過去ブログ(平成27年度)

8月14日(金)その2 カウンセラーの眼「剛毅木訥、仁に近し」 

「剛毅木訥、仁に近し」 この意味をご存じでしょうか?

この言葉は、孔子の「論語」の中に出てきます。原文は、

「子(し) 曰(いは)く。剛毅木訥(ごうきぼくとつ)、仁(じん)に近し。」です。意味は、孔子先生がおっしゃいました。「意志が強く、思い切りがよく、自分の意見や考えをしっかりもっていて、飾り気がなく無駄なことを言わない。そのような人には、仁の心があるものだ。」ということです。「庄内論語」を読んでいて、一番印象に残った文(言葉)でした。

〇他に、この本から印象に残った文を引用します。

●「有子(ゆうし)曰く。君子は本(基本・根本)を務む(大切にする)。本(基本・根本)立って(しっかりしていれば)而して道生ず(進む道は生まれてくる)。孝弟(親や目上の人を尊敬、敬う)は、其れ仁(人間愛)を為すの本(根本)か。」

●「子曰く、才(さい)不才(ふさい)も、亦各(またおのおの)其(そ)の子を言うなり。」 意味は、孔子は言うには、自分の子供が才能があってもなくても、親にとっては、それぞれ大切な子であって、かわいいことにはかわりはない。

●「子曰く。己(おのれ)が欲(ほっ)せざる所、人に施(ほどこ)すこと勿(なか)れ。在邦(ざいほう)、怨(うらむ)ことなく、在家(ざいか)、怨むること無し。」 意味は、孔子は言うには、自分がほしくないことは、他の人にもしてはならない。そうすれば、社会に出ても人かうらまれることもなく、家にいても誰からもうらまれることはない、です。

***中国の昔の人(孔子)の教えには、現在の日本人にも通じることが多くあることが分かりました。

参考文献「親子で楽しむ 庄内論語」致道博物館 (株)小松写真印刷 平成24年