2021年10月の記事一覧
10月最終土曜日
雲一つない快晴の秋空となった10月の最終土曜日、飯沼中学校では運動部、文化部が共に活発に練習に励んでいました。授業で見せる生徒の表情も好きですが、部活動で見せる、教室とはちょっと違った生徒の表情もまた魅力的で、私は目を細めて見ています。休みの日に生徒の部活指導のために来てくださる先生方にも感謝です。(10月30日 校長)
大人になる No56
【 10月が終わり、ますます充実した2学期となります、そこで… 】
10月の登校もいよいよ最終日となります。最近の朝晩は肌寒い日が続きますね。晴れた日の昼間は、心地の良い暖かさとなります。10月から11月の肌寒い季節に、春のような暖かな太陽の陽射しが注ぐ日を、小春日和(こはるびより)といいます。はやいもので来週の月曜日から11月となります。2学期は気候も過ごしやすく、勉強も部活動も思い切りできます。読書の秋などとも言われるように読書をするにも最適な日々です。さらに、しらさぎ祭や1年生の校外学習、3年生のE-フェスなど文化的な活動や行事もあり、一番楽しい学期です。一方、学校の教員を長い間やっているとよくわかるものですが、生徒の友人関係のトラブルもこの時期だからこそ起きがちです。そこで今日は、人と上手に付き合い、お互いに嫌な思いをしないためにはどうすればよいかを考えてみましょう。
「魚心(うおごころ)あれば水心(みずごころ)」という言葉があります。これは、魚に水と親しむ心があるならば、まったく心を持たない水でさえ、まるで心があるように魚になじんでくるものだ、住むべき環境に自ら親しむ気持ちを持ってこそ環境もまた心地よい場所に変わっていくものだ、というのが本来の意味です。
しかし今では、このことわざは一般に、人の心のあり方として解釈されます。相手が好意を持って接してくるなら、自分も好意を持って応じることができるという意味です。逆に、自分が好意を持って相手に接しなければ、相手も好意的に接してはくれないということもいえます。人に限ったことだけではありません。新しい環境に身を置いた時に、いつまでも以前のことを引きずっているようでは、新しい環境で楽しく過ごすことはできません。自らが新しい環境を好きになるように努めれば、すぐに過ごしやすいと思える居場所になることでしょう。人といがみ合っても楽しくなんかありません。自分から相手の良さを考え、心を開き、相手を好きになれば、もっともっと楽しく充実した2学期になりますよ。(10月29日 校長)
大人になる No55
【 恋をすること、そして失恋をどうとらえればいいのか 】
人は誰でも、相手の性別や年齢に限らず、魅力を感じた人を好きになるものです。その人のことをもっとよく知りたい、もっと話したい、一緒にいたいと思うものです。中学生である君達ならば、人を好きになることはとても自然でよくあることです。言葉が適切かどうかわかりませんが、いわゆるお付き合いをする中学生もいますよね。電話で話したり、SNSでコミュニケーションをとったり、放課後一緒に帰ったり…その人のことを考えると気持ちがときめきますよね、その気持ちよく分かります。でもね…、普通に考えたら、人は恋のほとんどを失恋(恋が終わること)で終わります。運命の人と中学校で出会い、結婚し、死が2人を分かつまで一緒という人はほとんどいません。でもだからと言って、恋をすることに憶病になる必要はありません。失恋は、傷つく痛みより、(後々になって分かることですが)得るものの方が絶対に多いからです。いつか本当に愛し合える人と巡り会い、幸せになるために必要な人生勉強の機会だと考えてください。あなたが人を好きになったことを後悔する必要なんてありません。好きになれる人と出会えた。失恋し、こんなに悲しくなるほどに…。それだけでも自分をほめるべきです。
また、誰でも心の中に忘れられない人の1人や2人はいるものです。たとえ今、幸せな結婚をしている人でも、みんなそうです。忘れる必要などないのです。自分の心のアルバムにしまっておけばいいのです。そして別の人と出会い、その人と新しい幸せを築いていけばいいのです。人生で好きになった人はたった1人なんて淋しいではありませんか!たくさんの人と出会い、恋をし、別れた方が経験豊かになって楽しいでしょ!学ぶことも多いはずです。失恋し、一時は傷ついて…、そういうことを繰り返し経験して、やがていいパートナーといい関係が築けるようになるのです。そのためにも、失恋は必要なことです。みんなどんどん人を好きになって、どんどん失恋すればいいのです。決して恐れてはいけませんよ。
ただし、ただしです!そのことで勉強の成績が下がったり、部活動に打ち込めなくなったりするようならば、付き合い方を考え直さなければなりません。お互いの存在がお互いを高める良い関係でないならば、付き合う意味も価値もありません。最後に、もし恋のライバルがいても、その人の悪口を陰で言ったり、嫌がらせをしたりなど心の醜い(みにくい)ことは決してしてはいけません。学校はそれをいじめと判断しますが、それ以前に、人として恥ずべき行為をするなといいたい。今日は恋と失恋の話をしました。(10月28日 校長)
JA主催 第46回「ごはん・お米とわたし」作文・図画コンクール
作文の部 優秀賞 3年3組 岡部 華怜 さん おめでとうございます!
大人になる No54
【 見える学力、見えない学力 】
方程式が解けるようになった。スペリングコンテストで満点取れた。持久走で目標タイムを達成することができた…。これらはすべて見える学力です。今、授業で習っていることであり、テストで確かめてみられること。手のひらの裏側には手の甲があるように、見える学力の裏側には見えない学力というものがあります。「ありがとう」と素直にいえる、「ごめんなさい」と素直に謝れる。ゴミが落ちていたら拾う。元気に「おはよう」って声がかけられる。季節を感じる感性、人とうまくやっていく力…これらは見えない学力です。人の優しさや思いやり、ボランティア精神、心の柔らかさやたくましさ…こういったものは机の上ではなかなか身に付かない。見える学力である机の上の勉強も大切、そしてその土台となる人間の芯の力である見えない学力も大切である。それらは、毎日の生活の中で、意識して社会の出来事をよく見て、ものごとをよく考えたり、周りの人の良さから学ぼうとしたり、本をたくさん読んだりすることで身に付けることのできるものなのです。また、様々な体験を通して学ぶことができるのです。学校には、授業だけでなく様々なことを体験したり、学んだりするチャンスがたくさんあります。生徒会の役員に立候補してみる、ボランティア活動に参加してみる、英検を受験してみる等、あふれるほど自分を高めるチャンスがあります。机の上の勉強だけに追われる日々を送っている人はいませんか…(10月27日 校長)
全国で不登校生徒数が過去最多
先日の新聞等による報道によりますと、昨年度、全国の小中学校の不登校生徒数が過去最多の約19万6千人とのことでした。埼玉県でも約9千人の児童生徒が不登校生徒数とのことでした。飯沼中学校でも、不登校問題や教育相談に関わる事案が多く、学校の大きな課題の1つだと捉え、どうしたらよいかを先生方みんなで日々考えています。私は、これまでに何度も生徒達に、柳の枝のようにしなやかで、そして強い人になってもらいたいとの願いで教育活動を行っていることを述べてきました。どんなに強い風が吹こうと、雪が積もろうと、人の手によって枝を折ろうとしても柳の木の枝は、しなやかで強くへっちゃらです。飯沼中学校の生徒たちにも、今そして将来、どんな逆境や辛いことがあっても、それを受け止め、考えをめぐらし、体勢を立て直して生きていける、しなやかで強い人になってほしいと願っています。具体的には、生徒を「人に相談できる強い人間」に育てましょうと、先生方に働きかけています。人に相談が出来るということは、自分一人の力では解決できないということを認める「強さ」、違った意見やものの見方などを取り入れられる「しなやかさ」を持っているということだからです。これからも、学校生活や家庭生活で、困ったこと、嫌なこと、悲しいことなどがあり、自分一人の力では解決できない時には、先生方や相談員・カウンセラー、そして友達など誰にでもいいですから相談してください。話を聞いてもらえただけで、すっきりして解決してしまうことも少なくないのですよ。(10月26日 校長)