が勝つ姿や魅せる姿は、「ショー」へと転化する。視聴者は、その姿に感動と興奮を享受する。

3 高校生の部活動は、「ショー」ではない。節度ある甲子園を求める。

***私も学生時代、野球をやってきた人間なので、違和感なく「選抜高校野球」をテレビ観戦しています。ただし、1回戦から決勝戦まですべての対戦でテレビ中継の入る高校野球に、違和感や問題を感じている方も多くいることと思います。近い将来、他の部活でも全国大会が中継される時代になることを願いたいです。 参考文献「プレジデント」プレジデント社 2015,8,31号 P12P13より

8月14日(金)その2 カウンセラーの眼「剛毅木訥、仁に近し」 

「剛毅木訥、仁に近し」 この意味をご存じでしょうか?

この言葉は、孔子の「論語」の中に出てきます。原文は、

「子(し) 曰(いは)く。剛毅木訥(ごうきぼくとつ)、仁(じん)に近し。」です。意味は、孔子先生がおっしゃいました。「意志が強く、思い切りがよく、自分の意見や考えをしっかりもっていて、飾り気がなく無駄なことを言わない。そのような人には、仁の心があるものだ。」ということです。「庄内論語」を読んでいて、一番印象に残った文(言葉)でした。

〇他に、この本から印象に残った文を引用します。

●「有子(ゆうし)曰く。君子は本(基本・根本)を務む(大切にする)。本(基本・根本)立って(しっかりしていれば)而して道生ず(進む道は生まれてくる)。孝弟(親や目上の人を尊敬、敬う)は、其れ仁(人間愛)を為すの本(根本)か。」

●「子曰く、才(さい)不才(ふさい)も、亦各(またおのおの)其(そ)の子を言うなり。」 意味は、孔子は言うには、自分の子供が才能があってもなくても、親にとっては、それぞれ大切な子であって、かわいいことにはかわりはない。

●「子曰く。己(おのれ)が欲(ほっ)せざる所、人に施(ほどこ)すこと勿(なか)れ。在邦(ざいほう)、怨(うらむ)ことなく、在家(ざいか)、怨むること無し。」 意味は、孔子は言うには、自分がほしくないことは、他の人にもしてはならない。そうすれば、社会に出ても人かうらまれることもなく、家にいても誰からもうらまれることはない、です。

***中国の昔の人(孔子)の教えには、現在の日本人にも通じることが多くあることが分かりました。

参考文献「親子で楽しむ 庄内論語」致道博物館 (株)小松写真印刷 平成24年

8月13日(木)その2 カウンセラーの眼「おせっかい文化」

<カウンセラーの眼> 「おせっかい」「おせっかい焼き」という言葉には、余計なことを言うなどのマイナス面や受け入れがたいイメージがあると思います。

その「おせっかい」を、約3万人雇用の「ANA」グループでは、プラス、ポジティブな意味で使用しています。「もう一歩」、「もう一言」余計な言葉を日々、パイロットやCA、グランドスタッフ、整備士などの職種を問わず、空港内や飛行機の中でも交わされている「おせっかい文化」があるそうです。

付け加えますが、「ANA」はチームで解決するという経営理念があり、職員全員が「おせっかい」と「雑談」と「基本の徹底」が図られてきた結果、ANAの企業「評価」が上がり、「利益」が上がり、「安全性」も向上しているそうです。

***参考文献「どんな問題もチームで解決するANAの口ぐせ」 ANAビジネスソリューション 中経出版 2014年