2024年12月の記事一覧
古文書勉強会の成果の利用がありました!
郷土資料館では、市民の皆さんと館蔵の古文書を読む「古文書勉強会」を定期的に開催しております。
解読した成果は、「ほごログ」に一部公開しておりますが、先日、春日部から遥か遠くの関西地方の大学院生の方からお問い合わせをいただきました。
その学生さんは、江戸時代の歴史研究をされているそうで、「古文書勉強会」で解読した、享保17年の神間村文書「取替証文之事」を論文に引用したいとのこと。2018年2月14日の記事をご覧になった模様。
願ってもないお申し出でした。喜んで、使ってください、と早速お返事をしました。
古文書を解読・公開することが、人のお役に立って、嬉しい限りです。
今回のご利用は、大学院修了認定の論文(修士論文)であるそうで、今のところ一般に公表するものではない、とのことですが、無理をお願いして、成稿後、参考に提供してくださることにもなりました。どのように史料が引用され、解釈、論立てしているのかも、個人的にも楽しみです。
「ほごログ」によって、資料と市民の皆さん、そして遠隔地の方がつながることになりました。ますます、「ほごログ」の情報発信・更新の励みになります。また、「ほごログ」のかつての記事がアーカイブ(記録)として機能していることも目に見えてきました。少し前には、昔の記事について、ご自身の経験にもとづきコメント・感想を下さる方もいらっしゃいました。
「古文書勉強会」に参加される皆さんにもお知らせし、この喜びを分かち合いたいと思っています。
豊野小学校「獅子舞授業」を実施しました~銚子口の獅子舞~
12月5日(木)に続いて12月12日の第3学年の総合的な学習の時間では、銚子口獅子舞保存会の皆さまによる「獅子舞授業」が行われました。今回も教室には三匹獅子、そして天狗さまの頭が登場しました。
本日は保存会の皆さまが講師役として7名が来校いただき、3年生の皆さんは、開校150周年記念に加え、かすかべ郷土かるた『願いごと 踊る獅子舞 銚子口』で獅子舞の存在を十分知っており、7、10、1月と年3回開催されている「銚子口香取神社のお祭りでもみたことあるよ」という声もあがりました。
5時限目は、団体さんから獅子舞の歴史や、夏や秋、新春に獅子舞が舞う由来などを資料を使った座学で学びました。特に先行して実物をみた赤沼の衣装や獅子頭の違いを指摘する声には校長先生ともども、驚きました。
続く6時限目は、獅子舞に使われる道具、獅子頭、お囃子の太鼓や笛を実体験。太鼓は3種類を用意いただき、バチの大きさ、太鼓の響き方の違いを体験、最も難しい篠笛も「ピィー」と高い音色を出した児童も数名現れ、二週にわたる授業の成果がみられました。
▲学校では触れることのない「篠笛」、体験の中でも最も興味関心が高まりました。10分ほどのチャレンジでしたが、数名から”ピィ~”という高い音色が上がりました
▲三種類の太鼓が準備され、それぞれのバチで体験。小気味よい音の締太鼓、低い音の獅子の腰太鼓、そして教室中に響きわたる大太鼓。児童も楽しく叩きました
獅子頭の体験では、赤沼と異なり、太夫獅子の角は中獅子よりも小ぶりで角張り「日本無双獅子」の文字が刻まれ、両団体の道具の違いを指摘する児童には現役の舞手役からも驚嘆の声が聞かれました。 興味関心が深まったようで、総合的な学習の時間ならではの光景がみられました。
▲すべての児童が太夫獅子を被りました。「軽いんだ!」「意外に外がみえるんだ!」と獅子舞に興味をもってくれました
次回2月は、舞にチャレンジ、銚子口の獅子舞の基本である出端(では)の舞とお囃子を奏でる予定です。地域の伝統文化に触れ、興味関心が芽生えたようで、非常に楽しい授業となりました。
保存会の皆さま、師走のご多用のところ、子どもたちに地域の伝統文化の学びの機会に対応いただき、ありがとうございました。
【ハルカイトを楽しむ日】ハルカイト、来てみませんか?
12月15日(日)にハルカイト(大凧文化交流センター)で、「ハルカイトを楽しむ日」と銘打ち、イベントを開催します!
「しめ縄作り」「ミュージアムトーク」「なぞときハルカイト」の3つを行うのですが、しめ縄作りに関しては既にご予約が満員となっており、申し訳ありませんが当日飛び込みでのご参加はいただけません。
しかしながら「ミュージアムトーク」「なぞときハルカイト」に関しては、当日のご参加大歓迎です!予約不要ですので、こどもから大人の方まで、お気軽にご参加ください!
「ミュージアムトーク」は、学芸員がハルカイトの展示を見ながら解説をするイベントです。
この写真は今年の9月のミュージアムトークの様子です。
どうしてもパネルの文章は読むのに時間がかかったり、読み飛ばしてしまったりしますよね(私だけでしょうか?)。
ミュージアムトークでは職員が解説してくれるため内容が入りやすく、小話などが挟まれることもあるため、展示をより深く楽しむことができると思います!
12月15日(日)は主に江戸川と庄和地区の歴史について解説をする予定ですので、興味がある方は是非ご参加ください!
「なぞときハルカイト」は、受付で配布されるプリントを手掛かりに、ハルカイトに隠された4つのパネルを集め、宝箱を開けるイベントです。
郷土資料館では「なぞとき郷土資料館」を開催中ですが、“特別編”としてハルカイト用にもなぞときを作ってみました!所要時間の目安は30分程度かと思いますが、難しく感じる方には職員がヒントをだしますので安心してご参加ください。
当日は受付で“なぞときプリント”を配布しますで、「なぞときやります」とお声がけください。最後まで解けた方には記念品も用意していますよ♪
既にハルカイトにいらしたことのある方も、「ハルカイトって何?」という方も、12月15日(日)はハルカイトを楽しみに来てください!お待ちしてます!
“どうせ行くならイベント日”
【ハルカイトを楽しむ日】
日付:令和6年12月15日(日)
対象:こどもから大人まで
場所:ハルカイト(春日部市西宝珠花593番地)
内容:①ミュージアムトーク 14:00~14:30
②なぞときハルカイト 10:00~15:30(受付時間)
※所要時間30分程度
郷土資料館【手作りおもちゃクラブ】を開催しました
令和6年12月8日(日) の午前と午後各1回ずつ、郷土資料館手作りおもちゃクラブ「パタパタを作ろう!」を開催しました。
おもちゃ作りの前に、春日部に伝わる伝説の紙芝居の読み聞かせをひとつ。
午前の部では「翁の経文」、午後の部では「幌墓の伝説」を読みました。
おもちゃ作りでは「パタパタ(板返し)」を作りました。
ご覧の通りの大盛況です!
パタパタはからくり部分の作製がやや難しいおもちゃなのですが、保護者の方の協力もあって、みんな上手に作れていました!
「できた!」と嬉しそうな声が響きます♪
この日は午前も午後も多くの方がご来場くださったのですが、午前にいたっては企画展示室から溢れるほど!今年から参加してリピーターになってくれた子が特に多かった印象です。
最後にお土産の缶バッジ作りをしました。
毎回バッジ作りを楽しみにしている子も多く、みんなだいぶ手馴れてきた感じがします (笑)
次回は年が明けて1月19日(日)に開催を予定しています。
おもちゃは新作「BB弾転がし」です。郷土資料館のおもちゃコーナーにある“ビー玉転がし”をミニサイズにしたものになります。
この日来てくれた参加者には、試遊用のBB弾転がしで遊んでもらい、評判も上々!実は以前ブログに開発風景を載せたものだったりします。
広報紙等でもまた告知をいたしますので、ぜひチェックしてみてください!次回もお待ちしています!
1月19日歴史文化講演会「タタラ山遺跡と花積下層式土器」を開催します
白岡市のタタラ山遺跡は、白岡市白岡に所在し、主に縄文時代前期(約6,000~5,000年前)の集落跡として知られ、40軒以上の住居跡や多くの花積下層式土器、また同時期の石でできた装飾品などが発見されています。
タタラ山遺跡の住居跡(縄文時代前期)
タタラ山遺跡で出土した花積下層式土器
一方、春日部市指定史跡・花積貝塚は、明治時代の文献にすでに紹介され、昭和3年(1928)に大山柏氏によって、初めて調査が行われています。その際に、縄文時代中期の土器と、縄文時代前期の土器が、上下に堆積している別々の貝層から発見され、中期と前期の土器の時代順が立証されました。「花積下層式」土器は、花積貝塚の下層から発見された縄文時代前期の土器が、その研究の発端になったことから命名されたものです。
しかしながら、大山史前学研究所に保管されていた花積貝塚の資料は、残念ながら昭和20年の空襲で焼失してしまいました。
また、これまで花積貝塚で発掘調査が何度か行われていますが、現在のところ、出土している花積下層式土器はとてもわずかで、郷土資料館でも破片を展示しています。
春日部市郷土資料館で展示している花積下層式土器
今回は、花積下層式土器が多く出土している白岡市タタラ山遺跡をとりあげます。
白岡市教育委員会で長年にわたりタタラ山遺跡の調査を担当され、花積下層式土器にも造詣が深い奥野麦生先生をお招きしご講演いただきます。皆さまのご参加をお待ちしております。
春日部市郷土資料館歴史文化講演会 奥野麦生先生「タタラ山遺跡と花積下層式土器」
講師:奥野麦生先生(白岡市教育委員会学芸員)
日時:令和7年1月19日(日)10時~12時
会場:春日部市教育センター
定員:100名(申込順)
申込受付:12月10日(火)8:30~ 電子申請受付