2024年11月の記事一覧
校長室のひとりごと「高齢者ふれあい体験授業」
昨日、川間地区「いきいきクラブ」の皆さんをお招きし「高齢者ふれあい体験」授業を行いました。この場でも何度となくご紹介してきましたが、今年度本校は地域に目を向けた教育活動を展開しています。3年生の家庭科の授業を一本の柱として「地域との関わり方」「中学生にできること」など生徒達に考えさせることで、近い将来地域の一員として主体的に地域と関わり、地域を支える、そんな人材に育てることが目的です。去る11月9日「川間地区ふれあいの広場」という地域行事があり、今年は生徒たちも運営側の立場で関わりました。それまで学んできたことを実践に移す場です。そして、その「ふれあいの広場」での中学生としての関わり方について、地域を長年牽引してくださっている高齢者「いきいきクラブ」の皆さんと成果や課題、様々な意見交換をする場面、それが「高齢者ふれあい体験」授業でした。4、5人のグループごとに終始笑顔で活発に意見交換する様子が伺え、授業は大いに成果があるものでした。
ところで、「いきいきクラブ」とは以前の老人(会)クラブですが、皆さん元気で活力もあり私も見習いたいものです。今後も「いきいきクラブ」の皆さんや、地域の高齢者の皆さんのお力を借りながら、ふるさと川間を背負う中学生を育てていこうと思います。
校長室のひとりごと「日本の英語力」
このほどスイスのある企業が「英語力」に関する調査を実施しその結果を発表しました。調査は、英語圏以外の国や地域による「英語能力指数」を調査したもので、日本はこの急速に国際化が進む中、2011年の調査開始以来順位が後退し続け、英語力の低下に歯止めがかからない状態です。調査は116の国と地域で行われ、1位はオランダ、6年連続で首位を守っているそうです。2位はノルウェー、3位はシンガポールで日本は昨年より5つ順位を落とし92位という結果でした。同じアジアの国や地域で言えば、先ほどのシンガポールが3位、韓国が50位、ベトナムが63位、インドネシアが80位、中国が91位とアジアでも16番目という結果です。
この結果をある専門家は、コロナの影響もあり留学や国際交流の機会が減ったことが影響している、としています。確かに私もそう思いますが、コロナの影響だけではないように思います。日本では古くから中学校、高校で英語の授業を行なってきました。しかし国際化が進む社会の中で日本人の英語力が問題視され始め、小学校で英語活動を取り入れたり、中学校の英語の授業も授業中は「オールイングリッシュ」、可能な限り英語のみで授業を進めるといった取り組みを進めていますが思うように結果には表れていないようです。
AIの進歩などにより自動翻訳が簡単にできるようになりましたが、グローバルの世の中外国人と触れ合う機会も増えることでしょう。冗談など同じタイミングで笑いたいなと個人的には思っています。
校長室のひとりごと「悩みは修学旅行の行き先」
先日、今の1年生対象の令和8年度の修学旅行の日取りが決まりました。「ずいぶん早くに」と思われるでしょうが、中学校の修学旅行は主に新幹線を利用するため学校独自で日取りを決めるのではなく関東修学旅行委員会が各校の希望をもとに割り振ります。それによりJRも修学旅行専用列車のダイヤを組み込んでいくという、大変複雑になっています。そしてこの日取りをもとに各旅行業者はホテルの確保や見積もりなどを作成し学校に提示し、旅行業者を入札するという大まかな流れです。
近年、修学旅行について悩みを抱えています。皆さんは中学校の修学旅行はどこに行きましたか?野田市でなくても関東の中学校の多くは「京都・奈良」に行っていたと思います。これは日本の原点とも言える伝統や文化に触れるためでしょう。しかし近年、その京都はインバウンド需要の影響もあり、宿泊、貸切バスなどが高騰しています。円安もありホテル側も外国人観光客用にシフトし改装するなど、昔ながらの修学旅行生が宿泊できるホテルが減少したことも一つの要因です。ここ数年京都市内はどこへ行っても外国人観光客が多く、市バスなど公共交通機関も長蛇の列、貸切タクシーを利用すれば、旅行費用は一気に膨れ上がってしまいます。
私が抱えている悩みとは「それでも京都に行くのか」「そろそろ別の場所を検討した方が良いのか」です。このまま旅行費用が高騰を続けるようなら、悩んでばかりではなく判断に迫られる時が近々来るでしょう。
例えば、広島であったり、東北の盛岡や奥入瀬、北陸の金沢、信州長野の民泊など…
いずれにしても、生徒達にどんな経験をさせ、何を学ばせたいのかを明確に考えた上での決断になることでしょう。
校長室のひとりごと「映えスポット」
コンビニ越しに富士山が見える、いわゆる「映えスポット」での撮影マナーの悪さが話題になりました。また人気アニメの舞台鎌倉の海を背景に江ノ電が通る踏切もまた「映えスポット」、道路に侵入し車の通行を妨げながらの撮影が話題になりました。共通点はどちらも、主に外国からの旅行者だという点です。しかし一概に外国からの旅行者や外国人が悪いかと言えばそうではありません。旅行者や外国人の大多数は日本の文化を理解し尊重しながら観光を楽しんでくれています。マナーの悪い一部の外国人旅行者が印象を悪くしてしまっているのでしょう。
最近は神宮外苑の黄色く色付いたイチョウ並木も同様の映えスポット、マナーの悪い撮影の様子が報じられました。これは外国人だけではなく日本人の姿も少なくありません。季節は冬。様々なところでイルミネーションによる飾り付けが始まりました。先日ニュースを見ていると「欅坂のイルミネーション」が始まり、正面の東京タワーを背景に撮影しようと車道の真ん中でお構いなしにポーズをとる日本の若者の映像が報じられていました。富士山も江ノ電も、イチョウ並木もイルミネーションも人気の「映えスポット」ですが警備員や交通整理員を配置するなどの対策が取られています。
先日見た航空ショーの報道では、ショーの性質上、小さな部品などでも大事故につながるため、折りたたみイスやレジャーシートは使用禁止、関係者がその旨を伝え控えるよう注意すれども一向に聞いてくれません。それどころか関係者にくってかかる始末です。日本人です。
職業柄よく生徒たちに「マナーを守って」と言いますが、そういった映像を子供達も見ているかもしれません。まずは私たち大人がマナーを大切にしていかなければならないと痛感しました。
校長室のひとりごと「同窓会」
この週末、私が担任をした学年の同窓会がありました。その学年は1年生の時に学級担任を務め、2、3年生の時には担任を外れて学年主任を務めた学年です。この学年を卒業させた翌年からは教務主任、教頭と学級や学年に属さない立場になったため、この学年は、最後の学級担任、学年でもあり、私自身思い入れの強い学年です。
卒業から13年、お互い風貌も変わったこともあり、はじめはどこかぎこちない空気感でしたが、不思議なもので数分で当時の関係を取り戻し、まるで時間が逆戻りしたかのような錯覚に陥ってしまいます。唯一違和感があるとすれば、当時は制服や校内服で給食の牛乳を飲んでいたのが、着飾った私服で酒を交わしているという点でしょうか。
実家の農業を継いでいる子(28歳ですが)や、医療関係の仕事に就いている子、パティシエしながらシンガーソングライターを目指している子、地元の野田に住んでいる子、埼玉や東京に住んでいる子、既に結婚し3人の子の親になっている子など様々です。中には今カナダに住んでいる子やドイツに住んでいる子、そしてそれを互いにテレビ電話同志で宴席で繋がるという今時の楽しい時間を過ごすことができました。
中学生だった教え子たちが、皆自分の人生を確実に歩んでおり、こうして集まり当時の思い出で盛り上がる、そして何よりその席に呼んでくれるのは教師冥利に尽きるというものです。幸せな時間と美味しいお酒を堪能した同窓会でした。改めて「教師で良かった!」と実感しました。