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縄文時代の土偶『新編図録春日部の歴史』ーその74
縄文時代の人々の精神性を表す道具として、土偶(どぐう)があります。
土偶は粘土で人の形を作ったもので、乳房(ちぶさ)の表現と豊満な腹部や臀部(でんぶ)から女性を表現し、多産や安産などを願うために使われたと考えられています。
豊春地区の花積台耕地(はなづみだいこうち)遺跡では、「ハート形土偶」の、まさに名前の由来であるハート形の顔が発見されています。顔面をふちどるような文様は、イレズミを表現している可能性があります。
また、西親野井地区の神明貝塚では、同じく「ハート形土偶」のお尻から足の部分が発見されています。これらの土偶は、3,500~4,000年前の縄文時代後期のものです。
神明貝塚では、最近の調査(春日部市サイトにリンク)でも土偶が発見されています。
「縄文時代の文化」『新編図録 春日部の歴史』18ページ
花積台耕地遺跡のハート形土偶の顔の部分
神明貝塚のハート形土偶のお尻から足の部分