学校の様子

学校の様子(令和4年度)

夏の体調不良には


夏の体調不良の2大要因は「自律神経のバランス悪化」と「○○不足」
東海大学ライフケアセンター・センター長の石井直明氏は、今回の調査結果について、以下のようにコメントしている。

 夏には体調不良がよく見られますが、その主な原因は、自律神経のバランス悪化と栄養不足で、免疫力の低下が関係しています。対策としては、睡眠や運動、水分補給などに気を付けて自律神経のバランスを保つこと、ビタミン・ミネラルなどを豊富に含む食事に心がけ栄養バランスを保ち、免疫力を低下させないことが重要です。

 1つめの原因、自律神経のバランスが悪くなることについて説明すると、例えば、炎天下での運動や外出、あるいは睡眠不足による体力の低下、エアコンの効いた部屋と暑い場所への行き来などにより自律神経のバランスを崩します。2つ目は、栄養不足です。食欲不振から体力低下を引き越すと同時に、栄養のアンバランスが生じます(例えば、胃腸の働きが弱くなるのでさっぱりした食事を好むようになる)。暑さから、体内に熱がこもりやすくなり、汗の放出を促し、代謝のバランスが崩れます。こういったことなどから、本人が気づかないまま水分不足を引き起こします。特に高齢者は気づきにくい傾向が見受けられます。

 しかし、夏の体調不良におすすめの対処・予防法など、一般家庭でできる方法もあります。第一に栄養です。栄養バランスを保つことが重要と考えています。代謝が高くなることによりビタミン・ミネラルをいつも以上に必要となるので野菜を豊富に摂り、食欲が落ちない工夫してください。ただ、夏場には夏バテなど食欲がないときには難しいかと思いますので、そこをどう工夫するかですね。現代は新鮮で旬な野菜を多く摂る機会が減ってしまっているので、時には、栄養補助食品でビタミンやミネラルを補うことも必要でしょう。

 そして自律神経のバランスを保つ(自律神経がアンバランスになると食欲も落ちる)ことも重要です。睡眠不足にならない(短時間の昼寝も取れるのであれば必要)、適度な運動をすること、脱水症状にならないように水分補給をまめにして熱中症を防ぐとともに、暑さに慣れることも必要(エアコンの使い方を適切に)ですね。そして笑いが多い生活(免疫を司るNK細胞が活性化し、免疫力が高まる)でしょう。

 実際に体調不良の原因に、免疫力の低下は関係あるのかとよく聞かれますが、じつは免疫力の低下はすごく関係しています。先ほどの話にもありましたが、自律神経のバランスと免疫機構が関連しています(自律神経がアンバランスになると免疫力が低下します)。不規則な食生活や運動不足など、夏場ではエアコンの冷え過ぎた状態から急に暑いところに出ることによるストレスから免疫力が低下傾向になります。

 また、免疫力のなかで最も大事なのは、腸内免疫。身体のなかで唯一無菌ではないところが口から肛門まで、あとは無菌。その無菌のところにいろんな細菌が入ってきます。そこで腸内免疫が働きかけて身体を守っている。腸内免疫がダメになると体調不良の原因となる。夏風邪の代表であるエンテロウイルス(腸)やアデノウイルス(ノド)を起因とした風邪などが流行することが多いためイメージされるのではないでしょうか。



















学生時代の勉強の意味


 『女子高生サヤカが学んだ「1万人に1人」の勉強法』(小学館文庫)

たとえ、自分がイヤだと感じることにでも取り組んでいける心の持ち方・態度は大人になってからでも必ず、人生に活かすことができると信じています。さて、問いを大別すると、

(1)なぜ親から見ると子供は「やる気」がないように見えるか
(2)子供が失敗しないように手助けしてやることはプラスかマイナスか

となるのですが、
(1)については親と子で、「やる気」についてのイメージに大きなギャップがあるのではないでしょうか。子供にしてみれば、自分ではやっているつもりでいるはずです。親にしてみれば、勉強へのやる気というのは、子供に任せるしかないといったところだと思いますが、子供をその気にさせるようなアプローチが下手(もしくはしていない)というのも一因のような気がします。

「親は関与しない、あなたの勉強だから」という態度ではなく、わが子の性格に合わせて、演技でもいいから、その気にさせる工夫を考えなくてはなりません。ただし、互いの間に距離は必要で、この辺は親としての学びになります。重要なのは「ただ、やりなさい」では、続かないどころか逆効果でしかないということです。

親は、ちょっとしたことでも気付いてやり、「本当はできるんだ」という思いを喚起する努力を心がけなければなりません。東大に入るということも、結果ではなく、将来のための技術を得る過程の通過点にすぎず、合格するだけの「計画性、勤勉性を身につけた」ということを尊重すべきです。

(2)については、碇さんの著書の中に『「生きていくことは失敗の連続。うまくいくことのほうが少ない」と確信している。だから、息子が失敗することを気にしなかった。むしろ、息子の失敗を楽しんでいた。』とありましたが、この思考、心構えこそ、親として、必要なことだと共感しました。

現代の親の多くは、失敗してはいけない、失敗は悪いことと捉え、その態度が子どもにも受け継がれ、子供自身が「失敗してはいけない、失敗したくない」という心情から、結果的に「挑戦しない、保証がなければやらない」となり、最終的に「何もしない」ようになっています。

人は失敗から学ぶことのほうが圧倒的に多く、身をもって知ることで次にいかせるものです。したがって、生命身体に危険がない限り、見守ることが肝要と考えています。安易に、あるいはすぐに手助けをすれば、間違いなく「依存心」が植え付けられるでしょう。依存心というのは、一度、心に生じてしまうと、消すことは容易ではなく、そのために多大なエネルギー・時間を要するものです。

失敗することが大事なのではなく、失敗を「どのように捉え、そこから何を学ぶのか」が重要となります。失敗を失望という情緒に結び付けさせず、原因を論理的に分析させ、対策を考えるような思考形式を覚えてもらう、というのが親の仕事です。情緒で捉えるから、現実以上に「自分はダメだ、能力がない」などと、不必要に落ち込んでしまい、本来の能力を自分で発揮できないようにしてしまうのです。

親はどんな深刻な状況でも、そうでないような態度と笑顔で接しなければいけません。そして、「自分もそのような失敗をしてきた。そのときは失望を感じたが、対策を講じることで克服できた。必要なのは原因の究明と対策なんだ」と教え、励ましてやらねばなりません。それらすべては、再度、挑戦する心を持てるようにしてやるためです。